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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1004EJD

有価証券報告書抜粋 フューチャー株式会社 研究開発活動 (2014年12月期)


経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

当社グループでは、過度に人財に依存することなく、高い品質や生産性を安定的に実現できるよう、システム設計構造の共通化や共通コンポーネントの整備、及びプロジェクトの品質管理に注力しています。また高度データ解析手法とビッグデータ処理基盤の研究開発や、既存システムの分析手法及びプロジェクトに共通の設計・開発技法についての研究開発といった新しいサービス提供に向けた研究開発にも力を入れています。当連結会計年度の研究開発費の総額は133百万円となっており、主な内容は以下の通りです。なお、企業活性化事業については、該当事項はありませんので、ITコンサルティング事業及びパッケージ&サービス事業の記載となっております。
1.ITコンサルティング事業
(1)設計構造の共通化及び共通コンポーネントの整備
①リアルタイム統合フレームワーク
大量トランザクション・大量データを扱う分散処理基盤として整備を継続して行っています。このフレームワークの特徴は、業務イベントに直結したリアルタイム処理、最小単位での情報粒度による負荷分散化、サービスの非同期連携による負荷平準化と業務プロセス可視化、大規模システムに適応したリニアなスケールアウト構造にあります。
アプリケーションの標準化及び共通化を実現する設計構造に加え、エラー発生時の分析・対応も容易になるよう④の運用監視ツールと連携した開発を行っています。
また、③の画面・帳票短期開発フレームワーク&コンポーネントと連携し、帳票出力機能と組み合わせたサービスの提供等、アプリケーション層を含めた機能向上に取り組んでいます。
②システム間インタフェースコンポーネント
ファイル転送やデータベース連携による、システム間のデータ連携を容易に構築し、企業システム全体の変化対応力の向上、運用の効率化を実現するためのコンポーネント群です。分散処理構成に対応し、大量のトランザクション処理、高信頼性、高可用性を実現することが可能となっています。運用状況の可視化など、直感的に使えるユーザー・インターフェイスと運用監視ツールとのシームレスな連携により、運用性、メンテナンス性が飛躍的に向上しています。
また、これまでの導入・運用から得たノウハウを活用し、アーキテクチャの見直しを行うことで可用性がさらに向上しています。今後は従来のコンポーネントとしての機能に加え、事業化してのサービス提供に向けた開発を進めています。
③画面・帳票短期開発フレームワーク&コンポーネント
Javaサーバーフェイシズ2(JSF2)、リプレゼンテーショナル・ステート・トランスファー(REST)といった技術を採用し、Webおよびクライアントアプリケーションによるユーザー・インターフェイスを短期間で開発することを実現するフレームワークと、そのコンポーネント群です。
また、①のリアルタイム統合フレームワークとシームレスに連携することで、ビジネスロジックも合わせて開発できます。
④運用管理コンポーネント
分散されたシステムの運用及びアプリケーションの性能情報、障害情報を一元管理するためのコンポーネント群です。システム全体の状況把握から処理単位の詳細な性能分析まで、精度の高い情報を迅速に取得することにより、高品質なシステム運用を実現することが可能となっています。
また、運用業務の徹底的な自動化を進めております。日々の定常業務の自動化の他、OSSのインフラ構成管理ツールやインフラテストツールの活用による運用コスト削減や、人為的なオペレーションミス防止を実現しています。ここで得られた運用自動化のノウハウを社内に展開し、各プロジェクトでの活用を推進しています。

(2)プロジェクトの品質管理(プロジェクト統合管理ツールの開発)
プロジェクトの品質向上の一環として、プロジェクトをハイレベルで統合的にマネジメントするための仕組みを研究し、プロジェクトを統合管理するツールの開発を進めています。プロジェクトマネジャーからメンバーまでが、多角的な情報をリアルタイムに共有することで、プロジェクトがゴールに向かってこれまで以上に自律的にマネジメントすることを強力にサポートします。マスタスケジュールから個別アクションまでを段階的に表示することで、全体の概観把握から具体的な問題個所までの把握をスムーズに行うことができます。
また、進捗管理ツール等に登録された情報だけを見るのではなく、プロジェクト計画書による計画値や、作成した成果物、レビュー記録なども収集・比較することで多角的にチェックを行います。
プロジェクト統合管理ツールは単なるツールではなく、ツールの使い方まで含めた一連の仕組みです。ツールの使い方には、過去のベストプラクティスを踏まえたノウハウが詰まった使い方を定めているので、経験の少ないメンバーが使っても、最初から高いレベルでのマネジメントを可能とします。
(3)高度データ解析手法とビッグデータ処理基盤の研究開発
①高度データ解析手法の研究
社内にデータ解析専門の部隊を設立し、高度解析手法、データ可視化手法の確立を目指して研究を行っております。研究成果は複数のプロジェクトへ横展開し、需要予測や大規模最適化問題を組み込んだ先端システムを顧客へ提供いたしました。
さらに、社内のプロジェクト品質向上ツールにデータ可視化を取り入れることで、より直感的にプロジェクトの状況を把握できるようにしております。
②ビッグデータ処理基盤の研究
企業の取り扱うデータ量の増大、データの多様化、処理のリアルタイム化へのニーズの高まりを踏まえ、新たなアーキテクチャの研究を行っております。従来のリレーショナルデータベースでは扱えない大量且つ非構造化データの処理基盤として、HadoopやNoSQL、分散データベースなどを使った低コスト、高可用性、高信頼性を担保したシステムアーキテクチャを提唱し、多くのプロジェクトでシステム化されております。
(4)既存システムの分析手法及びプロジェクトに共通の設計・開発技法についての研究開発
近年の業界再編に伴う企業統合により、システムの統合・刷新のニーズが増加しておりますが、こうしたプロジェクトにおいては、既存システムの仕様書がない、設計時の担当者が不在等の要因により、顧客自身もシステムの全体像を把握していないケースがあります。これに対し、当社では、ソースコードやシステム定義情報を科学的に分析し、分析結果を一元管理する仕組みを用いることでシステムの全体像を明らかにし、網羅性・確実性の高い移行計画を策定してプロジェクトを推進するアプローチを採っております。
現在、既存システム分析のさらなる効率化を進めるとともに、このシステム分析手法を確立・全社展開し、将来的にはサービス化を視野に入れた技術開発を推進しております。
(5)OSSコミュニティへの寄与
各OSSコミュニティで企画される技術勉強会を誘致し、当社の会議室を会場とした勉強会を開催しています。業界のキーパーソンや技術者との関係を構築し、最新の技術動向や他社事例など有益な情報を収集することで、幅広い視点を持ち柔軟な変化対応力に繋げています。
また、当社の会議室を提供することの他、社内の有志が勉強会の運営メンバーとして参加することで、OSSコミュニティの発展に寄与しています。

2.パッケージ&サービス事業
(1) 開発ツールおよびミドルウェア
①統合業務アプリケーションプラットフォームツール
当社グループでは、低コスト・高品質・短納期というパッケージ製品のメリットを享受しつつ顧客ニーズへの柔軟な対応を実現する、カスタマイズを前提としたパッケージ開発の独自方法論を元にした「統合業務アプリケーションプラットフォーム」と、その方法論を実装した開発ツール・ミドルウェアの製品群を長年にわたって提供しております。
最新バージョンでは.NET Framework4.5.2に対応済であり、最新のWindowsプラットフォームでも利用できるようになっております。引き続き、顧客の使い勝手や開発者の生産性の向上等、TCO(Total Cost of Ownership)の削減とROI(Return On Investment)の向上に寄与するための開発を進めています。
②SaaSコンポーネント
SaaS型業務アプリケーションのサービスにおいて、ハードウェア資源や回線速度への依存度を最小限に抑え、充実した機能実装、性能確保および安定稼動を支えるコンポーネント群を開発、継続的に機能強化を進めております。また、更なるビジネス規模拡大を見据え最新のハードウェア技術を取り入れた高可用性、高拡張性を実現するインフラの研究も進めております。
③既存システム資産の継承ツール
長年、自社製品を使用頂いているお客様向けには、稼動中のソフトウェア資産を最新のWidnowsプラットフォーム及びDatabaseに移行するためのツールを開発し、お客様のリプレイスコスト低減に貢献することが出来ました。この実績を踏まえてさらに移行ツールの精度向上の研究も進めております。
(2) 業務アプリケーション
当社グループでは、中堅・中小企業向け業務システムとしてFUTUREONEシリーズソフトウェアを開発しており、定期的な品質向上と機能改善をおこなっております。最新のプラットフォームやデータベース技術への対応、製品機能やテンプレートの更なる充実、OLAP製品等の他システムとの連携機能の開発を継続して進めており、主な機能改善として、汎用帳票機能を実装いたしました。また、クラウド技術等の最新の技術動向に対応するためMicrosoft Azure検証も実施し、今後のクラウドモデルの提供に向けて準備を進めております。
①中堅企業向けERP
中堅企業向けのERP製品である「FUTUREONE ERPシリーズ」では、販売、生産、会計を中心とした業務にさらに受発注テンプレートを実装することにより、卸売業向けにも機能強化したことにより、お客様の業務システム適用向上を図ることができました。
②中堅・中小企業向け業種特化販売管理
中堅・中小企業向け業務システムである「FUTUREONEHybシリーズ」では、物販、請負、サービスの複合業務に対応しており、商談管理からプロジェクト損益、会計連携とトータルシステムとして提供しております。クラウド基盤で提供している実績を踏まえて、新たなクラウド基盤への対応に向けて継続して検証を実施しております。
③中小企業向け販売管理
中小企業向けの業務システムである「FUTUREONEIdsシリーズ」につきましては、卸売業向けテンプレートとして開発された製品として、さらに直送業務機能強化と外部データ取込み機能強化を図ることにより、周辺システムとの連携強化をいたしました。また、販売管理ライブラリィ統合とクラウド対応等も視野に入れた次世代製品の企画、開発にも着手しております。

経営上の重要な契約等財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E05033] S1004EJD)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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