シェア: facebook でシェア twitter でシェア google+ でシェア

有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100545R

有価証券報告書抜粋 三菱自動車工業株式会社 研究開発活動 (2015年3月期)


事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

当社グループはお客様の期待と社会の要請に応えるため、「環境への貢献」「走る歓び」「確かな安心」を追求する次世代テクノロジー「@earth TECHNOLOGY」を技術キーワードに研究開発を推進している。研究開発体制については、日本では「技術開発センター」および「EV技術センター」を中心に、デザイン・新技術の先行研究・設計・試験を行っている。また北米・欧州・中国・タイに有する海外R&D拠点との連携により、市場特性を踏まえたグローバルな商品開発を行っている。
「環境への貢献」については、持続可能なクルマ社会の実現に向け、次世代EV/PHEV技術の開発や新型MIVEC*1エンジン、クリーンディーゼルエンジン、ダウンサイジング直噴ターボエンジン、車体・コンポーネントの軽量化など、燃費向上技術の開発を推進している。特に電動車両技術に関しては、長距離走行と環境性能を両立させた、当社独自の『プラグインハイブリッドEVシステム』を搭載した『アウトランダーPHEV』が高い評価を得ており、引き続き電動化技術のリーディングカンパニーを目指し開発に取り組んでいる。また、「先進国における環境対応車」と「新興国におけるエントリーカー」というニーズを両立させたグローバルコンパクトカー『ミラージュ』が、2014年オーストラリア・ベスト・カー・アワード「ベストマイクロカー賞」を受賞し、その燃費・環境性能等が高く評価された。
「走る歓び」については、走行性能と環境性能を両立する次世代エンジンの開発や、当社が得意とする四輪駆動の統合制御技術『S-AWC*2』の進化などに継続して取り組んでおり、電動車両も含め逐次他の車種へも活用・展開していく。特にモータドライブと『S-AWC』の融合を「e-EVOLUTION」と位置付け、走る歓びと環境性能を両立すべく開発を推進している。
「確かな安心」については、お客様に安心してお乗りいただける安全性を実現するため、当社の先進予防安全技術である『e-Assist*3(イーアシスト)』、衝突安全技術である衝突安全強化ボディ『RISE*4(ライズ)』などの開発に取り組んでいる。これらの各種安全技術への継続した取り組みにより、『アウトランダーPHEV』が国土交通省と独立行政法人自動車事故対策機構(NASVA)によって行われる、2013年度自動車アセスメント(JNCAP)で最高評価の「JNCAPファイブスター賞」を受賞した。アセアンではグローバルコンパクトカー『ミラージュ』が、2014年ASEAN NCAP(New Car Assessment Program for Southeast Asia)Mini Car部門の成人乗員保護性能において、最高評価となるグランプリを獲得した。
その他、快適な室内環境(乗り心地、静粛性、利便性向上など)を提供するための技術開発、車内でのスマートフォン等の情報機器との接続技術の開発にも取り組んでいる。本年3月のジュネーブモーターショーでAndroid Auto*5およびApple CarPlay*6対応のスマートフォン連携ディスプレイオーディオを発表した。スマートフォンに接続することで、Android AutoおよびApple CarPlayの優れたユーザーエクスペリエンスを提供可能とした。
*1:MIVEC:Mitsubishi Innovative Valve timing Electronic Control system
*2:S-AWC:Super All Wheel Control
*3:e-Assist:以下の機能で構成され、ドライバーの安全な走りをアシストする。
・衝突被害軽減ブレーキシステム(Forward Collision Mitigation System:FCM)「アウトランダー/同PHEVに搭載」
先行車との車間距離が急に縮まった場合、自動ブレーキによって衝突の回避、または被害の軽減をサポートする。
・低車速域衝突被害軽減ブレーキシステム(FCM-City)「eKシリーズに搭載」
低速走行時(約5~約30km/h)先行車との車間距離が急に縮まった場合、自動ブレーキによって衝突の回避、または被害の軽減をサポートする。
・車線逸脱警報システム(Lane Departure Warning System:LDW)「アウトランダー/同PHEVに搭載」
走行中の車線から逸脱しそうな場合に、ドライバーに警報で注意を促す。
・レーダークルーズコントロールシステム(Adaptive Cruise Control System:ACC)「アウトランダー/同PHEVに搭載」
渋滞での走行時でも、先行車との車間を維持しながらの走行を可能とする。
・誤発進抑制機能「eKシリーズに搭載」
シフトやペダルの操作ミスによる急発進を抑制する。
*4:RISE:Reinforced Impact Safety Evolution
*5:Android Auto:ドライバーの安全を第一に考え、シンプルで直観的に操作できるインターフェースと音声操作により、運転に集中しやすくする。AndroidおよびAndroid Autoは、米国および他の国々で登録された Google Inc.の商標。
*6:Apple CarPlay:iPhoneを簡単かつ安全に使用できるように、スクリーンにタッチしたり、話しかけるだけの操作で、通話、地図、音楽、メッセージアプリへ簡単にアクセスすることを可能とする。Apple, CarPlay, iPhoneおよびSiri は米国およびその他の国で登録されたApple Inc.の商標。



当連結会計年度における当社グループ全体の研究開発費(自動車事業)は45,057百万円である。


2014年4月から2015年3月にかけて発売した主な新商品は次のとおりである。

1. タイで新型ピックアップトラック『トライトン』を発売した。新型『トライトン』は、「働くクルマとしての機能性・信頼性」を向上しながら、「乗用車のように快適な移動空間」を提供する『究極のスポーツ・ユーティリティ・トラック』である。タイのラムチャバン工場で生産され、アセアン、オセアニア、中東、欧州、アフリカ、中南米などに順次投入し、約150ヶ国に輸出する計画である。主な商品特長を以下に挙げる。
(1)「働くクルマとしての機能性・信頼性」
デザインは、アスリートを彷彿させる筋肉質で無駄の無い躍動感溢れるスタイリングとし、ゆとりある居住空間、十分な積載容量、クラストップの取り回しの良さを実現した。また、耐久性・堅牢性に優れるシャシーフレームと衝突安全強化ボディ「RISE」の採用により高い安全性を確保した。さらに、様々な地域と場面で使用されるピックアップトラックとしての過酷な用途にも耐えうるよう、キャビンとカーゴベッドに防錆鋼板を採用し、シーラーを効果的に塗布することで経年劣化を抑制している。
(2)「乗用車のように快適な移動空間」
新開発ディーゼルエンジンの採用、要所に配した遮音・吸音・制振対策、シャシーフレームとキャビンの高剛性化、サスペンションの最適なチューニング等により、乗用車並みの室内静粛性と滑らかな乗り心地を実現している。さらに、見切りが良い前方視界と死角の少ない前方・側方・後方視界、調節幅を広げたドライビングポジション等により運転のしやすさを追求した。キャビンタイプは用途に合わせてダブルキャブ・シングルキャブ・クラブキャブの3タイプを設定し、エンジンはクラストップレベルの環境性能と動力性能を発揮する新開発の2.4L MIVECディーゼルターボエンジンのほか、実績のある2.5Lディーゼルターボエンジンと2.4Lガソリンエンジンの3機種を搭載した。

2. 軽自動車『eKワゴン』『eKカスタム』『eKスペース』の安全機能を強化して発売した。軽自動車の枠を超える上質感、運転のしやすさと優れた燃費性能で好評を博しているeKシリーズに、低車速域衝突被害軽減ブレーキシステム(FCM-City)と誤発進抑制機能の2つの先進予防安全技術(「e-Assist」)を採用した。さらに、「e-Assist」搭載車には、アクティブスタビリティコントロール(ASC)を標準装備した。主な商品特長を以下に挙げる。
(1)「低車速域衝突被害軽減ブレーキシステム(FCM-City)」
約5km/h~約30km/hの低速走行時に、レーザーレーダーが前方車両を検知し、衝突の危険があるときは、ブザ ー音とメーター内の警告灯で注意喚起するとともに、自動ブレーキで衝突の回避または衝突被害の軽減を図 る。
(2)「誤発進抑制機能」
停車時~約10㎞/h以下の走行時に、レーザーレーダーが前方(約4m以内)に車両や障害物を検知している状態で、踏み間違いなどの操作ミスによって、アクセルペダルを素早く、強く踏み込んだときは、ブザー音とメーター内の警告灯で注意喚起するとともに、エンジン出力を抑制。発進をゆるやかにし、衝突被害の軽減を図る。
(3)「アクティブスタビリティコントロール(ASC)」
滑りやすい路面での走行や急なハンドル操作などにより、車両の不安定な動きや車輪のスリップを感知すると、車輪にブレーキをかけるとともにエンジン出力を自動的にコントロールすることで、安定した走行をサポート。

3. コンパクトカー『ミラージュ』に「ゆとりある動力性能」と「優れた燃費性能」を両立する1.2Lエンジン搭載車を新たに設定したほか、さらに「内外装の質感向上」を施して発売した。『ミラージュ』は、コンパクトで取り回しやすいボディサイズ、きびきびとした軽快な走り、また快適・便利な機能装備を多数採用している。主な商品特長を以下に挙げる。
(1)「ゆとりある動力性能」
従来の1.0Lエンジン搭載の上級グレード「G」をベースに、最高出力57kW(78PS)/6000rpm、最大トルク100N・m(10.2kgf・m)/4000rpmを発揮する1.2L 3気筒MIVECエンジン(アイドリングストップ機能「オートストップ&ゴー(AS&G)」付)を搭載。
(2)「優れた燃費性能」
軽量&高剛性ボディに3気筒MIVECエンジンとINVECS-Ⅲ*7 CVTを搭載し、アイドリングストップ機構「オートストップ&ゴー(AS&G)」などの低燃費化技術により優れた燃費性能を実現した。その結果、2015年度燃費基準+20%および2005年基準排出ガス75%低減レベルを達成した。
(3)「内外装の質感向上」
外観ではフロントフォグランプ、サイドターンランプ付ドアミラー、15インチタイヤ&アルミホイール、可倒式ショートアンテナを採用。内装では本革巻ステアリングホイールおよびシフトノブを採用したほか、ピアノブラック調のパワーウインドウスイッチパネルとシフトパネルを装備することで質感を高めた。
*7:INVECS-Ⅲ:Intelligent & Innovative Vehicle Electronic Control System(学習機能付シフト制御)

4. 上記のほかに、安全・機能装備の充実や、内外装の差異化、燃費向上を図った商品を一部機種に設定し発売した。

事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E02213] S100545R)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。