有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1004AHO
協和キリン株式会社 研究開発活動 (2014年12月期)
事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループは、「ライフサイエンスとテクノロジーの進歩を追求し、新しい価値の創造により、世界の人々の健康と豊かさに貢献します。」というグループ経営理念のもと、医薬分野及びバイオケミカル分野において研究開発を行っております。
当社は、バイオテクノロジーを基盤とし、医薬を核にした日本発の世界トップクラスの研究開発型ライフサイエンス企業を目指しており、探索・創薬研究、臨床開発等をより効率的かつスピーディーに行うことを目的に、研究開発体制の整備・再構築を進めております。
当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は477億円となっており、報告セグメントごとの研究開発活動の状況及び研究開発費の金額は次のとおりであります。
(1) 医薬事業
当社では、抗体技術を核にした最先端のバイオテクノロジーを駆使し、腎、がん、免疫・アレルギー、中枢神経の各カテゴリーを研究開発の中心に据え、資源を効率的に投入することにより、新たな医療価値の創造と創薬の更なるスピードアップを目指しております。
特に、当社のグローバル戦略製品である抗CCR4ヒト化抗体KW-0761(日本製品名「ポテリジオ」)については、製品価値の最大化に向けて、固形がんを対象とした腫瘍免疫療法に関する開発提携契約を複数社と締結しました。
なお、海外を中心とする後期開発が進展し、研究開発費は前連結会計年度に比べ増加しました。
当連結会計年度における主な後期開発品の開発状況は次のとおりであります。
腎カテゴリー
(国内)
・カルシウム受容体作動薬「レグパラ」の副甲状腺癌に伴う高カルシウム血症、副甲状腺摘出術不能又は再発の原発性副甲状腺機能亢進症に伴う高カルシウム血症の効能・効果追加の承認を2月に取得しました。
・カルシウム受容体作動薬「レグパラ」の12.5mg製剤の承認申請を3月に行いました。
・カルシウム受容体作動薬KHK7580の二次性副甲状腺機能亢進症を対象とした後期第Ⅱ相臨床試験を8月に開始しました。
・2型糖尿病を合併する慢性腎臓病を対象としたRTA 402の開発方針を7月に決定し、今後、新たな第Ⅱ相臨床試験を開始することとしました。
(海外)
・中国においてカルシウム受容体作動薬Cinacalcet Hydrochloride(日本製品名「レグパラ」)の承認を6月に取得しました。
・中国において持続型赤血球造血刺激因子製剤KRN321(日本製品名「ネスプ」)の透析施行中の腎性貧血を対象とした第Ⅲ相臨床試験を実施中です。
がんカテゴリー
(国内)
・持続型G-CSF製剤「ジーラスタ」のがん化学療法による発熱性好中球減少症の発症抑制に対する承認を9月に取得し、11月に発売しました。
・抗CCR4ヒト化抗体「ポテリジオ」の再発又は難治性のCCR4陽性の末梢性T細胞リンパ腫及び皮膚T細胞性リンパ腫の効能・効果追加の承認を3月に取得しました。また、化学療法未治療のCCR4陽性の成人T細胞白血病リンパ腫の効能・効果及び用法・用量追加の承認申請を2月に一旦取り下げましたが、6月に再度申請を行い、12月に承認を取得しました。
・持続型赤血球造血刺激因子製剤「ネスプ」の骨髄異形成症候群に伴う貧血を対象とした承認申請を3月に行い、12月に承認を取得しました。
・ソラフェニブ治療歴を有するc-Met高発現の切除不能肝細胞癌を対象としたARQ 197の第Ⅲ相臨床試験を2月に開始しました。
(海外)
・抗CCR4ヒト化抗体KW-0761(日本製品名「ポテリジオ」)は、皮膚T細胞性リンパ腫を対象とした第Ⅲ相臨床試験を米国及び欧州において、末梢性T細胞リンパ腫を対象とした第Ⅱ相臨床試験を欧州において、成人T細胞白血病リンパ腫を対象とした第Ⅱ相臨床試験を米国及び欧州等において、それぞれ実施中です。なお、欧米で実施している皮膚T細胞性リンパ腫を対象とした第Ⅲ相臨床試験の実施国として4月に日本を追加しました。
免疫・アレルギーカテゴリー
(国内)
・抗IL-5受容体ヒト化抗体KHK4563は、喘息を対象とした第Ⅲ相臨床試験を、ライセンス導出先であるアストラゼネカ社が実施中の国際共同試験計画の一環として、日本及び韓国において4月に開始しました。
・抗IL-17受容体完全ヒト抗体KHK4827の乾癬を対象とした第Ⅲ相臨床試験を実施中です。
中枢神経カテゴリー
(国内)
・抗てんかん剤「トピナ」の新剤型(細粒剤)追加の承認を1月に取得し、5月に発売しました。
(海外)
・米国及び欧州等においてKW-6002(日本製品名「ノウリアスト」)のパーキンソン病を対象とした第Ⅲ相臨床試験を実施中です。
その他
(国内)
・遺伝子組換えアンチトロンビン製剤KW-3357の先天性アンチトロンビンⅢ欠乏に基づく血栓形成傾向及びアンチトロンビンⅢ低下を伴う汎発性血管内凝固症候群の効能・効果の承認申請を7月に行いました。
(海外)
・欧米において抗線維芽細胞増殖因子23完全ヒト抗体KRN23の小児X染色体遺伝性低リン血症性くる病を対象とした第Ⅱ相臨床試験を7月に開始しました。
なお、当事業の研究開発費は440億円であります。
(2) バイオケミカル事業
・主力製品である各種アミノ酸・核酸関連物質などの省資源・高効率の発酵生産プロセスの開発に引き続き注力する一方、高い技術力を活かし、ジペプチド・オリゴ糖などの素材の製法開発や市場開拓にも積極的に取り組んでおります。
・発酵技術と有機合成技術の組み合わせにより、高付加価値の医薬品原薬・中間体についての新しい製法の開発を進めております。
・ヘルスケア領域では、国内外の大学・研究機関との共同研究を通して得られた機能性や安全性データに基づき、アミノ酸等発酵生産物の栄養生理機能探索や用途開発を行っております。また、利用しやすい味や剤形のための製剤開発にも取り組んでおります。
なお、当事業の研究開発費は36億円であります。
当社は、バイオテクノロジーを基盤とし、医薬を核にした日本発の世界トップクラスの研究開発型ライフサイエンス企業を目指しており、探索・創薬研究、臨床開発等をより効率的かつスピーディーに行うことを目的に、研究開発体制の整備・再構築を進めております。
当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は477億円となっており、報告セグメントごとの研究開発活動の状況及び研究開発費の金額は次のとおりであります。
(1) 医薬事業
当社では、抗体技術を核にした最先端のバイオテクノロジーを駆使し、腎、がん、免疫・アレルギー、中枢神経の各カテゴリーを研究開発の中心に据え、資源を効率的に投入することにより、新たな医療価値の創造と創薬の更なるスピードアップを目指しております。
特に、当社のグローバル戦略製品である抗CCR4ヒト化抗体KW-0761(日本製品名「ポテリジオ」)については、製品価値の最大化に向けて、固形がんを対象とした腫瘍免疫療法に関する開発提携契約を複数社と締結しました。
なお、海外を中心とする後期開発が進展し、研究開発費は前連結会計年度に比べ増加しました。
当連結会計年度における主な後期開発品の開発状況は次のとおりであります。
腎カテゴリー
(国内)
・カルシウム受容体作動薬「レグパラ」の副甲状腺癌に伴う高カルシウム血症、副甲状腺摘出術不能又は再発の原発性副甲状腺機能亢進症に伴う高カルシウム血症の効能・効果追加の承認を2月に取得しました。
・カルシウム受容体作動薬「レグパラ」の12.5mg製剤の承認申請を3月に行いました。
・カルシウム受容体作動薬KHK7580の二次性副甲状腺機能亢進症を対象とした後期第Ⅱ相臨床試験を8月に開始しました。
・2型糖尿病を合併する慢性腎臓病を対象としたRTA 402の開発方針を7月に決定し、今後、新たな第Ⅱ相臨床試験を開始することとしました。
(海外)
・中国においてカルシウム受容体作動薬Cinacalcet Hydrochloride(日本製品名「レグパラ」)の承認を6月に取得しました。
・中国において持続型赤血球造血刺激因子製剤KRN321(日本製品名「ネスプ」)の透析施行中の腎性貧血を対象とした第Ⅲ相臨床試験を実施中です。
がんカテゴリー
(国内)
・持続型G-CSF製剤「ジーラスタ」のがん化学療法による発熱性好中球減少症の発症抑制に対する承認を9月に取得し、11月に発売しました。
・抗CCR4ヒト化抗体「ポテリジオ」の再発又は難治性のCCR4陽性の末梢性T細胞リンパ腫及び皮膚T細胞性リンパ腫の効能・効果追加の承認を3月に取得しました。また、化学療法未治療のCCR4陽性の成人T細胞白血病リンパ腫の効能・効果及び用法・用量追加の承認申請を2月に一旦取り下げましたが、6月に再度申請を行い、12月に承認を取得しました。
・持続型赤血球造血刺激因子製剤「ネスプ」の骨髄異形成症候群に伴う貧血を対象とした承認申請を3月に行い、12月に承認を取得しました。
・ソラフェニブ治療歴を有するc-Met高発現の切除不能肝細胞癌を対象としたARQ 197の第Ⅲ相臨床試験を2月に開始しました。
(海外)
・抗CCR4ヒト化抗体KW-0761(日本製品名「ポテリジオ」)は、皮膚T細胞性リンパ腫を対象とした第Ⅲ相臨床試験を米国及び欧州において、末梢性T細胞リンパ腫を対象とした第Ⅱ相臨床試験を欧州において、成人T細胞白血病リンパ腫を対象とした第Ⅱ相臨床試験を米国及び欧州等において、それぞれ実施中です。なお、欧米で実施している皮膚T細胞性リンパ腫を対象とした第Ⅲ相臨床試験の実施国として4月に日本を追加しました。
免疫・アレルギーカテゴリー
(国内)
・抗IL-5受容体ヒト化抗体KHK4563は、喘息を対象とした第Ⅲ相臨床試験を、ライセンス導出先であるアストラゼネカ社が実施中の国際共同試験計画の一環として、日本及び韓国において4月に開始しました。
・抗IL-17受容体完全ヒト抗体KHK4827の乾癬を対象とした第Ⅲ相臨床試験を実施中です。
中枢神経カテゴリー
(国内)
・抗てんかん剤「トピナ」の新剤型(細粒剤)追加の承認を1月に取得し、5月に発売しました。
(海外)
・米国及び欧州等においてKW-6002(日本製品名「ノウリアスト」)のパーキンソン病を対象とした第Ⅲ相臨床試験を実施中です。
その他
(国内)
・遺伝子組換えアンチトロンビン製剤KW-3357の先天性アンチトロンビンⅢ欠乏に基づく血栓形成傾向及びアンチトロンビンⅢ低下を伴う汎発性血管内凝固症候群の効能・効果の承認申請を7月に行いました。
(海外)
・欧米において抗線維芽細胞増殖因子23完全ヒト抗体KRN23の小児X染色体遺伝性低リン血症性くる病を対象とした第Ⅱ相臨床試験を7月に開始しました。
なお、当事業の研究開発費は440億円であります。
(2) バイオケミカル事業
・主力製品である各種アミノ酸・核酸関連物質などの省資源・高効率の発酵生産プロセスの開発に引き続き注力する一方、高い技術力を活かし、ジペプチド・オリゴ糖などの素材の製法開発や市場開拓にも積極的に取り組んでおります。
・発酵技術と有機合成技術の組み合わせにより、高付加価値の医薬品原薬・中間体についての新しい製法の開発を進めております。
・ヘルスケア領域では、国内外の大学・研究機関との共同研究を通して得られた機能性や安全性データに基づき、アミノ酸等発酵生産物の栄養生理機能探索や用途開発を行っております。また、利用しやすい味や剤形のための製剤開発にも取り組んでおります。
なお、当事業の研究開発費は36億円であります。
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