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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10055VP

有価証券報告書抜粋 株式会社ヤクルト本社 研究開発活動 (2015年3月期)


経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


当社グループは、腸内菌叢(腸内フローラ)を構成する微生物のヒトへの役割を中心とした生命科学の追究により、世界の人々の健康で楽しい生活づくりに貢献するという企業理念の達成を目指しています。その中にあって当社研究開発部門は、長期的展望に立った基礎研究を行うとともに、それら基礎研究の成果を活かした食品・医薬品・化粧品などの研究開発に取り組んでいます。あわせて、事業戦略上求められる研究開発課題の解決や社会の要請に応じた商品の安全性確保と環境対策に関する研究にも力を注いでいます。
当連結会計年度の研究開発費の総額は12,134百万円で、セグメント情報にかかわる研究開発活動の概要は、次のとおりです。

(1) 基礎研究開発分野

基礎研究開発分野においては、腸内フローラとヒトの健康との関わりを明らかにするために、分子生物学・微生物学・免疫学・生理学・栄養学などの多面的な研究を行っています。プロバイオティクスとしての乳酸菌・ビフィズス菌がヒトの健康維持・増進に果たす役割の解明に重点をおくと同時に、新規の微生物や天然物の探索を行い、食品・医薬品・化粧品などへの利用を目指した機能性素材開発に積極的に取り組んでいます。
当連結会計年度の研究成果は次のとおりです。
① 順天堂大学との共同研究で、腸内フローラ解析システム「YIF-SCAN:Yakult Intestial Flora Scan」を用い、日本人2型糖尿病患者および同病に罹患していない被験者の腸内フローラを比較しました。この結果、日本人同病患者では腸内フローラのバランスが乱れていることや、腸内細菌が血流中へ移行しやすいことが明らかになりました。この成果は、同病に伴う炎症機構を解明するうえで重要であるとともに、腸内環境の改善を介した新たな同病の治療法の開発につながることが示唆されました。本研究成果は、学術誌「Diabetes Care」の電子版に掲載されました。
② 当社プロバイオティクス製品を一般家庭や職域などにお届けしているヤクルトレディ(以下、YL)と一般女性の腸内フローラを「YIF-SCAN」を用いて比較しました。この結果、YLの糞便中の有用菌数(ビフィズス菌数および乳酸菌数)は、一般女性よりも高く、有害菌の一種とされているウェルシュ菌の数は低いことが確認されました。さらに、YLの便性状は一般女性に比べ、健康な便性状に近いことが分かりました。これにより、当社プロバイオティクス製品を摂取する機会が多いYLの腸内フローラが、一般女性よりも良い環境にあることが証明できました。本研究成果は、学術誌「International Journal of Probiotics and Prebiotics」に掲載されました。
③ 当社ヨーロッパ研究所で、産褥期の女性を対象とした「L.カゼイ・シロタ株(乳酸菌)」を含む乳酸菌飲料の飲用試験を実施した結果、出産後の便秘症状および痔の発症を軽減する可能性があることが見出されました。これにより、「L.カゼイ・シロタ株(乳酸菌)」が女性の産後ケアの有効な手段の一つとなり得ることが示唆されました。本研究成果は、学術誌「Beneficial Microbes」の電子版に掲載されました。
④ スギ花粉症患者を対象とした「ラクトバチルス プランタルム YIT 0132(乳酸菌)」による発酵果汁飲料(以下、発酵果汁飲料)の飲用試験を実施した結果、スギ花粉飛散に伴う症状、QOL(生活の質)の悪化およびアレルギーと関わりが深い血中好酸球の増加が抑制されることが確認されました。これにより、発酵果汁飲料の継続飲用が花粉症症状の悪化を抑え、QOLの向上に役立つことが示唆されました。本研究成果は、学術誌「Bioscience of Microbiota, Food and Health」の電子版に掲載されました。
⑤ 東邦大学医療センターとの共同研究で、機能性消化管障害の患者を対象とした「B.ビフィダム Y株(ビフィズス菌)」を含む乳酸菌飲料の飲用試験を実施した結果、通院・治療で症状が改善されなかった重症の機能性消化管障害患者の消化器症状および心理症状が改善することが確認されました。また、ストレスマーカーである唾液中コルチゾール濃度が飲用前と比較して有意に低下しました。これまで、「B.ビフィダム Y株(ビフィズス菌)」にはピロリ菌抑制効果、胃粘膜傷害抑制効果、ピロリ菌陽性者に対する胃不定愁訴改善効果など、胃に対する効果が明らかになっていますが、これにより、「B.ビフィダム Y株(ビフィズス菌)」の新たな機能性の拡大が示唆されました。本研究成果は、学術誌「Bioscience of Microbiota, Food and Health」の電子版に掲載されました。

⑥ 一般成人を対象とした「B.ビフィダム Y株(ビフィズス菌)」を含む乳酸菌飲料の飲用試験を実施した結果、胃の不快症状が改善することが確認されました。これにより、胃になんらかの不快症状を持つ通院・治療を行っていない一般成人においても、機能性消化管障害患者らと同様に「B.ビフィダム Y株(ビフィズス菌)」が胃の健康維持に役立つことが示されました。本研究成果は、学術誌「Journal of Dairy Science」の電子版に掲載されました。

今後も、最先端のバイオテクノロジーに基づく腸内フローラ研究を推進し、プロバイオティクスの健康維持・増進機能の検証と解明に取り組んでいきます。さらに、生活習慣病予防をターゲットとした次世代プロバイオティクスや新規機能性素材の研究開発に重点的に力を注いでいきます。

当分野の研究開発費は1,606百万円です。


(2) 飲料および食品製造販売事業分野

飲料および食品研究開発分野においては、ヒトの健康に積極的に寄与する商品開発を目指しています。特に、研究開発の対象としては、生活環境の変化や加齢によってバランスのくずれた免疫調節機能を正常化する生体防御面と、世代を超えて拡大している生活習慣病の予防に配慮した生理・代謝機能面に着目しています。具体的には、プロバイオティクスのパイオニアとして「乳酸菌 シロタ株」や「ビフィズス菌 BY株」「B.ビフィダム Y株」などを利用した食品や、自然界に存在する多くの機能性素材を利用した食品の研究開発に力を注いでいます。
また、より一層お客さまのニーズに応えるため、プロバイオティクスを使用した乳製品および清涼飲料水のラインアップの充実を図っています。
当連結会計年度の成果は次のとおりです。
① 乳製品
ア. 60代以上のシニア層において摂取意向の高い「グルコサミン」「ローヤルゼリー」「カルシウム」「ビタミンC」および「ビタミンD」が含まれている高付加価値タイプの乳製品乳酸菌飲料「ヤクルト ゴールド」を昨年6月に導入しました。
イ. 当社のロングセラー商品である「ジョア」の期間限定アイテムとして、昨年6月に「ジョア ピーチ」を、9月に「ジョア アップル」を、前回の発売時より果汁の量を増やし、それぞれ導入しました。さらに、プルーン果汁を使用し、ヨーグルトのまろやかさと酸味がマッチした風味で、女性の摂取意向が高い鉄が成人の1日の摂取推奨量である7.5mg含まれている「ジョア プルーン 1日分の鉄」を栄養機能食品として、本年2月に導入しました。
ウ. 女性向けブランド「三つ星Factory」のシリーズ品として、濃厚な味わいと、すっきりした酸味の2つのおいしさが楽しめる生クリーム仕立ての食べるヤクルト「カップ de ヤクルト」を昨年10月に期間限定で導入しました。
エ. ハードタイプヨーグルト「ソフール」の期間限定アイテムとして、洋なしの上品でフレッシュな果汁とヨーグルトの風味が程よくマッチした「ソフール 洋なし」を昨年11月に導入しました。
オ. 乳製品乳酸菌飲料「ヤクルト フルーティ」を、従来のカシス果汁からマスカット果汁に変更するとともに、女性の関心が高い「コラーゲン」を新たに追加し、昨年11月に導入しました。
カ. 当社独自のビフィズス菌「B.ビフィダム Y株」を含んだ乳製品乳酸菌飲料「BF-1」(ビーエフワン)を、まろやかな風味に仕立てたヨーグルト味に変更するとともに、店頭における視認性を高めた容器に改良し、本年3月に導入しました。
② ジュース・清涼飲料等
ア. スポーツシーンに加え夏季の熱中症や冬季の脱水症の対策として、水分と天然素材のミネラルを補給できるスポーツドリンク「ミネラルチャージ」を昨年4月に導入しました。
イ.「紀州南高梅」の果汁を使用し、腸内の乳酸菌やビフィズス菌を増殖させる当社独自の「ガラクトオリゴ糖」を含んだ機能性飲料「爽やか梅」を昨年4月に導入しました。
ウ.「野菜ジュース」を、お客さまの健康志向に合わせて、食塩相当量を低減するとともに、より野菜の味わいを楽しめる風味に変更し、昨年4月に導入しました。

エ. 乳性飲料「ミルージュ」シリーズについて、「ガラクトオリゴ糖」により「おなかの調子を整える」特定保健用食品の表示許可を新たに取得し、「ヤクルトの乳性飲料 ミルージュ」「同 ミルージュ280」「同 ミルージュ200」および「同 ホワイトミルージュ」を昨年5月にリニューアルしました。また、チルドカップアイテム「同 フルーツミルージュ トロピカルミックス」を昨年5月に、ホットタイプの期間限定アイテム「同 ミルージュ HOT」を昨年9月に導入しました。
オ. 機能性飲料「ぎゅっと健康 グルコサミン」を、りんご果汁の含有量を増量したうえで、さらに飲みやすい風味に変更し、昨年8月に導入しました。また、シリーズ品として、「アスタキサンチン」「ビタミンC」および「ハトムギエキス」を配合した、「同 アスタキサンチン」を同じく昨年8月に導入しました。
カ. 女性向けブランド「三つ星Factory」のシリーズ品として、「レモン果汁」と「グレープフルーツ果汁」を使用し、「カプサイシン」に加え、「シトルリン」および「アルギニン」を配合した、ノンカフェインで刺激的な味わいの炭酸飲料「オメパチ」を昨年9月に導入しました。
キ. 黒酢と豆乳をバランスよくミックスすることで、刺激的な酸味を和らげ、女性の関心が高いコラーゲンを配合した、新しいタイプのビネガードリンク「白い黒酢ドリンク」を昨年9月に導入しました。
ク. にんじんの旬の時期(12~2月)に収穫された、甘みに富んだ九州産「黒田五寸」のみを厳選使用した、プレミアムタイプのにんじん濃縮飲料「搾りたてにんじん」を本年2月に数量限定で導入しました。
ケ. 果汁入り飲料「さっぱり」シリーズの新商品として、白ぶどう果汁入り炭酸飲料「さっぱり白ぶどう Sparkling(スパークリング)」を本年3月に導入しました。
③ その他海外事業支援
フィリピンヤクルト株式会社が昨年6月に導入した、「ヤクルト」と比較してカロリーを約25%低減した「ヤクルトライト」の技術支援を行いました。

当分野の研究開発費は4,138百万円です。


(3) 医薬品製造販売事業分野

医薬品研究開発分野においては、抗がん剤を中心とした薬剤の研究開発を進めています。
プラチナ系がん化学療法剤「エルプラット」(一般名:オキサリプラチン)は、「進行・再発の結腸・直腸がん」、「結腸がんにおける術後補助化学療法」および「治癒切除不能の膵がん」の標準的治療薬として広く用いられています。
また、これらの効能・効果に加え、本年3月に進行・再発胃がんの承認を取得しました。さらに、胃がん術後補助化学療法についての適応拡大のため、昨年12月に承認申請を行いました。そのほか、進行・再発胃がんについて、用法・用量の追加を目的とした第Ⅲ相臨床試験を実施中です。
ドイツのエテルナゼンタリス社から導入したPI3K/Akt阻害剤「ペリフォシン」については、婦人科がんを対象とした第Ⅱ相臨床試験および小児神経芽腫を対象とした第Ⅰ相臨床試験をそれぞれ実施しています。さらに、ドイツの4SC AG社から導入したHDAC阻害剤「レスミノスタット」については、肝細胞がんおよび肺がんを対象とした第Ⅱ相臨床試験を、胆道がんおよび膵がんを対象とした第Ⅰ/Ⅱ相試験を実施しています。
なお、米国のプロアクタ社と共同開発中のマルチキナーゼ阻害剤「PR610」は、臨床試験および非臨床試験の結果を評価し、オプション権を行使しないことを決定しました。
基礎研究分野では、抗がん剤およびその周辺領域でのシーズを確保するための研究を引き続き実施しています。
当分野の研究開発費は5,623百万円です。


(4) その他事業分野

その他事業分野のうち化粧品研究開発分野においては、多様化するお客さまニーズに応えることを目指し、「美」と「健康」の追究と当社独自の乳酸菌はっ酵技術を活かした「高機能・高品質で安全性の高い化粧品」の開発を志向しています。
基礎化粧品については、当社の乳酸菌技術と研究開発力を結集し開発された保湿美容液「ベルフェ モイスチュア エッセンス」のリニューアルを昨年4月に行いました。また、当社独自の「浸透促進技術」の構築により、さらなる美白効果が期待できる美白美容液「クリスタンス ホワイトリペア エッセンス」や代表的な肌悩みである「シミ」「シワ」「ハリ・弾力の低下」のメカニズムを追究し、化粧品機能評価ガイドラインに則った試験による科学的根拠に基づき開発したシートマスク「ヤクルト トリートメントリペア マスク」を昨年11月に導入しました。
仕上化粧品については、流行や季節に応じた新色を開発し、口紅やアイシャドウなどのポイントメイクを導入することにより、「グランティア EX」シリーズのラインアップの充実を図りました。
当分野の研究開発費は766百万円です。

経営上の重要な契約等財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00406] S10055VP)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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