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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100596F

有価証券報告書抜粋 旭化成株式会社 研究開発活動 (2015年3月期)


事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


当社グループ(当社及び連結子会社、以下同じ)の主たる研究開発費の概要、成果及び研究開発費(総額75,540百万円)は以下のとおりです。
なお、第1四半期連結会計期間より、ガバナンス体制を変更したことに伴い、報告セグメントを従来の「ケミカル」「繊維」「住宅」「建材」「エレクトロニクス」「医薬・医療」「クリティカルケア」の7報告セグメント及び「その他」の区分から、「ケミカル・繊維」「住宅・建材」「エレクトロニクス」「ヘルスケア」の4報告セグメント及び「その他」の区分に変更しています。

「ケミカル・繊維」セグメント
(ケミカル事業)
ケミカル事業では、これまで蓄積してきたコア技術の深耕と新たな技術獲得を通じ「環境・資源・エネルギー」にフォーカスした研究開発を推進することで社会に新たな価値を提供していきます。
石油化学系事業では、石化原料の多様化に向けた新技術として、エタンなどさまざまなエチレン性原料やバイオエタノールを原料にプロピレンを高効率的に製造するE-FLEXプロセス及びブテンからブタジエンを製造するBB-FLEXプロセスの実証を進めており、実用化に向けた検討を行っています。また、炭酸ガスを原料とするジフェニルカーボネートの工業化技術が完成し、実証プラントを水島製造所内に建設することを決定しました。
高機能ポリマー系事業では、新たな分子設計による超高耐熱・高剛性・易成形性のポリアミドや次世代省燃費タイヤ用変性SBRなどの開発が進捗しています。また、完全光学等方性を有する新規光学特性樹脂の生産設備を当社川崎製造所千葉工場内に新設し、2015年度に稼働する見込みです。さらに、独自CAE(Computer Aided Engineering)技術の高度化を推進し、機能樹脂事業において新規事業開拓と海外展開を加速していきます。
高付加価値系事業では、膜・水処理関連として、多孔質構造を有した世界最速のリン吸着剤及びリン吸着・回収システムの大型下水処理施設での実証試験が終了し、日本国内だけでなく、水環境悪化や水不足が進行している米国や中国・アジアへの市場開拓を進めています。また、環境・エネルギー関連として、太陽電池や自動車などに使用される高機能コーティング剤の開発を進めています。さらに、再生可能エネルギーや省エネ関連素材の開発も進捗しており、社内外の技術を融合して開発を加速し、新製品・新事業の創出と立上げを推進していきます。

(繊維事業)
繊維事業では、グループ内外との連携により、研究開発機能を充実・高度化させるとともに、成果実現のスピードアップを図っています。主力製品であるポリウレタン弾性繊維「ロイカ™」、再生セルロース繊維「ベンベルグ™」、ナイロン66繊維「レオナ™」及び各種不織布において、独自性を活かした新たな価値商品の創出や、生産プロセスの革新を進めています。
また、「健康で快適な生活」「環境との共生」に寄与する新事業領域の創出にも注力しており、新規セルロース素材の事業化や、高機能テキスタイル、新基軸不織布の開発などに取り組んでいます。

当セグメントに係る研究開発費の金額は18,170百万円です。

「住宅・建材」セグメント
(住宅事業)
住宅事業では、「ロングライフ住宅の実現」を支えるコア技術について重点的な研究開発を続けています。
シェルター技術については、安全性(耐震・制震・免震技術、火災時の安全性向上技術)、耐久性(耐久性向上・評価技術、維持管理技術、リフォーム技術)に加えて、居住性(温熱・空気環境技術、遮音技術)、環境対応性(省エネルギー技術、低炭素化技術)の開発を行っています。
住ソフト技術については、二世帯同居などの住まい方についての研究を、評価・シミュレーション技術については、ITなどの活用により直感的に理解可能な環境シミュレーションシステムの構築を、それぞれ進めています。また、住宅における生活エネルギー消費量削減とともに、人の生理・心理から捉えた快適性を研究し、健康・快適性と省エネルギーを両立させる環境共生的住まいを実現する技術開発に注力しています。


(建材事業)
建材事業では、「絶えざる改善・革新で、お客様に安全、安心、快適を提供します」を事業ビジョンとし、軽量気泡コンクリート(ALC)、フェノールフォーム断熱材、高機能基礎システム、鉄骨造構造資材の4つの事業分野において基盤技術の強化を推進しています。また、ALC外装リニューアル事業への展開、断熱リフォーム向け製品の開発や鋼管杭工法の非建築用途への拡大など、既存事業の周辺領域を取り込んだ新製品及びサービスの開発により、新たなソリューションビジネスも積極的に展開していきます。

当セグメントに係る研究開発費の金額は3,142百万円です。

「エレクトロニクス」セグメント
(電子部品系事業)
電子部品系事業では、技術革新の速い事業環境において、豊富な設計資産と有機的なエンジニア組織体制の構築により、ユニークかつタイムリーなデバイスの提供を図っています。高感度磁気センサの開発を通して蓄積してきた化合物半導体プロセス技術及びミクスドシグナルLSI技術を基盤とする高機能電子部品の開発を積極的に進めていきます。

(電子材料系事業)
電子材料系事業では、高分子設計・合成や、製膜加工、表面微細加工などのコア技術を活かして、「省資源・省エネルギー」「環境負荷軽減」「健康で快適な暮らし」に貢献する新規材料の開発を推進しています。民生・車載用途に展開する高機能リチウムイオン二次電池用セパレータなどの環境・エネルギー関連素材や、半導体・プリント配線基板の微細配線化といった先端技術トレンドを支える新規材料の展開に注力していきます。

当セグメントに係る研究開発費の金額は17,094百万円です。

「ヘルスケア」セグメント
(医薬事業)
医薬事業では、成熟化・高齢化社会において今後一層高まる「健康で快適な生活」へのニーズに応えるため、整形外科領域、中でもロコモティブシンドローム(運動器症候群)領域を中心に、「未だ有効な治療方法がない医療ニーズ(アンメットメディカルニーズ)」の解決に向けた積極的な研究開発を行っています。研究開発対象の新規開拓に加え、自社技術の絶えざる革新と、世界の優れた技術とのコラボレーションを積極的に推進します。

(医療事業)
医療事業では、治療の可能性を広げ、医療水準を向上させる製品、技術、サービスを提供するために、グループ総力をあげた研究開発に取り組んでいます。これまで培ってきた豊富な基礎技術と研究開発の応用により、既存の人工腎臓、血液浄化技術、白血球やウイルスの除去技術をさらに発展させるとともに、自己血液を利用した再生治療などの先端医療技術の研究開発にも注力しています。

(クリティカルケア事業)
クリティカルケア事業では、世界中で生存率を向上させる可能性を秘めた技術を見つけ出し、開発することを目指しています。突然の心停止はいまだに世界で最も多い死因の一つであり、そのため患者のケアの質を高める新しい治療法や技術、ソリューションの開発を最優先としています。ハードウエアとそれを補完するソフトウエアを、新たな方法で組み合わせることにより、動作の安定性や機能の向上を実現し、治療の経過や結果の記録を容易にすることで、本事業の開発が世界中で重要かつ価値あるものになると考えています。

当セグメントに係る研究開発費の金額は29,704百万円です。


「その他」
エンジニアリング分野では、次世代の生産技術や設備保全関連の検査技術などの研究開発に取り組んでいます。
当セグメントに係る研究開発費の金額は85百万円です。

持株会社では、成長戦略の重点分野と定めた「環境・エネルギー」「住・くらし」「ヘルスケア」関連分野において、グループ横断的に新事業創出を推進する為に設置した「これからプロジェクト」を「グループ融合事業化プロジェクト」に発展させ、他社提携や買収なども含めて積極的に資源を投入し、新規事業開発と研究開発を進めています。
「環境・エネルギー」関連分野では、深紫外発光ダイオード(UVC-LED)の事業立ち上げに向けた初期量産工場(静岡県富士市)を完成させ、第一弾として分析・測定器向けの「Optan™」の出荷を開始するなど、エネルギー関連の先端材料、部品、システムなどの製品開発を進めています。「住・くらし」関連分野では、静岡県富士市に建設した「ヘーベルハウス™」の実証棟「HH2015」の改修工事を完了しました。そこでは、グループ内外の技術や製品を搭載し、在宅透析やセンサシステムなどについての実用性やビジネスモデルの検証を通して、住宅事業をプラットフォームとした新事業の創出を進めています。「ヘルスケア」関連分野では、細胞・再生医療、医療IT及び診断薬分野において、研究・開発を進めています。また、拡大するクリティカルケア事業と既存の医薬・医療事業とのシナジーを追及する為に、グループ内に「ヘルスケア協議会」を設置し成長施策の推進を図っています。
なお、旭化成FDKエナジーデバイス㈱(FDK株式会社との合弁会社)で進めてきたリチウムイオンキャパシタ事業については、事業環境の変化を踏まえ合弁事業を解消(2015年6月30日予定)し、今後は、独自の材料技術を活かし優位性のある蓄電デバイスの開発を継続し、新事業の創出を進めていきます。
全社に係る研究開発費の金額は7,344百万円です。

事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00877] S100596F)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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