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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1005444

有価証券報告書抜粋 TAC株式会社 事業等のリスク (2015年3月期)


対処すべき課題メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

当社グループに関する事業等のリスクは、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2015年3月31日)現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 教育訓練給付制度の動向

教育訓練給付制度は、労働者の主体的な能力開発の取組みを支援し、雇用の安定と再就職の促進を図ることを目的とした雇用保険の給付制度であり、厚生労働省が主管しております。一定条件を満たす雇用保険の一般被保険者等がいったん全額受講料を支払い、講座修了後、出席率等一定条件を満たしている場合に、入会金・受講料の一定割合に相当する額が雇用保険からハローワーク(公共職業安定所)を通じて支給されるものであります。
給付基準は数年に一度変更されることがあり、現在は被保険者期間が3年以上(初回利用に限り1年以上)の方は一律20%、10万円が限度とされています。給付基準の変更により、講座申込みに駆け込み需要が生じることがあり、その後反動減が発生する等、短期的に業績が影響を受けますが、その影響額を想定することは非常に困難であります。また、より高度の人材育成という政策目的から、教育訓練給付制度の改正について議論されておりますが、その内容如何によって当社の業績に影響を与えることが予想されます。

(2) 前受金について

当社の行う資格取得支援事業は、受講申込者に全額受講料をお支払いいただき(現金ベースの売上)、当社はこれをいったん前受金として貸借対照表・負債の部に計上しておきます。その後、教育サービス提供期間に対応して、前受金を月ごとに売上に振り替えられます(発生ベースの売上)。一般的に、現金ベースの売上が拡大していく局面では前受金残高が増大していき、当該会計期間以降、前受金戻入が多額になることによって発生ベースの売上を押し上げる効果が強まりますが、現金ベースの売上が減少していく局面では前受金残高が減少していき、当該会計期間以降、前受金戻入が少なくなることによって発生ベースの売上を押し上げる効果が弱まる傾向があります。さらに、現金ベースの売上が減少局面から増加局面に変わる期においては、発生ベースの売上に対する減少効果が増幅される場合があり、発生ベースで計算される当社の業績に影響を与えることになります。

(3) 特定商取引法・消費者契約法と行政の動向

2007年中に特定商取引法の規制を受ける大手英会話スクールが破綻する事件があったほか、解約・返金に関する訴訟で最高裁の判決が出ております。当社の属する資格取得スクール業界は、パソコンスクール・TOEICなど一部の講座を除き、直接、特定商取引法で定められた特定継続的役務提供の規制を受けるわけではありません。

一方、消費者契約法については広い範囲の事業者が対象となっており、消費者庁主導のもと消費者保護政策が強化される傾向にあります。当社としても、業界他社と足並みを揃えつつ無理由での解約・返金等に応じているほか、受講者に安心して受講いただけるよう2008年に前受金保全信託制度を導入しております。本制度においては、毎月末に未経過の受講期間に対応する前受金残高の一定割合を翌月に信託するしくみとしており、当社に万が一事業を継続できなくなる事態が生じた場合には、信託財産が受益者代理人を通じて各受講者に返還されます。
ただし、受講者にお支払いいただいた前受金の残額については、他の債権者との関係から受講者に返還できない場合があります。また、今後の法令改正等、消費者行政の動向等によっては、当社のビジネス・モデルに大きな影響を与える可能性があります。

(4) 個人情報保護法への対応

2005年4月に「個人情報の保護に関する法律」が全面施行され、当社グループの個人顧客のみならず、法人顧客の関心も極めて高いため、当社グループとしてコンプライアンス体制の維持の観点から積極的に対応してまいりました。その結果、当社及び子会社の株式会社TACプロフェッションバンクともに、財団法人日本情報処理開発協会(JIPDEC)よりプライバシーマークを取得いたしました。2014年に大手教育サービス会社においてお客様情報の大規模な漏洩事件が発生しており、同社のレピュテーションの著しい低下及び多額のセキュリティ対策費の計上による損失計上等を目の当たりにし、当社としても身の引き締まる思いがいたします。また、近年、フィッシングやハッキング等のサイバーテロ事件が多発しており、当社としても対策の強化を検討しなければならないと考えております。今後も引き続き、個人情報管理責任者のもと、情報流出等を防止する厳重なセキュリティ対策を維持するとともに、従業員への教育を継続することによって、個人情報の保護に努めてまいります。万一、流出事故が発生した場合は、当社グループへの社会的信用を失うこととなり、業績へ深刻な影響を及ぼす可能性があります。

(5) 訴訟案件への対応

当社は1993年より株式会社ハンド(本社:大阪市中央区)と総代理店取引契約を結び、同社の開発した税務申告ソフト「魔法陣」シリーズを、東日本総販売元として長年にわたって販売してまいりました。2014年より同社との関係に軋轢が生じており、当社は誠意をもって同社との話し合いに臨んでまいりましたが、本訴を提起して争うことといたしました。今後も、当社は暫定的に商品の仕入・販売が可能ですが、将来、当社が敗訴した場合には、本訴で契約失効を認定された日の翌日以降の販売分について、同社からの仕入代金のほか清算金として一定の金額を支払う可能性があります。当社としては当然に当社の主張が受け入れられるものと考えております。

(6) タームローンの財務制限条項

当社は2014年9月30日付で、本社ビル取得用資金調達のため、株式会社三菱東京UFJ銀行ほか2行と30億円のタームローン契約を締結いたしました。本契約には財務制限条項が付されており、これに抵触した場合、増担保物件に対して根抵当権を設定することがあります。
a 各連結会計年度に係る連結損益計算書上の経常損益の金額から有価証券評価損による営業外損失の金額を除いた金額が0円以上であること。
b aの要件が2期以上連続して不充足となっていないこと。

対処すべき課題財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E05231] S1005444)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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