ピジョン株式会社 研究開発活動 (2015年1月期)

当社グループの研究開発の基本姿勢は、妊娠、出産から子育て、そして高齢者、介護などの生活シーンにおいて生活者の研究を核に新たなニーズを掘り起こし、技術シーズの裏付けを持った新しい商品およびサービスを生み出すことにあります。
1991年、茨城県つくばみらい市に開設されたピジョン中央研究所を中心に研究、開発テーマを設定し、テーマごとに柔軟にチームを編成して商品開発を行っています。開発本部では消費者行動観察の強化ならびに企画から開発までを一元的に行い、効率的かつ迅速な商品開発の実現を図ることでグローバル市場での競争優位性の実現を目指してまいります。また、同研究所には開発本部とともに品質管理本部も設置し、新商品開発時における商品評価および量産化後の品質管理を担っております。研究開発から量産化に至る一貫した商品開発体制を備えることにより、同研究所は国内事業のみならず注力する海外事業での現地開発体制も含めたグループ全体の商品開発機能の中枢を担っております。今後も、グローバルに安心・安全な商品の提供を目指し、同研究所を中心に、グループ全体の研究開発体制をさらに強化してまいります。
なお、研究開発に携わる人員の総数はグループ全体で157名となっており、当連結会計年度における研究開発費の総額は19億32百万円となっています。事業の種類別セグメントの研究開発活動状況は以下のとおりです。

(国内ベビー・ママ事業)
赤ちゃんの胎脂に近い保湿成分を使用した『ピジョン ベビースキンケアシリーズ』をはじめ、月齢7ヵ月頃からのお子さまに向けたヨーグルト味の乳性飲料『ぷちグルト』、甘さ控えめの手づくりおやつシリーズ『どうぶつのミニパンケーキ』および『ベビープリン』、16.5cmの大径シングルタイヤで段差をラクラク乗り越えられるベビーカー『Runfee (ランフィ)』などを発売したほか、シートの厚みやふわふわ感をアップした赤ちゃん用おしりふき 『おしりナップ やわらか厚手仕上げ』や、母乳育児中のママのカラダ作りと赤ちゃんのための母乳栄養の両方をサポートする『母乳パワープラス』『母乳パワープラスタブレット』の発売等に向けた活動を行いました。
この結果、当連結会計年度の研究開発費は8億96百万円となりました。
(ヘルスケア・介護事業)
介護関連の商品カテゴリーブランド『ハビナース』において、排泄介助における尿便モレのお悩みを解決するサポート用品「尿便おしりにひろがらないシート」など、また『リクープ』ブランドにおいては、従来品の吸水機能はそのままに、さらに履き心地を改善した尿もれ用吸水機能付き下着『リクープ かるる』などを発売いたしました。
この結果、当連結会計年度の研究開発費は1億82百万円となりました。
(海外事業)
欧米市場において、搾乳器や母乳保存用ボトル等の新商品を発売いたしました。また、主に電動及び手動搾乳器の機能向上に向けた活動を行いました。
この結果、当連結会計年度の研究開発費は5億84百万円となりました。
(中国事業)
中国市場において、ベビー用衣料洗剤・柔軟剤(非濃縮タイプ)等の新発売に加え、ベビー用爪切りやおしゃぶり、ママ向けマウスリンス、搾乳器等、ラインアップ拡充に向けた商品の発売をいたしました。
この結果、当連結会計年度の研究開発費は2億63百万円となりました。

今後も市場ニーズに的確に応える商品の開発に努めるとともに、基礎研究により培われた成果を中長期的視野での商品開発に繋げていくことにも注力してまいります。