西華産業株式会社 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2015年3月期)

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社および連結子会社)が判断したものであります。

(1)財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ4,940百万円(6.8%)増加し、77,414百万円となりました。これは、流動資産が3,128百万円、固定資産が1,811百万円増加したことによるものであります。流動資産の増加は、現金及び預金が2,331百万円、受取手形及び売掛金が2,503百万円増加した一方で、前渡金が977百万円、未収入金が966百万円減少したこと等によるものであります。
また、固定資産の増加は、株式の時価が上昇したこと等により投資有価証券が1,701百万円増加したこと等によるものであります。
当連結会計年度末の負債の合計は、前連結会計年度末に比べ1,956百万円(4.1%)増加し、49,825百万円となりました。これは、支払手形及び買掛金が955百万円、未払法人税等が710百万円、退職給付に係る負債が364百万円、繰延税金負債が510百万円増加した一方で、前受金が961百万円減少したこと等によるものであります。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ2,983百万円(12.1%)増加し、27,589百万円となりました。これは、株主資本が1,529百万円、その他の包括利益累計額が1,322百万円増加したこと等によるものであります。
株主資本の増加は、剰余金の配当484百万円や、退職給付債務および勤務費用の計算方法の変更に伴う影響額172百万円による減少があった一方で、当期純利益2,188百万円の計上により利益剰余金が1,531百万円増加したこと等によるものであります。
その他の包括利益累計額の増加は、その他有価証券評価差額金が1,238百万円増加したこと等によるものであります。
この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の33.7%から35.2%となりました。
なお、キャッシュ・フローの概況につきましては、1業績等の概要(3)キャッシュ・フローの状況に記載しております。

(2)当連結会計年度の経営成績の分析
当社グループの当連結会計年度の受注高は、電力分野並びに一般産業分野において大型設備の受注があったことにより2,073億円(前期比58.2%増)となりました。売上高は、一般産業分野において大型設備をはじめとして全般的に受渡が増加したことにより1,320億円(前期比4.4%増)となりました。また、営業利益は、国内外の連結子会社の業績も回復した結果、34.0億円(前期比55.0%増)となり、経常利益は39.3億円(前期比57.8%増)、当期純利益は21.8億円(前期比56.4%増)となりました。

(3)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループを取巻く事業環境につきましては、主要製造業が、円安による輸入原材料価格の高騰や原子力発電所の停止および再生可能エネルギー促進等による電力料金の上昇に加えて、労働人口の減少などにより、海外生産拠点へのシフトを加速しており、国内設備投資に対しては引き続き慎重な姿勢を継続するものと予想されます。


(4)経営戦略の現状と見通し
当社グループは、2014年4月より3ヵ年の中期経営計画「CS2017」を策定いたしました。基本方針である「事業領域の多様化」のもと、以下の全体戦略
①収益の多様化
②グローバル戦略の加速
③グループ企業価値の向上
④戦略的な組織運営
を着実に実行することにより、業績の拡大を推進してまいります。
また当社グループでは、内部統制の強化とコンプライアンスの徹底を図り、企業としての社会的責任を果してまいります。