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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1004YKO

有価証券報告書抜粋 曙ブレーキ工業株式会社 研究開発活動 (2015年3月期)


経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

当社グループでは、コア技術である「摩擦と振動、その制御と解析」技術を活かし、自動車のみならず、あらゆる交通機関、産業機械の各種ブレーキ製品を担う新摩擦材・次世代型のブレーキの開発を進めております。また製品開発を支える基礎技術、解析の深化を重点的に行うための研究開発への投資と開発体制の充実を図っております。
開発戦略としては、”技術の軸”と”技術の連続性/つながり”を基本とし、音・振動に対する知見をさらに深化させ、共通化/標準化の思想に基づいて低引き摺り化・軽量化・グリーン材料化などの環境対応技術開発、低コストブレーキ開発、ブレーキ電動化開発を推進してまいります。これらの開発は日本・米国・欧州・中国にタイを加え、地産地消を基本に現地開発、現地調達を更に促進し、グローバル拠点間での特長を活かしながら、必要な技術を駆使してグローバル競争力を高めた次期製品開発に注力しております。

(日本)
ブレーキ摩擦材開発については、高性能化と低コスト化という市場・お客様ニーズの2極化に対応した開発取組みを進めております。乗用車用高性能パッドと低コストパッドを中心に、高性能で音・振動特性に優れ、且つ昨今着目されてきているホイールダストについての制御に挑戦しながら、環境に配慮した安全な摩擦材原材料を使用した高品質な製品の開発を進めると同時に、低コスト化についても、性能や環境へ配慮しながら開発を進めております。また、米国ワシントン州を含む複数の州で条例化された摩擦材の環境規制に対応する為、銅フリー摩擦材の適用開発と進化を続けていきます。
ディスクブレーキ・ドラムブレーキの開発においても、高性能化と低コスト化の両面から開発に注力しております。
高性能車両向けアルミ合金製対向型ブレーキにおきましては、F1用ブレーキ開発で培った技術を盛り込み、製品化を実現しています。部品の共通化・標準化を徹底的に実行し、コスト競争力の向上と、抽出されたリソースの新規開発への配分を増加させる事によって、差別化製品を提供してまいります。
環境に配慮した製品開発に対しても、車の燃費向上の観点から革新的な軽量化と引き摺り低減に取組んでおります。電動化技術ではブレーキに小型電気モーターを搭載し、パーキングブレーキ機能を電動化した電動パーキングブレーキといった製品の技術開発を北米と連携しながら行っております。また、グローバルでの供給を更に強化させるため、技術面とコスト面のベンチマークを徹底して行い、使用地域の独自性や使用状況に応じた製品造りへの技術開発を進めております。
㈱曙ブレーキ中央技術研究所においては、将来に向けた技術の差別化によって低環境負荷、省エネルギー、危機管理(脱枯渇、戦略物質)、安全/快適といった環境対応を図ることを中長期主要課題と捉え、独自材料開発、次世代コンセプトブレーキを軸として課題解決に向けた取り組みを展開しております。(1)素材開発(摩擦特性制御、低環境負荷、脱石油資源)(2)次世代摩擦材の開発(小型、軽量化、高性能化)(3)摩擦現象の研究(摩擦挙動メカニズム)(4)次世代コンセプトブレーキの開発(自働化、軽量化、低環境負荷)を中心として研究開発に取り組んでおります。更にコア技術による新分野開拓を目指した機能性粒子の創製も積極的に行なっております。今後も中長期を見据えた研究開発に取り組み、他社との差別化、優位性確保を図っていきます。

(北米)
北米自動車メーカーはもとより、グローバルなニーズ及びワシントン州を含む複数の州で条例化された摩擦材の環境規制に対応する新摩擦材や次世代ブレーキの製品開発に取り組んでおります。日系自動車メーカーについても、開発から量産までの現地完結型開発を展開しております。摩擦材においては、乗用車からピックアップトラック用まで高性能で音振特性に優れ、さらに環境に配慮した材料開発を行っております。
ブレーキの機構開発については、乗用車からSUV,ピックアップトラック用まで幅広く開発活動を行っており、軽量アルミ合金によるディスクブレーキの開発も展開しております。また、ディスクロータ/ドラムについても量産展開しており、ブレーキモジュール開発による軽量で音・振動特性に優れた高性能、高品質な製品開発を行っております。電動化技術につきましては、日本と連携しながらお客様の声を反映させた開発を進めております。

(欧州)
欧州における、摩擦材開発に関しては、高速でのユーセージに対応する高性能(効き、ジャダー)及び、音・振動特性など、環境規制の厳しい欧州市場に適合する摩擦材から日米市場向け輸出欧州車に適合する摩擦材まで幅広いお客様ニーズに対応できる開発を行っております。日系のお客様のみならず、欧州市場でのお客様に対する摩擦材の開発、生産の供給体制を整えております。現地調達原材料による材料の共通化および欧州製法の導入により、コスト競争力の強化を目的とした開発をしております。
開発拠点のあるフランス以外では、ドイツに開発機関(現地法人)を置き、よりお客様に密接したディスクブレーキ適用開発を進めており、イギリスにある開発機関では、モータースポーツ用ディスクブレーキ開発及び高性能車両向けディスクブレーキ開発に特化し、日本と連携しながらお客様の声を反映させた開発を進めております。
また、今後は、摩擦材だけでなくディスクブレーキ完成品の開発、生産の供給体制構築に向け検討を進めております。

(中国)
新興国市場のニーズに合わせた製品を提供するため、現地のお客様の声を反映させた製品の開発・設計を進めております。摩擦材においては、部品・原材料の現地調達化と現地の環境に適したつくり方により、新興国市場で通用するコストと性能特性を有する製品開発を行っております。ディスクブレーキにおいては、中国市場のお客様の要求や使われ方を調査・分析し、必要な機能・性能を低コストで提供できる製品の開発と提案を行っております。

(タイ)
昨年1月に設立したタイのブレーキ開発拠点を軸に成長著しいASEAN諸国のニーズに合わせ、地産地消を基本に現地開発、現地調達を更に促進し、お客様のニーズを反映した開発を推進して参ります。

なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は1,615百万円であり、この他に日常的な改良に伴って発生した研究開発関連の費用は10,097百万円であります。

経営上の重要な契約等財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E02161] S1004YKO)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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