シェア: facebook でシェア twitter でシェア google+ でシェア

有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10056PR

有価証券報告書抜粋 川田テクノロジーズ株式会社 研究開発活動 (2015年3月期)


事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


当社グループは、鋼製橋梁、PC橋梁、複合構造物、建築鉄骨、建築、産業用ロボット等の各事業分野において、顧客満足度の向上のための研究開発を実施しています。また、地中熱を用いた高効率ヒートポンプシステム、橋梁点検を省力化するための飛行体を用いた点検システム等、環境・社会問題解決に貢献する研究開発も実施し、成果を上げています。
研究体制としては、川田テクノロジーズ㈱技術研究所が次世代技術及びグループ間をまたぐ技術の研究開発を担当しており、グループ各社では現業事業に直結する内容の研究開発を担当し実施しています。
当連結会計年度における研究開発費は507百万円であり、各セグメント別の主な内容は、次のとおりであります。

(鉄構セグメント)
川田工業㈱の鋼構造事業部が、鋼構造に関する研究開発を推進しています。
当連結会計年度における研究開発費は131百万円であり、主な研究開発の状況は次のとおりであります。
① 複合構造に関する研究開発
当社グループの得意とする複合構造物では、これまでにプレビームやSCデッキなどを開発し、数多くの実績を収めています。これらの複合構造物については、現状にとどまることなく常に改善を進めています。
プレビームに関しては、限界状態設計法への対応として、最近の知見に基づいた性能確認試験を実施しています。また、更なる適用範囲拡大に向けて、効率の良いプレストレス導入方式への対応を進めています。
SCデッキに関しては、製品の品質を確保しつつ、安定した受注量を確保していくため、コスト縮減可能な構造改善として鋼板の板厚低減による性能確認試験を実施しています。さらに、鋼板とコンクリートを一体化するスタッドの径を低減した性能確認試験を本年度の開発で実施し、実橋への適用を目指しています。
② 床版施工の省力化に向けた研究開発
東日本大震災後の復興事業においては、建設作業員や資機材の不足が大きな課題となっており、橋梁関連事業においても、床版を施工するための作業者や型枠などが需要に追いついていない状況です。リブ付アーチフォームは、このような現状に対応するため、新たに開発された、ポリプロピレン繊維で補強したモルタル製の埋設型枠です。床版施工用の木製型枠や支保工を省略することができ、現場施工を大きく省力化するとともに、環境にも配慮した製品であり、塩害や中性化を防止する機能を有するとともに、床版の疲労耐久性を大きく向上することが可能です。
③ 都市高速の大規模更新に向けた研究開発
今後見込まれる大規模な都市高速道路のコンクリート床版の更新事業に向けて、急速施工が可能で軽量、かつ、高い疲労耐久性を有する高性能鋼床版を開発しています。
④ 鋼橋及び建築鉄骨の工場製作における省力化に関する研究開発
工場製作における省力化を図るために、高能率・高品質・高性能を兼ね備えた新しい溶接施工法や製作技術を開発してきました。これまでに、通電加熱したアーク無しのホットワイヤとサブマージアーク溶接を組み合わせた「F-SAW法」、鈑桁首溶接における同時裏面加熱を用いた角変形防止法、ノズル回転法を利用した狭開先溶接法、コールドタンデム溶接法によるすみ肉溶接の高能率化技術などを開発し、現在、実用化を目指しています。
⑤ マルチコプタを用いた橋梁点検システムに関する研究開発
インフラ老朽化問題への対応は橋梁メーカーである川田グループの責務であるという認識の下、橋梁点検の効率化・省力化を目的とした次世代の橋梁点検システムに関する研究開発を開始いたしました。この橋梁点検システムは、マルチコプタを利用し、橋上から交通規制を行うことなく橋梁下面の点検を網羅的に行えるシステムであり、2014年度にNEDO委託事業として採択され、独立行政法人産業技術総合研究所、㈱エンルート、大日本コンサルタント㈱と共に、2年間の受託研究として実施しています。当グループが保有する無人飛行体技術と橋梁点検に関する実績を融合し、早期の実用化を目指します。


(土木セグメント)
川田建設㈱は、コンクリート構造物に関する研究開発を推進しています。
当連結会計年度における研究開発費は 61百万円であり、主な研究開発の状況は次のとおりであります。
土木セグメントにおいては、新設橋の品質・耐久性向上技術として、コンクリート施工の基本である養生や仕上げ工法の研究、各種施工管理システムの開発を推進しています。また、壁高欄の耐久性向上技術として開発してきました埋設型枠工法を改良し、現場作業の省力化を目指しています。
環境負荷低減技術については、高炉スラグ微粉末配合のプレキャスト工場製品に加えて、フライアッシュ配合の開発を始め、プレキャスト地下貯水槽「エコマモール」への適用を検討しています。
さらに、今後需要が増大する橋梁の改修・更新技術に着目して、PC中間定着工法、更新用PC床版についても研究開発を継続して推進しています。

(建築セグメント)
川田工業㈱の建築事業部が、システム建築に関する研究開発を推進しています。
当連結会計年度における研究開発費は29百万円であり、主な研究開発の状況は次のとおりであります。
① システム建築における新商品開発などの研究開発
主力商品の外壁材「K.ウォール」に防火性能を付加した仕様を追加し、国土交通大臣の防火認定を取得しました。多層階倉庫建築の床組構法については、実験結果の解析的検討を終えて実物件での採用を準備しており、並行して公的機関の性能評価取得作業を進めています。
さらに施工面においては、50~60mの無柱空間が提供できる大スパントラス梁の建方工法を確立した他、鋼製型枠を仕上材としたコンクリート製腰壁工法を初採用しました。
② 環境関連事業に関する研究開発
地中熱ヒートポンプ冷暖房システム「GEOneo」は施工実績を着実に重ねており、CO2削減などの環境問題の解決に貢献しております。当連結会計年度はシステムの更なる効率化と運用性向上を目的として、システムの最適制御技術、遠隔監視技術の開発に取り組みました。引き続きICT(Information and Communication Technology)との融合を図り、先進的な地中熱ヒートポンプシステムの開発に努力いたします。

(その他)
カワダロボティクス㈱及び川田工業㈱ロボティクス事業部が連携して、双腕型ロボットに関する研究開発、小型無人機技術の応用開発、HRP-2ロボットの研究開発を実施しました。
当連結会計年度における研究開発費は285百万円であり、主な研究開発の状況は次のとおりであります。
① 双腕型産業用ロボット「NEXTAGE」に関する研究開発
双腕型産業用ロボット関連では、NEXTAGEの性能・機能向上を目的とした要素技術開発を実施いたしました。NEXTAGEの各要素部品の性能向上及び低コスト化、機能向上の成果を上げています。
② 小型無人機技術の応用開発
小型無人機関連では、機体の定量的評価方法に対する評価試験を行い、運用性向上の成果を上げています。
③ HRP-2ロボットの研究開発
ヒューマノイドロボット関連では、電装機器を新設計し、高性能化を主眼にした開発を実施いたしました。

事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E21955] S10056PR)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。