有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1005SGL
株式会社ドーン 事業の内容 (2015年5月期)
(1)事業内容について
当社は、地理情報システム構築用ソフトウェアである「GeoBase(ジオベース)」及び「GeoBase.NET」の開発及びライセンス販売、地理情報システムに係るアプリケーション・ソフトウェア(以下、「アプリケーション」という。)の受託開発業務、デジタル地図等の仕入販売等を展開しております。
また、第15期(2006年5月期)よりクラウドサービスとして、主に地方自治体等を対象とした地図情報配信サービス、GPS(全地球測位システム)とGISを結びつけた位置情報配信サービスを行っております。
地理情報システムとは、一般にGIS(GeographicInformationSystem)と呼ばれ、電子地図をデータベースとして、地理的な位置の情報や空間の情報を属性データ(空間データともいう。)と合わせて統合的に処理、分析、表示するシステムであります。当該システムは、主に、地方公共団体等の公共機関では、防災や都市計画はもとより、医療、福祉、教育等の分野で導入、利用されており、民間企業においてもインフラ等の施設管理や出店計画等に利用されております。
当社は、地理情報システム構築用ソフトウェアを自社製品として開発しており、エンドユーザーの仕様にあわせたアプリケーション開発及び機器等を含めたシステム構築を行う企業に対して、ライセンスの販売を行っております。当社の顧客には、ソフトウェア開発業者及び総合電機メーカーを始めとし、その業務において地理情報システムに関連する測量又は建設土木に関するコンサルタント及び通信、ガス、電力等のインフラ関連事業者又はその子会社等があります(以下、当社顧客及び対象となる企業等を総称し、「SI事業者等」という。)。また、当社は、必要に応じて、SI事業者等の一部に対してシステムの受託開発及びコンサルティング業務を提供しております。
① ライセンス販売について
当社は、地理情報システムの開発及び販売を行うSI事業者等との間で「ソフトウェア開発再販契約書」を締結し、当該契約に基づき、当社の製品である「GeoBase」及び「GeoBase.NET」を活用してアプリケーションを開発する権利(開発権:開発ライセンス)及び開発した製品をエンドユーザーに対して販売する権利(再販権:再販ライセンス)を許諾、販売しております。
(開発ライセンス)
当社は、契約に基づき、SI事業者等に対して開発権を許諾するとともに、SDK(SoftwareDevelopmentKit:ソフトウェア開発キット)、マニュアル及び導入教育等を基本パッケージとして販売しております。
当該ライセンスについては、主にSI事業者等の事業部門を販売単位とする基本契約であり、製品のバージョン毎に契約を締結しております。なお、当該ライセンスの売上高については、新規顧客との契約時におけるものが大半を占めており、バージョンアップ時には一定のバージョンアップ費用のみを徴収しております。
また、当社は、SI事業者等に対しては、別途年間契約により開発、運用等のサポート業務も提供しております。
(再販ライセンス)
当社は、契約に基づき、SI事業者等に対して、当社の製品を活用して開発した地理情報システム等の再販権を許諾しており、各SI事業者等において地理情報システム等をエンドユーザーに販売又は使用許諾する場合には、再販権行使の対価として、エンドユーザーにおける当社ライセンスの利用態様に応じた「再販ライセンス料」をSI事業者等より徴収しております。
② 受託開発等について
当社との間で「ソフトウェア開発再販許諾契約書」を締結したSI事業者等は、エンドユーザーの各種業務に必要とされる機能や仕様に合わせたシステム構築にあたり、一般に、アプリケーションの開発等は自社で行っております。ただし、SI事業者等が、当社製品の構造や特性を熟知していない場合、短期間で納品しなければならない場合、初期開発のコスト低減を図りたいとの要望がある場合等においては、当社が当該開発業務を受託しております。また、通信・電力等のインフラ系事業者等が大規模な設備管理GISを構築する場合に限って、当社が直接、エンドユーザーより開発業務を受託しております。
当社における受託開発は、SI事業者等の製品開発等を支援することにより、ライセンス販売の拡大を図ることを目的としており、新規に契約したSI事業者等における地理情報システムの事業化を加速するための初期支援及び新たな市場や大型受注が見込まれるもの等を主な対象として受注しております。
なお、受託開発業務の内容は、アプリケーション開発業務、調査及びコンサルティング業務並びに地図データ変換業務等でありますが、これらについては、一部外注も活用しております。
当社事業の概念図は以下のとおりであります。
③ 地図情報配信サービスについて
地図情報やアプリケーションをインターネット回線を通じて提供するクラウドサービス事業を行っております。当社が提供する主なサービスは以下のとおりです。
(まちかど案内まちづくり地図)
地方自治体等が保有する様々な地図情報を住民等に対して公開するサービスです。
(まちかど地図Pro)
地方自治体の庁内で使用される業務に対応した地図情報配信サービスです。
(緊急通報システムWeb119)
言語や聴覚に障害がある方が、スマートフォン等のGPS機能を利用して簡単な画面操作で119番通報をすることができるサービスです。
④ GPSを利用した位置情報配信サービスについて
GPSをGISと組み合わせることにより、位置情報サービスのなかでも人や物といった移動体の位置情報管理という分野に特化し、GPS機器やソフトウェアの提供、コンサルティング等を行っております。
(2)営業形態について
当社は、地理情報システム構築用ソフトウェアの開発及びSI事業者等に対するライセンス販売等に特化しており、エンドユーザーへの販売活動については、主にSI事業者等が、地理情報システムに係るアプリケーション開発及びシステム構築を併せて行っております。従って、当社における直接の販売先はSI事業者等でありますが、当社製品を活用した地理情報システムの利用現場の多くは、地方自治体等の官公庁及び電力、通信事業者等のインフラ系事業者であります。
なお、通信・電力等の大規模な設備管理GISの受託開発や地図情報配信サービスについては、当社が直接エンドユーザーに向けて営業活動を行っております。
また、クラウド型の地図情報配信サービスについても、当社が直接エンドユーザーである地方自治体等に向けて営業活動を行っております。
(3) 「GeoBase」及び「GeoBase.NET」について
当社が開発する「GeoBase」及び「GeoBase.NET」は、地理情報システムを構築するためのソフトウェアであります。「GeoBase」及び「GeoBase.NET」は、単体のソフトウェアとして地理情報システムの機能を有するものではなく、当該製品を組み込み、エンドユーザーの業務に必要な機能や仕様に応じたアプリケーションを開発して初めて機能するものであります。当該製品は、地理情報システムに係るアプリケーションを構成する関数の集合体であり、一般にエンジンとも呼ばれる基幹部分を含む各種機能を有するこれら部品を組み合わせることにより、アプリケーション開発の簡易化を図るものであります。
当社は、1994年10月における「GeoBase Ver.1.1」の発売以降、地理情報システムに係る市場動向、システムの利用環境及びSI事業者等並びにエンドユーザーのニーズの変化に対応し、かつ、地理情報システムにおける新たな需要創造、提案等を目的としてバージョンアップを実施しております。
バージョン名 | 発売時期 | 主な機能・特徴等 |
GeoBaseVer.1.1 | 1994年10月 | 空間インデックスエンジンの採用 |
GeoBaseVer.2.1 | 1997年1月 | Windows32ビットAPIへの対応 |
GeoBaseVer.3.1 | 1998年4月 | 3次元都市モデリング、トポロジー、時間列管理機能の搭載 |
GeoBaseVer.4.1 | 1999年5月 | Web環境への対応 |
GeoBaseVer.5 | 2000年8月 | Web環境での大規模運用・データ更新機能の強化 |
GeoBaseVer.6 | 2001年6月 | XML形式データ入出力機能の搭載 |
Geobase7 | 2002年6月 | 携帯電話、PDA等への対応 |
GeoBase8 | 2003年6月 | GIS構築にかかるコストを低減 |
GeoBase9 | 2004年6月 | 統合型GIS用のアプリケーションソフトを標準装備 |
GeoBase.NET | 2007年11月 | Microsoft社のプラットフォーム「.NETFramework」に完全対応 |
GeoBase.NET Ver2.2 | 2010年12月 | 地域情報プラットフォーム標準仕様(APPLIC)に準拠 |
GeoBase.NET Ver2.3 | 2012年6月 | サーバープロセスの64bit対応等 |
GeoBase.NET Ver2.4 | 2013年6月 | 地図変換ツールの高速化等 |
GeoBase.NET Ver2.5 | 2014年6月 | Microsoft SQLserverの空間データ型対応による処理の高速化 |
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このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E05289] S1005SGL)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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