森下仁丹株式会社 業績等の概要 (2015年3月期)

(1)業績

当連結会計年度におけるわが国の経済は、政府の経済政策等による円安・株高が進み、着実な景況感の改善のなか、特に輸出企業を中心とした企業収益の改善が見られますが、昨年4月以降の消費税増税等の要因により、個人消費については勢いを欠く状況となっております。また、新興国の景気減速や欧州経済への警戒感などもあり先行き不透明な状況が続きました。
当社グループの属する健康関連業界も、健康意識の高まりは持続しているものの、業界内の競合激化などにより、当社グループを取り巻く環境は引き続き厳しい状況下にあります。
このような状況のなか、当社グループとしては、「伝統に縛られず、伝統を活かす」を理念に「伝統と技術と人材力を価値にする」をビジョンとして積極的な諸施策・諸活動を展開してまいりました。
当連結会計年度は、前年度期末の消費税増税を見込んだ駆け込み需要の反動の影響も大きく、売上高は9,817百万円(前年同期比5.0%減)と前年同期と比べ520百万円減収となりました。
利益面においては、売上総利益率の減少が大きく影響し、効果的なプロモーション活動など費用の効率化を図ったものの、営業利益は109百万円(前年同期比71.0%減)と前年同期と比べ268百万円減益となりました。
また、経常利益は126百万円(前年同期比69.3%減)と前年同期と比べ284百万円減益となりました。
さらには特別損益を入れた税金等調整前当期純利益は123百万円(前年同期比68.7%減)と前年同期と比べ271百万円減益となりました。税金等の調整後の当連結会計年度の当期純利益は99百万円(前年同期比72.8%減)と前年同期と比べ266百万円減益となりました。

セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
① ヘルスケア事業
当セグメントにおきましては、「鼻のど甜茶飴」のようなリバイバル・ヒット商品もありましたが、主力商品「ビフィーナ」を含むサプリメント類やOTC医薬品などは消費税増税の反動や競合激化により苦戦を強いられ、ヘルスケア事業の売上高は6,346百万円と前年同期と比べ869百万円減収となりました。
損益面では、当連結会計年度のセグメント損失は170百万円と前年同期と比べ376百万円減益となりました。

② カプセル受託事業
当セグメントにおきましては、フレーバーカプセルや医薬品カプセルなどの受託が引き続き好調に推移し、売上高は3,441百万円と前年同期と比べ373百万円増収となりました。
損益面では、当連結会計年度のセグメント利益は274百万円と前年同期と比べ99百万円の増益となりました。

③ その他
当セグメントにおきましては、売上高は29百万円と前年同期と比べ23百万円の減収となりました。
損益面では、当連結会計年度のセグメント利益は6百万円と前年同期と比べ8百万円増益となりました。

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は前連結会計年度末より318百万円増加し1,500百万円となりました。
当連結会計年度に係る区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は、1,070百万円の増加(前連結会計年度は1,003百万円の増加)となりました。その主な要因は、税金等調整前当期純利益123百万円、減価償却費705百万円、たな卸資産の減少242百万円、仕入債務の減少234百万円によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は、218百万円(前連結会計年度は794百万円の減少)となりました。その主な要因は、設備更新投資など有形固定資産の取得による支出263百万円、 補助金収入127百万円、投資有価証券の取得による支出66百万円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は、533百万円(前連結会計年度は71百万円の増加)となりました。その主な要因は長期借入金の返済による支出380百万円、配当金支払152百万円によるものであります。