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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10050QV

有価証券報告書抜粋 株式会社成学社 事業等のリスク (2015年3月期)


対処すべき課題メニュー経営上の重要な契約等

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

(1) 社会的環境について
① 学齢人口の減少、待機児童の減少
当社グループの属する学習塾業界は、少子化の問題に直面しております。少子化は、塾生となりうる児童の絶対数の減少という直接的な影響に留まらず、一部の学校を除いた入学試験の平易化がおこり、入塾動機の希薄化・通塾率の低下に繋がる可能性があります。
また、保育園、学童保育等の保育業界においては、国が目指す「待機児童ゼロ」の方針の下、株式会社等の様々な運営主体による認可保育所の新規参入を促すとしており市場規模の拡大が見込まれるものの、保育所の増加により待機児童が減少する可能性があります。
今後、出生率の低下等により予想以上に少子化が進行した場合、待機児童が減少し保育施設の需要が衰退した場合は、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

② 近畿圏の人口・経済動向について
当社グループは、大阪府を中心とした近畿圏に学習塾を展開しております。2015年3月末において、直営教室を大阪府134教室、滋賀県28教室、兵庫県22教室、京都府17教室、奈良県3教室、東京都13教室を展開しており、特に、大阪府における教室数は当社グループの教室数の61.8%を占めております。したがって、大阪府ないしは近畿圏の人口動向及び経済動向によっては、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

③ 教育制度等の変更について
学習指導要領の改訂や入試制度の変更など行政による教育制度の変更も度々行われております。当社グループでは、これらの教育制度の変更に対応して学習指導並びに進路指導を行っております。
しかしながら、これらの制度変更に早期の対応が行えなかった場合は、塾生数の減少を招き、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。


④ 競合に関する影響について
当社グループが主要なターゲットとしている高校受験に向けた学習塾には多くの競合先があります。当社グループでは、難関公立高校への受験合格者数を増加させ、多様化するニーズに対応することで競合先との差別化を図り、塾生数の増加に努めております。
また、保育業界においては、深刻な待機児童問題を解消すべく、株式会社等の様々な運営主体による認可保育所への新規参入が拡大している状況にあり、競合先は増加する傾向にあります。当社グループでは、よりニーズの高い地域に開園し園児の確保に努めております。
しかしながら、合格実績が低下した場合もしくは競合先の合格実績が相対的に上昇した場合、あるいはニーズに合致した教育及び保育サービスが提供できなかった場合には、入塾生及び通塾生の減少、園児の減少等により、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

⑤ 災害・感染症の発生について
当社グループが事業展開している地域において、大規模な地震等の災害の発生や感染症が発生した場合、当社グループの一部又は全部の業務遂行が困難となる可能性があります。
当社グループでは、有事に備えての体制整備に努めておりますが、対応が不十分な場合には当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

(2) 事業展開について
① 人材の確保と教育及び保育
当社グループでは、正社員又は契約社員が教員として学習指導及び進路指導を行うとともに、優秀な大学生等を講師として採用することに努め教務にあたっております。また、保育施設では、保育士の資格保有者が保育サービスを提供しております。当社グループにおいて、人材は重要な経営資源であり、教員、講師及び保育士の安定的確保と内部育成は、提供する教育及び保育の質に直結するものであります。当社グループでは要員計画に沿った適切な人材を確保するために新卒採用及び中途採用を実施しているほか、多数の臨時講師を確保するための採用活動も実施しております。また、様々な研修を実施し従業員教育に努めることにより、人材の早期育成を図り、能力を公正に評価する人事評価制度や褒賞制度により社内の活性化を図っております。
しかしながら、今後、採用環境の急激な変化等により人材の確保や育成が計画通りに行えない場合や、人材が大量に退職した場合には、新規教室開校計画の遂行に支障が生じる可能性があるとともに、提供する教育及び保育の質の低下から塾生等のニーズを満たすことが困難になること等により、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

② 業績の季節変動について
当社グループは月々の通常授業の他に、春期講習会、夏期特別授業及び夏期合宿、冬期特別授業を行っております。そのため、講習会及び特別授業の実施月は通常授業のみを実施する月に比べ、売上高は高くなっております。また、塾生数に関しましては、期首より月を追うほどに増加し、11月から12月にかけてピークを迎え、卒塾を迎える2月から3月にかけて最も塾生数が少なくなる傾向にあります。したがって、講習会・特別授業を実施しない第1四半期(4月~6月)の収益性が低くなる傾向にある一方、第2四半期(7月~9月)・第3四半期(10月~12月)は収益性が高くなる傾向にあります。

③ 塾生の安全管理について
当社グループでは、安全な学習環境の提供に努めております。自家用車による送迎を行いやすい立地を教室展開の基本方針とし、一部の教室にスクールバスを導入、安全管理員を配置し、塾生の出迎えや周辺の監視を行っております。これらに関する費用が増加した場合、何らかの事情により当社グループの管理責任が問われる事態が発生し当社グループの評価の低下に繋がった場合は、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。


④ 個人情報の取扱
当社グループでは、相当数の塾生等に関わる情報を有しております。社内規程の制定並びに従業員への啓蒙等により、情報漏洩の未然防止を徹底しており、これまで情報の流出等による事故は発生しておりません。
しかしながら、何らかの原因により当社グループの保有する情報が外部に流出した場合は、信用の低下により当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

⑤ フランチャイズ事業展開
当社グループでは、フランチャイズ契約を加盟者と締結し、教室運営指導、教室用備品及び広告宣伝物等の販売を行うフランチャイズ事業を展開しております。2015年3月末日現在、「個別指導学院フリーステップ」のフランチャイズ教室として10教室展開しております。フランチャイズ教室は、当社グループと同様のカリキュラム及び教材を使用し、直営教室と同水準の教育サービスを提供しております。
このように当社グループでは、フランチャイズ教室の品質管理に努めておりますが、当社の指導の及ばない範囲で、フランチャイズ加盟者の契約違反等が発生する場合があります。このような事態が生じた場合は、当社グループのブランド名に影響を及ぼし、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

(3) 教室展開について
① 教室開校
当社グループでは、積極的に新規教室を開校するとともに、事業譲受を行っております。新規開校及び事業譲受にあたっては、立地条件及び塾生の通塾安全性の確保等の社内における開校方針に従って物件選定を行っております。
しかしながら、希望する物件の確保が計画通りに進まない場合には、開校計画が変更になる可能性があり、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

② 差入保証金及び建設協力金について
当社グループでは、賃借による出店(教室・店舗)を基本としております。このため、賃貸借契約締結に際し、賃貸人に対して保証金等を差入れるケースがほとんどであります。
2015年3月期末における差入保証金の残高は812,819千円であり、連結総資産の12.7%を占めております。当社グループでは、賃貸人の信用調査を実施することにより差入保証金を保全するとともに、賃貸借契約解除後は未収入金として回収可能性を勘案し適切に貸倒引当金を計上しておりますが、賃貸人の経営破綻等によって貸倒損失が発生した場合、事業活動及び将来の成長が阻害され、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
また、新たに建物を建設する場合、賃貸人に対して建設協力金を拠出する場合があります。建設協力金は、賃借料と相殺して返済を受けるものでありますが、何らかの事情により建設協力金の返済が受けられない事態が発生した場合、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

③ 固定資産の減損損失
当社グループでは、教室の新規開校等に伴い設備投資をしており、教室設備等の有形固定資産を有しております。また、当社グループは、事業譲受を行っており、のれんを計上しております。今後とも教室の新規開校等に伴う有形固定資産並びに事業譲受に伴うのれんを計上する方針であります。
当社グループでは、将来のキャッシュ・フローを生み出す資産に投資を行うとともに、当該資産への投資が将来的に回収できるかどうかを定期的に検討しております。当該資産が将来においてキャッシュ・フローを当初の想定よりも生み出さず、設備投資の金額を回収できない場合には、減損を認識することになります。有形固定資産の設備投資並びにのれんに対して減損損失を認識することになった場合、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。


(4) 法的規制、子ども・子育て支援に関する国の方針等について
① 主な関連法令について
学習塾運営に関連する主な関連法令は、特定商取引に関する法律、不当景品類及び不当表示防止法、消費者契約法、著作権法、個人情報の保護に関する法律等があります。
当社グループでは、すべての従業員に法令等の遵守の重要性及び必要性について周知するとともに、その実践の徹底に努めております。また、当社グループに関連する規制法令のみならず、すべての一般法令等に関して厳格な遵守の下に事業を運営しております。
しかしながら、関連する法令等に基づいて損害賠償請求等に係る訴訟等を将来において提訴される可能性を否定することは出来ず、当該訴訟等の動向によっては、当社グループに関する評価の低下につながり、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

② 食品衛生法について
当社グループの保育施設では、食品衛生法に基づき、厳正な食材管理並びに衛生管理を実施し、各保育施設では、食中毒、賞味期限切れ食材の使用、異物混入等の事故を起こさないよう努力しております。
また、当社子会社㈱アプリスでは、飲食事業を展開しており、飲食店舗は食品衛生法に基づき店舗ごとに所轄の保健所より飲食店営業許可を取得しております。各店舗では、定期的に衛生チェックを行い、信頼できる取引先から食材の仕入を行っております。
しかしながら、保育施設において何らかの原因により食の安全に関する重大な問題の発生、店舗における飲食を理由とする食中毒や食品衛生に関するクレームの発生、社会全般にわたる一般的な衛生問題等が発生した場合、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

③ 子ども・子育て支援に関する国の方針について
子ども・子育て支援制度の整備は、国の政策課題の最重要項目の一つとなっており、株式会社等の様々な運営主体による認可保育所への新規参入が拡大している状況にあります。今後、国の方針が変わり、株式会社等による認可保育所の運営が認められなくなった場合には、当社グループにおける保育サービスの提供が困難となり、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

④ 保育施設の許認可について
当社の運営する「かいせいプチ保育園」は、保育所設置に関する許認可のもとに運営しております。「かいせいプチ保育園」は、保育所ごとに許認可権限を持つ行政機関へ保育所設置の申請を行い、審査を経た上で許認可が付与されます。
今後、何らかの理由によりこれらの許認可が取り消された場合や営業停止となった場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

対処すべき課題経営上の重要な契約等


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