株式会社ショーエイコーポレーション 業績等の概要 (2015年3月期)

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、デフレ脱却を目指した政府・日銀の財政金融政策により大手製造業を中心に企業業績や雇用環境に改善の動きが見られるなど国内景気の緩やかな回復基調が継続しております。その一方で、消費税増税に加え、円安等の影響による諸物価の上昇が進んだことで消費者の実質所得は減少し、生活防衛意識は一層の高まりを見せております。
一方海外では、米国は雇用環境や個人消費の改善等を背景に堅調に推移したものの、欧州債務問題の再燃や中東における地政学的リスクの高まり、中国及び新興国の景気減速懸念など、総じて不透明な状況が続きました。
当社グループを取り巻く環境は、一段の円安進行による仕入コストが上昇したこと等により、一方で海外からの調達比重の高い子会社を中心に得意先への販売価格転嫁が思うに任せない状況が続くなど、一層厳しいものとなりました。
このような中、当社は株式会社CS、株式会社クルー及び株式会社クルーの子会社であるCREW PLASTIC(THAILAND)CO.,LTD.とともにグループ一体経営でビジネス領域を拡大し、グループ4社それぞれの経営資源や特性を活かして、収益力の向上と強固な事業基盤の構築を進めてまいりました。
その結果、当連結会計年度における売上高は14,392百万円(前期比5.6%増)となりました。利益面につきましては、仕入単価の上昇等による原価率の悪化や運送費の増加があったことから営業損失は56百万円(前年同期は47百万円の営業利益)、為替差益が発生したこと等で経常損失は13百万円(前年同期は75百万円の経常利益)と持ち直したものの、のれん償却額等により当期純損失は30百万円(前年同期は30百万円の当期純利益)となりました。
セグメントの状況は次のとおりであります。

(パッケージ事業)
当セグメントにつきましては、グループ一体化や組織営業の推進により、新規・休眠顧客の掘り起こしや新たなマーケットの開拓に注力したものの、個人消費の停滞や円安の進行による仕入コストの上昇など厳しい状況が続きました。
その結果、売上高は8,460百万円(前期比1.4%減)、セグメント利益(営業利益)は400百万円(前期比10.3%減)となりました。

(メディアネットワーク事業)
当セグメントにつきましては、「ゆうメール」を使うことによる配送費の低減、開封率のアップや煩わしさの低減等の提案を行う一気通貫サービスの提供を進めたことから封入封緘及び配送の取扱通数は回復基調にあり、また取扱数量の増加に伴う一層の作業効率化を進めてまいりました。
その結果、売上高は3,071百万円(前期比13.8%増)、セグメント利益(営業利益)は77百万円(前期比55.6%増)となりました。

(日用雑貨品事業)
当セグメントにつきましては、海外協力メーカーとの強いパイプによる商品調達ルート作りを進め、商品企画開発力の向上に努めたものの、為替の影響等による仕入原価の厳しい在庫の販売が続きました。
その結果、売上高は3,227百万円(前期比12.2%増)、セグメント損失(営業損失)は69百万円(前年同期は15百万円のセグメント損失(営業損失))となりました。

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ81百万円増加し、585百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は7百万円(前年同期比91百万円減)となりました。これは主に売上債権の増加額126百万円、たな卸資産の増加額253百万円があったものの、仕入債務の増加額271百万円があったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は260百万円(前年同期比247百万円増)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出74百万円があったものの、有形固定資産の売却による収入112百万円や投資有価証券の売却による収入135百万円があったことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は199百万円(前年同期比146百万円減)となりました。これは主に短期借入金の増加額315百万円や長期借入れによる収入200百万円があったものの、長期借入金の返済による支出461百万円、社債の償還による支出134百万円があったことによるものであります。