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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1005AO6

有価証券報告書抜粋 信越化学工業株式会社 研究開発活動 (2015年3月期)


事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

当社グループ(当社及び連結子会社)は、現有事業分野の研究では国際競争力を強化し、技術・品質・コストでトップを目指すこと、新規事業分野では独自技術を追求し、早期事業化を目指すことを研究開発の基本方針として、計画的、効率的かつ迅速な研究開発を行っております。特に新規分野では、エネルギー関連、半導体周辺材料、光・通信関連、ヘルスケアー関連、ワイドギャップ材料等5分野の研究開発を推進しております。
当社グループの主な研究拠点は、当社の6研究所即ち塩ビ・高分子材料研究所(茨城県)、シリコーン電子材料技術研究所(群馬県)、精密機能材料研究所(群馬県)、合成技術研究所(新潟県)、新機能材料技術研究所(新潟県)および磁性材料研究所(福井県)、ならびに信越ポリマー(株)の研究開発センター(埼玉県)、信越半導体(株)の半導体磯部研究所(群馬県)と半導体白河研究所(福島県)、ドイツのSEタイローズ社などであります。

(1)塩ビ・化成品事業
塩化ビニルに関する研究は塩ビ・高分子材料研究所で行っております。同研究所は、米国、欧州にも展開する塩化ビニル事業での世界の研究センターとしての役割を担っております。

(2)シリコーン事業
シリコーンに関する研究はシリコーン電子材料技術研究所を主に一部合成技術研究所でも実施しております。

(3)機能性化学品事業
セルロース誘導体に関する研究は合成技術研究所及びドイツSEタイローズ社で行っております。

(4)半導体シリコン事業
半導体シリコンに関する研究は信越半導体(株)の2つの研究所で実施され、シリコンウエハーの生産技術の向上、更なる品質の向上、デバイスの微細化進展に対応する最先端の技術開発に取り組んでおります。また、デバイスの更なる低消費電力、高速化に対応する薄膜SOIウエハー及びFZウエハーなど将来有望視される次世代向け技術開発にも取り組んでおります。化合物半導体では、超高輝度4元系(AlInGaP)の赤色LED用エピタキシャルウエハー及びチップの製品化において高い評価を得ており、更なる高輝度化、高信頼性、多色化等の高機能を目指した新製品の開発を進めております。また、一般用LED照明の色調改善や植物育成用照明用途への赤色LED採用が進められており、この分野へも注力していきます。

(5)電子・機能材料事業
電子産業用有機材料はシリコーン電子材料技術研究所で、電子産業用希土類磁石は磁性材料研究所で研究が行われております。また、半導体製造プロセスで使用されるKrFおよびArFエキシマ用フォトレジストは新機能材料技術研究所で開発されました。フォトレジストは、ネガ現像のArF液浸レジスト、多層材料の性能改善を実施し、10nm世代の開発が最終段階を迎えております。また、7nmの基礎検討が開始され、7nm以細の候補リソ技術のEUV用レジスト開発にも取り組んでおります。同じく半導体製造プロセスで使用されるマスクブランクスも新機能材料技術研究所で開発しており、耐照射性に優れたArFハーフトーンブランクス及び10nmデザインルール用新構造ブランクスの主要顧客へのサンプル出荷が始まり、年内~来年上半期までに顧客認定を終える予定です。合成石英製品のうち、光ファイバー用プリフォームは精密機能材料研究所、半導体用マスク基板や液晶用大型マスク基板は合成技術研究所が担当しております。酸化物単結晶及び超高純度窒化ホウ素に関する研究は精密機能材料研究所が担当しております。光ファイバー用プリフォームでは、世界トップレベルの品質を維持向上すべく、その技術開発に鋭意取り組んでおり、光アイソレータ等の光部品の開発と併せて、光通信分野での積極的な研究開発を進めております。レア・アース、一般用希土類磁石は磁性材料研究所で研究を実施しております。希土類磁石は、環境に優しいハイブリッドカーや風力発電のモーター用として採用され、需要の伸びが期待されます。また、液状フッ素ゴムの開発はシリコーン電子材料技術研究所で行われており、自動車や電子部品、事務機での需要が伸びております。

(6)その他関連事業
信越ポリマー(株)では、塩化ビニル、シリコーンなどの加工技術の開発を行っております。

当連結会計年度における当社グループ全体の研究開発費は47,165百万円であります。このなかには、複数事業部門に関する研究および現有事業に関連を持たない研究も多数含まれていることから、セグメント別の研究開発費は記載しておりません。

事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


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