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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1004DJE

有価証券報告書抜粋 応用地質株式会社 研究開発活動 (2014年12月期)


経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


当社グループは、地震災害、斜面災害などに対する防災や減災、既存の社会インフラストラクチャーの維持管理などの問題に対して最適なソリューションを提供するための技術及び製品の研究開発を進めております。
研究開発は、当社エンジニアリング本部、計測システム事業部が中心となり、各事業所及びグループ企業との連携のもとに行っております。また、研究開発を効率的に推進するため、外部機関の優れた技術の活用を図るとともに、公的研究機関、大学、民間企業との共同研究も積極的に進めております。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費の総額は、14億9千8百万円でありました。主な研究開発内容は次のとおりであります。

(1) 調査・コンサルティング事業

調査事業に関わる研究開発は、重点事業6分野(国土マネジメント、エネルギー、情報サービス、地球環境、地震防災、計測システム)に関して、最適なソリューションを提供するための技術及び製品の研究開発を進めております。また、国土交通省等の外部資金による研究開発にも積極的に応募し、社会に役立つ技術の開発を推し進めております。
① 国土マネジメント分野
昨年は、広島での土砂災害に代表されるように、豪雨による災害が多発いたしました。このような土砂災害に対して、そのメカニズムを解明し、崩壊予測や対策技術を確立するために、現地調査・モニタリング技術、室内試験技術、地下水解析技術、地質解析技術の研究開発を進めております。また、2011年に発生した東日本大震災で液状化被害が生じたことを受け、新たな液状化対策技術であるピエゾドライブコーン(PDC:抵抗体を地盤に打ち込むだけで液状化判定が可能な技術)を開発し、学識者委員会や国土交通省の研究助成により研究を進め、この技術の高度化・普及を図っております。更に、最近話題となっている社会インフラの維持管理に関しては、道路下の空洞探査車(ロード・ビジュアライザー)、地中レーダーによるトンネル覆工巻厚・空洞探査システム、河川堤体診断技術等の研究開発を更に進めることで、維持管理分野への事業展開を図っております。
② エネルギー分野
再生可能エネルギーとして、地中熱利用に関する需要が高まっております。地中熱利用に際しては、地形や地質の情報から適地を判定することが重要であり、そのために、地盤情報データベースを用いた地中熱ポテンシャルマップ作成のための研究開発を進めております。また、温暖化対策としてCO2の地中貯留に関して、高圧流体の大量圧入に伴う地盤変動等の解析技術(CO2-水-応力連成解析ツール)の実用化を進めております。
③ 情報サービス分野
国土交通省では、三次元モデルを構築しながら土木構造物の設計や施工を進めるCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)の普及を進めており、地盤の三次元モデルはCIM全体の中で重要な要素になっております。このような情勢の中、これまでの現場経験から構築してきた三次元地盤情報モデリングを更に高度化するための研究として、次世代三次元地質図作成システムの研究開発を進めております。また、これらの三次元化の動きに合わせ、既に独自に開発し、使用しているMAGIS(弊社独自のGIS(地理情報システム)ソフトウェア)の機能の更なる強化を継続的に行っております。
④ 地球環境分野
地球環境分野については、福島県田村郡三春町に所有する応用生態工学研究所で三春ダム周辺の生態調査や気象観測、水質観測を継続的に行い、データの蓄積を行っております。また、淡水域における魚類の効率的なモニタリング手法として、環境DNA(魚の糞や鱗などから溶け出したDNA)を用いた外来魚の現存量把握に関する研究も進めております。これらの成果は河川流域の健全な水環境の創出や、水環境を保全・改善する河川流域圏の国土マネジメントの業務支援に資することを目的としております。また、中国の清華大学等と共同で、砂漠地域の緑化と生態環境復元に関する研究を推進し、砂漠緑化技術の確立を目指しております。
⑤ 地震防災分野
地震被害想定や地域防災をはじめとする地震防災に関する社会的ニーズが高まっております。このため、地震動予測技術を向上させるために、地震動予測計算手法の高度化と検証を進めております。また、世界的な地震ハザード/リスクモデルを開発する組織であるGEM(GLOBAL EARTHQUAKE MODEL PROJECT:世界地震モデル)に参加し、世界最先端技術の取得に努めております。更に、地震によって起こる火災の延焼をシミュレーションする技術も継続的に研究開発しております。

⑥ 計測システム分野
土砂災害などの、遠隔監視技術の高度化を図り、クラウド上でGISを操作し将来の自然現象の予想や予測が出来るクラウド型遠隔監視システムを開発しております。このシステムは、これまで国内対応だけでしたが、国内・海外で統一されたシステムとなり、更にスマートフォンやタブレットPCのような新しい携帯端末でも使用できるようにします。

(2) 計測機器事業(国内)

応用地震計測株式会社では、この数年、戸建住宅や建物(ビル)の被災度判定及び被災後の安全確認に役立つ地震計として、廉価で扱いやすく、地震被災度の判定プログラムを内蔵できる小型地震計を開発してきました。当連結会計度に開発が完了したため、販売開始は2015年2月を予定しております。この地震計にはセンサーを内蔵したタイプと外付けの浅層孔中タイプの2種類があり、特に後者は海外を含めた新市場への販売が期待されております。
応用計測サービス株式会社では、自動孔内載荷試験装置「AUTO LLT2」を開発いたしました。これまでのLLTは、窒素ガスを使用するため、高圧ガス保安法で規定されている高圧ガス製造設備に該当し、届出が必要でした。そこで、水圧ポンプを加圧源とすることで、高圧ガス製造設備の届出が必要ない装置を開発いたしました(特許出願中)。本装置は、復動ポンプ方式にすることで応力制御を可能にし、高精度に自動計測できる装置であります。2014年6月以降、販売とレンタルを開始いたしました。

(3) 計測機器事業(海外)

① 地震観測・監視装置
KINEMETRICS,INC.(米国)は、地震観測機器の専門メーカーとして、地震計や地震観測システムの開発・製造・販売を行っております。当連結会計年度では、小型広帯域地震計「MBB」や広帯域加速度タイプ地震計「エピセンサー」の上位機種である「エピセンサー2」の開発が完了し、製品化いたしました。また、新たに、孔中広帯域地震計「STS-5」の上位機種である「STS-6」の開発を開始いたしました。
② 物理探査装置
GEOMETRICS,INC.(米国)は、弾性波探査装置、磁気探査装置及び電磁探査装置の開発・製造・販売を行っております。当連結会計年度では、金属鉱山市場などの今後成長が期待される市場に対応するため、小型プロトン型磁力計「G-856AX」の上位機種である「G-857」を開発し、製品化いたしました。また、TEXAS INSTRUMENTS,INC.(米国)と開発協力契約を締結し、高分解能超小型磁力計の開発を開始いたしました。
GEOPHYSICAL SURVEY SYSTEMS, INC.(米国)は、地下レーダー装置において世界トップの市場シェアを持っております。当連結会計年度では、主力のデータ処理・収録装置である「SIR-3000」の上位機種として、測定機能を向上させた「SIR-4000」の発売を開始いたしました。また、無線通信機能を有した埋設管探査用新型アンテナや道路舗装検査システム、コンクリート検査用ストラクチャースキャンミニの上位機種の開発を行っております。
ROBERTSON GEOLOGGING LTD.(英国)は、ボーリング孔を利用した地下検層装置の開発・製造・販売を行っております。従来製品群に加え、エネルギー需要の中長期的な増大により継続的な成長が見込まれる石油・ガス資源開発及び大深度の地下水資源や地熱資源開発に対応するため、大深度、小口径検層装置の製品ラインナップ強化に取組んでおります。当連結会計年度は、新型光学式孔内カメラ及び石油・ガス市場向け自然放射能検層装置の開発を完了し、製品化いたしました。

経営上の重要な契約等財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E04816] S1004DJE)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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