有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10059GU
東京インキ株式会社 研究開発活動 (2015年3月期)
経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループは、「配合設計技術」、「プロセス技術(混合・溶解・分散等)」、「加工技術」をコア技術(基盤技術)とし、これまで長年に亘り印刷インキ及びプラスチック用着色剤とその関連製品の生産に携ってまいりました。
これらの基盤技術にさらなる磨きをかけ、また新規技術の調査・探求、研究成果を融合させて、製品の評価・分析技術力の向上を常に図っております。また知的財産権の保全強化活動に注力し、研究開発活動を支えております。
開発・技術部門では、部門内の連携をより強化し、コラボテーマ活動を積極的に行い、新規事業の創出・新製品の開発、顧客ニーズに迅速に対応できる体制を整備しております。
次世代コア事業の製品開発には、多様性を持った技術が必要であり、外部企業、研究機関等との連携・共同研究を行い開発技術向上に努めてまいりました。
IT、環境・エネルギー、医療などの新規事業創出分野では、微分散・合成反応技術を応用した製品部材を積極的に開発し、成果を上げております。
これら研究開発活動のスピードを上げ、市場ニーズ・お客様の要望に対応した環境適合製品、新機能性製品を今後も創出し続けてまいります。
なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は12億4千3百万円であります。
セグメント別の研究開発活動概要は次の通りです。
(インキ事業)
オフセットインキ:
本年度は、当社の主力製品であるヒートセットオフ輪プロセスインキ「ガイア」、枚葉プロセスインキ「セルボ」を主体に、顧客満足の獲得と環境に配慮した製品の開発・改良に取り組んでまいりました。印刷市場の変化縮小に対応し、需要家のニーズを確実に製品に反映した結果、製品選定が激化する市場に受入れられ、販売シェア確保に繋がりました。
今後は更なる販売シェアの増加を目指すため、新聞輪転用プロセスインキ「ニューズメジャークロマ」の適性向上に努めてまいります。また、近年注目度の高い省電力紫外線硬化型インキ「ジップキュアUV」では、製品ラインナップの充実を図りました。これら新ラインナップの市場投入により、新規顧客の獲得に努めてまいります。
印刷ケミカル製品であるオフセット印刷用補助剤は、特に環境に配慮した製品設計が必要な製品群でありますが、有機則非該当・PRTR非該当化の推進は勿論、より安全な製品の提供に努めてまいりました。
今後も環境に配慮した設計による製品の提供により、需要家の要望に応えてまいります。
グラビアインキ:
本年度は、食品包材用インキ、重袋・ダイレクトメール用インキの充実を図ると共に、環境対応製品及び機能性・高付加価値の製品開発に取り組んでまいりました。
環境に配慮した製品群であるノントルエン型インキ、水性インキは性能のレベルアップを図りました。機能性製品群であるUVカットインキ、ガスバリアインキ、レーザー発色インキ、ヒートシール剤等では、食品包装用途での鮮度保持や、食品及び食品包装の取扱いを向上させる機能を付与した製品を提供することに注力し、需要家から好評を得ることが出来ました。
また、高付加価値製品として、新たな意匠性インキを提案し、食品包装及び成形用途等、各種包装材料に採用されました。
今後も各包装材料分野への展開を進めるとともに、これら機能性・高付加価値製品を充実させてまいります。
当連結会計年度におけるインキ事業の研究開発費は3億4千2百万円であります。
(化成品事業)
本年度は、フィルム用マスターバッチ、自動車用マスターバッチを主体とした製品の開発・改良に取り組んでまいりました。
土岐第2工場のクリーン環境下における新製品の立ち上げに関しては、目標とした件数には至りませんでした。引き続きクリーン環境下における差別化した新製品の開発および立ち上げに取り組みます。特に、食品、医療用途、電子材料関係、エネルギー分野、光学フィルム関係を中心に、ユーザーとの共同開発テーマを積極的に進めてまいります。
コンパウンド事業に関しましては、受託案件である樹脂メーカーの内製化が更に加速されたことを受け、生産品目や生産工場の集約など、作業の合理化・自動化の技術提案を推進し、採算性重視・事業再構築に注力した収益改善活動に引き続き取り組みます。
マスターバッチにつきましては、当社の強みを活かして非ポリオレフィン分野へも展開し、品質でも差別化し中小ロットの納期対応を強化して拡販につなげてまいります。
海外生産拠点として着工したタイ工場が、本年1月から本稼動致しました。海外展開に伴う技術支援を一層注力し、国内で実績のある製品を中心に、当社のコア技術を活かした生産体制の構築を行います。
製・販・技が一体となりマーケット情報を共有してユーザーニーズに沿った製品開発を今後も進めてまいります。
当連結会計年度における化成品事業の研究開発費は6億1千4百万円であります。
(加工品事業)
本年度は、農業用ビニールハウス向け保温資材である「エナジーキーパー」を開発致しました。この「エナジーキーパー」は従来の塩ビ製保温資材と比較し、燃料消費量として約50%削減を可能とする保温性能が高く評価され、2014年度補正予算及び2015年度農林水産省「燃油価格高騰緊急対策」補助事業対象製品に認定されました。
今後も環境にやさしい高収益メーカーを目指して、環境対応型製品の開発に取り組んでまいります。
また、回転異形成形技術の高度化と新規製品の開発スピードアップの為、事業所内に試作機を1台追加導入し、新たに回転異形成形用金型の評価機として、3Dマイクロショットを導入致しました。
これからも試作設備の充実、評価装置の導入を積極的に行い、当社のコア技術である回転異形成形技術及び一軸延伸フィルム成形技術を生かした製品の開発を進めてまいります。
当連結会計年度における加工品事業の研究開発費は8千2百万円であります。
(全社)
分散技術の高度化をメインテーマとし新製品開発を掲げ、次世代コア事業の創出を命題として取り組んでおります。昨年度から、「産業用インクジェットインキの開発」「新規機能性コート剤の開発」などのテーマを生産部門へ移管し、売上高獲得につなげてまいりました。
「新規微分散技術の確立」においては、ポリマー合成、顔料・金属酸化物等、微粒子生成の技術確立を目指して活動し、特許出願も積極的に進めております。
今後も顧客の具体的なニーズと当社コア技術を融合させた、新製品開発活動に必要な新素材研究および関連要素技術の開発に注力してまいります。
当連結会計年度における全社の研究開発費は2億3百万円であります。
これらの基盤技術にさらなる磨きをかけ、また新規技術の調査・探求、研究成果を融合させて、製品の評価・分析技術力の向上を常に図っております。また知的財産権の保全強化活動に注力し、研究開発活動を支えております。
開発・技術部門では、部門内の連携をより強化し、コラボテーマ活動を積極的に行い、新規事業の創出・新製品の開発、顧客ニーズに迅速に対応できる体制を整備しております。
次世代コア事業の製品開発には、多様性を持った技術が必要であり、外部企業、研究機関等との連携・共同研究を行い開発技術向上に努めてまいりました。
IT、環境・エネルギー、医療などの新規事業創出分野では、微分散・合成反応技術を応用した製品部材を積極的に開発し、成果を上げております。
これら研究開発活動のスピードを上げ、市場ニーズ・お客様の要望に対応した環境適合製品、新機能性製品を今後も創出し続けてまいります。
なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は12億4千3百万円であります。
セグメント別の研究開発活動概要は次の通りです。
(インキ事業)
オフセットインキ:
本年度は、当社の主力製品であるヒートセットオフ輪プロセスインキ「ガイア」、枚葉プロセスインキ「セルボ」を主体に、顧客満足の獲得と環境に配慮した製品の開発・改良に取り組んでまいりました。印刷市場の変化縮小に対応し、需要家のニーズを確実に製品に反映した結果、製品選定が激化する市場に受入れられ、販売シェア確保に繋がりました。
今後は更なる販売シェアの増加を目指すため、新聞輪転用プロセスインキ「ニューズメジャークロマ」の適性向上に努めてまいります。また、近年注目度の高い省電力紫外線硬化型インキ「ジップキュアUV」では、製品ラインナップの充実を図りました。これら新ラインナップの市場投入により、新規顧客の獲得に努めてまいります。
印刷ケミカル製品であるオフセット印刷用補助剤は、特に環境に配慮した製品設計が必要な製品群でありますが、有機則非該当・PRTR非該当化の推進は勿論、より安全な製品の提供に努めてまいりました。
今後も環境に配慮した設計による製品の提供により、需要家の要望に応えてまいります。
グラビアインキ:
本年度は、食品包材用インキ、重袋・ダイレクトメール用インキの充実を図ると共に、環境対応製品及び機能性・高付加価値の製品開発に取り組んでまいりました。
環境に配慮した製品群であるノントルエン型インキ、水性インキは性能のレベルアップを図りました。機能性製品群であるUVカットインキ、ガスバリアインキ、レーザー発色インキ、ヒートシール剤等では、食品包装用途での鮮度保持や、食品及び食品包装の取扱いを向上させる機能を付与した製品を提供することに注力し、需要家から好評を得ることが出来ました。
また、高付加価値製品として、新たな意匠性インキを提案し、食品包装及び成形用途等、各種包装材料に採用されました。
今後も各包装材料分野への展開を進めるとともに、これら機能性・高付加価値製品を充実させてまいります。
当連結会計年度におけるインキ事業の研究開発費は3億4千2百万円であります。
(化成品事業)
本年度は、フィルム用マスターバッチ、自動車用マスターバッチを主体とした製品の開発・改良に取り組んでまいりました。
土岐第2工場のクリーン環境下における新製品の立ち上げに関しては、目標とした件数には至りませんでした。引き続きクリーン環境下における差別化した新製品の開発および立ち上げに取り組みます。特に、食品、医療用途、電子材料関係、エネルギー分野、光学フィルム関係を中心に、ユーザーとの共同開発テーマを積極的に進めてまいります。
コンパウンド事業に関しましては、受託案件である樹脂メーカーの内製化が更に加速されたことを受け、生産品目や生産工場の集約など、作業の合理化・自動化の技術提案を推進し、採算性重視・事業再構築に注力した収益改善活動に引き続き取り組みます。
マスターバッチにつきましては、当社の強みを活かして非ポリオレフィン分野へも展開し、品質でも差別化し中小ロットの納期対応を強化して拡販につなげてまいります。
海外生産拠点として着工したタイ工場が、本年1月から本稼動致しました。海外展開に伴う技術支援を一層注力し、国内で実績のある製品を中心に、当社のコア技術を活かした生産体制の構築を行います。
製・販・技が一体となりマーケット情報を共有してユーザーニーズに沿った製品開発を今後も進めてまいります。
当連結会計年度における化成品事業の研究開発費は6億1千4百万円であります。
(加工品事業)
本年度は、農業用ビニールハウス向け保温資材である「エナジーキーパー」を開発致しました。この「エナジーキーパー」は従来の塩ビ製保温資材と比較し、燃料消費量として約50%削減を可能とする保温性能が高く評価され、2014年度補正予算及び2015年度農林水産省「燃油価格高騰緊急対策」補助事業対象製品に認定されました。
今後も環境にやさしい高収益メーカーを目指して、環境対応型製品の開発に取り組んでまいります。
また、回転異形成形技術の高度化と新規製品の開発スピードアップの為、事業所内に試作機を1台追加導入し、新たに回転異形成形用金型の評価機として、3Dマイクロショットを導入致しました。
これからも試作設備の充実、評価装置の導入を積極的に行い、当社のコア技術である回転異形成形技術及び一軸延伸フィルム成形技術を生かした製品の開発を進めてまいります。
当連結会計年度における加工品事業の研究開発費は8千2百万円であります。
(全社)
分散技術の高度化をメインテーマとし新製品開発を掲げ、次世代コア事業の創出を命題として取り組んでおります。昨年度から、「産業用インクジェットインキの開発」「新規機能性コート剤の開発」などのテーマを生産部門へ移管し、売上高獲得につなげてまいりました。
「新規微分散技術の確立」においては、ポリマー合成、顔料・金属酸化物等、微粒子生成の技術確立を目指して活動し、特許出願も積極的に進めております。
今後も顧客の具体的なニーズと当社コア技術を融合させた、新製品開発活動に必要な新素材研究および関連要素技術の開発に注力してまいります。
当連結会計年度における全社の研究開発費は2億3百万円であります。
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