株式会社ニッコウトラベル 業績等の概要 (2015年3月期)

(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、消費税増税の影響から一時的に景気が落ち込んだものの、政府の経済政策や日銀の金融政策により企業業績や雇用・所得環境の改善が見られ、日経平均株価が2015年3月末において1年前と比較して29.5%上昇するなど、全体としては緩やかな回復基調で推移いたしました。
当社グループは、このような経営環境下において、お客様の立場に配慮した「ゆとりある豊かな旅」「高い安心感と満足感」を主眼とし、より一層、差別化されたサービスの提供を目指してまいりました。
当連結会計年度の状況は、当社の主な顧客層が熟年層(60～80歳代)を中心となっていることと、海外旅行を専門としていることもあり、春季ツアーは消費税増税の影響を受けずに推移しました。夏季のスイスのツアーや、秋季のツアーも好調だったこともあり、通期に渡り、ほぼ計画通りに推移いたしました。


当社ツアーは、安心して旅行をお楽しみいただくため、外務省の「渡航情報(危険情報)」を指針として当社独自の情報も加えて、安全性を重視したツアーの造成・催行を判断しております。
ツアーの特徴といたしましては、満足度の高い商品開発を念頭に、旅の「テンポ」を示す『ゆったり度』を3段階に分け、その基準に基づき商品開発を行っております。そのため年齢や体力を理由に海外旅行を諦めていた方まで、お客様ご自身にあったご旅行をお選びいただくことができるようになっております。
特に当社の主力商品セレナーデ号の河川クルーズでは、お客様が観光当日の体調によって選べる観光「しっかり観光」「ゆったり観光」を導入しており、体力に自信のない方や当社を初めてご利用いただくお客様にも安心してご参加いただいております。


販売を控えた東アジアの一部地域もありましたが、河川・海クルーズ(「セレナーデ号で行くツアーシリーズ」・「クイーン・エリザベス号で行く船旅」など)、欧州、北米方面など好調な方面を重点的に販売促進したこともあり順調に推移いたしました。経費節減を進めた効果もあり、当連結会計年度(2014年4月～2015年3月ツアー催行分)は、営業収益・営業利益とも、前連結会計年度を上回り営業収益44億64百万円、営業利益2億15百万円となりました。


当連結会計年度の業績は、営業収益44億64百万円(前連結会計年度比1.7%増)、営業利益2億15百万円(前連結会計年度比1,781.4%増)、経常利益2億40百万円(前連結会計年度比58.9%増)、当期純利益2億77百万円(前連結会計年度比76.5%増)となりました。

(2)キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、2億6百万円の資金の増加となりました。
主な増減要因としては、下記内容が挙げられます。
①税金等調整前当期純利益4億35百万円の計上による資金の増加
②営業債権残高の変動に伴い資金が1億76百万円増加
③営業債務残高の変動に伴い資金が2億7百万円減少
④貸倒引当金の減少により資金が1億67百万円減少

(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、8億95百万円の資金の減少となりました。
主な増減要因としては、下記内容が挙げられます。
①投資有価証券の購入により資金が2億94百万円減少
②投資有価証券の売却により資金が12億5百万円増加
③ソフトウエアの購入により資金が30百万円減少

(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は、1億34百万円となりました。これは自己株式の取得による支出75百万円および配当金の支払い58百万円によるものであります。