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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10057RU

有価証券報告書抜粋 大日精化工業株式会社 研究開発活動 (2015年3月期)


事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

当社は既存事業の再編と新規事業の確立に向け更なる強固な基盤作りを目指し、全社的・総合的な改革に取り組んでおります。研究開発においては、創業からのコアである顔料・色材の高度利用技術の深耕を基盤として、環境、エネルギー、メディカル、IT分野を対象とした製品開発に注力しております。顔料・色材で培ったファインケミカル技術から「オンリーワン」のスペシャリティ製品開発を目指します。
当社グループの技術研究開発組織は当社コーポレート研究部門である「基幹技術本部」「事業開発本部」、およびスタッフ部門である「技術管理本部」、それに加えて各事業部の「技術統括部」からなります。新事業・新製品開発のスピードアップと効率化を図るため全社技術を集約し、重点テーマの選定とリソース(人・物・金・情報)の集中を図り、開発を進めて参ります。
日本の企業を取り巻くグローバル化と、技術革新のスピードがますます速まる中、オープンイノベーションを更に強化し、技術研究開発を促進します。
当連結会計年度における各セグメント別の研究開発活動の状況及び研究開発費の金額は次の通りであります。なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は、26億7百万円となっております。
(化成品事業)
当事業では、顔料合成技術を基にして粒子形状や表面性質を高度に制御することで各種用途分野への高付加価値製品の提供を行っております。
最近は、顔料の超微細化技術による色特性の向上に加えて分散性、機能性などの諸特性を合わせ持つ技術複合顔料の開発を大きなテーマとして取り組んでおります。そのため開発体制を一層強化し、関係部門との緊密な技術交流と連携により次世代顔料表面処理剤や精密重合による高性能分散剤等、当社の各種要素技術を複合化させ、高度化する市場ニーズに対応しております。
無機材料開発においては、湿式法合成技術による微粒子無機顔料、各種機能性を付与した新規無機材料や低環境負荷で効率の高い環境配慮無機材料の開発に注力しております。
化成品部門は、微分散化技術と調色技術、配合設計技術を基に各種マスターバッチ製品、加工顔料製品を広範な分野に提供しております。ユーザーとの共同開発テーマを積極的に取り組んでおり、遮熱塗料用着色剤、高機能繊維用着色剤の生産を開始しました。また、難燃マスターバッチ、高機能性屋外塗料、易分散性加工顔料の研究開発を進めました。情報記録・表示用材料分野では電子写真、カラーフィルターおよびインクジェット用着色剤の高機能化研究を行いました。
今後も当社基盤技術を活かした研究開発を行い、競争力のある製品を提供してまいります。
当連結会計年度における化成品事業に係る研究開発費は6億4千8百万円であります。
(化学品事業)
当事業は、顔料分散加工技術を基に、各種合成樹脂用着色剤、コンパウンド・マスターバッチ、コート材製品を内外の様々な産業分野に提供しております。また、自社技術の多角的な展開を図り、各種機能性材料の開発・製品化にも取り組んでおります。
合成樹脂分野では、顔料及び機能性材料をマスターバッチ・コンパウンドに分散加工して、医療・光学・包装・車両・建材等、幅広い用途に展開しております。また、プラスチック材料はニーズの多様化と高機能化が進展しており、こうした要求に応えるべく新たな加工技術の開発に取り組んでおります。特にナノ材料のプラスチックへの応用展開や情報通信関連テーマ・軽量化等の省エネルギー関連テーマに着目し、研究開発を進めております。
コート材分野では、紫外線・電子線硬化型コート材、機能性プラスチックコート材、水性コート材の開発を行っており、建材などの表面保護コート、半導体製造の工程フィルム、事務用機器の内部部品用機能性コート材など広範なニーズに応えています。特に紫外線硬化型コート材においては、プラスチック成型品における表面加飾用フィルムの耐擦傷性用途、フラットパネルディスプレイやタッチパネルなどのディスプレイ分野における機能性発現用途、電子線硬化型コート材においては非塩ビ建材用途の開発に取り組んでおります。
当連結会計年度における化学品事業に係る研究開発費は5億4千7百万円であります。
(高分子事業)
合成高分子であるウレタン及びアミドイミド、エステルイミド製品では、樹脂合成技術、分散加工技術、塗料化技術のコア技術を融合し、合成擬革・透湿素材、接着剤、熱可塑性エラストマー、ウレタン微粒子、シリコーン共重合樹脂、耐熱塗料などの製品を上市しております。また、環境対応製品として無溶剤・水系ウレタン材料等のVOC対策品の自動車用・衣料用素材への展開、植物由来原料によるバイオマスウレタンの上市、ウレタン系材料の耐熱性・耐久性の向上を通じて、新エネルギー・電池、エレクトロニクス、医療化粧品用の関連材料開発を進めております。
天然高分子であるキチン・キトサン・コラーゲンの利用では、得意とする合成技術を基に、親水性や抗菌性などの機能を強化した誘導体開発に取り組み、パーソナルケア、環境、エネルギー分野を中心に、製品ラインアップの拡充を図っております。
当連結会計年度における高分子事業に係る研究開発費は5億8千7百万円であります。
(印刷総合システム事業)
オフセットインキ製品部門では、商業オフ輪インキと枚葉インキを主体として提供しています。商業オフ輪インキは、印刷用紙の紙質低下に対してコート紙から低級紙まで幅広い紙質に適応した製品の印刷品質と生産性の向上、環境負荷低減など市場ニーズに沿った製品の開発に取り組んでおります。枚葉インキは、印刷物の短納期化・小ロット化傾向に対応し、印刷作業性に優れた製品の高機能化を進めています。また、メタリックインキなどの特殊インキや印刷補助剤等の特長のある製品ラインアップの拡大にも引き続き取り組んでおります。
グラビアインキ製品部門では、顔料分散加工技術を基にしたパッケージ関連、シュリンクラベルや食品トレー用途、建材用、産業資材分野用を主体としたグラビアインキの製品を提供しています。また、VOC削減や省資源化に繋がる水性フレキソインキの開発にも注力しており、最近の高精細印刷の実現により注目度が増しています。更に、環境対応型のインキ開発としては海外条例対応型のインキや残留溶剤低減型のインキ設計、その他各種環境負荷低減に繋がる機能性コーティング剤の開発に取り組んでいます。
当連結会計年度における印刷総合システム事業に係る研究開発費は4億4千1百万円であります。
(その他の研究開発活動)
当社グループでは新規事業の芽と評価技術の導出を目的として、外部研究機関との連携を行っています。代表的なものとして、JST(科学技術振興機構)の助成を受けて京都大学と行っている「リビングラジカル重合を基盤とした高性能高機能色彩材料の開発」があげられます。また、昨年4月にJSTの産学共同開発実用化事業に採択となりました「生体癒着防止膜の開発」があります。これは1年間の導入試験の後、5年間で臨床試験を含めた開発を横浜市立大学と共同で進めていくもので、これまで市場に無かった胸部の癒着防止を対象とした製品の開発を行っております。
ブランド名「カラコムシステム」としてのCCM(コンピューターカラーマッチング)や各種色彩管理システムの開発においては、世界で唯一のインターネットCCMを実用化しています。また半透明フィルム等への新理論を用いて従来の壁を越えた高精度を達成し、着色剤メーカーとしての当社技術を支えております。
当連結会計年度におけるその他の研究開発費は3億8千1百万円であります。

事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00902] S10057RU)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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