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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1005187

有価証券報告書抜粋 株式会社アドバンテッジリスクマネジメント 事業等のリスク (2015年3月期)


対処すべき課題メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

当社グループの経営成績、財政状態及び株価など、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。
当社グループはこれらのリスクの発生可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社グループの株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
なお、文中における将来に関する事項は、別段の記載がない限り、本資料提出日現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。また、以下の記載は、当社株式への投資に関連するリスクを全て網羅するものではありませんので、ご留意ください。

(1)事業に関するリスクについて
① 社会的要因の影響について
当社グループの事業は、昨今の社会問題意識の高まりや環境の変化を受けて、各種サービスの開発及び提供を行っております。例えばメンタリティマネジメント事業におけるメンタルヘルスケアサービスは精神疾患による労災認定件数の増加や企業における心の病は増加傾向にあるという認識、就業障がい者支援事業は死亡のリスクから生きるリスクへの備えへの変化、人事部門における福利厚生関連事務など主要業務以外のアウトソースの促進、リスクファイナンシング事業は公的保障への期待の低下と生活保障準備に対する高い自助努力意識といった要因が事業の促進に影響を与えております。
これらの社会的要因は今後も当社グループの事業にプラスの方向に変化していくものと考えており、こういった変化を捉えて事業を拡大発展させていく予定でおりますが、何らかの理由により社会的要因が当社グループの事業にマイナスの影響を与える方向に変化した場合、またはこういった社会的要因の変化に当社グループが十分な対応を取れなかった場合に、当社グループの事業及び経営成績などに影響を与える可能性があります。

② 法的規制について
当社グループが行っている事業には、法的規制を受けている事業があります。
就業障がい者支援事業におけるGLTD販売及びリスクファイナンシング事業は、保険業法及びその関連法令並びにそれに基づく関係当局の監督等による規制、さらには社団法人生命保険協会及び社団法人日本損害保険協会による自主規制を受けた保険会社の指導等を受けて事業を運営しております。また、保険募集に際しては、上記「保険業法」の他、「金融商品取引法」、「金融商品の販売等に関する法律」(金融商品販売法)、「消費者契約法」、「不当景品類および不当表示防止法」(景表法)等の関係法令を遵守する必要があります。当社グループは、社内にコンプライアンス専任者を設置するとともに、各部にコンプライアンス担当者を設置し、これらの法令遵守に努めております。しかしながら、保険契約者、関係当局その他の第三者から、当社グループの行為について、法令違反などの指摘を受ける可能性を完全に否定することはできず、関係当局等により法令違反と判断された場合は、登録取り消し等の罰則の適用を受ける可能性があります。その場合、当社グループの事業及び事業の継続性自体が重大な影響を受ける可能性があります。また、これらの法令や規制、制度等が変更された場合には当社グループの事業及び経営成績等に影響を与える可能性があります。
なお、メンタリティマネジメント事業につきましては、当社グループとしては現状において直接的に当社の事業に関係する法的規制は認識しておりませんが、今後当該事業に影響する何らかの規制を認識した場合には、適宜適切な対応を行っていく予定です。
以上のような当社グループに対する直接的な法的規制のほか、保険会社に対する関係当局の監督等により保険会社自身が行政処分を受けた場合、処分内容(商品の販売停止等)が保険会社だけでなく、行政処分を受けた保険会社の代理店全般に及ぶ場合があります。当社グループでは複数の損害保険会社及び生命保険会社と代理店契約を結び、継続的にサービス提供が可能な体制を構築しておりますが、保険会社に対する処分内容によっては当社グループの事業及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

③ 個人情報の取扱について
当社グループの事業で取り扱う情報には、個人情報の中でも機微情報とよばれる情報が多く含まれております。
当社では対外的な信用を高めるためにもプライバシーマークを取得(当社は2005年10月に取得)するとともに、各部に個人情報保護担当者を設置し、業務プロセスやフローの見直しを定期的に行っております。なお、中国現地法人においては適切な情報管理体制の構築を進めております。しかしながら、万一人為的、機械的その他何らかの理由により個人情報の漏洩が発生し、当社グループが適切な対応をとれない場合、当社グループのイメージ悪化や事業に影響を与える可能性があります。

④ システム障害について
当社グループの各事業は、サービス提供にあたり積極的にシステムを活用しております。そのため、地震や水害等の自然災害、火災・電力供給の停止等の事故あるいはコンピュータウィルス等の外部からの不正な手段によるコンピュータへの侵入等により、ネットワークの切断、機器の作動不能や誤作動等の事態が生じた場合に、当社グループの事業に大きな影響を及ぼす可能性があります。当社グループにおいては、このようなリスクを回避するため、システム投資を今後も継続的に行うとともに、外部の専門サービスを積極的に活用していく予定でおりますが、このような取り組みにもかかわらず何らかの要因でシステムに障害が発生した場合、当社グループの事業及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

⑤ システム(ソフトウエア)の減損損失の可能性について
当社グループの各事業は、サービス提供にあたり積極的にシステムを活用しており、顧客のニーズに対応したシステムの開発や業務管理用のシステムの開発投資を行っております。今後事業環境の変動により、各事業が保有するシステムの収益性が著しく低下し、投資額を回収できなくなった場合には、減損損失が発生し当社グループの事業及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

⑥ メンタリティマネジメント事業について
1)サービス内容について
当社グループでは、これまでのメンタルヘルスケア事業を、単なるメンタルヘルスケアに止まらず、組織や個人に対して生産性向上の観点からポジティブサイドのアプローチも行う事業として再定義し、メンタルヘルスケア事業を発展させた「メンタリティマネジメント事業」を推進しております。ポジティブサイドのアプローチとしましては、具体的には「エンゲージメント尺度」に基づいたソリューションの開発・提供等を行っております。一方で、従来のメンタルヘルスケアサービスとして、一次予防を中心としたメンタルタフネスの向上のためのサービスの提供、タイムリーかつ幅広い相談内容に対応できるカウンセリングサービスの提供、ウェブ及び紙による診断テスト及び専門的な医師・臨床心理士等のサポートにより早期発見・早期対応が可能なサービスの提供を実施しております。いずれのサービスにつきましても、導入したサービスの利用率や休職率等の成果指標が鍵となります。成果指標を改善するためのツールの改善や高品質のカウンセリングの維持、個人へのフィードバック内容の充実等の取り組みを行っておりますが、これらの指標が低下した場合、顧客の満足度減少につながり、当社グループの事業及び経営成績等に影響を与える可能性があります。
2)競合について
メンタリティマネジメント事業は、今後も成長性が見込まれておりますが、競合他社が増加しております。その中で当社グループは、サービスレベルや専門性の点で優位性を確保しているものと認識しております。しかしながら、将来において、競合による画期的な技術やサービスが開発されることにより、当社グループの優位性が失われた場合には、当社グループの事業及び経営成績等に影響を与える可能性があります。
3)提携先との関係について
アドバンテッジEAPにつきましては、当該サービスの提供を東京海上日動メディカルサービス㈱と共同で行っておりますが、仮に同社との運用体制の見直し等が発生した場合には、当社グループの事業及び経営成績等に影響を与える可能性があります。また、ウェブ上で行っているサービスについては、システムの開発及び運用に関してシステム会社に委託をしておりますが、システム会社が業務を円滑に遂行できない状況に陥った場合には、当社グループの事業及び経営成績等に影響を与える可能性があります。
4)為替レートの変動リスクについて
当社グループは、中国での営業活動の開始により、中国通貨建ての取引を行っております。従って、当社グループの取引および投資活動等に係る損益は、外国為替の変動により影響を受ける可能性があります。
5)中国事業におけるカントリーリスク
当社グループは、中国での営業展開を行うにあたり、中国国内における政治・経済情勢の悪化、中国政府による法規制の新設・改廃、人材確保の困難さ、通貨切上げ等のリスクが存在します。
このようなリスクが顕在化することにより、当社グループの中国での事業活動に支障を来し、当社グループの業績および将来の計画に影響を与える可能性があります。

⑦ 就業障がい者支援事業について
1)サービス内容について
イ.GLTD販売
当社グループが当該事業で主力とするGLTDは、企業による費用負担と加入する従業員による費用負担を前提として導入される福利厚生制度となっております。また、導入後は当該制度への加入に関する募集活動を行うことにより、加入者数の向上を図っております。企業が費用の一部負担を行うかどうかはその後の募集による加入率に影響を与えるため、当社グループでは一部負担での導入を積極的に推進しております。しかし、経済環境などにより企業負担の導入が難しくなる可能性もあります。また、十分な加入率を確保することが出来ない場合に募集費用の負担がかさむことや、制度自体の見直しが図られる可能性もあります。これらの要因により当社グループの事業及び経営成績等が影響を受ける可能性があります。
ロ.付帯サービス
当社グループでは、GLTD契約の付帯サービスとしての長期休職者復職支援サービスを提供しております。当該サービスについては、対象となる発生者が限られているため個別企業によっては利用の機会が限られるケースもあります。また、保険契約の付帯のため、保険契約自体の見直しにより顧客が減少する可能性もあります。これらの要因により、経営成績が影響を受ける可能性があります。
2)競合について
イ.GLTD販売
当社グループはGLTDの販売を中心に事業を展開しておりますが、競合する保険代理店業界に関しては、競争が激しく集約化と廃業が急速に進んでおります。当社グループはM&Aにより規模を拡大するとともに、GLTDの販売以外の付随するサービス提供の開発を進める等専門性を高め、かつ、マーケットを保有する保険会社や事業会社と提携することにより、競争優位性を確保しております。しかしながら、競合が同様な専門性を持つようになることや、提携関係の見直し等により当社の優位性が失われた場合には、当社グループの事業に影響を与える可能性があります。
ロ.付帯サービス
当社グループで提供している付帯サービスは、比較的先行して事業展開を行ってきたため、サービスレベルや専門性の点で優位性を確保しているものと認識しております。新たな競合の出現や新たな技術やサービスが開発されることにより、当社グループの優位性が失われた場合には、当社グループの事業に影響を与える可能性があります。
3)提携先、業務委託先との関係について
イ.GLTD販売
当社グループは損害保険会社からの手数料収入という形で収益を確保することにより、顧客に対し安定的なサービス提供を図っております。しかしながら、万一取引保険会社の財政状態が悪化し、当該保険会社が破綻した場合、当社グループの事業及び経営成績等に影響を与える可能性があります。
ロ.付帯サービス
当社グループで提供している付帯サービスでは、復職支援サービスを提供しておりますが、今後契約内容の見直し等が生じた場合には、当社グループの事業及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

⑧ リスクファイナンシング事業について
1)サービス内容について
当社グループでは、個人に対して職域などのチャネルを通じて、保険の加入・保険の見直し等のサービスを提供しております。また、企業に対して企業が抱える様々なリスクに対応する保険商品を提供しております。
個人に対する保険に関して、職域等において加入率向上に取組んでおりますが、募集の結果十分な加入がなされない場合や定年退職等による職域からの離脱者の増加により、十分な加入率を確保することが出来ない場合に費用負担がかさむことや、募集実施自体の見直しが図られる可能性があります。
2)競合について
リスクファイナンシング事業では、代理店の競争が激しく集約化と廃業が急速に進んでおります。当該集約化等がなされることにより、当社グループの事業に影響を与える可能性があります。
3)保険会社との代理店契約について
当社グループでは複数の損害保険会社及び生命保険会社と代理店契約を結ぶことで、顧客に対し安定的なサービス提供を図っております。しかしながら、取引保険会社の財政状態が悪化し、当該保険会社が破綻した場合、当該保険会社に係る当社グループの保有保険契約が失効・解約されること等により、当社グループの事業及び経営成績等に影響を与える可能性があります。
また、当該事業においては、アメリカンファミリー生命保険の売上が大きな比重を占めております。今後、上記理由等により当該保険会社に係る当社グループの保有保険契約が継続されない場合、当社グループの事業及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

(2)当社の組織体制について
① 代表取締役社長への依存について
当社グループの創業者であり代表取締役社長である鳥越慎二は、当社グループの経営方針や戦略の決定をはじめ、取引先との交流等に重要な役割を果たしております。当社グループは、業容の拡大に伴い外部から高い能力の人材を確保するとともに、内部昇進や権限委譲により、鳥越慎二に過度に依存しない経営体制の構築を進めております。しかし、何らかの要因により鳥越慎二が業務執行することが出来ない事態が生じた場合には、当社グループの事業及び経営成績、その後の事業展開などに影響を与える可能性があります。

② 事業体制について
当社グループは、2015年3月末現在、執行役員5名、監査役3名、従業員181名の小規模な組織であります。現在、今後の業容拡大にも対応できるよう、組織改革ならびに社内規程の見直しを進め、内部管理体制の充実に努めておりますが、事業の拡大及び人員の増加に適時適切に組織的対応が出来なかった場合は、結果として当社グループの事業遂行及び拡大に影響を与える可能性があります。

③ 人材の確保について
当社グループが今後成長していくためには、法人顧客へ適切な提案を行う営業担当者、業務効率改善を進めることができる事務担当者、各事業の専門分野に精通した専門家等、事業拡大のために人材の確保が必要不可欠と考えております。当社グループは現在、中途採用を中心に新卒採用も含めて採用活動を行っておりますが、当社グループが求める人材が十分に確保できなかった場合、あるいは現在在職している人材が流出するような場合には、当社グループの事業及び経営成績、その後の事業展開等に影響を与える可能性があります。

(3)その他
① 新規事業立上げに伴うリスクについて
当社グループは、創立当初からの主力事業である就業障がい者支援事業に加え、2000年以降メンタリティマネジメント事業や就業障がい者支援事業における付帯サービス等新規の事業及びサービスを順次立上げてきております。今後もこうした新規事業の立上げや運営を積極的に行うことを計画しておりますが、一方で事業採算性等を勘案した場合、当初期待した収益が得られない等の理由により当該新規事業からの撤退あるいは規模縮小等の経営判断をする可能性があります。このような場合、当社グループの事業及び経営成績、その後の事業展開等に影響を与える可能性があります。また、新規事業の立上げ等により、投資及び貸付を実施し、投資及び貸付先が順調に事業運営できなかった場合には、投資及び貸付金額に対する減損及び引当等の処理が発生し、当社グループの事業及び経営成績、その後の事業展開等に影響を与える可能性があります。

② M&Aについて
当社グループは、M&Aを事業拡大や競争力強化のための一つの手段として積極的に実施してきております。今後もこうしたM&Aを積極的に行うことを計画しておりますが、一方で実施したM&Aから当初期待した収益が得られない等の理由により、当社グループの事業及び経営成績、その後の事業展開等に影響を与える可能性があります。

③ M&Aに伴うのれんの償却及び減損損失の可能性について
当社グループは、事業規模の拡大や営業基盤の拡大により、収益性や競争力の向上を図るため、資本・業務提携等を実施しております。資本提携等により連結子会社化した株式の取得に伴って支払った対価と純資産価額との差額については、のれん等として資産に計上しております。なお、当連結会計年度末ののれんは、資産の部に436百万円計上しております。また、のれんはその超過収益力の効果の発現する期間にわたって均等償却を実施しております。
当社グループとしましては今後も積極的にM&Aを行う予定でおり、譲受対価によっては償却費用が増加し、結果として当社の業績の変動を大きくする可能性があります。
また、のれん計上後の事業環境の変動により、のれんの超過収益力が著しく低下した場合には、減損損失が発生し当社グループの事業及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

④ 事業の売却等について
当社グループは、キャッシュ・フロー及び財務基盤の強化や事業の経営資源の集中等を図るため、事業の売却や保有契約の売却等を実施してきております。今後もこうした事業の売却等を当社の置かれている経営環境に応じて実施していくものと考えておりますが、当該事業の売却等による事業構造の変化等により、その後の事業展開等に影響を与える可能性があります。また、事業の売却等の実施前に、発生しうる損益インパクトやその他の事業に与える影響、様々なリスク等を考慮した上で、実施するものと考えておりますが、当該事業の売却等が当初の想定と異なる等により、当社グループの事業及び経営成績、その後の事業展開等に影響を与える可能性があります。

⑤ 大株主による当社経営関与の状況について
2015年3月末現在における当社の株主のうち、アドバンテッジパートナーズLLP(以下APという)の共同代表パートナーである笹沼泰助氏とフォルソム リチャード リー氏併せて24.0%の株式を保有しております。これは当社の事業がAPの新規事業としてスタートをしたという経緯によるものでありますが、当社株式の議決権行使に関し、これら両者の利益は当社の他の株主の利益と一致しない可能性があります。

⑥ 配当政策について
当社は、当社グループが持続的に発展することに加え、株主への利益還元を行うことも経営上の重要な課題の一つであると認識しており、当期の業績及び資金の状況並びに株主への利益還元強化等を総合的に判断し、配当の実施について決定しております。したがって、当社の業績及び資金の状況等により、配当の実施及び配当額に影響を及ぼす可能性があります。

⑦ ストックオプションについて
当社グループは、当社の取締役及び従業員等に対し、当社グループの業績向上に対する意欲や士気を高めることを目的として、ストックオプション(新株予約権)を付与しております。これらの新株予約権が行使された場合は、当社の1株当たりの株式価値が希薄化し株価形成に影響を及ぼす可能性があります。

対処すべき課題財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


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