有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1005835
株式会社秋田銀行 業績等の概要 (2015年3月期)
・業績
[金融経済情勢]
2014年度の国内経済は、年度前半、消費税率引き上げにともなう駆け込み需要の反動から個人消費が大きく落ち込んだほか、輸出も伸び悩むなど、景気回復の動きに足踏み感がみられました。年度後半は、個人消費に弱さがみられたものの、好調な米国経済を背景に輸出が堅調に推移したほか、企業の生産活動にも改善の兆しがみられるなど、景気は緩やかな回復基調を維持しました。この間、企業収益は製造業を中心に改善傾向にありましたが、設備投資は企業の慎重姿勢が続き、概ね横這いで推移しました。なお、雇用・所得環境は、改善の動きが続きました。
当行の中心的な営業基盤である秋田県の県内経済は、年度前半、国内経済と同様に景気回復の動きに足踏み感がみられました。年度後半も、個人消費は弱い動きが続いたほか、企業の生産活動も横這いで推移するなど、景気は足踏み状態が続きました。産業別の動向では、主力の電子部品・デバイスは、スマートフォンや車載向けの部品需要が増加し、高水準の生産を保ちましたが、機械金属、木材などは弱含みで推移しました。需要面では、公共工事が概ね堅調に推移したものの、住宅着工は駆け込み需要の反動減が続きました。また、商況は、大型小売店販売は底堅く推移しましたが、自動車販売は駆け込み需要の反動から大幅に減少し、弱い動きを辿りました。
金融面では、日本銀行による「量的・質的金融緩和」の継続等により、短期金利は0.1%を下回る低水準で安定的に推移しました。また、長期金利は金融緩和政策の拡大にともない概ね低下基調が続きました。一方、日経平均株価は、投資家心理の悪化により一時的に14,000円を下回る場面がみられましたが、国内景気や企業業績の回復期待などから、2015年3月には15年ぶりに19,000円台を回復しました。また、為替相場は、日本銀行の大規模な金融緩和が継続するとの見方に対して、米国は金融緩和政策の出口に向かうなど、日米の金融政策スタンスの違いが意識され、一時1㌦=122円台まで円安が進行しました。
[経営成績]
以上のような経営環境のもと、2013年度よりスタートした中期経営計画「あきぎんプロジェクト」で掲げた、①「お客様との取引の『深化』による収益基盤の確立」、②「一人ひとりが『真価』を発揮する組織の構築」、③「『新価』の創造による地域発展への貢献」の3つの重点方針に基づき、各種施策に取り組んだ結果、次のような業績となりました。
預 金
個人および法人からの預金が増加したことから、譲渡性預金を含む総預金の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末比649億円増加し、2兆5,541億円となりました。
なお、預り資産につきましては、投資信託および生命保険の販売が増加したことから、前連結会計年度末比67億円増加し、2,297億円となりました。
貸 出 金
事業先、個人、地方公共団体向け貸出金が増加したことにより、前連結会計年度末比526億円増加し、1兆5,453億円となりました。
有価証券
前連結会計年度末比268億円増加し、1兆278億円となりました。
損 益
経常収益は、株式等売却益の増加や役務取引等収益の増加等により、前連結会計年度比29億3千4百万円増収の480億6千1百万円となりました。経常費用は、資金調達費用の増加等により、前連結会計年度比11億1千5百万円増加し、364億1千5百万円となりました。
この結果、経常利益は、前連結会計年度比18億1千9百万円増益の116億4千5百万円となりました。なお、当期純利益は前連結会計年度比2億1千7百万円増益の69億1千6百万円となり、過去最高益を計上いたしました。
当期のセグメント別の業績は、銀行業務では、経常収益は前連結会計年度比29億6千6百万円増収の427億5千1百万円、セグメント利益は前連結会計年度比21億4千8百万円増加の110億1千3百万円となりました。
リース業務では、経常収益は前連結会計年度比1億1千5百万円増収の46億3千4百万円、セグメント利益は前連結会計年度比7千2百万円減少の1億6千万円となりました。
保証業務等のその他の業務では、経常収益は前連結会計年度比3億2千2百万円減収の16億3千7百万円、セグメント利益は前連結会計年度比2億5千7百万円減少の4億7千8百万円となりました。
法人向け商品・サービス
法人部門におきましては、地元企業の皆さまの良きパートナーとして、多様なニーズにお応えできるよう努めるとともに、地域活性化や地域社会の発展に取り組むべく様々な施策を実施しております。
海外分野におきましては、昨年の「インドネシア・ベトナム経済交流ミッション」に引き続き「台湾・フィリピン経済交流ミッション」を実施いたしました。本ミッションでは当行の業務提携先である現地金融機関が持つネットワークを活用し、個別商談会や市場セミナーの実施など、お取引先の販路拡大に向けた活動を行っております。
また、今後の成長が見込まれる医療・福祉関連の分野では、複数の医療コンサルタントと業務提携し、医療関連ビジネスへのサポート体制を構築しているほか、雇用の創出に資する健康医療事業者の支援を目的とした「地域ヘルスケア産業支援ファンド」に対する出資を行っております。本ファンドでは、事業の成長に必要な資金の提供のみならず、ファンドが有する健康関連事業に精通した経営人材を活用することで、新たなヘルスケア産業の創出を目指しております。
アグリビジネス分野では、行内に「アグリビジネス推進室」を設置し、秋田県農業の振興に積極的に対応しております。具体的には、農業関連事業者を対象に「あきたアグリビジネス研究会」を設立し、事業規模拡大、経営の多角化、6次産業化による会員の経営発展を支援しているほか、稲作、畜産、園芸作物、女性農業者などをテーマとした定例会を実施し、情報提供や意見交換の場を設けております。
加えて、秋田県産業界での女性のさらなる活躍を支援するため、「女性創業者応援ローン『Bizこまち』」の取扱いを開始したほか、秋田県信用保証協会の創業支援チームと連携することで、具体的な経営相談や経営指導など総合的なサポートを実施し、女性による新しい視点でのビジネス展開の支援を行っております。
当行では、今後も様々な観点から産業の育成・支援を通じ、当行の経営理念である「地域共栄」の実践に努めてまいります。
個人向け商品・サービス
個人部門におきましては、子育てしやすいまちづくりと定住人口の確保に向け、「子育て支援および定住促進に関する覚書」を県内自治体と順次締結し、これに基づいた「住宅ローン子育て支援特別金利」を導入しております。同時に、県内で増加する空き家の解体をサポートする「空き家解体ローン」や、子育て環境の充実をはかる「子育て世帯応援ローン」の取扱いを県内自治体との連携のもとで開始するなど、「住みよい社会づくり・地域づくり」の実現に向けた取組みについても強化しております。
また、9月にはインターネット専用支店「あきぎんこまち支店」を開設しております。インターネットを通じたお取引により、当行店舗にご来店いただくことなく預金口座が開設可能となり、様々なサービスを24時間、便利にご利用いただけます。加えて、あきぎんこまち支店オリジナルデザインのキャッシュカードを発行しているほか、一定回数まで当行ATM時間外手数料およびコンビニ等ATM利用手数料が無料となっております。
当行では、今後ともお客さまの幅広いニーズにお応えできるようサービスの向上に努めてまいります。
店舗・ATM
店舗関連では、角館支店を新築移転し営業を開始しております。店舗の外観は、武家屋敷、町屋、蔵など、角館地区の町並みに調和したデザインとしたほか、情報コーナーを設け、観光客向けのビデオ放映や観光パンフレットの設置などを実施しております。あわせて、敷地内のポケットパークには、仙北市が運営するデマンド型乗合タクシーの停留所を設置し、お客さまの利便性を向上するよう努めております。
ATMにおきましては、当行キャッシュカードによるコンビニATMのご利用可能時間を延長し24時間ご利用いただくことが可能となりました。これにより、当行のキャッシュカードをお持ちのお客さまは、全国のコンビニエンスストアに設置されている、約44,500台のATMでのお取引を24時間ご利用いただけるようになりました。
地域産業育成の取組み
再生可能エネルギーの分野におきましては、太陽光発電事業・風力発電事業を中心に案件組成支援、融資支援等に取り組んでまいりました。また、県内における送電網の整備・貸与を目的に設立された秋田送電株式会社に出資参加したほか、将来的な洋上風力発電事業を見据えたインフラ整備も視野に入れて取組みを強化しております。
事業承継におきましては、「あきた地域活性化支援ファンド2号」の活用によるお取引先の事業継続支援に取り組んだほか、後継者不在などにより事業継続が困難なお取引先に対しましては外部機関との連携によるM&Aのご提案を行いました。
CSR活動
CSRへの取組みにおきましては、2015年を高齢化社会への対応1年として位置づけ、「あきぎんエイジフレンドリーバンク宣言」を制定し、高齢者の皆さまが長「生き」することの応援はもちろんのこと、活動的に長「活き」していただくことを応援する銀行を目指すことを宣言いたしました。高齢化の進む秋田において、高齢者の皆さまの活躍が地域の発展に大きく貢献するものと考え、宣言に基づく諸施策に取り組んでまいります。
また、10月に行われた「第29回国民文化祭」では、開会式をはじめ会期中に県内各地で実施された事業に当行行員がボランティアスタッフとして参加し、運営に協力いたしました。
このほかにも、特殊詐欺被害等の未然防止への取組みを強化すべく、県内3金融機関とともに秋田県警察と「特殊詐欺等の被害防止に関する協定」を締結しております。
・キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末比989億9千5百万円(84.4%)増加し、2,162億3千3百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、預金の増加を主因に、1,038億6千5百万円の収入(前連結会計年度比24億4千万円の収入減少)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の取得を主因に、30億7千7百万円の支出となりました。(前連結会計年度比1,269億1千2百万円の支出減少)
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払いを主因に、18億円の支出となりました。(前連結会計年度比6千4百万円の支出増加)
(1) 国内業務・国際業務部門別収支
資金運用収支につきましては、国際業務部門で前連結会計年度比298百万円(50.0%)増加したものの、国内業務部門で前連結会計年度比773百万円(2.7%)減少したことから、合計で前連結会計年度比475百万円(1.6%)減少いたしました。
役務取引等収支につきましては、国際業務部門で前連結会計年度比2百万円(18.1%)減少したものの、国内業務部門で前連結会計年度比357百万円(8.5%)増加したことから、合計では前連結会計年度比354百万円(8.4%)増加いたしました。
その他業務収支につきましては、国内業務部門で前連結会計年度比886百万円(65.4%)減少し、国際業務部門で前連結会計年度比130百万円(30.5%)減少したことから、合計で前連結会計年度比1,015百万円(57.0%)減少いたしました。
(注)1.国内業務部門とは当行及び連結子会社の円建取引であり、国際業務部門とは当行及び連結子会社の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。
2.資金調達費用は金銭の信託運用見合費用(前連結会計年度0百万円、当連結会計年度0百万円)を控除して表示しております。
3.資金運用収益及び資金調達費用の合計欄の上段の計数は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の利息であります。
(2) 国内業務・国際業務部門別資金運用/調達の状況
① 国内業務部門
資金運用勘定平均残高は、有価証券及び預け金の増加を主因に前連結会計年度比48,577百万円増加したものの、運用利回りは貸出金利回りの低下を主因に0.03ポイント低下したことから、運用利息は336百万円減少いたしました。一方、資金調達勘定平均残高は、預金の増加を主因に前連結会計年度比81,748百万円増加し、調達利回りは0.01ポイント上昇したことから、調達利息は437百万円増加いたしました。
(注)1.国内業務部門とは、当行及び連結子会社の円建取引であります。
2.平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、連結子会社につきましては、半年毎の残高に基づく平均残高を利用しております。
3.資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度31,385百万円、当連結会計年度64,017百万円)を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度12百万円、当連結会計年度971百万円)及び利息(前連結会計年度0百万円、当連結会計年度0百万円)を、それぞれ控除して表示しております。
4.( )内は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息(内書き)であります。
② 国際業務部門
資金運用勘定平均残高は有価証券のほか、コールローン及び買入手形の増加を主因に52,980百万円増加し、運用利回りも、貸出金のほかコールローン及び買入手形の利回り上昇を主因に前連結会計年度比0.01ポイント上昇したことから、運用利息は470百万円増加いたしました。一方、資金調達勘定平均残高はコールマネー及び売渡手形のほか、債券貸借取引受入担保金の増加を主因に52,889百万円増加し、調達利回りも0.03ポイント上昇したことから、調達利息は172百万円増加いたしました。
(注)1.国際業務部門とは、当行及び連結子会社の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。
2.平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、連結子会社につきましては、半年毎の残高に基づく平均残高を利用しております。
なお、当行国際業務部門の国内店外貨建取引の平均残高は、月次カレント方式(前月末TT仲値を当該月のノンエクスチェンジ取引に適用する方式)により算出しております。
3.資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度24百万円、当連結会計年度21百万円)を控除して表示しております。
4.( )内は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息(内書き)であります。
③ 合計
(注)1.資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度31,409百万円、当連結会計年度64,039百万円)を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度12百万円、当連結会計年度971百万円)及び利息(前連結会計年度0百万円、当連結会計年度0百万円)を、それぞれ控除して表示しております。
2.国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息は、相殺して記載しております。
(3) 国内業務・国際業務部門別役務取引の状況
国内業務部門
役務取引等収益が前連結会計年度比213百万円(3.2%)増加したほか、役務取引等費用が前連結会計年度比143百万円(5.9%)減少したことから、役務取引等収支は前連結会計年度比357百万円(8.5%)増加いたしました。
国際業務部門
役務取引等収益が前連結会計年度比1百万円(3.8%)減少したほか、役務取引等費用が前連結会計年度比1百万円(6.6%)増加したことから、役務取引等収支は前連結会計年度比2百万円(18.1%)減少いたしました。
(注) 国内業務部門とは当行及び連結子会社の円建取引であり、国際業務部門とは当行及び連結子会社の外貨建取引であります。
(4) 国内業務・国際業務部門別預金残高の状況
○ 預金の種類別残高(末残)
(注)1.国内業務部門とは当行及び連結子会社の円建取引であり、国際業務部門とは当行及び連結子会社の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。
2.流動性預金=当座預金+普通預金+貯蓄預金+通知預金
3.定期性預金=定期預金+定期積金
(5) 国内業務・国際業務部門別貸出金残高の状況
① 業種別貸出状況(末残・構成比)
(注) 国内業務部門とは当行及び連結子会社の円建取引であり、国際業務部門とは当行及び連結子会社の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引は国際業務部門に含めております。
② 外国政府等向け債権残高(国別)
該当事項はありません。
(6) 国内業務・国際業務部門別有価証券の状況
○ 有価証券残高(末残)
(注)1.国内業務部門とは当行及び連結子会社の円建取引であり、国際業務部門とは当行及び連結子会社の外貨建取引であります。
2.「その他の証券」には、外国債券及び外国株式を含んでおります。
(自己資本比率の状況)
(参考)
自己資本比率は、「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(2006年金融庁告示第19号。以下、「告示」という。)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。
なお、当行は、国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては標準的手法を、オペレーショナル・リスク相当額の算出においては粗利益配分手法をそれぞれ採用しております。
連結自己資本比率(国内基準)
(単位:億円、%)
単体自己資本比率(国内基準)
(単位:億円、%)
(資産の査定)
(参考)
資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(1998年法律第132号)第6条に基づき、当行の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(1948年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。
1.破産更生債権及びこれらに準ずる債権
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
2.危険債権
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
3.要管理債権
要管理債権とは、3ヵ月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
4.正常債権
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。
資産の査定の額
[金融経済情勢]
2014年度の国内経済は、年度前半、消費税率引き上げにともなう駆け込み需要の反動から個人消費が大きく落ち込んだほか、輸出も伸び悩むなど、景気回復の動きに足踏み感がみられました。年度後半は、個人消費に弱さがみられたものの、好調な米国経済を背景に輸出が堅調に推移したほか、企業の生産活動にも改善の兆しがみられるなど、景気は緩やかな回復基調を維持しました。この間、企業収益は製造業を中心に改善傾向にありましたが、設備投資は企業の慎重姿勢が続き、概ね横這いで推移しました。なお、雇用・所得環境は、改善の動きが続きました。
当行の中心的な営業基盤である秋田県の県内経済は、年度前半、国内経済と同様に景気回復の動きに足踏み感がみられました。年度後半も、個人消費は弱い動きが続いたほか、企業の生産活動も横這いで推移するなど、景気は足踏み状態が続きました。産業別の動向では、主力の電子部品・デバイスは、スマートフォンや車載向けの部品需要が増加し、高水準の生産を保ちましたが、機械金属、木材などは弱含みで推移しました。需要面では、公共工事が概ね堅調に推移したものの、住宅着工は駆け込み需要の反動減が続きました。また、商況は、大型小売店販売は底堅く推移しましたが、自動車販売は駆け込み需要の反動から大幅に減少し、弱い動きを辿りました。
金融面では、日本銀行による「量的・質的金融緩和」の継続等により、短期金利は0.1%を下回る低水準で安定的に推移しました。また、長期金利は金融緩和政策の拡大にともない概ね低下基調が続きました。一方、日経平均株価は、投資家心理の悪化により一時的に14,000円を下回る場面がみられましたが、国内景気や企業業績の回復期待などから、2015年3月には15年ぶりに19,000円台を回復しました。また、為替相場は、日本銀行の大規模な金融緩和が継続するとの見方に対して、米国は金融緩和政策の出口に向かうなど、日米の金融政策スタンスの違いが意識され、一時1㌦=122円台まで円安が進行しました。
[経営成績]
以上のような経営環境のもと、2013年度よりスタートした中期経営計画「あきぎんプロジェクト」で掲げた、①「お客様との取引の『深化』による収益基盤の確立」、②「一人ひとりが『真価』を発揮する組織の構築」、③「『新価』の創造による地域発展への貢献」の3つの重点方針に基づき、各種施策に取り組んだ結果、次のような業績となりました。
預 金
個人および法人からの預金が増加したことから、譲渡性預金を含む総預金の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末比649億円増加し、2兆5,541億円となりました。
なお、預り資産につきましては、投資信託および生命保険の販売が増加したことから、前連結会計年度末比67億円増加し、2,297億円となりました。
貸 出 金
事業先、個人、地方公共団体向け貸出金が増加したことにより、前連結会計年度末比526億円増加し、1兆5,453億円となりました。
有価証券
前連結会計年度末比268億円増加し、1兆278億円となりました。
損 益
経常収益は、株式等売却益の増加や役務取引等収益の増加等により、前連結会計年度比29億3千4百万円増収の480億6千1百万円となりました。経常費用は、資金調達費用の増加等により、前連結会計年度比11億1千5百万円増加し、364億1千5百万円となりました。
この結果、経常利益は、前連結会計年度比18億1千9百万円増益の116億4千5百万円となりました。なお、当期純利益は前連結会計年度比2億1千7百万円増益の69億1千6百万円となり、過去最高益を計上いたしました。
当期のセグメント別の業績は、銀行業務では、経常収益は前連結会計年度比29億6千6百万円増収の427億5千1百万円、セグメント利益は前連結会計年度比21億4千8百万円増加の110億1千3百万円となりました。
リース業務では、経常収益は前連結会計年度比1億1千5百万円増収の46億3千4百万円、セグメント利益は前連結会計年度比7千2百万円減少の1億6千万円となりました。
保証業務等のその他の業務では、経常収益は前連結会計年度比3億2千2百万円減収の16億3千7百万円、セグメント利益は前連結会計年度比2億5千7百万円減少の4億7千8百万円となりました。
法人向け商品・サービス
法人部門におきましては、地元企業の皆さまの良きパートナーとして、多様なニーズにお応えできるよう努めるとともに、地域活性化や地域社会の発展に取り組むべく様々な施策を実施しております。
海外分野におきましては、昨年の「インドネシア・ベトナム経済交流ミッション」に引き続き「台湾・フィリピン経済交流ミッション」を実施いたしました。本ミッションでは当行の業務提携先である現地金融機関が持つネットワークを活用し、個別商談会や市場セミナーの実施など、お取引先の販路拡大に向けた活動を行っております。
また、今後の成長が見込まれる医療・福祉関連の分野では、複数の医療コンサルタントと業務提携し、医療関連ビジネスへのサポート体制を構築しているほか、雇用の創出に資する健康医療事業者の支援を目的とした「地域ヘルスケア産業支援ファンド」に対する出資を行っております。本ファンドでは、事業の成長に必要な資金の提供のみならず、ファンドが有する健康関連事業に精通した経営人材を活用することで、新たなヘルスケア産業の創出を目指しております。
アグリビジネス分野では、行内に「アグリビジネス推進室」を設置し、秋田県農業の振興に積極的に対応しております。具体的には、農業関連事業者を対象に「あきたアグリビジネス研究会」を設立し、事業規模拡大、経営の多角化、6次産業化による会員の経営発展を支援しているほか、稲作、畜産、園芸作物、女性農業者などをテーマとした定例会を実施し、情報提供や意見交換の場を設けております。
加えて、秋田県産業界での女性のさらなる活躍を支援するため、「女性創業者応援ローン『Bizこまち』」の取扱いを開始したほか、秋田県信用保証協会の創業支援チームと連携することで、具体的な経営相談や経営指導など総合的なサポートを実施し、女性による新しい視点でのビジネス展開の支援を行っております。
当行では、今後も様々な観点から産業の育成・支援を通じ、当行の経営理念である「地域共栄」の実践に努めてまいります。
個人向け商品・サービス
個人部門におきましては、子育てしやすいまちづくりと定住人口の確保に向け、「子育て支援および定住促進に関する覚書」を県内自治体と順次締結し、これに基づいた「住宅ローン子育て支援特別金利」を導入しております。同時に、県内で増加する空き家の解体をサポートする「空き家解体ローン」や、子育て環境の充実をはかる「子育て世帯応援ローン」の取扱いを県内自治体との連携のもとで開始するなど、「住みよい社会づくり・地域づくり」の実現に向けた取組みについても強化しております。
また、9月にはインターネット専用支店「あきぎんこまち支店」を開設しております。インターネットを通じたお取引により、当行店舗にご来店いただくことなく預金口座が開設可能となり、様々なサービスを24時間、便利にご利用いただけます。加えて、あきぎんこまち支店オリジナルデザインのキャッシュカードを発行しているほか、一定回数まで当行ATM時間外手数料およびコンビニ等ATM利用手数料が無料となっております。
当行では、今後ともお客さまの幅広いニーズにお応えできるようサービスの向上に努めてまいります。
店舗・ATM
店舗関連では、角館支店を新築移転し営業を開始しております。店舗の外観は、武家屋敷、町屋、蔵など、角館地区の町並みに調和したデザインとしたほか、情報コーナーを設け、観光客向けのビデオ放映や観光パンフレットの設置などを実施しております。あわせて、敷地内のポケットパークには、仙北市が運営するデマンド型乗合タクシーの停留所を設置し、お客さまの利便性を向上するよう努めております。
ATMにおきましては、当行キャッシュカードによるコンビニATMのご利用可能時間を延長し24時間ご利用いただくことが可能となりました。これにより、当行のキャッシュカードをお持ちのお客さまは、全国のコンビニエンスストアに設置されている、約44,500台のATMでのお取引を24時間ご利用いただけるようになりました。
地域産業育成の取組み
再生可能エネルギーの分野におきましては、太陽光発電事業・風力発電事業を中心に案件組成支援、融資支援等に取り組んでまいりました。また、県内における送電網の整備・貸与を目的に設立された秋田送電株式会社に出資参加したほか、将来的な洋上風力発電事業を見据えたインフラ整備も視野に入れて取組みを強化しております。
事業承継におきましては、「あきた地域活性化支援ファンド2号」の活用によるお取引先の事業継続支援に取り組んだほか、後継者不在などにより事業継続が困難なお取引先に対しましては外部機関との連携によるM&Aのご提案を行いました。
CSR活動
CSRへの取組みにおきましては、2015年を高齢化社会への対応1年として位置づけ、「あきぎんエイジフレンドリーバンク宣言」を制定し、高齢者の皆さまが長「生き」することの応援はもちろんのこと、活動的に長「活き」していただくことを応援する銀行を目指すことを宣言いたしました。高齢化の進む秋田において、高齢者の皆さまの活躍が地域の発展に大きく貢献するものと考え、宣言に基づく諸施策に取り組んでまいります。
また、10月に行われた「第29回国民文化祭」では、開会式をはじめ会期中に県内各地で実施された事業に当行行員がボランティアスタッフとして参加し、運営に協力いたしました。
このほかにも、特殊詐欺被害等の未然防止への取組みを強化すべく、県内3金融機関とともに秋田県警察と「特殊詐欺等の被害防止に関する協定」を締結しております。
・キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末比989億9千5百万円(84.4%)増加し、2,162億3千3百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、預金の増加を主因に、1,038億6千5百万円の収入(前連結会計年度比24億4千万円の収入減少)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の取得を主因に、30億7千7百万円の支出となりました。(前連結会計年度比1,269億1千2百万円の支出減少)
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払いを主因に、18億円の支出となりました。(前連結会計年度比6千4百万円の支出増加)
(1) 国内業務・国際業務部門別収支
資金運用収支につきましては、国際業務部門で前連結会計年度比298百万円(50.0%)増加したものの、国内業務部門で前連結会計年度比773百万円(2.7%)減少したことから、合計で前連結会計年度比475百万円(1.6%)減少いたしました。
役務取引等収支につきましては、国際業務部門で前連結会計年度比2百万円(18.1%)減少したものの、国内業務部門で前連結会計年度比357百万円(8.5%)増加したことから、合計では前連結会計年度比354百万円(8.4%)増加いたしました。
その他業務収支につきましては、国内業務部門で前連結会計年度比886百万円(65.4%)減少し、国際業務部門で前連結会計年度比130百万円(30.5%)減少したことから、合計で前連結会計年度比1,015百万円(57.0%)減少いたしました。
種類 | 期別 | 国内業務部門 | 国際業務部門 | 合計 |
金額(百万円) | 金額(百万円) | 金額(百万円) | ||
資金運用収支 | 前連結会計年度 | 28,505 | 596 | 29,102 |
当連結会計年度 | 27,732 | 894 | 28,627 | |
うち資金運用収益 | 前連結会計年度 | 30,248 | 850 | 68 31,031 |
当連結会計年度 | 29,912 | 1,320 | 98 31,133 | |
うち資金調達費用 | 前連結会計年度 | 1,742 | 254 | 68 1,928 |
当連結会計年度 | 2,179 | 426 | 98 2,506 | |
役務取引等収支 | 前連結会計年度 | 4,195 | 11 | 4,207 |
当連結会計年度 | 4,552 | 9 | 4,561 | |
うち役務取引等収益 | 前連結会計年度 | 6,582 | 26 | 6,609 |
当連結会計年度 | 6,795 | 25 | 6,820 | |
うち役務取引等費用 | 前連結会計年度 | 2,386 | 15 | 2,401 |
当連結会計年度 | 2,243 | 16 | 2,259 | |
その他業務収支 | 前連結会計年度 | 1,353 | 425 | 1,778 |
当連結会計年度 | 467 | 295 | 763 | |
うちその他業務収益 | 前連結会計年度 | 6,131 | 425 | 6,556 |
当連結会計年度 | 5,727 | 295 | 6,023 | |
うちその他業務費用 | 前連結会計年度 | 4,777 | 0 | 4,777 |
当連結会計年度 | 5,260 | 0 | 5,260 |
2.資金調達費用は金銭の信託運用見合費用(前連結会計年度0百万円、当連結会計年度0百万円)を控除して表示しております。
3.資金運用収益及び資金調達費用の合計欄の上段の計数は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の利息であります。
(2) 国内業務・国際業務部門別資金運用/調達の状況
① 国内業務部門
資金運用勘定平均残高は、有価証券及び預け金の増加を主因に前連結会計年度比48,577百万円増加したものの、運用利回りは貸出金利回りの低下を主因に0.03ポイント低下したことから、運用利息は336百万円減少いたしました。一方、資金調達勘定平均残高は、預金の増加を主因に前連結会計年度比81,748百万円増加し、調達利回りは0.01ポイント上昇したことから、調達利息は437百万円増加いたしました。
種類 | 期別 | 平均残高 | 利息 | 利回り |
金額(百万円) | 金額(百万円) | (%) | ||
資金運用勘定 | 前連結会計年度 | (84,261) 2,523,298 | (68) 30,248 | 1.19 |
当連結会計年度 | (113,832) 2,571,875 | (98) 29,912 | 1.16 | |
うち貸出金 | 前連結会計年度 | 1,432,330 | 20,598 | 1.43 |
当連結会計年度 | 1,480,954 | 19,713 | 1.33 | |
うち商品有価証券 | 前連結会計年度 | 41 | 0 | 0.06 |
当連結会計年度 | 24 | 0 | 0.11 | |
うち有価証券 | 前連結会計年度 | 908,581 | 9,298 | 1.02 |
当連結会計年度 | 912,275 | 9,888 | 1.08 | |
うちコールローン及び買入手形 | 前連結会計年度 | 31,512 | 50 | 0.15 |
当連結会計年度 | 27,964 | 46 | 0.16 | |
うち買現先勘定 | 前連結会計年度 | 1,380 | 1 | 0.10 |
当連結会計年度 | - | - | - | |
うち預け金 | 前連結会計年度 | 49,296 | 124 | 0.25 |
当連結会計年度 | 24,499 | 97 | 0.39 | |
資金調達勘定 | 前連結会計年度 | 2,461,342 | 1,742 | 0.07 |
当連結会計年度 | 2,543,090 | 2,179 | 0.08 | |
うち預金 | 前連結会計年度 | 2,218,536 | 1,122 | 0.05 |
当連結会計年度 | 2,278,060 | 1,223 | 0.05 | |
うち譲渡性預金 | 前連結会計年度 | 208,237 | 126 | 0.06 |
当連結会計年度 | 210,710 | 126 | 0.05 | |
うちコールマネー及び売渡手形 | 前連結会計年度 | 1,863 | 2 | 0.11 |
当連結会計年度 | 679 | 0 | 0.11 | |
うち債券貸借取引受入担保金 | 前連結会計年度 | 10,150 | 5 | 0.05 |
当連結会計年度 | 33,600 | 18 | 0.05 | |
うち借用金 | 前連結会計年度 | 22,566 | 53 | 0.23 |
当連結会計年度 | 21,012 | 46 | 0.22 |
2.平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、連結子会社につきましては、半年毎の残高に基づく平均残高を利用しております。
3.資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度31,385百万円、当連結会計年度64,017百万円)を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度12百万円、当連結会計年度971百万円)及び利息(前連結会計年度0百万円、当連結会計年度0百万円)を、それぞれ控除して表示しております。
4.( )内は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息(内書き)であります。
② 国際業務部門
資金運用勘定平均残高は有価証券のほか、コールローン及び買入手形の増加を主因に52,980百万円増加し、運用利回りも、貸出金のほかコールローン及び買入手形の利回り上昇を主因に前連結会計年度比0.01ポイント上昇したことから、運用利息は470百万円増加いたしました。一方、資金調達勘定平均残高はコールマネー及び売渡手形のほか、債券貸借取引受入担保金の増加を主因に52,889百万円増加し、調達利回りも0.03ポイント上昇したことから、調達利息は172百万円増加いたしました。
種類 | 期別 | 平均残高 | 利息 | 利回り |
金額(百万円) | 金額(百万円) | (%) | ||
資金運用勘定 | 前連結会計年度 | 102,472 | 850 | 0.83 |
当連結会計年度 | 155,452 | 1,320 | 0.84 | |
うち貸出金 | 前連結会計年度 | 4,472 | 27 | 0.61 |
当連結会計年度 | 10,015 | 63 | 0.63 | |
うち商品有価証券 | 前連結会計年度 | - | - | - |
当連結会計年度 | - | - | - | |
うち有価証券 | 前連結会計年度 | 52,333 | 590 | 1.12 |
当連結会計年度 | 85,330 | 939 | 1.10 | |
うちコールローン及び買入手形 | 前連結会計年度 | 45,157 | 229 | 0.50 |
当連結会計年度 | 58,917 | 312 | 0.53 | |
うち買現先勘定 | 前連結会計年度 | - | - | - |
当連結会計年度 | - | - | - | |
うち預け金 | 前連結会計年度 | - | - | - |
当連結会計年度 | 657 | 0 | 0.11 | |
資金調達勘定 | 前連結会計年度 | (84,261) 102,124 | (68) 254 | 0.24 |
当連結会計年度 | (113,832) 155,013 | (98) 426 | 0.27 | |
うち預金 | 前連結会計年度 | 11,557 | 77 | 0.66 |
当連結会計年度 | 10,379 | 60 | 0.58 | |
うち譲渡性預金 | 前連結会計年度 | - | - | - |
当連結会計年度 | - | - | - | |
うちコールマネー及び売渡手形 | 前連結会計年度 | 6,244 | 23 | 0.38 |
当連結会計年度 | 16,196 | 73 | 0.45 | |
うち債券貸借取引受入担保金 | 前連結会計年度 | - | - | - |
当連結会計年度 | 14,544 | 24 | 0.16 | |
うち借用金 | 前連結会計年度 | - | - | - |
当連結会計年度 | - | - | - |
2.平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、連結子会社につきましては、半年毎の残高に基づく平均残高を利用しております。
なお、当行国際業務部門の国内店外貨建取引の平均残高は、月次カレント方式(前月末TT仲値を当該月のノンエクスチェンジ取引に適用する方式)により算出しております。
3.資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度24百万円、当連結会計年度21百万円)を控除して表示しております。
4.( )内は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息(内書き)であります。
③ 合計
種類 | 期別 | 平均残高 | 利息 | 利回り |
金額(百万円) | 金額(百万円) | (%) | ||
資金運用勘定 | 前連結会計年度 | 2,541,509 | 31,031 | 1.22 |
当連結会計年度 | 2,613,495 | 31,133 | 1.19 | |
うち貸出金 | 前連結会計年度 | 1,436,803 | 20,625 | 1.43 |
当連結会計年度 | 1,490,970 | 19,777 | 1.32 | |
うち商品有価証券 | 前連結会計年度 | 41 | 0 | 0.06 |
当連結会計年度 | 24 | 0 | 0.11 | |
うち有価証券 | 前連結会計年度 | 960,914 | 9,888 | 1.02 |
当連結会計年度 | 997,606 | 10,827 | 1.08 | |
うちコールローン及び買入手形 | 前連結会計年度 | 76,669 | 279 | 0.36 |
当連結会計年度 | 86,881 | 358 | 0.41 | |
うち買現先勘定 | 前連結会計年度 | 1,380 | 1 | 0.10 |
当連結会計年度 | - | - | - | |
うち預け金 | 前連結会計年度 | 49,296 | 124 | 0.25 |
当連結会計年度 | 25,156 | 98 | 0.39 | |
資金調達勘定 | 前連結会計年度 | 2,479,205 | 1,928 | 0.07 |
当連結会計年度 | 2,584,271 | 2,506 | 0.09 | |
うち預金 | 前連結会計年度 | 2,230,094 | 1,199 | 0.05 |
当連結会計年度 | 2,288,439 | 1,284 | 0.05 | |
うち譲渡性預金 | 前連結会計年度 | 208,237 | 126 | 0.06 |
当連結会計年度 | 210,710 | 126 | 0.05 | |
うちコールマネー及び売渡手形 | 前連結会計年度 | 8,107 | 25 | 0.32 |
当連結会計年度 | 16,875 | 74 | 0.44 | |
うち債券貸借取引受入担保金 | 前連結会計年度 | 10,150 | 5 | 0.05 |
当連結会計年度 | 48,144 | 42 | 0.08 | |
うち借用金 | 前連結会計年度 | 22,566 | 53 | 0.23 |
当連結会計年度 | 21,012 | 46 | 0.22 |
2.国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息は、相殺して記載しております。
(3) 国内業務・国際業務部門別役務取引の状況
国内業務部門
役務取引等収益が前連結会計年度比213百万円(3.2%)増加したほか、役務取引等費用が前連結会計年度比143百万円(5.9%)減少したことから、役務取引等収支は前連結会計年度比357百万円(8.5%)増加いたしました。
国際業務部門
役務取引等収益が前連結会計年度比1百万円(3.8%)減少したほか、役務取引等費用が前連結会計年度比1百万円(6.6%)増加したことから、役務取引等収支は前連結会計年度比2百万円(18.1%)減少いたしました。
種類 | 期別 | 国内業務部門 | 国際業務部門 | 合計 |
金額(百万円) | 金額(百万円) | 金額(百万円) | ||
役務取引等収益 | 前連結会計年度 | 6,582 | 26 | 6,609 |
当連結会計年度 | 6,795 | 25 | 6,820 | |
うち預金・貸出業務 | 前連結会計年度 | 1,916 | - | 1,916 |
当連結会計年度 | 1,930 | - | 1,930 | |
うち為替業務 | 前連結会計年度 | 1,814 | 26 | 1,840 |
当連結会計年度 | 1,768 | 25 | 1,794 | |
うち証券関連業務 | 前連結会計年度 | 55 | - | 55 |
当連結会計年度 | 62 | - | 62 | |
うち代理業務 | 前連結会計年度 | 128 | - | 128 |
当連結会計年度 | 119 | - | 119 | |
うち保護預り・貸金庫業務 | 前連結会計年度 | 27 | - | 27 |
当連結会計年度 | 26 | - | 26 | |
うち保証業務 | 前連結会計年度 | 436 | 0 | 436 |
当連結会計年度 | 399 | - | 399 | |
うちクレジット・カード業務 | 前連結会計年度 | 846 | - | 846 |
当連結会計年度 | 861 | - | 861 | |
役務取引等費用 | 前連結会計年度 | 2,386 | 15 | 2,401 |
当連結会計年度 | 2,243 | 16 | 2,259 | |
うち為替業務 | 前連結会計年度 | 287 | 12 | 299 |
当連結会計年度 | 276 | 12 | 288 |
(4) 国内業務・国際業務部門別預金残高の状況
○ 預金の種類別残高(末残)
種類 | 期別 | 国内業務部門 | 国際業務部門 | 合計 |
金額(百万円) | 金額(百万円) | 金額(百万円) | ||
預金合計 | 前連結会計年度 | 2,349,578 | 11,561 | 2,361,139 |
当連結会計年度 | 2,426,179 | 10,613 | 2,436,793 | |
うち流動性預金 | 前連結会計年度 | 1,245,863 | - | 1,245,863 |
当連結会計年度 | 1,268,085 | - | 1,268,085 | |
うち定期性預金 | 前連結会計年度 | 1,078,745 | - | 1,078,745 |
当連結会計年度 | 1,129,958 | - | 1,129,958 | |
うちその他 | 前連結会計年度 | 24,969 | 11,561 | 36,530 |
当連結会計年度 | 28,136 | 10,613 | 38,749 | |
譲渡性預金 | 前連結会計年度 | 128,160 | - | 128,160 |
当連結会計年度 | 117,324 | - | 117,324 | |
総合計 | 前連結会計年度 | 2,477,738 | 11,561 | 2,489,299 |
当連結会計年度 | 2,543,503 | 10,613 | 2,554,117 |
2.流動性預金=当座預金+普通預金+貯蓄預金+通知預金
3.定期性預金=定期預金+定期積金
(5) 国内業務・国際業務部門別貸出金残高の状況
① 業種別貸出状況(末残・構成比)
業種別 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 構成比(%) | |
国内業務部門 (除く特別国際金融取引勘定分) | 1,485,841 | 100.00 | 1,532,768 | 100.00 |
製造業 | 179,140 | 12.06 | 173,502 | 11.32 |
農業、林業 | 5,329 | 0.36 | 5,439 | 0.36 |
漁業 | 70 | 0.01 | 62 | 0.00 |
鉱業、採石業、砂利採取業 | 10,056 | 0.68 | 9,369 | 0.61 |
建設業 | 66,527 | 4.48 | 67,661 | 4.42 |
電気・ガス・熱供給・水道業 | 25,850 | 1.74 | 32,844 | 2.14 |
情報通信業 | 15,949 | 1.07 | 13,717 | 0.90 |
運輸業、郵便業 | 35,434 | 2.39 | 39,908 | 2.60 |
卸売業、小売業 | 150,481 | 10.13 | 155,887 | 10.17 |
金融業、保険業 | 80,394 | 5.41 | 80,153 | 5.23 |
不動産業、物品賃貸業 | 116,849 | 7.86 | 122,907 | 8.02 |
学術研究、専門・技術サービス業 | 4,724 | 0.32 | 4,820 | 0.32 |
宿泊業 | 14,573 | 0.98 | 14,421 | 0.94 |
飲食業 | 7,922 | 0.53 | 7,360 | 0.48 |
生活関連サービス業、娯楽業 | 11,011 | 0.74 | 10,947 | 0.71 |
教育、学習支援業 | 2,421 | 0.16 | 2,766 | 0.18 |
医療・福祉 | 60,806 | 4.09 | 62,240 | 4.06 |
その他のサービス | 27,632 | 1.86 | 26,574 | 1.73 |
地方公共団体 | 325,467 | 21.90 | 350,279 | 22.85 |
その他 | 345,197 | 23.23 | 351,901 | 22.96 |
国際業務部門及び特別国際金融取引勘定分 | 6,887 | 100.00 | 12,624 | 100.00 |
政府等 | - | - | - | - |
金融機関 | - | - | - | - |
その他 | 6,887 | 100.00 | 12,624 | 100.00 |
合計 | 1,492,728 | - | 1,545,393 | - |
② 外国政府等向け債権残高(国別)
該当事項はありません。
(6) 国内業務・国際業務部門別有価証券の状況
○ 有価証券残高(末残)
種類 | 期別 | 国内業務部門 | 国際業務部門 | 合計 |
金額(百万円) | 金額(百万円) | 金額(百万円) | ||
国債 | 前連結会計年度 | 403,857 | - | 403,857 |
当連結会計年度 | 388,751 | - | 388,751 | |
地方債 | 前連結会計年度 | 77,114 | - | 77,114 |
当連結会計年度 | 56,685 | - | 56,685 | |
短期社債 | 前連結会計年度 | 2,999 | - | 2,999 |
当連結会計年度 | - | - | - | |
社債 | 前連結会計年度 | 357,863 | - | 357,863 |
当連結会計年度 | 338,199 | - | 338,199 | |
株式 | 前連結会計年度 | 47,571 | - | 47,571 |
当連結会計年度 | 62,533 | - | 62,533 | |
その他の証券 | 前連結会計年度 | 53,516 | 58,081 | 111,597 |
当連結会計年度 | 70,427 | 111,222 | 181,649 | |
合計 | 前連結会計年度 | 942,922 | 58,081 | 1,001,004 |
当連結会計年度 | 916,598 | 111,222 | 1,027,820 |
2.「その他の証券」には、外国債券及び外国株式を含んでおります。
(自己資本比率の状況)
(参考)
自己資本比率は、「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(2006年金融庁告示第19号。以下、「告示」という。)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。
なお、当行は、国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては標準的手法を、オペレーショナル・リスク相当額の算出においては粗利益配分手法をそれぞれ採用しております。
連結自己資本比率(国内基準)
(単位:億円、%)
2015年3月31日 | |
1.連結自己資本比率(2/3) | 11.96 |
2.連結における自己資本の額 | 1,357 |
3.リスク・アセットの額 | 11,344 |
4.連結総所要自己資本額 | 453 |
単体自己資本比率(国内基準)
(単位:億円、%)
2015年3月31日 | |
1.自己資本比率(2/3) | 11.38 |
2.単体における自己資本の額 | 1,275 |
3.リスク・アセットの額 | 11,205 |
4.単体総所要自己資本額 | 448 |
(資産の査定)
(参考)
資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(1998年法律第132号)第6条に基づき、当行の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(1948年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。
1.破産更生債権及びこれらに準ずる債権
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
2.危険債権
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
3.要管理債権
要管理債権とは、3ヵ月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
4.正常債権
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。
資産の査定の額
債権の区分 | 2014年3月31日 | 2015年3月31日 |
金額(億円) | 金額(億円) | |
破産更生債権及びこれらに準ずる債権 | 150 | 127 |
危険債権 | 396 | 341 |
要管理債権 | 11 | 8 |
正常債権 | 14,497 | 15,103 |
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このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E03546] S1005835)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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