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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1004YG4

有価証券報告書抜粋 株式会社ADEKA 研究開発活動 (2015年3月期)


事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

当社の研究開発体制は、現事業に密着した開発研究所(樹脂添加剤開発研究所、機能化学品開発研究所、情報化学品開発研究所、電子材料開発研究所及び食品開発研究所)に加え、将来の柱とすべき事業の探索部門であるライフサイエンス材料研究所、環境・エネルギー材料研究所及びこれらを支援する研究企画部により構成されています。
また、連結子会社である㈱ADEKAクリーンエイド、ADEKAケミカルサプライ㈱及びADEKA総合設備㈱では、独自の研究開発を行っています。
尚、当連結会計年度の研究開発費の総額は、82億47百万円です。
(1)化学品事業
当社の基盤技術を活用し、市場環境の変化に対応した研究開発を行っています。また、成長が期待される新規分野や先端素材の研究開発では、外部機関からの技術導入を積極的に推進しています。
化学品事業の主な研究成果は以下の通りです。
①情報・電子化学品分野
光学フィルムや半導体レジスト向け高機能感光性材料や、半導体デバイス向けケミカル素材など、先端技術の急速な変化に対応し、世界に通用する新製品の開発を進めています。また、顧客とのパートナーシップの構築、装置メーカーや材料メーカーとの協業により、サプライチェーンマネジメントの強化も進めています。
微細化が進む半導体メモリー向け高誘電材料は、最先端の20nmプロセスに対応した製品の生産体制を整えました。更に、次世代1X nmに対応可能な技術も確立しました。スマートフォン用途などで市場拡大が進むタッチパネル向けのITO電極エッチング薬液は、アジア市場での採用が拡大しました。
②機能化学品分野
環境配慮型製品などの世界で通用する独創性・新規性のある樹脂添加剤の創出、界面化学技術を利用した高機能化粧品材料の開発、また機能性樹脂材料の電子・環境・エネルギー・自動車用途への応用等を推進しました。
樹脂添加剤では、タイの工場内に設置したテクニカルサービスセンターを拡張するなど、グローバル競争力を強化しました。自動車用ポリプロピレンに使用される光安定剤は、国内外で採用が拡大しました。耐酸性に優れる光安定剤は、建材関連の防水シートや農業用フィルム用途での採用が始まりました。当社独自のウレタン合成技術や乳化技術を活かしたハロゲンフリーの難燃性水系ウレタン樹脂は、自動車内装への採用を見込み、本格的に市場投入しました。建築分野で使用され、塗膜の耐水性などを向上させる反応性乳化剤は、国内外での採用が加速しました。
③新規事業分野の推進
注力分野として、「ライフサイエンス」「環境・エネルギー」を掲げ、体制を強化し早期実需化を目指しています。
ライフサイエンス分野ではメディカル材料の開発を強化しています。脱細胞化生体組織の新しい移植用医用材料及び再生医療用材料としての可能性を検討するため、東京医科歯科大学に寄附研究部門を開設しました。鹿島工場内に、医薬品等の品質管理基準であるGMPに準拠したメディカル材料実験棟を建設し、実験を開始しました。
環境・エネルギー分野では、ナノカーボンの一種であるグラフェンを用いた高濃度分散液の開発を進めています。数年後を目途に、電池やディスプレーなどの電極材料として実用化を目指しています。

子会社であるADEKAクリーンエイド㈱の業務用洗浄剤分野では、ニーズのあるバイオフィルム(ピンクスカム)抑制技術を開発し、特許出願を完了しました。現在は、その技術を利用した自動食器洗浄機用洗浄剤の開発に着手しています。
食品工業用分野では、従来から問題視されていた芽胞菌に対し、常温で過酢酸以上に有効な除菌剤(発泡タイプ)を開発しました。本品は他社品と大きく差別化されたものであり、4月下旬より現場テストを開始し、現在効果を確認中です。
子会社であるADEKAケミカルサプライ㈱の湿式伸線剤では、中国ローカルユーザー向けに市場開発中のAL-805をADEKA KOREA CORP.の全州工場にて1月より生産を開始しました。中国市場開発は、AL-805の採用が決定し、拡大使用へ向けフォロー中です。また、大手ビードワイヤーメーカーにて試験を開始しました。韓国のメーカーでは、実使用液(当社品TA-200)での試験を実施中です。また、次世代伸線剤として難加工ワイヤー向けにAL-641を開発、実機試験・評価中です。
粉末冶金用ワックス系潤滑剤では、MEL-03が日本企業2社での採用が決定も使用数量が少なくなっています。使用量拡大のために更なる微粉化及び低軟化点のワックス潤滑剤を開発中です。

(2)食品事業
当社の主要な取引業界である製パンや製菓市場は、円安等に伴う原材料価格高騰の影響を受け、諸策を講じています。また、消費者は、無駄な消費を極力抑えつつ品質の高い商品であれば高価格でも受け入れており、一つの市場潮流になっています。
一方、消費者庁は食の安全・安心を施策面から強化することを目的に、2013年に食品表示関連法規を一元化した食品表示法を公布し、2015年の施行に向け、事業者の表示すべき事項を定めた食品表示基準の準備を進めています。
このような事業環境下に対し、「安心・安全」を基本に、使いやすく美味しさの向上に繋がる新製品開発を進めています。特に風味や食感の向上に関する研究を進める中、独自の食品素材を開発し、様々な製品に応用することにより、お客様のニーズにお応えしています。
連結子会社であるADEKAファインフーズ株式会社、上原食品工業株式会社、艾迪科食品(常熟)有限公司、ADEKA(SINGAPORE) PTE.LTD.とは、技術連携を緊密化し、ADEKAグループとしての総合力強化を図っています。
また、2014年9月にマレーシア現地法人であるADEKA FOODS(ASIA) SDN.BHDの工場が竣工し、当社の技術を生かした加工油脂製品を、成長が見込まれるアジア地域の製パン・製菓市場をターゲットに生産・販売していきます。さらにマレーシア政府のHALAL認証機関からHALAL食品としての認証を取得し、イスラム圏の人々に安心してご使用いただける製品の準備も整いました。

国内外で展開する各拠点と連携を深めながら地域に根ざした新しい価値を創造することで、国内外での競争力を高めてまいります。
①加工油脂分野
平成25度上市した折込油脂「エクストラオリンピア」は、引き続きお客様から好評を得て、さらに多様な市場ニーズに対応するため、その姉妹品として、コストパフォーマンスに優れ、自然なバター風味とジューシーな食感が得られる折込油脂「オリンピアEX スライス」を上市しました。クロワッサン等にご利用されたお客様から高い評価を頂いています。また、高品質なブルターニュ産バターを贅沢に配合し、香料に頼らずバター自体と遜色のない風味を実現した練込油脂「マルシェブルターニュガトー」も焼菓子市場を中心に展開を進めています。
②加工食品分野
純生クリームブレンド用ホイップクリーム「ピュアブレンドホイップ20」は、純生クリーム本来の風味を活かしながら、みずみずしさが持続する特徴によりお客様から好評を頂いています。
パンの歯切れと口溶けを向上し、更に旨味も付与する機能性乳化脂「リキッドアルファ」は、様々なパン商品にご利用頂いています。また、トマトベースに香辛料を加えたピザ風味のフィリングシート「セイボリーシート(ピザ風味)」も、新しい風味素材として市場展開を進めています。
製パン用焼き残りソースでは、加熱耐性に優れ、トッピングだけでなく生地に塗布し巻き込んで使用してもホイロや焼成時に流出しない「メディアBS(プレーンマヨ/明太マヨ)」を開発し、お客様の商品のバリエーションに役立つ素材として注力しています。

食品事業では、今後も美味しさに関する総合的な研究を進め、お客様の商品価値を高める製品開発と市場ニーズにきめ細かく対応するために研究開発力を強化していきます。

(3)その他
子会社であるADEKA総合設備㈱では、メタン系有機塩素化合物及びシアンを対象とした土壌地下水浄化材料について、特許出願手続きを行っています。また、新たに過素酸を対象とした微生物分解処理方法の検討に着手しました。

事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00878] S1004YG4)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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