株式会社パーカーコーポレーション 研究開発活動 (2015年3月期)

当社グループは、当社グループ独自の先駆的な商品および技術の開発を行うことを基本とし、主に技術本部(パーカーコーポレーションテクニカルセンター;東京都江東区枝川)において、各部門(化成品、化学品、産業用素材、化工品など)の商品に繋がる技術課題につき研究開発を進めております。
当連結会計年度の研究開発費の総額は889百万円であります。

セグメントの研究開発活動を示すと以下のとおりであります。

化成品部門
工業用接着剤・シーリング材の開発、およびカーボンナノチューブを分散した新規コーテイング材の開発を行っています。
接着剤分野では、自社ブランド「パークボンド」シリーズとして、自動車用途を中心に製品化を進めてきましたが、さらに機能性が求められる用途に向けて製品拡充を行い、放熱用接着剤につきましてもラインナップに加えました。
またナノ素材応用分野では、カーボンナノチューブの特性を生かした導電材料を製造するための、水系並びに溶剤系分散液の開発に引続き注力しております。
その他、自動車向けの成形部品の開発やグループ内の製造工場における生産技術面での支援も行っております。
当連結会計年度の研究開発費は247百万円となっております。


化学品部門
自動車・自動車部品・建設機械・パチンコ製造・鉄鋼・家電・重機などの様々な生産ラインに対応した豊富なケミカル製品(洗浄剤、防錆剤、剥離剤、塗料不粘着化剤、潤滑剤、酸洗剤、バレルコンパウンドなど)の開発、そしてケミカルに適した設備のシステム開発も自社で行い、生産ラインにおける問題の解決、品質の向上、工程の最適化などを顧客に提供しております。
また、ケミカル製品のグローバリゼーションは海外に進出するメーカー需要に対応するため、中国、タイ、メキシコに事業展開しており、これらの技術活動やカントリーリスクを考慮したローカライズ製品の企画と開発も推進しております。新規製品開発は、市場のマーケティングによるケミカル製品開発をプロジェクト化し展開しており、新たな顧客価値の創造、VA/VE活動による顧客コストの実現を目指しております。
当連結会計年度の研究開発費は219百万円となっております。

産業用素材部門
自動車、家電製品などに用いる防音材の研究開発を行っており、各種新素材及び先進技術の開発、防音性能を測定、解析し、顧客の要求に応える最適な防音材および防音システムを提案し、製品化に繋げております。
当連結会計年度の研究開発費は291百万円となっております。

化工品部門
エレクトロニクス産業における電子端末(薄型テレビ、スマートフォン、タブレットPC等)、再生可能エネルギー関連(太陽光発電、二次電池等)や、電子部品(LED、SAWフィルター、水晶振動子、各種センサー等)の製造工程で用いられるファインケミカルの研究開発を行っております。
また、一般消費者が使用する乗用車用門型洗車機に用いられる洗車ケミカルや、鉄道・航空機およびこれらの重要部品のメンテナンスに使用するケミカルの研究開発も行っております。これらのケミカルはグローバルカンパニーに採用され、製品品質および生産性の向上、コストダウンに貢献しております。特に自然環境を守るため、環境負荷低減と要求性能を両立できる技術開発に注力しております。
これらファインケミカルは中国をはじめとするアジア諸国への現地供給も推進しております。
当連結会計年度の研究開発費は131百万円となっております。