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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1004EF8

有価証券報告書抜粋 株式会社シマノ 研究開発活動 (2014年12月期)


経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

当社グループは「人と自然と道具の美しい調和」を目指し、基礎的な研究開発から製品化および生産技術分野まで幅広く研究開発活動を行っております。また、海外におきましても、Shimano(Singapore)Pte.Ltd.を核として、製品化および生産技術分野の研究開発活動を積極的に行っております。
当連結会計年度の研究開発費の総額は11,970百万円(消費税等は含まず。以下同じ)であり、各セグメント別の主要な成果は以下のとおりであります。

(1)自転車部品

当セグメントにおける研究開発の目的は、自転車に乗る人の喜びを追求する事であります。
自転車の走行性能の向上を図ることは勿論、操作性の向上によって乗り手を精神的・肉体的ストレスから解放する「ストレスフリーコンセプト」を追求し続けています。
また、自転車市場の拡大と活性化の為に、人と自転車の関係に新しい価値を創造する提案活動を展開しています。各国で自転車道の整備が進む現状からも見ることが出来るように自転車を取り巻く環境は追い風と言えます。健康志向と相まって、移動手段としての見直しや、都市交通整備計画にも自転車の利用が過去にもまして重要視されています。市場の変化を鑑みながら、新たな市場価値を提供し続けています。
なお、当セグメントに係わる研究開発費は9,092百万円であり、主な成果としては、以下のとおりであります。
① MTB分野においては、レース用コンポーネンツのフラッグシップ「XTR」シリーズのフルモデルチェンジを行いました。リアドライブ系統は11段のワイドギアに、フロントドライブ系統も変速機の仕組みを変更することで、より軽く素早い変速とリズミカルなペダリングが可能となりました。同時にプロロードレース界で圧倒的支持を得ております電子制御変速「Di2」仕様をMTB用途に向けて深化させました。MTBレースでは激しく変化する路面にあわせて頻繁な変速操作を強いられるため、前後変速を一つのスイッチでシンクロ変速できることにより乗り手のストレスを大きく軽減しました。
ミドルグレード「ALIVIO」シリーズのフルモデルチェンジを行い、上位モデル譲りの最新技術を投入して幅広い市場のニーズに応えながら市場の活性化に貢献しております。欧州市場で絶大な人気のトレッキングバイク用の仕様も新たにフルモデルで展開しました。
また、エントリーグレードのTOURNEYシリーズを「Tourney TX」としてフルモデルで展開しました。高いスポーツ性能を普及価格帯にまで展開することでMTBの魅力をさらにアピールし、市場の拡大を図ってまいります。
② ロードバイク分野においては上級グレードの「105」をフルモデルチェンジし、多くのロードバイクファンに大好評を博しました。前年に投入した高級グレード「ULTEGRA」のコンセプトを受け継ぎ、リアドライブ系統の11段化、最新の設計にて磨き上げられた性能と軽量化により走行性能向上に大きく貢献し様々なアマチュアレースや乗り方の進化をサポートしています。
③ シティーライド分野においては世界的に需要が増加しているE-bike(電動アシスト自転車)市場に対応するために最大の市場であるヨーロッパに「SHIMANO STEPS」を投入しました。人力に対してモーターのスムーズなアシスト、特に登り坂、向かい風で求められるスムーズな変速のための電子制御システムを搭載し、この分野でも乗り手に対するストレスフリーを提案しております。

(2)釣具

当セグメントにおける研究開発は、基本性能の向上と新機能の実現を目指すと共に、感性を具現化するテクノロジーを追求しております。
なお、当セグメントに係わる研究開発費は2,863百万円であり、主な成果としては、以下のとおりであります。

リール
① 磯用レバーブレーキリール「BB-Xハイパーフォース」シリーズにおいて1700とC2000サイズを開発しました。
開発コンセプトは「最も小型・軽量なレバーブレーキリール」です。
根本的なサイズの見直しと軽量で高強度のカーボン材料「CI4+」の採用で、今まで最軽量だった「BB-Xテクニウム」からさらに40gの軽量化を実現し、軽量ロッドとのマッチングが大幅に良くなりました。また、新開発の1000サイズはコンパクトなボディで操作性も大幅に向上しました。
このシリーズの開発によりレバーブレーキリールの用途別による選択範囲が大きく広がりました。

② オフショアルアー用両軸リールとして「オシアコンクエスト」シリーズを開発しました。
開発コンセプトは「新次元の回転性能を持つオフショア両軸リール」です。
近年、人気の高いオフショアソルトルアーのジャンルは年々ライトタックル化が進んできています。「オシアコンクエスト」シリーズはこのような細糸で繊細かつ大胆に大物と渡り合うことを想定しました。
ドライブギアには「マイクロモジュールギア」を新採用して繊細な巻上感度とパワフルな巻上力の両立に成功しました。また、ボディはアルミ切削でコンパクトな「Sコンパクトボディ」を採用、ボディ剛性のアップと持ちやすさの両方を実現しています。他の各パーツについても大物とのやり取りに余裕で対抗できるように強化をしてオフショアルアーマンの信頼に応えています。

③ 船用電動リールとして「フォースマスター」4000と6000サイズを開発しました。
開発コンセプトは「中深海、回遊魚、キハダマグロ用のスタンダードな電動リール」です。
ここ数年、船釣りの対象魚は年々大型化の傾向にあります。ヒラマサ、カンパチなど大型回遊魚はもとより、キハダマグロをメインとするマグロゲームが大きな脚光を浴びるようになっております。このような大型回遊魚、マグロをターゲットとできるハイコストパフォーマンスの電動リールです。
モーターも上位機種に迫る高性能モーターを採用し、「探見丸親機」から直接水深、魚群などの情報を受け取る「海底・魚群水深表示」の新機構も搭載しています。

ロッド
① 鮎釣りは水中の多彩な情報の聞き分けが要求され、如実にそれが釣果に反映されます。その水中情報感知能力を最大レベルまで引き上げる穂先である「エキサイトトップ」を開発しました。構造としては穂先の先端部をあえて硬く、重めにすることで穂先をブレさせることにより少しの動きでも大きく伝えることができます。また中間部を柔らかく、軽くすることにより、先端部をより動きやすくしており、さらに後端部がしっかりと先端部、中間部を支えることにより、穂先のブレを抑えるという構造になっています。穂先の先から元までカーボン素材を使用し、穂先全体の剛性分布を見直すことにより、他社の金属系穂先ではなしえなかった感度と調子の両立に成功しました。「エキサイトトップ」を採用した「スペシャルバーサトル」は、鮎の水中での状況がわかり、釣果アップにつながる、と鮎釣り師には大好評を得ました。

② バスロッドではフラッグシップモデルである「ポイズンアルティマ」を発表しました。シマノ独自の振動解析手法であるダイナバランスを用い、徹底的に感度を追求しました。解析により導き出されたデータに基づいて設計することで、高弾性化したブランクスであっても弾きすぎるような反発感がなく、クランクベイトから伝わる力の波を心地よく感じられる「新次元のロッドアクション」を実現しました。人間の感性に頼るだけでなく、ロッドアクションをデータとして数値化することにより理想のロッドバランスを創り出すことができました。また軽量かつ高感度の一体成型グリップである「カーボンモノコックグリップ」を採用したことも感度アップにつながっています。さらに素材の性能をひきだす新構造である「アルティメットブランクスデザイン」を採用しています。100種類以上の中からセレクトした適材のみを、ティップやバットなど必要なセクションの中層部で使い分け、カーボンテープで締め上げた新構造です。ブランクスの軽量化により、通常なら素材の使用量が減り強度が低下しますが、「アルティメットブランクスデザイン」により、このジレンマを解決し、高い強度を保持しながら、大幅な軽量化と高感度化、そしてパワーの向上に成功しています。

フィッシングギア
① 磯釣種に特化したネクサスブランドからは、秋冬に最高峰ウェアモデルのテクノレイヤード「RT-112M」とミドラー「MD-112M」を発売し、高い運動性能と臨機応変な保温調整性能を実現しています。重ね着する事で得られるクラス最高レベルの保温性に付け加えて、ハードな使用環境でも耐える高い耐久性、磯での動きに追随する機動性、さらに力強い高級感のあるデザインを兼ね揃え、コアな磯アングラーの評価を得る事ができました。
ルアー釣種に特化したXEFOブランドからは、サーフを丸一日攻めつくすアングラーの為に開発したタックルベスト「VF-275M」 を発売しました。砂のつきやすいサーフでの使用を考慮し、ターポリン素材を適所に配置させ、砂や潮跡を簡単に落とすことができる仕様になっています。また、胸にはスマートフォンを収納したまま操作できる着脱式の2層式のポーチを搭載するなど機能面でも充実させ、サーフからヒラメなどを狙うルアーマンから高評価を得ています。
釣種に特化しないシマノブランドからは、幅広いアングラーに向けて、アウトドアの中のよりアクティブな釣りのシーンに向けて、デザインを一新しました。レインウェア「RA-014M」や防寒着「RB-014M」は、刷新したデザインだけでなく、機能面も大幅に向上しています。素材には優れた防水透湿性を発揮するゴアテックス®ファブリックを採用し、パターンには新開発した立体裁断の「アップスウィングパターン」を採用しています。釣りでは必須の動きであるキャスティング時などに生じるウェアの突っ張り感を減少させ、ストレスなくスムーズな腕の動きを実現し、幅広いアングラーから高評価を得ました。


② XEFOブランドよりヒップバッグ「WB-244M」を発売し、ルアーアングラーから高評価を得ています。シューズやフローティングベストで採用している、Boa®クロージャーシステムのアジャスト機構をバッグにも搭載し、身体に密着するホールド感をアップさせるとともに、体感荷重も軽減する事を実現しました。また、生地には水や汚れに強い防水生地を採用することにより、汚れても簡単にお手入れが可能となっています。さらに、バッグ上部にはワンタッチで開閉できるマグネットを採用し、釣行時の煩わしさも軽減しています。
③ 従来の偏光グラスの常識を覆した明るい視界で高い偏光度を実現した「アルティシオシリーズ」を発売しました。光量が少ない朝夕のマズメ時や曇天時でもしっかりとターゲットを捉える事ができ、また逆光の水面下の魚の動きや、ギラつく水面直下のウキやラインも見る事が可能です。幅広いシーンで使えるレンズは、多くのアングラーから好評を得ています。
④ 投げ釣り用のハイエンドロッド「キススペシャル」のモデルチェンジとともに、クーラー、ワンポール(一脚)、仕掛け、サーフシューズに至るまで用品を展開しました。特に新登場のクーラー「フィクセル」12リットルは、豊富なアクセサリー群をネジを使わずに着脱することができ、サーフのキス釣りだけでなく、ライトなソルトルアーでの需要も期待されます。
⑤ 独自技術であるEBT製法により、直進性と低伸度を実現するライン「パワープロ」シリーズのモデルチェンジを行いました。優れた耐摩耗性のスペクトラ原糸採用により、根ズレやオマツリ切れなどでその強さを発揮します。単色スプールの「Z」シリーズは、幅広いユーザーのニーズに応えるためにラインナップを充実させました。5色連結スプールの「ボートゲーム」シリーズは特に船やオフショアルアーアングラーの要望に対応するために、従来3本編みであった細号数もすべて4本編みにし、より使いやすく進化しました。
⑥ 従来から好評を博した「X AR-C」システムを搭載したルアーでは、シーバスからオフショアまで展開しました。鯛カブラの「炎月」シリーズでは、テスト段階から圧倒的な釣れっぷりであった「集魚ネクタイ」を新提案しました。味、匂い、ソフトな食感により、鯛から根魚までさまざまな対象魚に効果を発揮します。メタルジグでは、タングステンコンポジット製法を採用した「コルトスナイパーTGピットブル」は、超リアバランスで抜群の遠投性が注目されています。

(3)その他

当セグメントでは主にロウイング関連用品等の開発を行っております。
なお、当セグメントに係わる研究開発費は14百万円であります。

経営上の重要な契約等財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E02257] S1004EF8)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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