有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10050N9
第一三共株式会社 業績等の概要 (2015年3月期)
(1) 業績
2015年3月にランバクシー・ラボラトリーズLtd.がサン・ファーマシューティカル・インダストリーズLtd.に吸収合併されたことにより、連結除外となりました。当連結会計年度はランバクシーグループを非継続事業と区分し、売上収益、営業利益及び税引前利益の金額はランバクシーグループを除いた継続事業のみの金額を表示しております。なお、前連結会計年度も当連結会計年度と同様に組み替えて表示しております。
当社グループの当連結会計年度(自 2014年4月1日 至 2015年3月31日)の売上収益は、202億円増収の9,194億円(前連結会計年度比2.3%増)となりました。日本における薬価改定や消費税率改定、ジェネリック医薬品の処方拡大による影響等があったものの、日本・アジア・中南米における主力品の伸長、及び為替の寄与(約285億円)等により、増収となりました。
営業利益は、385億円減益の744億円(前連結会計年度比34.1%減)となりました。連結子会社プレキシコンInc.の抗悪性腫瘍剤ゼルボラフの営業権を減損処理(350億円)したことによる売上総利益の減少や、国内事業再編に伴う経費(139億円)等により、減益となりました。
税引前利益は、330億円減益の799億円(前連結会計年度比29.2%減)となりました。為替差益がありましたものの、営業利益の減少を受け、減益となりました。
継続事業からの当期利益は、222億円減益の436億円(前連結会計年度比33.8%減)となりました。
親会社の所有者に帰属する当期利益は、2,612億円増益の3,221億円(前連結会計年度比428.6%増)となりました。ランバクシー・ラボラトリーズLtd.がサン・ファーマシューティカル・インダストリーズLtd.に吸収合併されたことによる税効果考慮後の子会社合併差益2,787億円(繰延税金負債として815億円計上)が発生したため大幅増益となりました。
地域別の売上収益は次のとおりであります。
① 日本
日本の売上収益は、5,492億円(前連結会計年度比1.0%減)となりました。
国内医薬では、ネキシウム、メマリー、イナビル、ランマーク、テネリア、プラリア、リクシアナ等が伸長したものの、薬価改定や消費税率改定、ジェネリック医薬品の処方拡大による影響等により、売上収益は4,770億円(前連結会計年度比0.9%減)となりました。この売上収益には、ジェネリック事業を主に取り扱う第一三共エスファ㈱の売上収益、並びに北里第一三共ワクチン㈱及びジャパンワクチン㈱等が取り扱うワクチン事業の売上収益が含まれております。当連結会計年度は新製品として、2014年5月にエフィエントを新発売いたしました。また、9月に田辺三菱製薬㈱の創製による2型糖尿病治療剤カナグルの共同販促を開始いたしました。さらに、リクシアナ(一般名エドキサバン)については心房細動領域及び静脈血栓塞栓症の両適応症を追加取得し、適応症追加に合わせて60mg錠を12月に新発売いたしました。
輸出医薬の売上収益は、215億円(前連結会計年度比3.1%減)となりました。
ヘルスケア(第一三共ヘルスケア㈱)の売上収益は、478億円(前連結会計年度比0.5%減)となりました。
(単位:億円)
(単位:億円)
② 北米
北米の売上収益は、2,299億円(前連結会計年度比8.4%増)となりました。現地通貨ベースでは20億9千1百万米ドル(前連結会計年度比1.2%減)となりました。
トライベンゾール、ウェルコール、エフィエント、ヴェノファー、インジェクタファーが増収となりましたが、ベニカー/ベニカーHCT、エイゾールが競合激化の影響を受け、減収となりました。当連結会計年度は新製品として、第一三共Inc.において、2015年2月にサベイサ(一般名エドキサバン)を新発売いたしました。
なお、第一三共Inc.は、主力品のプロモーション活動の一環として行った医師講演施策に関し、米国司法省より調査を受け、同省及びその他政府機関との間で和解に至りました。本和解に基づき、第一三共Inc.は約39百万米ドルの和解金を支払うと共に、保健福祉省監察総監室との間で、法令遵守に関する協定(Corporate Integrity Agreement)を締結いたしました。当社グループは、世界各国において今後とも一層法令遵守の徹底に努めて参ります。
(単位:百万米ドル)
(単位:百万米ドル)
③ 欧州
欧州の売上収益は、788億円(前連結会計年度比0.6%減)、現地通貨ベースでは5億6千8百万ユーロ(前連結会計年度比3.8%減)となりました。セビカー、セビカーHCTが増収となりましたが、オルメテック/オルメテックプラスが減収となりました。
(単位:百万ユーロ)
④ その他の地域
その他の地域の売上収益は、615億円(前連結会計年度比16.4%増)となりました。
中国、ブラジル等において、オルメサルタン、クラビット等主力品が伸長いたしました。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、63億円増加の1,894億円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前利益799億円、減価償却費及び償却費420億円及び減損損失376億円等の非資金項目のほか、法人所得税の支払等による資金の減少により、1,428億円の収入(前連結会計年度比1,055億円の収入増加)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、設備投資及び子会社の取得等により、213億円の支出(前連結会計年度比1,401億円の支出減少)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、社債の償還、借入金の返済及び配当金の支払等により、1,322億円の支出(前連結会計年度比2,325億円の支出増加)となりました。
(3) サン・ファーマシューティカル・インダストリーズLtd.によるランバクシー・ラボラトリーズLtd.の吸収合併に
ついて
当社は、2014年4月、サン・ファーマシューティカル・インダストリーズLtd.がランバクシー・ラボラトリーズLtd.を吸収合併し、その対価としてランバクシー・ラボラトリーズLtd.の株式1株に対しサン・ファーマシューティカル・インダストリーズLtd.の株式0.8株を当社が受領する契約を締結いたしました。
2015年3月24日にすべての合併手続が完了し、当社はサン・ファーマシューティカル・インダストリーズLtd.の株式を約9%所有することとなりました。
本手続により発生した子会社合併差益2,787億円(税効果考慮後)、合併関連費用並びにランバクシーグループの最終損益は、当社グループの当連結会計年度において非継続事業からの当期利益として計上しております。
なお、当社はこの手続により所有したサン・ファーマシューティカル・インダストリーズLtd.の株式を、2015年4月、さらなる企業価値向上の観点からすべて売却いたしました。
(4) IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項
(のれんの償却)
日本基準では、のれんは、その効果が発現すると見積もられる期間で償却することとしておりましたが、IFRSでは、IFRS移行日以降、のれんの償却を行っておりません。
(無形資産)
日本基準では、技術導入契約の一時金等の支出は、費用として認識しておりましたが、IFRSでは、IAS第38号による無形資産の定義を満たすものについては資産化しております。
2015年3月にランバクシー・ラボラトリーズLtd.がサン・ファーマシューティカル・インダストリーズLtd.に吸収合併されたことにより、連結除外となりました。当連結会計年度はランバクシーグループを非継続事業と区分し、売上収益、営業利益及び税引前利益の金額はランバクシーグループを除いた継続事業のみの金額を表示しております。なお、前連結会計年度も当連結会計年度と同様に組み替えて表示しております。
当社グループの当連結会計年度(自 2014年4月1日 至 2015年3月31日)の売上収益は、202億円増収の9,194億円(前連結会計年度比2.3%増)となりました。日本における薬価改定や消費税率改定、ジェネリック医薬品の処方拡大による影響等があったものの、日本・アジア・中南米における主力品の伸長、及び為替の寄与(約285億円)等により、増収となりました。
営業利益は、385億円減益の744億円(前連結会計年度比34.1%減)となりました。連結子会社プレキシコンInc.の抗悪性腫瘍剤ゼルボラフの営業権を減損処理(350億円)したことによる売上総利益の減少や、国内事業再編に伴う経費(139億円)等により、減益となりました。
税引前利益は、330億円減益の799億円(前連結会計年度比29.2%減)となりました。為替差益がありましたものの、営業利益の減少を受け、減益となりました。
継続事業からの当期利益は、222億円減益の436億円(前連結会計年度比33.8%減)となりました。
親会社の所有者に帰属する当期利益は、2,612億円増益の3,221億円(前連結会計年度比428.6%増)となりました。ランバクシー・ラボラトリーズLtd.がサン・ファーマシューティカル・インダストリーズLtd.に吸収合併されたことによる税効果考慮後の子会社合併差益2,787億円(繰延税金負債として815億円計上)が発生したため大幅増益となりました。
地域別の売上収益は次のとおりであります。
① 日本
日本の売上収益は、5,492億円(前連結会計年度比1.0%減)となりました。
国内医薬では、ネキシウム、メマリー、イナビル、ランマーク、テネリア、プラリア、リクシアナ等が伸長したものの、薬価改定や消費税率改定、ジェネリック医薬品の処方拡大による影響等により、売上収益は4,770億円(前連結会計年度比0.9%減)となりました。この売上収益には、ジェネリック事業を主に取り扱う第一三共エスファ㈱の売上収益、並びに北里第一三共ワクチン㈱及びジャパンワクチン㈱等が取り扱うワクチン事業の売上収益が含まれております。当連結会計年度は新製品として、2014年5月にエフィエントを新発売いたしました。また、9月に田辺三菱製薬㈱の創製による2型糖尿病治療剤カナグルの共同販促を開始いたしました。さらに、リクシアナ(一般名エドキサバン)については心房細動領域及び静脈血栓塞栓症の両適応症を追加取得し、適応症追加に合わせて60mg錠を12月に新発売いたしました。
輸出医薬の売上収益は、215億円(前連結会計年度比3.1%減)となりました。
ヘルスケア(第一三共ヘルスケア㈱)の売上収益は、478億円(前連結会計年度比0.5%減)となりました。
(単位:億円)
区分 | 前連結会計年度 (自 2013年4月1日 至 2014年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2014年4月1日 至 2015年3月31日) | 増減 |
国内医薬 | 4,814 | 4,770 | △43 △0.9% |
輸出医薬 | 222 | 215 | △7 △3.1% |
ヘルスケア | 481 | 478 | △3 △0.5% |
(単位:億円)
製品名 | 前連結会計年度 (自 2013年4月1日 至 2014年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2014年4月1日 至 2015年3月31日) | 増減 |
オルメテック 高血圧症治療剤 | 791 | 763 | △28 △3.5% |
ネキシウム 抗潰瘍剤 | 542 | 693 | 151 27.9% |
ロキソニン 消炎鎮痛剤 (うちロキソニンテープ) | 593 (352) | 495 (311) | △98 △16.5% |
メマリー アルツハイマー型認知症治療剤 | 333 | 368 | 35 10.5% |
クラビット 合成抗菌剤 | 335 | 278 | △57 △16.9% |
レザルタス 高血圧症治療剤 | 185 | 184 | △0 △0.3% |
アーチスト 高血圧・狭心症・ 慢性心不全症治療剤 | 224 | 181 | △43 △19.1% |
オムニパーク 造影剤 | 197 | 172 | △25 △12.5% |
イナビル 抗インフルエンザウイルス剤 | 134 | 166 | 31 23.4% |
メバロチン 高コレステロール血症治療剤 | 215 | 162 | △53 △24.8% |
ユリーフ 排尿障害治療剤 | 114 | 115 | 1 0.7% |
ランマーク 癌骨転移治療剤 | 81 | 102 | 21 26.1% |
テネリア 2型糖尿病治療剤 | 15 | 76 | 60 390.5% |
プラリア 骨粗鬆症治療剤 | 32 | 73 | 42 131.8% |
リクシアナ 抗凝固剤 | 4 | 36 | 32 792.8% |
エフィエント 抗血小板剤 | - | 7 | 7 -% |
② 北米
北米の売上収益は、2,299億円(前連結会計年度比8.4%増)となりました。現地通貨ベースでは20億9千1百万米ドル(前連結会計年度比1.2%減)となりました。
トライベンゾール、ウェルコール、エフィエント、ヴェノファー、インジェクタファーが増収となりましたが、ベニカー/ベニカーHCT、エイゾールが競合激化の影響を受け、減収となりました。当連結会計年度は新製品として、第一三共Inc.において、2015年2月にサベイサ(一般名エドキサバン)を新発売いたしました。
なお、第一三共Inc.は、主力品のプロモーション活動の一環として行った医師講演施策に関し、米国司法省より調査を受け、同省及びその他政府機関との間で和解に至りました。本和解に基づき、第一三共Inc.は約39百万米ドルの和解金を支払うと共に、保健福祉省監察総監室との間で、法令遵守に関する協定(Corporate Integrity Agreement)を締結いたしました。当社グループは、世界各国において今後とも一層法令遵守の徹底に努めて参ります。
(単位:百万米ドル)
製品名 | 前連結会計年度 (自 2013年4月1日 至 2014年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2014年4月1日 至 2015年3月31日) | 増減 |
ベニカー/ベニカーHCT 高血圧症治療剤 | 857 | 700 | △156 △18.2% |
エイゾール 高血圧症治療剤 | 174 | 166 | △8 △4.4% |
トライベンゾール 高血圧症治療剤 | 90 | 103 | 13 14.3% |
ウェルコール 高コレステロール血症治療剤 ・2型糖尿病治療剤 | 422 | 431 | 9 2.2% |
エフィエント 抗血小板剤 (共同販促収入) | 154 | 160 | 6 3.7% |
サベイサ 抗凝固剤 | - | 6 | 6 -% |
(単位:百万米ドル)
製品名 | 前連結会計年度 (自 2013年4月1日 至 2014年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2014年4月1日 至 2015年3月31日) | 増減 |
ヴェノファー 貧血治療剤 | 248 | 260 | 12 4.7% |
インジェクタファー 貧血治療剤 | 13 | 69 | 56 431.9% |
③ 欧州
欧州の売上収益は、788億円(前連結会計年度比0.6%減)、現地通貨ベースでは5億6千8百万ユーロ(前連結会計年度比3.8%減)となりました。セビカー、セビカーHCTが増収となりましたが、オルメテック/オルメテックプラスが減収となりました。
(単位:百万ユーロ)
製品名 | 前連結会計年度 (自 2013年4月1日 至 2014年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2014年4月1日 至 2015年3月31日) | 増減 |
オルメテック/オルメテックプラス 高血圧症治療剤 | 331 | 272 | △59 △17.9% |
セビカー 高血圧症治療剤 | 100 | 127 | 26 26.1% |
セビカーHCT 高血圧症治療剤 | 57 | 71 | 15 25.8% |
④ その他の地域
その他の地域の売上収益は、615億円(前連結会計年度比16.4%増)となりました。
中国、ブラジル等において、オルメサルタン、クラビット等主力品が伸長いたしました。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、63億円増加の1,894億円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前利益799億円、減価償却費及び償却費420億円及び減損損失376億円等の非資金項目のほか、法人所得税の支払等による資金の減少により、1,428億円の収入(前連結会計年度比1,055億円の収入増加)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、設備投資及び子会社の取得等により、213億円の支出(前連結会計年度比1,401億円の支出減少)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、社債の償還、借入金の返済及び配当金の支払等により、1,322億円の支出(前連結会計年度比2,325億円の支出増加)となりました。
(3) サン・ファーマシューティカル・インダストリーズLtd.によるランバクシー・ラボラトリーズLtd.の吸収合併に
ついて
当社は、2014年4月、サン・ファーマシューティカル・インダストリーズLtd.がランバクシー・ラボラトリーズLtd.を吸収合併し、その対価としてランバクシー・ラボラトリーズLtd.の株式1株に対しサン・ファーマシューティカル・インダストリーズLtd.の株式0.8株を当社が受領する契約を締結いたしました。
2015年3月24日にすべての合併手続が完了し、当社はサン・ファーマシューティカル・インダストリーズLtd.の株式を約9%所有することとなりました。
本手続により発生した子会社合併差益2,787億円(税効果考慮後)、合併関連費用並びにランバクシーグループの最終損益は、当社グループの当連結会計年度において非継続事業からの当期利益として計上しております。
なお、当社はこの手続により所有したサン・ファーマシューティカル・インダストリーズLtd.の株式を、2015年4月、さらなる企業価値向上の観点からすべて売却いたしました。
(4) IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項
(のれんの償却)
日本基準では、のれんは、その効果が発現すると見積もられる期間で償却することとしておりましたが、IFRSでは、IFRS移行日以降、のれんの償却を行っておりません。
(無形資産)
日本基準では、技術導入契約の一時金等の支出は、費用として認識しておりましたが、IFRSでは、IAS第38号による無形資産の定義を満たすものについては資産化しております。
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このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00984] S10050N9)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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