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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1004ETB

有価証券報告書抜粋 サントリーホールディングス株式会社 研究開発活動 (2014年12月期)


事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

当社グループの研究開発体制は、以下のとおりです。
当社では、当社グループの研究開発活動の連携・協働を推進しています。サントリー食品インターナショナル㈱、サントリー酒類㈱(現サントリースピリッツ㈱)、サントリービール㈱、サントリーワインインターナショナル㈱の各商品開発部門、サントリーウエルネス㈱の健康科学研究所では、商品開発のための研究開発活動を行っています。また、サントリーグローバルイノベーションセンター㈱では、中長期的な視点での新たな価値創造のための基盤研究を行っています。
当社グループの研究開発活動は、主として、大阪府の研究センター、技術開発センター及び神奈川県の商品開発センターの3拠点にて行っています。また、研究開発部門の更なる強化を目的に、京都府のけいはんな学研都市(関西文化学術研究都市)にて、新しい研究開発拠点「サントリー ワールド リサーチセンター」を建設しており、2015年5月に竣工予定です。

このような体制のもとで、当社グループは、安心安全で、おいしさや高機能を備えた商品をお客様にお届けするべく、全グループ一丸となり新商品・新規事業の開発に努めました。

[飲料・食品セグメント]

サントリー食品インターナショナル㈱では、国内で「サントリー天然水」「BOSS」「伊右衛門」「PEPSI」「GREEN DA・KA・RA」等のブランド強化を行うとともに、様々なカテゴリーにおいて新商品を投入しました。「サントリー天然水」では、独自のノウハウにより、搾りたてのオレンジのようなフレッシュな香りを実現した「サントリー 南アルプスの天然水&朝摘みオレンジ」を発売しました。「BOSS」では、大手小売チェーンとの共同開発商品や、コンビニエンスストア限定商品等を発売したほか、独自に開発したエスプレッソと新製法により生み出した微粉砕コーヒー豆を使用し、コーヒー由来の強いコクを実現した「プレミアムボス」を発売しました。「伊右衛門」ブランドでは、脂肪分解酵素を活性化させる働きがあるポリフェノール「ケルセチン配糖体」を含み、甘香ばしい豊かな香りとほどよい苦みが楽しめる、特定保健用食品「特茶」の新ラインナップとして「ホット伊右衛門 特茶」を発売しました。「PEPSI」では、「ペプシネックス ゼロ」をリニューアルし、植物由来の甘味料ステビアを新たに使用することで、コーラ飲料ならではの厚みのある味わいと、後味の自然なキレを実現しました。また、やさしい飲み口はそのままに、米のやわらかい香り立ちを高めることで、満足感のある素材の味わいを強化した「GREEN DA・KA・RA やさしい麦茶」をリニューアル発売しました。「C.C.レモン」ブランドでは、グレープ味の満足感のある甘さに加え、さわやかな果実感のあるすっきりとした後味が楽しめる「C.C.グレープ」を発売しました。また、ウコン由来の微粒子クルクミン配合の「超ウコン」では、味わいの設計はそのままにカロリーを半分以下に抑えるリニューアルを実施しました。新ブランドとしては、第一三共ヘルスケア㈱からライセンスを受け、独自に開発した炭酸飲料「リゲイン エナジードリンク」「リゲイン エナジードリンク 2000」を発売しました。
欧州では、オランジーナ・シュウェップス・グループが主力ブランドである「Orangina」「Schweppes」等において、おいしさに加え、砂糖使用量の低減や容器の軽量化等、より健康や環境に配慮した中味設計、パッケージに関する研究開発活動を実施しました。また、ルコゼードライビーナサントリー・グループが、主力ブランドの「Lucozade」「Ribena」において、新フレーバー商品を発売するとともに、砂糖使用量を低減した商品も投入しました。アジアでは、ベトナムにおいて、Suntory PepsiCo Vietnam Beverage Co., Ltd.が、「C.C.レモン」の販売を開始しました。オセアニアでは、日本とフルコア・グループの研究開発部門が、オーストラリアにおける初のサントリーブランド商品となる機能性飲料「OVI」を共同開発し、発売しました。

[酒類セグメント]

サントリー酒類㈱(現サントリースピリッツ㈱)では、お客様の嗜好の変化に合わせ、蒸留技術を用いて従来の伝統的な製法とは異なる製法で製造した、すっきりとした味わいで透明な梅酒「澄みわたる梅酒」を開発し、梅酒市場への新しい価値提案としてお客様にご好評いただきました。RTDでは、“アルコール度数高めの飲みごたえ”に対するお客様からのご要望にお応えし、「-196℃ ストロングゼロ」のアルコール度数を8%から9%に上げる中味リニューアルをはじめ、「-196℃ ストロングゼロ」シリーズの刷新を行いました。また、「角ハイボール缶」のすっきりとした味わいをベースに、レモンスピリッツとレモン果汁を加えたアルコール度数5%の「角ハイボール缶」を開発し、発売しました。
サントリービール㈱が10月に承継したビール事業では、幅広いお客様に「ザ・プレミアム・モルツ」の魅力を体感いただくため、同ブランドの特徴はそのままに、フルーティな香味を生み出す「上面発酵酵母」を使用した「ザ・プレミアム・モルツ」を発売し、爽やかな香りをお楽しみいただき、ご好評いただきました。また、チェコ・ザーツで2014年に収穫された希少で高品質なファインアロマホップを使用した「ザ・プレミアム・モルツ」を発売し、みずみずしく華やかな“初摘みホップ”の香りをお楽しみいただき、ご好評いただきました。新ジャンルでは、「金麦」のおいしさはそのままに、更に糖質オフを期待するお客様の声にお応えし、機能性を向上させてリニューアルした「金麦」を発売しました。また、「金麦」ブランド初の期間限定商品として、「金麦」シリーズの特徴はそのままに、ロースト麦芽とドイツ産アロマホップを一部使用し“芳醇なコク”と“まろやかな余韻”を実現した「金麦」を発売しました。ノンアルコールビールテイスト飲料では、新たな価値を提案するため、2013年に限定発売して大変ご好評いただいたレモンとライムの風味をお楽しみいただける「オールフリー シトラススパークル」を、更にブラッシュアップして期間限定発売するとともに、グレープフルーツの爽やかな風味と、喉通りがひんやりと感じる“クールフレーバー”で、夏にぴったりの味わいを実現した「オールフリー シトラスクール」を期間限定発売しました。また、徳島産ゆずの清々しい香りが感じられる瀬戸内ブランド認定商品「オールフリー 瀬戸内限定ゆず」を瀬戸内エリア7県で数量限定発売し、続いて「オールフリー ゆず」として全国で数量限定発売しました。
サントリーワインインターナショナル㈱では、カジュアルワインの主力ブランドである「デリカメゾン デリシャス(赤)、(白)、(ロゼ)、(甘口赤)」をリニューアルしました。また、「バルで飲んだサングリア(赤)、(白)」をより果実感が味わえる中味にリニューアルし、新ラインナップとして「バルで飲んだサングリア(ピンク)」を発売しました。更に、冬にぴったりの“ホット専用”ワイン「akadamaホットワイン(赤)、(白)」を発売しました。また、日本ブドウ・ワイン学会2014年大会にて発表した「複数酵母による制御発酵を利用したフラネオールの効率的発現」の知見をもとに、「サントリージャパンプレミアムマスカット・ベーリーA 新酒 2014」「サントリー ジャパンプレミアム 甲州 新酒 2014」を発売しました。

[その他セグメント]

サントリーウエルネス㈱では、商品開発部門において、健康食品については、「DHA&EPA+セサミンE」と同じDHA、EPA、セサミン、ビタミンEの配合量は維持したまま、より高品質でDHA含量を高めた国産魚油を使用し、かつ「セサミンEX」と同じく、独自の技術で抽出・凝縮した健康成分である玄米ポリフェノール“オリザプラス”を新たに配合した「DHA&EPA+セサミンEX」を発売しました。また、オリーブの希少なポリフェノール成分を凝縮した独自の“オリーブOPX”に、ブドウや赤ワインのポリフェノール、トマトのリコピンをバランスよく配合した「サンオレア」を発売しました。更に、胃酸に強いビフィズス菌(ロンガム種)とそれをサポートするミルクオリゴ糖に加え、食物繊維を配合した「ビフィズス菌+ミルクオリゴ糖」を発売しました。化粧品については、独自の“WOW高浸透型エマルジョン”技術を用いて、化粧水、美容液、乳液・クリームの順に使用したかのように肌の角層深くまでしっかりと美容成分を届ける3ステップ浸透を実現した、オールインワンタイプのスキンケア化粧品「vitoas ザ パーフェクト セラム」を発売しました。また、長年の花色素研究で培った知見と技術をもとに独自開発した“花色素ポリフェノールEX”を配合した、女性のための薬用育毛エッセンス「flowrich(フローリッチ)」を発売しました。海外展開のための商品開発にも着手し、台湾においては「DHA&EPA+セサミンE」と「ビフィズス菌+ミルクオリゴ糖」を上市し、また、タイ市場への参入に向けてタイ向け「ミルコラ」を開発しました。
研究部門においては、学会等での発表に関しては、国内外で18件の研究成果を発表しました。健康食品分野では、国内で、「膝関節痛および運動機能に対するグルコサミン含有食品の効果」(第10回グルコサミン研究会学術集会)、「マウスにおけるケルセチン配糖体の筋萎縮抑制作用の検証」「高齢者の血中脂肪酸組成と脂肪酸不飽和化酵素遺伝子多型との関連」(第68回日本栄養・食糧学会大会)、「DOCA-食塩高血圧モデルにおけるオリーブポリフェノールの血管内皮機能改善効果」(第14回日本抗加齢医学会総会)を発表しました。また、海外では、オリーブとブドウ種子抽出物摂取により健常者の血管内皮機能が改善することについて第82回欧州動脈硬化学会で、高脂肪食を与えた糖尿病マウスの骨格筋ミトコンドリア機能と運動能力の低下に対するセサミンの改善作用について第50回欧州糖尿病学会年次大会で、ゴマリグナン(セサミンとエピセサミン)の体内動態と安全性について第19回国際薬物動態学会北米年会と第29回日本薬物動態学会の合同大会で、日本の健常高齢者での認知機能に対する高度不飽和脂肪酸の効果等、「オメガエイド」に含まれるアラキドン酸やDHA等の有効性や安全性に関して第11回国際脂肪酸・脂質研究学会で発表しました。化粧品分野では、「ヒト毛乳頭細胞を用いたアントシアニジンの育毛作用」(第32回日本美容皮膚科学会総会・学術大会)、長期安定性を有するW/O/Wエマルジョンの開発と目尻のシワに対する有効性について国際化粧品技術者連盟主催の第28回学術大会で発表しました。
論文発表に関しては、「オメガエイド」に配合されているアラキドン酸の認知機能改善効果・安全性やカンジダ感染モデルマウスにおけるLactobacillus pentosus S-PT84株の感染防御効果等、計10論文が公表されました。

サントリーフラワーズ㈱では、新たなカテゴリーへの展開、主要カテゴリーの強化を狙い新商品開発に取り組みました。日本市場においては、ペチュニアの新ブランドとして「ブリエッタ」等11ブランドを開発し51商品を発売するとともに、「サフィニア」等の既存主要ブランドでは10商品を発売しました。野菜においても、トマト「ハニーイエロー」等の8商品を発売しました。北米及び欧州市場においては、マンデビラの新商品「Sundenia」をはじめとした13ブランド33商品を、フロリダ、カリフォルニア、オランダ、ドイツでの花卉園芸業界の展示会に出品しました。また、世界最大級の展示会「IPM ESSEN」において、「プリンセチア パール」がIPM Innovations 2014の“Flowering House Plants(室内花鉢)”部門を受賞しました。

サントリーグローバルイノベーションセンター㈱では、基礎生物学研究所、農研機構花き研究所等と共同で、花の色素合成に深く関与し、花の色を濃くする働きのある新しいタンパク質「EFP」(Enhancer of Flavonoid Production(フラボノイド生産促進因子))を発見し、The Plant Journal電子版にて発表しました。また、ケルセチン配糖体を配合した飲料を継続摂取した際の体脂肪低減効果に用量反応性があることを明らかにし、第21回欧州肥満学会議にて発表しました。更に、九州大学・基幹教育院割石博之教授ら及びハワイ農業研究センター長井千文博士らとの共同研究により、2013年に世界で初めて確認した、コーヒー生豆に含まれる必須アミノ酸「トリプトファン」がコーヒーの果実の未成熟度を予測するマーカーとなるという研究成果を発展させ、「トリプトファン」の焙煎後の生成物が、コーヒー飲料の香りや味わいに与える影響を確認し、第25回国際コーヒー科学学会にて発表しました。また、基礎生物学研究所及び鹿児島大学との共同研究により、幻とされていた「黄色いアサガオ」を咲かせることに成功しました。

なお、当連結会計年度の研究開発費は飲料・食品セグメント77億円、酒類セグメント45億円、その他セグメント28億円、各セグメントに配分できない研究開発費43億円となり、研究開発費の総額は193億円となりました。

事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


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