不二精機株式会社 業績等の概要 (2014年12月期)

(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の経済政策や日銀による金融緩和を背景に企業収益や雇用情勢に改善が見られるなど、緩やかな回復基調で推移いたしました。しかしながら、円安進行による原材料、エネルギー価格の高騰による景況感の悪化などの影響からか、実体経済の不安要素は払拭できない状況が続いております。さらに国内のみならず海外の景気動向についても政情不安を起因とした不透明な状況で推移いたしました。
このような環境の中、当社グループは、中期スローガンとして「安心をお届けする不二精機グループ」を掲げ、品質管理体制の徹底強化によるグループ一体となった顧客満足の更なる追求を図り、精密金型のコア技術をもとに自動車分野等の新規分野への事業展開を行い、高付加価値製品の提供による安定受注の拡大に努めてまいりました。
また、固定費の圧縮、内製化による外注加工費の削減等をはじめとした徹底的なコストダウンに取り組んでおります。
このような結果、当連結会計年度の売上高は、52億34百万円(前連結会計年度比10.9%増)となりました。
損益につきましては、射出成形用精密金型及び成形システム事業において原価率が改善したこと等により、
営業利益54百万円(前連結会計年度比394.3%増)、PT.FUJI SEIKI INDONESIA(インドネシアの当社子会社)の開業費償却を営業外費用に計上したこと等により、経常利益26百万円(前連結会計年度比17.1%減)、蘇州不二精机有限公司(中国の当社子会社)の全持分譲渡に係る関係会社整理損及び減損損失を特別損失に計上したこと等により、当期純損失2億57百万円(前連結会計年度は当期純利益41百万円)となりました。
当連結会計年度のセグメントの業績については、以下のとおりであります。

医療機器用金型が増加したこと等により、売上高は19億71百万円(前連結会計年度比1.9%増)、セグメント利益81百万円(前連結会計年度はセグメント損失7百万円)となりました。

自動車部品用成形品が増加したこと等により、売上高は32億62百万円(前連結会計年度比17.2%増)、セグメント損失6百万円(前連結会計年度はセグメント利益37百万円)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、8億27百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は、1億76百万円(前連結会計年度比4.0%減)となりましたが、これは主として、税金等調整前当期純損失1億98百万円であった一方、減価償却費2億80百万円、未収入金の減少1億21百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は、1億27百万円(前連結会計年度は4億26百万円の使用)となりましたが、これは主として、有形固定資産の売却による収入1億82百万円及び連結の範囲の変更を伴う関係会社出資金の売却による収入1億10百万円があった一方、有形固定資産の取得による支出4億15百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は、1億39百万円(前連結会計年度は52百万円の使用)となりましたが、これは主として、長期借入れによる収入2億75百万円及びセール・アンド・リースバックによる収入1億75百万円があった一方、長期借入金の返済による支出5億73百万円があったことによるものであります。