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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10051KI

有価証券報告書抜粋 株式会社西武ホールディングス 対処すべき課題 (2015年3月期)


生産、受注及び販売の状況メニュー事業等のリスク

当社グループは、2006年に制定したグループの経営理念及び経営方針である「グループビジョン」と、グループのコンプライアンスに関する基本原則を定めた「西武グループ企業倫理規範」のもと、都市交通・沿線事業、ホテル・レジャー事業、不動産事業、建設事業、ハワイ事業のほか、伊豆・箱根エリア及び滋賀県琵琶湖エリアにおける鉄道業やバス業、プロ野球の興行など幅広い事業活動を通じて、その社会的責任を果たし、新たな行動と感動を創造することにより、お客さまに信頼され、選ばれる企業グループを目指しております。
企業価値の極大化に向け、2013年3月26日に、「グループビジョン」を実現していくための基本構想であり、当社グループが概ね10年間で目指していく方向性を示した「西武グループ長期戦略」を策定・公表し、その後、2014年2月27日により詳細で具体的な内容見直しをおこなっております。当社グループは、当該戦略に基づき、当社グループが保有する経営資源の有効活用をおこないながら、様々な事業・サービスを組み合わせて提供できる領域・付加価値を拡大し、あらゆる場面でお客さまの生活を応援していく企業グループとなることで、今後とも持続的かつ健全な成長を目指してまいります。
なお「グループビジョン」は、グループの役割・使命及び基本姿勢を示した「グループ理念」、この理念を実現するための行動指針「グループ宣言」及びこれらをお客さまへのメッセージとして集約した「スローガン」から構成され、内容は以下のとおりであります。



☆グループ理念
私たち西武グループは地域・社会の発展、環境の保全に貢献し、安全で快適なサービスを提供します。また、お客さまの新たなる感動の創造に誇りと責任を持って挑戦します。

☆グループ宣言
私たちは、「お客さまの行動と感動を創りだす」サービスのプロフェッショナルをめざします。
①誠実であること
・常に、「安全」を基本にすべての事業・サービスを推進します。
・常に、オープンで、フェアな心を持って行動します。
・常に、お客さまの声、地域の声を大切にします。
②共に歩むこと
・常に、自然環境、地球環境への配慮を忘れません。
・常に、地域社会の一員として行動します。
・常に、グループ内外と積極的に連携を図ります。
③挑戦すること
・常に、グローバルな視点を持って行動します。
・常に、時代を先取りする新しいサービスを提案します。
・常に、お客さまの生活に新しい感動を提供します。

☆スローガン
でかける人を、ほほえむ人へ。

当社グループは、「グループビジョン」の精神に則った事業活動を展開することにより、持続的かつ健全な成長の実現を目指しております。収益力及び効率性のさらなる向上を推進することで成長基盤の確立をはかっておりますが、引き続き、特に以下の3点について重点的に取り組んでまいります。

①事業収益力の向上
当社グループでは、「グループビジョン」のもと、各事業における一人ひとりのお客さまをグループ全体のお客さまとしてとらえ、ニーズを的確に反映したサービスや消費者構造の変化を踏まえた新しい視点・発想によるサービスを常に提供いたします。また、グループ内外との連携を積極的にはかることでお客さまの満足度向上に常に取り組み、収益力の強化を目指してまいります。
なお、「西武グループ長期戦略」で示した当社グループが概ね10年間で目指していく方向性の実現に向けて、2015年2月に2015年度を初年度とする3ヵ年の実行計画を立案しております。この計画につきましては、最終年度である2017年度の目標経営指標を達成するため、「強みを活かして、最強の西武グループへ」をテーマとして掲げ、そのなかで重点取り組み課題として、「長期的な事業基盤の確立(新たなビジネスモデルの育成)」と「既存事業の強化(効率性の追求)」を実施してまいります。
(a)長期的な事業基盤の確立(新たなビジネスモデルの育成)
訪日外国人数の増加や人口構造の変化といったパラダイムシフトに対応し「インバウンド」、「シニア」、「こども」といったマーケットへターゲットを拡大することで、新たなビジネスモデルを育成し、長期的な事業基盤の確立をはかり、さらなる収益機会を創出いたします。
(b)既存事業の強化(効率性の追求)
従前より実施してきた既存事業における損益改善をはかるための、抜本的なコスト構造改革及びポートフォリオ組み換えによる資産の有効活用などを引き続きおこない、効率的な経営を実現いたします。また、徹底的に無駄を削減し、システム化をはかることなどにより、ローコストオペレーション体制を確立し、さらなる企業体質の強化をはかります。

それぞれのセグメントの具体的な課題や取り組みなどについては以下のとおりであります。

(都市交通・沿線事業)
鉄道業やバス業においては特に、安全の確保が重要な課題であると考えており、必要な安全投資を引き続き実施するとともに安全管理体制の強化をはかり、運輸安全マネジメントのPDCAサイクルを適切に機能させてまいります。
「企業価値向上の源泉」として、社会インフラとしての地位を維持しながら、環境や地域社会からの要請に応え、西武鉄道沿線の価値向上をはかるとともに、少子高齢化及び長期的な人口減少に対応するため、沿線の観光地やレジャー施設の魅力の訴求、インバウンド誘客の強化などといった各種施策をおこなうほか、効率的な運営を追求してまいります。
また、新宿線中井~野方駅及び東村山駅付近の連続立体交差事業の着手や、新型通勤車両及び新型特急車両の導入など、快適、かつ安全・安心なサービスの提供に努めるほか、池袋線池袋駅のリニューアルをおこない、駅機能やサービスの充実をはかるなど、洗練された魅力的なサービスの創造により地域の活性化を進めるとともに、沿線外からの誘客を推進してまいります。
また、省メンテナンス機器・設備の導入、更新や適正な人員配置などによるローコストオペレーションの実現を追求してまいります。

(ホテル・レジャー事業)
「企業価値向上の原動力」として、日本最大級のホテルチェーンメリットを活かしながら、売上高、収益力、顧客感動度、グローバル展開力を高めてまいります。
これまで取り組んできた、RevPAR(注1)重視の戦略に基づくレベニューマネジメント(注2)の強化やブランドの活用に加え、戦略的設備投資や恒常的な客室改装の実施による売上高の増加、集中予約センターの効率的運用、集中購買や適正な人員配置などによるコスト削減を通じた収益力の強化に引き続き取り組んでまいります。
また、大規模な宴会場を複数保有すること、都市部とリゾート地の好立地にホテルを有することなどの事業の強みや特徴を活かしたMICEビジネスやインバウンド、ブライダルなどを重点施策として売上高の増加につながる需要喚起をはかってまいります。インバウンドについては、増加する需要を確実に獲得するために、海外におけるセールス拠点を活用し積極的な営業活動をおこなうほか、海外のお客さまを国内への集客につなげる戦略に立脚したフランチャイズ、マネジメントコントラクト(注3)の展開及び受注体制の確立をはかってまいります。また、CS(注4)の指標化とその活用及び新顧客組織の活用等を通じて、お客さま目線に立ったサービスの提供に努めることで、お客さまの満足度向上を目指してまいります。

(注)1 RevPARとは、Revenue Per Available Roomの略であり、宿泊に係る収入を客室総数で除したものであります。
2 レベニューマネジメントとは、需要予測に基づき、適切な時期に適切な価格にてお客さまにサービスを提供し、利益を最大化する手法であります。
3 マネジメントコントラクトとは、オーナーが建物の建設、経営を、株式会社プリンスホテルがキースタッフの派遣、運営をおこなう方式であります。
4 CSとは、Customer Satisfaction の略であり、お客さまの満足度であります。

(不動産事業)
「企業価値向上の鍵」として2012年10月18日に策定された「西武グループ アセット戦略」に基づき、グループが保有する資産の有効活用による安定収益基盤の強化をはかるために不動産賃貸業に注力するとともに、不動産関連ビジネスを営んでまいります。
持続的かつ安定的な収益基盤の確立をはかるため、池袋における開発計画の推進と魅力ある駅商業施設の展開や、西武鉄道の所沢駅、池袋線石神井公園駅などの駅周辺の再開発など既存施設の利便性向上について事業環境を踏まえながら着実に進め、西武鉄道沿線の活性化をはかってまいります。
また、不動産ポートフォリオマネジメントを強化し、不動産の有効活用の基盤を整備することで、「東京ガーデンテラス(グランドプリンスホテル赤坂跡地開発計画)」(注)など保有資産の潜在的な収益力を引き出す取り組みを推進してまいります。さらに、賃貸マンションや保育所の展開など新規事業分野へも積極的に取り組みを推進することで西武鉄道沿線の活性化及び収益基盤の拡大をはかってまいります。

(注)「東京ガーデンテラス(グランドプリンスホテル赤坂跡地開発計画)」について
本事業は、2016年開業を目標にオフィス・ホテル・商業施設からなる「オフィス・ホテル棟」と賃貸住宅である「住宅棟」の2棟を建設する複合再開発事業であり、当社グループは、本事業を、地域や行政と一体になった街づくりという、当社グループにとって「企業価値向上の鍵」となる不動産事業のモデルケースと位置付けております。
本事業地を含む周辺は、弁慶濠や清水谷公園などの緑地が数多く残り、江戸時代以降の歴史性を有する一方で、赤坂見附駅、永田町駅に近接し地下鉄5路線が利用可能な利便性の高い希少な地域であります。その利便性をさらに高め、また、当該地域の発展・活性化に貢献するためにも、みどりと歴史に抱かれた「国際色豊かな複合市街地」を目指すべく、本事業を推進してまいります。


■敷地概要
所在地:東京都千代田区紀尾井町1-2
敷地面積:約30,400㎡
延床面積:約227,200㎡
主要用途:オフィス 約110,000㎡
ホ テ ル 約28,700㎡
住 宅 約22,700㎡
商 業 約10,800㎡ 他
総事業費:約980億円(注)
開業予定:2016年夏頃

(注)上記の総事業費のうち、およそ半分を2017年3月期に支出する予定です。
残りの半分のうち、約282億円を2015年3月期までに支出しております。

■オフィス・ホテル棟の概要
主要用途:オフィス・ホテル
※ホテルは株式会社プリンスホテルが「ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町」として、
運営予定
階 数:地上36階地下2階
ホ テ ル:36階~30階
オフィス:28階~5階
商業施設:4階~1階
高 さ:約180m(紀尾井町通りより)
構 造:鉄骨造等(制振構造)

■住宅棟の概要
主要用途:住宅
階 数:地上21階
住 宅:21階~地下2階
高 さ:約90m(プリンス通りより)
構 造:高強度鉄筋コンクリート造(免震構造)

(建設事業・ハワイ事業・その他)
建設事業では、安全性や品質管理の信頼性をさらに向上させるとともに、リノベーションや環境分野での取り組みを強化し収益力の向上をはかってまいります。加えて、引き続きコスト削減に努め、利益率の向上に取り組んでまいります。
また、ハワイ事業については、マウナケアビーチホテルにおいて「オートグラフコレクション」の加盟による新規販売経路の開拓と営業体制強化により収益力の向上をはかってまいります。その他のホテルについてはリニューアル投資等により魅力を訴求し損益改善に努めるとともに、日本との相互送客などによるグループへの貢献をはかってまいります。
その他では、伊豆箱根事業や近江事業において、地域に根ざした事業展開と安定成長を目指すほか、西武ライオンズにおいてコンサート開催やドーム周辺の魅力向上に取り組むことで、通年での西武プリンスドームエリアの活性化及びファン層拡大をはかってまいります。

(その他の取り組み)
当社グループでは、“『観光大国ニッポン』の中心を担う企業グループへ”をスローガンに掲げ、グループ一丸となってインバウンド獲得のための取り組みを強化してまいります。その一環として、広く西武グループのサービス、施設などを通じてご提案できる旅の魅力を認知していただくために、2014年10月より海外向けテレビCMの放映を実施しております。また、「西武グループこども応援プロジェクト」を実施し、年間を通じて様々な生活体験の場を提供する「西武塾」をはじめ、当社グループの長年の事業ノウハウや多種多様な人材、施設を通じて、次代を担うお子さまの健やかな成長を手助けすると同時に、ご家族が一緒に過ごすことができる機会づくりに取り組んでまいります。そのほか、「シニアほほえみプロジェクト」として、当社グループの多種多様な事業特性を活かしてシニアの方々の多様化するニーズにお応えし、楽しいおでかけや旅行の促進・サポート、安心して快適に暮らせる生活環境の提供を目指してまいります。
今後もグループ会社が連携し、新たなサービスの提供に努めてまいります。

②保有資産の有効活用に向けた取り組みの強化
当社グループは、利便性の高い都心に位置する紀尾井町、高輪・品川エリア、芝公園エリア、さらには、としまえんなどの大規模な資産を、ホテルを中心とする事業用地として保有しております。
これらの保有資産のさらなる有効活用をはかり、潜在的な収益力を顕在化させ、グループ企業価値の極大化を目指すため、当社グループは、2012年10月18日に「西武グループ アセット戦略」を策定しております。
具体的には、保有資産の価値極大化のため、「既存事業のバリューアップ」、「ポートフォリオの組み換え」及び「コア事業への経営資源の集中」の3つの視点から、各戦略を推進することとしております。「既存事業のバリューアップ」は、既存の用途の延長線上で賃貸用不動産やホテルなどの増改築、リニューアルを実施し、競争力の維持・強化をはかるものであります。「ポートフォリオの組み換え」は、「東京ガーデンテラス(グランドプリンスホテル赤坂跡地開発計画)」をモデルケースとして、地域一体での複合再開発により、事業機会の拡大の可能性を追求するとともに、主にオフィス・ホテル・商業・賃貸住宅間での事業ポートフォリオの組み換えをはかるものであります。「コア事業への経営資源の集中」は、保有資産の収用や売却などによって創出されるキャッシュを元に、グループの経営戦略に沿った、収益向上が見込まれる資産への入れ替えをおこない、また、遊休地などの不稼働資産や高架下などを活用し、資産の効率性及び収益力の向上をはかるものであります。
上記アセット戦略の推進は、特に、前述の「東京ガーデンテラス(グランドプリンスホテル赤坂跡地開発計画)」のほか、高輪・品川エリア及びとしまえんについても重要となる可能性があります。
高輪・品川エリアについては東京都により「都市再生特別措置法に基づく特定都市再生緊急整備地域」に指定されており、当社グループの保有資産も同地域に含まれております。今後の行政の計画進捗と歩調をあわせながら、複合再開発の是非も含めて事業機会拡大の可能性を追求していくことになると考えております。
また、としまえんについては東京都が決定した「都市計画公園・緑地の整備方針」の「優先整備区域」に位置付けられており、当社グループとしてそれらを念頭においた対応に取り組んでいく必要があると認識しております。
上記アセット戦略の推進にあたっては、持株会社である当社が中心となって、保有資産の有効活用について推進してまいります。
今後も、都心を中心に全国各地に大規模な資産を保有するグループ特性を活かし、「西武グループ アセット戦略」における3つの視点(「既存事業のバリューアップ」、「ポートフォリオの組み換え」、「コア事業への経営資源の集中」)から、さらなる資産効率化、収益性向上に努めることにより、グループ企業価値の極大化を目指してまいります。

③経営管理体制の充実及びコンプライアンス体制の強化
当社はグループ企業価値を高めるため、持株会社としてのグループ経営戦略立案・シナジー効果追求などのグループ戦略立案機能及び関係会社に対する管理・監督機能をより適正かつ有効に発揮すべく、「西武グループ企業倫理規範」をはじめ、グループ統一の運営ルールである「西武グループ共通規程」に基づき、関係会社を管理しております。今後もグループの業務、組織運営、ビジネスポートフォリオの見直し・最適化を推進することにより、グループの保有する資産の価値最大化をはかるとともに、さらなる効率化・コスト削減に努め、経営・財務基盤の強化に取り組んでまいります。
コンプライアンスにつきましては、グループ全役員・従業員を対象にコンプライアンスアンケートを実施し、その結果をフィードバックするとともに、抽出した課題を次年度以降のコンプライアンス・プログラム(基本計画)に反映するなど、グループをあげて体制強化及び実効性の向上に取り組んでおります。
今後とも、経営管理体制の充実及びコンプライアンス体制の強化が中長期的なグループ全体の企業価値極大化に資する重要な課題ととらえ、グループとして積極的に取り組んでまいります。
当社は、これまで金融商品取引法が求める内部統制(評価)に向けた対応、反社会的勢力排除への取り組み、グループ企業の整理・統廃合、コンプライアンスの推進浸透、コーポレート・ガバナンスの強化を実施し、内部管理体制を確立してまいりましたが、今後につきましても、さらなる持続的かつ健全な成長をはかるため、引き続きコーポレート・ガバナンス及び内部管理体制の強化に取り組んでまいります。

生産、受注及び販売の状況事業等のリスク


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