有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1005C2B
日本原子力発電株式会社 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2015年3月期)
(1) 連結貸借対照表の分析
①資産の部
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末と比べて14億57百万円減の8,394億19百万円となった。固定資産は、前連結会計年度末と比べて336億58百万円減の7,218億38百万円となった。これは、電気事業固定資産及び核燃料の減少などによるものである。
流動資産は、前連結会計年度末と比べて322億1百万円増の1,175億81百万円となった。これは、短期投資の増加などによるものである。
②負債の部
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末と比べて89百万円減の6,763億2百万円となった。固定負債は、前連結会計年度末と比べて90億91百万円減の5,175億52百万円となった。これは、長期借入金の減少や使用済燃料再処理等引当金の取崩しに伴う減少などによるものである。
流動負債は、前連結会計年度末と比べて90億2百万円増の1,587億49百万円となった。これは、設備工事、修繕工事等の仕入債務の増加などによるものである。
③純資産の部
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末と比べて13億67百万円減の1,631億17百万円となった。これは、退職給付に係る調整額を計上したことに伴うその他の包括利益累計額の増加など及び当期純損失の計上に伴う利益剰余金の減少などによるものである。提出会社は原子力発電専業の卸電気事業者であることから、原子力発電特有の資産及び負債の占める割合が大きくなっている。
資産の部では、電気事業固定資産、固定資産仮勘定、核燃料及び使用済燃料再処理等積立金の合計が、総資産の約66%を占めている。
負債の部では、使用済燃料再処理等引当金、使用済燃料再処理等準備引当金及び資産除去債務の合計が、総資産の約47%を占めている。
(2) 連結損益計算書の分析
1[業績等の概要]及び2[生産、受注及び販売の状況]にある通り、当連結会計年度は前連結会計年度と比較すると、経常ベースで増収(5.2%増、67億4百万円増)減益(20.1%減、17億50百万円減)となった。電気事業営業収益の増加要因は、発電所設備の機能維持や安全確保の原資となる電力料収入が、前連結会計年度に比べて増加したことなどによるものである。
電気事業営業費用の増加要因は、業務各般にわたる徹底した合理化、効率化の推進による諸経費の縮減に努めたものの、長期停止中の発電所設備の健全性維持に関連する修繕費用が増加したことなどによるものである。
これに、核燃料の保有量調整に関する損失などの特別損失を計上したこと及び法人税率の変更に伴い繰延税金資産の取崩しによる法人税等調整額を反映した結果、法人税等控除後の当期純損失は30億83百万円となった(前連結会計年度は16億55百万円の当期純利益)。
(3) キャッシュ・フローの分析
営業活動によるキャッシュ・フローの主な源泉は、減価償却費、原子力発電施設解体費である。営業活動によるキャッシュ・フローの金額は、前連結会計年度と比較して仕入債務の増減額による支出が減少したことなどにより、増加している。
この営業活動によるキャッシュ・フローを、設備投資や核燃料の取得、借入金の返済に伴う支出等に充当した。
以上の結果、当連結会計年度において、現金及び現金同等物は184億42百万円増加し、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は490億58百万円となった。
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