ビリングシステム株式会社 業績等の概要 (2014年12月期)

(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府による各種経済・金融政策を背景に、株高・円安が進み、輸出関連企業を中心に緩やかな回復基調で推移いたしました。一方、消費税引き上げに伴う個人消費低迷の長期化や、急激な円安による物価上昇懸念、原油価格下落に伴う世界経済の混乱など、依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような状況の下、当社グループは、既存顧客へのサービスの深耕と新規顧客獲得のため、積極的な営業を展開してまいりました。
また、新規事業として取り組んでおりますモバイル決済サービスにつきましては、日本導入に向けた対応を進めてまいりましたが、運営母体企業の合併による影響により、進展に大幅な遅れが生じました。しかしながら、合併に伴う新たなサービス機能のリリースや各種契約関係の検討・整理等を進め、今後の日本でのサービス展開に向けた基盤構築と業務運営体制の開発・構築を推進いたしました。
業績全般につきましては、収納代行サービスの売上高が見込みを下回ったものの、8月後半からの急激な円安の進行に伴い、クイック入金サービスの取次件数が下半期に拡大したため、全体で売上高は略、予想どおりの結果となりました。
利益面は、利益率の高いクイック入金サービスの売上高が下半期、好調に推移したため、売上総利益が見込みを上回りました。また、販売費及び一般管理費を抑制して運用したことに加え、モバイル決済サービスの日本での展開計画に遅れが生じたため、システム投資や人員増強に係る費用支出が当初の見込みを下回りました。
このため、営業利益・経常利益・当期純利益、いずれも見込みを大きく上回る結果となりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は、1,426,716千円(前連結会計年度売上高1,326,829千円)、営業利益108,951千円(前連結会計年度営業利益109,072千円)、経常利益107,885千円(前連結会計年度経常利益110,089千円)、当期純利益88,848千円(前連結会計年度当期純利益36,974千円)となっております。

(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末と比較し165,621千円の増加となり、残高は5,642,098千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とその要因は、以下のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は242,113千円(前連結会計年度末は1,165,830千円の収入)となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益107,885千円及び収納代行サービスの伸長に伴う預り金の増加額115,992千円等の資金増加要因等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は55,942千円(前連結会計年度末は169,240千円の収入)となりました。
これは主に、定期預金の預入による支出150,000千円等の資金減少要因が、定期預金の払戻による収入100,000千円等の資金増加要因を上回ったことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は20,549千円(前連結会計年度末は37,403千円の収入)となりました。
これは資金の減少要因である、長期借入金の返済による支出51,600千円及び配当金の支払額11,349千円が、資金増加要因であるストックオプション行使による収入42,400千円を上回ったことによるものであります。