有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1005A7C
株式会社 名古屋銀行 事業等のリスク (2015年3月期)
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当行グループ(当行及び連結子会社。以下、本項目においては「当行」と総称。)が判断したものであります。
信用リスク
①不良債権の状況
国内の景気や地域経済の動向、取引先の経営状況及び信用力の低下、あるいは不動産価格の下落等によって、不良債権及び与信関係費用は増加し、業績や財務内容等に悪影響を及ぼす可能性があります。また、不良債権を最終処理するためのオフバランス化の進捗に伴い売却損や償却が増加し、業績や財務内容等に悪影響を及ぼす可能性があります。
②貸倒引当金の状況
当行は、貸出先の状況、差入れられた担保の価値及び貸倒実績率等に基づいて、合理的に貸倒引当金を算定し、計上しております。貸倒引当金計上時点における見積りと実際の貸倒費用の乖離、経済状態全般の悪化や担保価値の下落、その他予期せざる理由により、貸倒引当金の積み増しが必要となる可能性があります。その結果、業績や財務内容等に悪影響を及ぼす可能性があります。
③貸出先への対応
当行は、債権回収の実効性と効率の観点から、貸出先に債務不履行等が生じた場合においても、債権者として有する法的な権利について、必ずしも行使しない可能性があります。また、当行がこれらの貸出先に対して貸出先の再生等を目的として債権放棄又は追加貸出を行って支援することもありえます。この場合、与信関係費用等の増加により、業績や財務内容等に悪影響を及ぼす可能性があります。
④権利行使の困難性
当行は、担保として差入れられた物件によっては、不動産や有価証券の市場における流動性の欠如又は価格の下落等の事情により、担保権を設定した不動産もしくは有価証券等の換金や貸出先の保有するこれらの資産に対する強制執行が困難となる可能性があります。この場合、与信関係費用が増加するとともに不良債権処理が進まない可能性があります。
⑤業種別貸出状況
当行は、特定の業種等に対する短期的な収益確保を目的とした信用リスクの集中を排除するとともに、リスク分散によるリスク量の軽減を図ること等を目的として信用リスクを管理しておりますが、業種別貸出状況では、製造業、卸・小売業に対する貸出金の構成比が比較的高く、それらの業種の経営環境等に変化が生じた場合には、業績や財務内容等に悪影響を及ぼす可能性があります。
市場リスク
①金利リスク
当行は、金利リスクを管理しながら慎重な運営を行っておりますが、貸出取引や有価証券投資等の資金運用と預金等による資金調達に、金利又は期間のミスマッチが存在している中で、将来の金利動向等により、業績や財務内容等に悪影響を及ぼす可能性があります。
②保有有価証券における株価及び債券価格下落のリスク
当行は、市場性のある債券及び株式等の有価証券を保有しておりますが、景気や市場の動向、発行体の信用力の低下、金融政策の変更等によって保有している有価証券の価格が大幅に下落した場合、減損又は評価損が発生し、業績や財務内容等に悪影響を及ぼす可能性があります。
③為替リスク
当行は、外貨建資産及び負債を保有しております。為替レートが変動した場合において、これら外貨建資産及び負債にかかる為替リスクが相殺されない場合、又は適切にヘッジされていない場合には、業績や財務内容等に悪影響を及ぼす可能性があります。
流動性リスク(資金繰りリスク・市場流動性リスク)
当行は、安定的な資金繰りを行うことを目的として、過度な大口調達等を抑制する等、適切な管理を行っておりますが、内外の経済情勢や市場環境の変化等により、資金繰りに影響を来したり、当行に対する悪意を持った風評等の発生や、外部の格付機関が当行の格付けを引き下げた場合には、通常より著しく高い金利での調達を余儀なくされたり、調達が困難になったりすることで損失を被る等のリスク(資金繰りリスク)があります。
また、債券などの金融商品の売買において、市場の混乱などにより取引ができなくなったり、通常よりも著しく不利な価格での取引を余儀なくされることで損失を被る等のリスク(市場流動性リスク)があります。このような事象が発生した場合、業績や財務内容等に悪影響を及ぼす可能性があります。
オペレーショナル・リスク
様々な人為的又は技術的エラーによって損失が発生するリスクをオペレーショナル・リスクといいます。具体的には、以下のようなリスクがあります。
①事務リスク
当行は、預金・貸出・為替などの銀行業務を中心とした様々な業務を行っていますが、こうした業務において、役職員が故意又は過失による事務ミスを起こすことにより、事故やトラブルが発生し、業務遂行や業績等に悪影響
を及ぼす可能性があります。
②システムリスク
当行は、基幹系システムをはじめとした様々なコンピュータシステムを利用し、業務を運営しておりますが、コンピュータシステムのダウン又は誤作動等の障害が発生した場合、障害の規模によっては、業務遂行や業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
③法務リスク
顧客に対する過失による義務違反、不適切なビジネスマーケット慣行、契約の締結、その他法的原因などにより、損失・損害(監督上の措置並びに和解等により生じる罰金、契約金及び損害賠償金等を含む)を被る可能性があります。
④人的リスク
当行は多数の従業員を雇用しており、有能な人材の確保や育成に努めておりますが、十分な人材の確保・育成ができない場合には、当行の競争力や効率性が低下し、業績又は財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。また、人事運営上の不公平・不公正(報酬・手当・解雇等の諸問題)及び差別的行為(セクシャルハラスメント等)、職場の安全衛生環境の問題などに関連する重大な訴訟等が発生した場合、業務遂行や業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑤有形資産リスク
災害、犯罪又は資産管理の瑕疵などの結果、当行の有形資産が毀損した場合や、あるいは当行の有形資産が顧客などに損傷を与えた場合には、有形資産の再構築費用などの発生や、社会的信用の失墜などによって、業務遂行や業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
その他のリスク
①コンプライアンスに関するリスク
当行は、業務を遂行するうえで様々な法令諸規制の適用を受けており、これらの法令諸規制が遵守されるよう、役職員に対するコンプライアンスの徹底に努めておりますが、法令等遵守状況が不十分であった場合やそれに起因する訴訟等が提起された場合、当行の評価に重大な影響を及ぼすとともに、業績や財務内容等に悪影響を及ぼす可能性があります。
②繰延税金資産に関するリスク
当行は、将来年度の課税所得を、合理的かつ保守的に見積り、これに基づいて繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の計算は、予測や仮定を前提とした将来の課税所得に基づいており、実際の結果がかかる予測や仮定とは異なる可能性があります。その結果、繰延税金資産の一部又は、全部の回収ができないと判断された場合、当行の繰延税金資産は減額され、業績や自己資本比率等に悪影響を及ぼす可能性があります。
③退職給付債務に関するリスク
当行の退職給付債務は、年金資産の時価が下落した場合や運用利回りが期待運用収益率を下回った場合、退職給付債務を計算する前提となる基礎率等に変更があった場合等には、数理計算上の差異が発生する可能性があります。また、年金制度の変更により過去勤務債務が発生する可能性があります。これらの未認識債務は将来の一定期間にわたって損益として認識していくため、将来の退職給付費用が増加する可能性があります。その結果、業績や財務内容等に悪影響を及ぼす可能性があります。
④固定資産の減損会計に関するリスク
当行は、固定資産の減損会計を行っておりますが、今後の経済環境の動向や不動産価格の変動等によっては、新たな減損が発生する可能性があります。その結果、業績や財務内容等に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑤自己資本比率に関するリスク
当行は、海外営業拠点を有しておりますので、連結自己資本比率及び単体自己資本比率について、「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(2006年金融庁告示第19号)で求められる国際統一基準の水準を維持する必要があります。
自己資本比率が上記の国際統一基準の水準を下回るような場合には、金融庁長官から、業務の全部又は一部の停止等を含む様々な命令を受けることとなります。
なお、当行の自己資本比率に影響を与える要因には、以下のものが含まれます。
・有価証券ポートフォリオの価値の低下
・不良債権の処分に際して生じうる与信関係費用の増加
・債務者の信用力の悪化に際して生じうる与信関係費用の増加
・自己資本比率の基準及び算出方法の変更
・本項記載のその他の不利益な展開
⑥規制変更に関するリスク
当行は、現時点における規則に従い、また、規則上のリスク(法律、規則、政策、実務慣行、解釈及び財政の変更の影響を含みます。)を伴って、業務を遂行しております。将来における法律、規則、政策、実務慣行、解釈、財政及びその他の政策の変更並びにそれらによって発生する事態が、業務遂行や業績等に影響を及ぼす可能性があります。
⑦情報管理リスク
当行は、業務の性格上、多数の顧客情報を保有しておりますが、万一情報の漏洩、紛失、不正利用等が発生した場合には、信用失墜など、業務遂行や業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑧外部委託に伴うリスク
当行は、業務の外部委託を行うに際して、業務の規模・特性に応じて適切性の確保を図るよう努めておりますが、委託先において委託業務遂行に支障をきたす事態となった場合や、顧客情報等が漏えい等した場合、業務遂行や業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑨風説・風評リスク
当行は、広報・IR活動等の積極的な取組みを通じて、当行に対する社会やお客さま、投資家等の正しい理解や信頼を得ることにより、事実と異なる風説・風評の流布の発生防止に努めておりますが、インターネット等を通じて、事実と異なる風説・風評が発生・拡散し易くなっており、このような風説・風評の流布が発生した場合、業績や財務内容等に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑩格付低下によるリスク
当行は、外部格付機関から格付けを取得しておりますが、外部格付機関が当行の格付けを引き下げた場合、資本及び資金調達における条件の悪化、もしくは取引が制約される可能性があり、業績や財務内容等に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑪当行株式の保有に関するリスク
当行の株式を保有している企業が、株価下落による業績への影響を小さくすること、また、金融機関においては、銀行等の株式等の保有の制限等に関する法律に対応すること、リスク・アセットを減らして自己資本比率の維持向上を図ること等を目的として、保有株式を削減する可能性があります。このように、当行株式の市場売却が増加した場合には、当行株式の株価は影響を受ける可能性があります。
⑫金融犯罪に関するリスク
当行は、多数のキャッシュカードを発行しており、偽造・盗難カードの様々な防止策を実施しセキュリティ強化に努めております。また、当行はインターネットバンキングサービスを提供しており、ウイルス対策ソフトの提供やワンタイムパスワードの導入等のセキュリティ対策強化に努めておりますが、想定を超える大規模な犯罪が発生した場合は、その対策に伴うコストや被害を受けたお客さまへの補償等により、業績や財務内容等に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑬地域経済の動向及び地域特性の影響を受けるリスク
当行は、愛知県を主要な営業基盤としておりますが、地域経済が悪化した場合は、業容の拡大が図れないほか、不良債権が増加する等して、業績や財務内容等に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑭ビジネス戦略が奏効しないリスク
当行は、収益力増強のために、様々なビジネス戦略を実施しておりますが、以下に述べるものをはじめとする様々な要因が生じた場合には、当初想定していた収益増強をもたらさない可能性があります。
・競合状況や市場環境により、資金運用収入や手数料収入が期待とおりの成果とならない場合
・経費削減等の効率化が期待とおりに進まない場合
・リスク管理での想定を超える市場等の変動等により、有価証券運用が期待とおりの成果を上げられない場合
・業務範囲の拡大等に伴う新たなリスクが発生する場合
⑮災害等の発生に関するリスク
当行は、愛知県を中心として店舗・電算センター等の施設等を保有しており、これらの施設等が継続して安定的に使用できるように、建物・設備等の機能を整備するとともに、経年状況の把握と適切な維持管理に努めておりますが、これらの施設が自然災害、停電、テロ等の想定の範囲を超える大規模災害等の事象が発生し大きな被害を受けるおそれがあります。また、新型インフルエンザ等の感染症の世界的流行により、業務運営上十分な人員を確保できなくなるおそれがあります。
当行は、これらの緊急事態を想定したコンティンジェンシープランを策定し、バックアップオフィスの構築等、緊急時における業務継続に係る体制整備を行っておりますが、必ずしもあらゆる事態に対応できるとは限らず、被害の程度によっては、当行の業務の全部又は一部が停止し、業績や財務内容等に悪影響を及ぼす可能性があります。
なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当行グループ(当行及び連結子会社。以下、本項目においては「当行」と総称。)が判断したものであります。
信用リスク
①不良債権の状況
国内の景気や地域経済の動向、取引先の経営状況及び信用力の低下、あるいは不動産価格の下落等によって、不良債権及び与信関係費用は増加し、業績や財務内容等に悪影響を及ぼす可能性があります。また、不良債権を最終処理するためのオフバランス化の進捗に伴い売却損や償却が増加し、業績や財務内容等に悪影響を及ぼす可能性があります。
②貸倒引当金の状況
当行は、貸出先の状況、差入れられた担保の価値及び貸倒実績率等に基づいて、合理的に貸倒引当金を算定し、計上しております。貸倒引当金計上時点における見積りと実際の貸倒費用の乖離、経済状態全般の悪化や担保価値の下落、その他予期せざる理由により、貸倒引当金の積み増しが必要となる可能性があります。その結果、業績や財務内容等に悪影響を及ぼす可能性があります。
③貸出先への対応
当行は、債権回収の実効性と効率の観点から、貸出先に債務不履行等が生じた場合においても、債権者として有する法的な権利について、必ずしも行使しない可能性があります。また、当行がこれらの貸出先に対して貸出先の再生等を目的として債権放棄又は追加貸出を行って支援することもありえます。この場合、与信関係費用等の増加により、業績や財務内容等に悪影響を及ぼす可能性があります。
④権利行使の困難性
当行は、担保として差入れられた物件によっては、不動産や有価証券の市場における流動性の欠如又は価格の下落等の事情により、担保権を設定した不動産もしくは有価証券等の換金や貸出先の保有するこれらの資産に対する強制執行が困難となる可能性があります。この場合、与信関係費用が増加するとともに不良債権処理が進まない可能性があります。
⑤業種別貸出状況
当行は、特定の業種等に対する短期的な収益確保を目的とした信用リスクの集中を排除するとともに、リスク分散によるリスク量の軽減を図ること等を目的として信用リスクを管理しておりますが、業種別貸出状況では、製造業、卸・小売業に対する貸出金の構成比が比較的高く、それらの業種の経営環境等に変化が生じた場合には、業績や財務内容等に悪影響を及ぼす可能性があります。
市場リスク
①金利リスク
当行は、金利リスクを管理しながら慎重な運営を行っておりますが、貸出取引や有価証券投資等の資金運用と預金等による資金調達に、金利又は期間のミスマッチが存在している中で、将来の金利動向等により、業績や財務内容等に悪影響を及ぼす可能性があります。
②保有有価証券における株価及び債券価格下落のリスク
当行は、市場性のある債券及び株式等の有価証券を保有しておりますが、景気や市場の動向、発行体の信用力の低下、金融政策の変更等によって保有している有価証券の価格が大幅に下落した場合、減損又は評価損が発生し、業績や財務内容等に悪影響を及ぼす可能性があります。
③為替リスク
当行は、外貨建資産及び負債を保有しております。為替レートが変動した場合において、これら外貨建資産及び負債にかかる為替リスクが相殺されない場合、又は適切にヘッジされていない場合には、業績や財務内容等に悪影響を及ぼす可能性があります。
流動性リスク(資金繰りリスク・市場流動性リスク)
当行は、安定的な資金繰りを行うことを目的として、過度な大口調達等を抑制する等、適切な管理を行っておりますが、内外の経済情勢や市場環境の変化等により、資金繰りに影響を来したり、当行に対する悪意を持った風評等の発生や、外部の格付機関が当行の格付けを引き下げた場合には、通常より著しく高い金利での調達を余儀なくされたり、調達が困難になったりすることで損失を被る等のリスク(資金繰りリスク)があります。
また、債券などの金融商品の売買において、市場の混乱などにより取引ができなくなったり、通常よりも著しく不利な価格での取引を余儀なくされることで損失を被る等のリスク(市場流動性リスク)があります。このような事象が発生した場合、業績や財務内容等に悪影響を及ぼす可能性があります。
オペレーショナル・リスク
様々な人為的又は技術的エラーによって損失が発生するリスクをオペレーショナル・リスクといいます。具体的には、以下のようなリスクがあります。
①事務リスク
当行は、預金・貸出・為替などの銀行業務を中心とした様々な業務を行っていますが、こうした業務において、役職員が故意又は過失による事務ミスを起こすことにより、事故やトラブルが発生し、業務遂行や業績等に悪影響
を及ぼす可能性があります。
②システムリスク
当行は、基幹系システムをはじめとした様々なコンピュータシステムを利用し、業務を運営しておりますが、コンピュータシステムのダウン又は誤作動等の障害が発生した場合、障害の規模によっては、業務遂行や業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
③法務リスク
顧客に対する過失による義務違反、不適切なビジネスマーケット慣行、契約の締結、その他法的原因などにより、損失・損害(監督上の措置並びに和解等により生じる罰金、契約金及び損害賠償金等を含む)を被る可能性があります。
④人的リスク
当行は多数の従業員を雇用しており、有能な人材の確保や育成に努めておりますが、十分な人材の確保・育成ができない場合には、当行の競争力や効率性が低下し、業績又は財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。また、人事運営上の不公平・不公正(報酬・手当・解雇等の諸問題)及び差別的行為(セクシャルハラスメント等)、職場の安全衛生環境の問題などに関連する重大な訴訟等が発生した場合、業務遂行や業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑤有形資産リスク
災害、犯罪又は資産管理の瑕疵などの結果、当行の有形資産が毀損した場合や、あるいは当行の有形資産が顧客などに損傷を与えた場合には、有形資産の再構築費用などの発生や、社会的信用の失墜などによって、業務遂行や業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
その他のリスク
①コンプライアンスに関するリスク
当行は、業務を遂行するうえで様々な法令諸規制の適用を受けており、これらの法令諸規制が遵守されるよう、役職員に対するコンプライアンスの徹底に努めておりますが、法令等遵守状況が不十分であった場合やそれに起因する訴訟等が提起された場合、当行の評価に重大な影響を及ぼすとともに、業績や財務内容等に悪影響を及ぼす可能性があります。
②繰延税金資産に関するリスク
当行は、将来年度の課税所得を、合理的かつ保守的に見積り、これに基づいて繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の計算は、予測や仮定を前提とした将来の課税所得に基づいており、実際の結果がかかる予測や仮定とは異なる可能性があります。その結果、繰延税金資産の一部又は、全部の回収ができないと判断された場合、当行の繰延税金資産は減額され、業績や自己資本比率等に悪影響を及ぼす可能性があります。
③退職給付債務に関するリスク
当行の退職給付債務は、年金資産の時価が下落した場合や運用利回りが期待運用収益率を下回った場合、退職給付債務を計算する前提となる基礎率等に変更があった場合等には、数理計算上の差異が発生する可能性があります。また、年金制度の変更により過去勤務債務が発生する可能性があります。これらの未認識債務は将来の一定期間にわたって損益として認識していくため、将来の退職給付費用が増加する可能性があります。その結果、業績や財務内容等に悪影響を及ぼす可能性があります。
④固定資産の減損会計に関するリスク
当行は、固定資産の減損会計を行っておりますが、今後の経済環境の動向や不動産価格の変動等によっては、新たな減損が発生する可能性があります。その結果、業績や財務内容等に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑤自己資本比率に関するリスク
当行は、海外営業拠点を有しておりますので、連結自己資本比率及び単体自己資本比率について、「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(2006年金融庁告示第19号)で求められる国際統一基準の水準を維持する必要があります。
自己資本比率が上記の国際統一基準の水準を下回るような場合には、金融庁長官から、業務の全部又は一部の停止等を含む様々な命令を受けることとなります。
なお、当行の自己資本比率に影響を与える要因には、以下のものが含まれます。
・有価証券ポートフォリオの価値の低下
・不良債権の処分に際して生じうる与信関係費用の増加
・債務者の信用力の悪化に際して生じうる与信関係費用の増加
・自己資本比率の基準及び算出方法の変更
・本項記載のその他の不利益な展開
⑥規制変更に関するリスク
当行は、現時点における規則に従い、また、規則上のリスク(法律、規則、政策、実務慣行、解釈及び財政の変更の影響を含みます。)を伴って、業務を遂行しております。将来における法律、規則、政策、実務慣行、解釈、財政及びその他の政策の変更並びにそれらによって発生する事態が、業務遂行や業績等に影響を及ぼす可能性があります。
⑦情報管理リスク
当行は、業務の性格上、多数の顧客情報を保有しておりますが、万一情報の漏洩、紛失、不正利用等が発生した場合には、信用失墜など、業務遂行や業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑧外部委託に伴うリスク
当行は、業務の外部委託を行うに際して、業務の規模・特性に応じて適切性の確保を図るよう努めておりますが、委託先において委託業務遂行に支障をきたす事態となった場合や、顧客情報等が漏えい等した場合、業務遂行や業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑨風説・風評リスク
当行は、広報・IR活動等の積極的な取組みを通じて、当行に対する社会やお客さま、投資家等の正しい理解や信頼を得ることにより、事実と異なる風説・風評の流布の発生防止に努めておりますが、インターネット等を通じて、事実と異なる風説・風評が発生・拡散し易くなっており、このような風説・風評の流布が発生した場合、業績や財務内容等に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑩格付低下によるリスク
当行は、外部格付機関から格付けを取得しておりますが、外部格付機関が当行の格付けを引き下げた場合、資本及び資金調達における条件の悪化、もしくは取引が制約される可能性があり、業績や財務内容等に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑪当行株式の保有に関するリスク
当行の株式を保有している企業が、株価下落による業績への影響を小さくすること、また、金融機関においては、銀行等の株式等の保有の制限等に関する法律に対応すること、リスク・アセットを減らして自己資本比率の維持向上を図ること等を目的として、保有株式を削減する可能性があります。このように、当行株式の市場売却が増加した場合には、当行株式の株価は影響を受ける可能性があります。
⑫金融犯罪に関するリスク
当行は、多数のキャッシュカードを発行しており、偽造・盗難カードの様々な防止策を実施しセキュリティ強化に努めております。また、当行はインターネットバンキングサービスを提供しており、ウイルス対策ソフトの提供やワンタイムパスワードの導入等のセキュリティ対策強化に努めておりますが、想定を超える大規模な犯罪が発生した場合は、その対策に伴うコストや被害を受けたお客さまへの補償等により、業績や財務内容等に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑬地域経済の動向及び地域特性の影響を受けるリスク
当行は、愛知県を主要な営業基盤としておりますが、地域経済が悪化した場合は、業容の拡大が図れないほか、不良債権が増加する等して、業績や財務内容等に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑭ビジネス戦略が奏効しないリスク
当行は、収益力増強のために、様々なビジネス戦略を実施しておりますが、以下に述べるものをはじめとする様々な要因が生じた場合には、当初想定していた収益増強をもたらさない可能性があります。
・競合状況や市場環境により、資金運用収入や手数料収入が期待とおりの成果とならない場合
・経費削減等の効率化が期待とおりに進まない場合
・リスク管理での想定を超える市場等の変動等により、有価証券運用が期待とおりの成果を上げられない場合
・業務範囲の拡大等に伴う新たなリスクが発生する場合
⑮災害等の発生に関するリスク
当行は、愛知県を中心として店舗・電算センター等の施設等を保有しており、これらの施設等が継続して安定的に使用できるように、建物・設備等の機能を整備するとともに、経年状況の把握と適切な維持管理に努めておりますが、これらの施設が自然災害、停電、テロ等の想定の範囲を超える大規模災害等の事象が発生し大きな被害を受けるおそれがあります。また、新型インフルエンザ等の感染症の世界的流行により、業務運営上十分な人員を確保できなくなるおそれがあります。
当行は、これらの緊急事態を想定したコンティンジェンシープランを策定し、バックアップオフィスの構築等、緊急時における業務継続に係る体制整備を行っておりますが、必ずしもあらゆる事態に対応できるとは限らず、被害の程度によっては、当行の業務の全部又は一部が停止し、業績や財務内容等に悪影響を及ぼす可能性があります。
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