株式会社フジコー 研究開発活動 (2015年3月期)

当社グループの研究開発活動は、お客様本位の立場で技術を掘り抜き「地球環境にやさしい」「人々の豊かな暮らしに貢献する」の基本理念のもとに、お得意先様との緊密な関係によりニーズを把握し、迅速な対応による研究開発、製品開発を実現し、物作りNo.1、シェアNo.1を目指しております。
また、国内だけでなく海外市場にも目を向けた開発を行いました。
研究開発活動の推進に当たっては、開発会議・各種プロジェクトを編成し、開発部門・営業部門・海外事業部門・製造部門・購買部門との連携活動を主軸として、お客様の立場に立った開発活動に重点をおいております。
なお、当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は97,075千円であります。

環境・エネルギー資材
環境資材分野では、高機能繊維に独自技術を付加し、さらに特殊繊維を組み合わせた高い捕集効率と低圧損及び
粉塵はく離性に優れたろ布を開発、販売致しました。縫製や構造体を見直すことで、更に強靭で高性能な製品を分野・用途ごとに品目を揃え、販売致しました。
エネルギー資材分野では、環境面を第一に、高性能でクリーンな製品の開発を目指して活動致しました。
研究開発費の金額は9,011千円であります。

工業資材
工業資材分野では、まず、プリンター用シール材においては、これまでの技術を更に飛躍させ、世界でも指折り厳しいとされているメーカーに採用され、販売致しました。
工業用途のマスク用フィルター材においては、粉じん等の超微粒子の捕集効率を格段に向上させた帯電機能マスクに採用され、数多くの販売を致しました。
羊毛フェルト分野においては、使用される用途に応じて品質を大きく左右させる製品でも有り、その時代の流れと共に、品質要求も一段と高くなって来ています。我々は、これらの要求に答えるべく、これまでの設計を全面的に見直しを行い、長年培って来た技術をより高度化することで、品質レベルを更に向上させる物作りへとシフトさせています。薄く小さな製品から、厚く重量のある製品まで、更にハイクオリティーな製品へと変化を遂げつつあります。
研究開発費の金額は35,666千円であります。

建装・自動車資材
建装資材分野では、展示会場にて使用される高品位な軽量カーペットを開発致しました。展示会場用のカーペットは、その使用目的から耐久性が求められるため、構造上どうしても重たいものとなってしまいますが、素材と構造、工法を一から見直し、自社現行対比5%減の製品をラインナップしました。巻きの直径を小さくすることも考慮し、軽量で扱い易い画期的なカーペットとなっています。
自動車資材分野においては、「環境にやさしい、地球にやさしい」をテーマに、素材・構成を細部に渡り追求し、熟成させた中から、新たな軽量かつ高剛性のトランク材を作り上げました。この度、世界初の燃料電池自動車へ採用されました。また、衣服のリサイクル品を主原料とし、自動車の吸音材や成型シートとして甦らせております。必要としなくなった衣服を反毛段階から自社にて手掛け、製品化まで行う環境を配慮したECO製品となっています。
研究開発費の金額は38,927千円であります。

その他
その他分野では、一般家庭用の芳香剤拡散シートを開発し、販売致しました。最近の芳香剤は、吸水・拡散性もさることながら、持続性においても優れた性能が要求されます。
我々は、プリンターの吸収体技術を活かし、これまで以上の性能を引き出すことに成功し、国内大手製薬メーカーの新商品に採用されています。
研究開発費の金額は13,468千円であります。