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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10053QQ

有価証券報告書抜粋 株式会社リコー 研究開発活動 (2015年3月期)


事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


当社グループ(当社及び連結子会社)では、人と情報のかかわりを重視し、革新的な価値を生みだす商品・サービスの提供を通して世の中に貢献することを基本理念としております。この理念に基づき、より良いコミュニケーションを生み出す新技術を開発するために、中央研究所を核として研究開発部門を各地に配し、技術リサーチから、要素技術研究、製品応用化のための基盤技術開発、そして環境技術、生産技術開発まで、グループ全体で積極的な研究開発活動を進めております。
各研究開発部門では、光学、材料、デバイス、情報エレクトロニクス、環境、ソフトウェアの基礎・応用研究、実用化開発を実施し、米国、中国及びインドにも研究所を配してグローバルマーケットに向けた研究開発活動を行っております。それぞれの特徴を活かしながら有機的な技術の融合を図り、将来の新しいワークスタイル変化を見通した画像ソリューション商品の開発、ITソリューションのための新技術開発、さらに地球環境の保護を考えた研究開発を各分野で進めています。今後も当社グループは、イノベイティブな技術開発に積極的に取り組み、新たな顧客価値の提供を通してお客様に感動していただけるような革新的な商品・サービスの実現を目指していきます。

IFRSの適用に伴い、当社グループでは開発投資の一部について資産化を行い、無形資産に計上しております。無形資産に計上された開発費(20,497百万円)を含む当連結会計年度の研究開発投資は118,782百万円です。


(1) 画像&ソリューション分野
一般のオフィスからプロダクションプリンティング分野にわたる複合機やプリンターの電子写真技術、サプライ技術、光学設計技術、画像処理技術、インクジェット技術、次世代作像エンジン要素技術、最先端ソフトウェア技術、オフィスソリューションを支えるアプリケーション技術の開発を行っております。
当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。

■MFP(マルチファンクションプリンター)関連
市場での競争力を高めるため、デジタルモノクロ複合機の製品ラインアップを拡充しました。
・デジタルモノクロ複合機
「RICOH MP 6054/5054/4054シリーズ」
「imagio MP 5002/4002シリーズ」の後継機として、連続複写速度(A4ヨコ・毎分) 50枚、40枚の機種に加え、新たに60枚機をラインアップし、省スペースでより高い生産性を発揮します。特に当社グループ独自の「QSU技術(DH定着方式)」の搭載など徹底した省エネ設計により、業界トップクラスの標準消費電力量(TEC)を達成し、さらにウォームアップタイムやスリープモードからの復帰時間の高速化も実現しています。
・デジタルモノクロ複合機
「RICOH MP 3554/2554シリーズ」
「RICOH MP 3353/2553シリーズ」の後継機として、省エネ設計による優れた環境性能と高生産性の両立を実現した商品です。また、針なし綴じインナーフィニッシャーにも対応し、安全でかつ廃棄時の分別の手間を省くことができます。

■プロダクションプリンティング関連
「RICOH Proシリーズ」のラインアップを強化するカラープロダクションプリンターと連続帳票用の高速フルカラーインクジェット・プリンティング・システムを商品化しました。
・カラープロダクションプリンター
「RICOH Pro C7110S/C7110/C7100S」
プロダクションプリンティング市場向けに高画質や高生産性、幅広い用紙への対応力に加え、付加価値の高い印刷物の生産を可能にしました。新開発の画像処理技術を採用し、ホワイトトナーとクリアトナーに対応することで、高画質・高付加価値を実現しています。
・高速インクジェット・プリンティング・システム「RICOH Pro VC60000」従来機からさらなる高画質化と優れた用紙対応力を実現し、一つのシステムで請求書などの基幹業務印刷から、ダイレクトメールなど高画質・高品質が要求される商用印刷ニーズまで幅広く対応できます。当社グループは、自社製品開発及び外販事業を通じ、長年にわたってプリントヘッドとインクの技術を培ってきました。本製品はこれらの技術を採用することにより、1,200dpi×1,200dpiの高画質と信頼性を実現しています。

■プリンター関連
A3モノクロプリンターのラインアップを一新し、幅広い用紙対応力や多彩なセキュリティソリューションへの対応を実現しました。
・A3モノクロプリンター
「RICOH SP 6400シリーズ」4機種7モデルを商品化
「IPSiO SP 6300シリーズ」の後継機として、コンパクトボディに優れた生産性、環境性能、操作性を凝縮しました。標準で自動両面機能を搭載しながら、設置面積で従来機と比較して約28%小さくなりました。さらに、当社グループ独自の重合法によるPxP-MCトナー採用で定着部の熱量抑制を図り、コントローラーの低消費電力化と合わせて、業界トップクラスの標準消費電力量(TEC)を達成する等、優れた環境性能を実現しています。

■VC(ビジュアルコミュニケーション)関連
新しいワークスタイル実現のために、ネットワーク技術を活用してコミュニケーションを活性化させ、オフィスの生産性向上を図ります。
・タブレット端末からワイヤレス投写が可能なプロジェクターを商品化「RICOH PJ WX3351N/WX3351/X3351N/X3351シリーズ」は、短焦点レンズを搭載し、前面排気・前面端子で様々な会議室のテーブルの端から壁面のスクリーンへ最適なサイズに投写することができ、新たに横台形補正機能を搭載し設置性がさらに向上しました。さらに「Miracast®*」に対応し、スマートフォンやタブレット端末の画面をワイヤレスで投影できるようになりました。(* Wi-Fi Alliance™によって策定された無線通信で動画を転送する通信技術の標準規格です。Miracast、Wi-Fi AllianceはWi-Fi Allianceの商標又は登録商標です。)
・遠隔会議システム「RICOH Unified Communication System P3500」を商品化簡単操作、ポータビリティといった特徴はそのままに、ズーム機能付き125°の広画角・HD画質対応のカメラ搭載による高精細画像品質と、内蔵のマイク/スピーカーの性能向上や高性能エコーキャンセラーによるクリアな音声品質を実現しています。また、当社グループ独自のダイナミックメディア制御技術により、ネットワーク帯域の変動が大きくても会議を継続できるように性能強化しています。このような使いやすさが評価され、「RICOH UCS P3500」をはじめとした「RICOH Unified Communication System」は公益財団法人日本デザイン振興会主催「2014年度グッドデザイン賞」を受賞いたしました。
・ワークスタイル変革を支援するコラボレーションツール「リコー インタラクティブ ホワイトボード D5510」様々な場所におけるコラボレーションを促進するインタラクティブホワイトボードの新モデルです。パソコンやタブレット端末等の資料を表示し、書込み等の共同作業をすぐに始められる簡単な操作性、電子ペンでの滑らかな書き心地に加え、手書き文字をテキストデータに変換するOCR機能(14言語に対応)やスタンプ機能を新たに搭載しました。さらに、ネットワークを経由した遠隔拠点との画面共有も接続可能台数を従来の4台から20台へと大幅に拡大しました。

なお、当連結会計年度の当分野に係る研究開発投資は94,345百万円です。

(2) 産業分野
FA分野向けカメラ、レンズの開発や車載用ボルテージレギュレータ等の産業用途システム・デバイスの技術開発を行っております。
当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。

・高精度・高速で3次元計測を可能にする産業用ステレオカメラ「RICOH SV-M-S1」対象物の形状を高精度かつ高速で3次元計測することができるステレオカメラです。「RICOH SV-M-S1」は、装置の「目」の役割を果たし、対象物を3次元計測することでシステムの自動化を可能とします。当社グループ独自のキャリブレーション技術により高精度検出を実現させ、かつ撮影から画像処理、視差演算までを全てカメラ内部で行うことでデータ処理速度が向上し、スムーズに物体を計測することができ、ロボットによるピッキング作業や装置制御監視など多様なシ-ンでの活用が可能です。
・ディスプレイ検査用2次元色彩輝度計
「RICOH CV-10A」
2次元色彩輝度計とは、被写体の色や光の明暗の違い等の色情報を計測するカメラです。
「RICOH CV-10A」は、特にテレビやパソコン等のディスプレイの品質検査において威力を発揮します。点計測タイプの色彩輝度計より撮影範囲が広く、一回の撮影で、最大120×90ポイントの色を検査することができるので、高精度かつ短時間での検査が可能で、同時に色むら検査や人の目では識別が難しい色差の検出を実現し、検査の効率化とコストの削減に貢献します。
・FAカメラ対応 画像処理用レンズ「RICOH FLシリーズ」のラインアップを強化高解像が求められる電子基板やウエハー等の精密加工品など、多様な装置用途に活用できる画面サイズ1型9メガピクセルまで対応の画像処理用手動絞りレンズ「RICOH FLシリーズ」2機種(焦点距離50mm、75mm)に加え、新たに焦点距離25mm、35mmのレンズ2機種を商品化し、ラインアップを強化しました。
・優れた過渡応答特性を実現したボルテージレギュレータ「R1524xシリーズ」無負荷時の自己消費電流が2.2μAと極めて小さいながらも優れた過渡応答特性を実現した200mA出力可能な最大入力電圧36VのボルテージレギュレータIC「R1524xシリーズ」を商品化しました。

なお、当連結会計年度の当分野に係る研究開発投資は9,051百万円です。

(3) その他分野(コンシューマ分野)
全天球カメラTHETAやデジタル一眼レフカメラをはじめとするイメージングシステム関連技術の開発を行っております。
当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。

■ 全天球カメラ関連
・動画撮影を可能にしたニューモデル「RICOH THETA(m15)」を商品化「RICOH THETA(m15)」は、前身機の小型・軽量サイズのデザインはそのままに、全天球動画撮影(最大3分間)を可能にしました。さらに、Googleの360度動画規格にも対応し、YouTube™の「360度の全方位動画」で公開することができるようになりました。また、専用ウェブサイト「theta360.com」で、API(Application Programming Interface)並びにSDK(Software Development Kit)(ベータ版)を公開し、ユーザーの方々が独自で専用アプリを開発することが可能になり、「RICOH THETA」本体のさまざまな機能の設定、操作が行えるオリジナルアプリを作成していただけるようになりました。(Google、YouTubeはGoogle Inc.の商標又は登録商標です。)

■ デジタルカメラ関連(リコーイメージング株式会社)
・映像表現の頂点を目指した中判デジタル一眼レフカメラ「PENTAX 645Z」大型CMOSイメージセンサーを採用し、有効約5,140万画素という超高精細画像を実現するとともに、プロユースにも対応する快適な操作性と高い信頼性を備えたレンズ交換式中判デジタル一眼レフカメラです。定評のある防塵防滴構造に加えてさらなる高画質と信頼性の向上を追求しイメージセンサーや画像処理エンジンを一新しました。
・アウトドアでの使用に最適なコンパクトアクションカメラ「RICOH WG-M1」水中やアウトドアを楽しみながら、超広角で臨場感溢れる映像を高画質動画で撮影できる防水アクションカメラ「RICOH WG-M1」を商品化しました。専用の水中ハウジングが不要で、水深10mの防水性能と高さ2mからの耐落下衝撃性能、マイナス10℃の耐寒性能を備えた防水アクションカメラです。超広角レンズにより、遠近感が強調された迫力のあるフルHD動画撮影に加えて、有効約1,400万画素の高精細な静止画撮影や約10コマ/秒の高速連写も可能で、さまざまなスポーツシーン、アウトドアシーンでの撮影の自由度を広げ、未体験の映像や撮影を可能にします。

なお、当連結会計年度の当分野に係る研究開発投資は512百万円です。

各事業に分類できない基礎研究分野として、ナノテクノロジー、マイクロエレクトロメカニカルシステム(MEMS)、計測・分析・シミュレーション等の基盤技術の研究開発、新規材料/デバイスの研究開発、次世代画像表示技術の研究開発、生産技術開発、システムソリューションの開発、高速・高品位画像処理のための光技術を中核としたフォトニクス技術、環境関連技術及びヘルスケア関連技術の研究開発等を行っております。
なお、当連結会計年度の当分野に係る研究開発投資は14,874百万円です。

事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E02275] S10053QQ)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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