倉庫精練株式会社 研究開発活動 (2015年3月期)

当社グループは、長年にわたって培われた染色加工及びその周辺技術をベースにして、さらなる技術の発展と、より優れた商品の提供によって社会に貢献することを経営の理念としております。
研究開発活動に関しましても、この理念の実行を念頭において、大手繊維メーカーとの共同開発や独自素材の開発を行いました。具体的には、環境対応である非溶剤系加工の強化を行っております。

・非溶剤系地球配慮素材「サンレイナ」
サンレイナはこれからの地球環境を考え、大気汚染などの要因となる有機溶剤をほとんど使用しないで作り上げた、非溶剤のエコロジーな繊維素材の総称です。現在、サンレイナシリーズは、①ボンディング加工素材「DOUSU/ドゥース」と、②水系樹脂コーティング加工素材の2種類があります。
①ボンディング加工素材「DOUSU/ドゥース」
「DOUSU/ドゥース」、脱有機溶剤とホットメルトシステムにて加工を施し、環境に優しく安全でクリーンなボンディング加工素材です。現況としましては、主にアウトドア関連素材において、当社独自の特殊構造ウレタンフィルムにより従来よりも格段に薄いフィルム厚7ミクロンを達成、合成繊維プラス7ミクロンフイルムのラミネート加工品にて、高耐水圧と高透湿性を両立しながら透湿防水素材の大幅な軽量化を実現しております。提案力の非常に高い開発品として量産加工中です。
②水系樹脂コーティング加工素材
VOCを主とした溶剤系樹脂に代わり、水系樹脂によるダイレクトコーティング加工素材の開発を行いました。アウトドア関連素材及び資材用途などとして引合いがあり、量産加工中です。

今後、顧客と社会のニーズにマッチした商品開発を更に展開していく所存です。なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は16,092千円であり、これらはすべて繊維事業に関連して行われております。