株式会社ヤナセ 対処すべき課題 (2015年9月期)

今後のわが国経済は、原油価格の下落に伴う原材料費等の低下が好調な企業業績を一層押し上げることで、設備投資や給与所得が増加基調を維持することが見込まれますが、中国をはじめとする新興国経済の減速を起因とした世界景気の下振れによる輸出低迷の長期化への懸念が根強い中、個人消費の本格的な回復は期待できず、景気は停滞感を一段と強めており、その先行きも決して楽観できない状況にあります。
このような状況下、当社グループといたしましては、新車販売においては、出張展示会を中心とする各種販売促進活動を一層積極化し、各ブランドのラインナップ拡大を活かして新規需要の獲得に鋭意努めるとともに、既納先のお客さまに対するフォロー活動を着実かつ的確に遂行し、併せて営業拠点の新設・リニューアルやヤナセグループ独自の誘客性の高い多様な来店促進策を展開し、もって拡販に努めてまいります。
中古車販売においては、ヤナセ認定中古車サイトを刷新し情報量の増加と閲覧性の改善を図る一方、新車担当販売員による中古車販売活動の活性化や小売拠点のさらなる拡充など各種施策を積極的に実行して小売台数の増大を目指します。また、車両保管場所の拡張など下取数量の増加に適切に対応する体制の構築を推し進め、早期入庫、商品化日数の短縮や長期在庫車の削減にも引き続き鋭意取り組み、収益向上に結び付けてまいります。
アフターセールスにおいては、営業拠点一丸となったお客さまフォロー活動を継続し、車検整備を中心とする入庫台数の拡大に全力で取り組むとともに、整備技能や工程管理の強化により整備品質向上と工期短縮の両立に鋭意努め、もってお客さま満足度及び生産性を一層高めてまいります。また、板金塗装事業や部品外販事業においても営業活動をより活発化し、売上拡大に尽力してまいります。
さらに、保険商品について、2016年5月の保険業法改正に対応する全国共通の保険販売体制「ヤナセ保険スタンダード」を期首より導入しさらなる付保率向上に努め、ボディコーティング等の周辺商品についても全部門において拡販に邁進し収益拡大を図ってまいります。
そして、3ヵ年計画「TRANSFORM Ⅱ 2016」の最終年度として、お客さまとの強固な関係構築に邁進するとともに、各拠点の統一的経営管理の強化や人事制度改革の推進、バリューチェーン収益の拡大に意を注ぎ、将来の飛躍に繋がる確固たる収益体質を目指してまいります。