有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10050OZ
コニカミノルタ株式会社 研究開発活動 (2015年3月期)
経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループは、経営理念である「新しい価値の創造」及び「Giving Shape to Ideas」というお客様への約束を掲げ、材料・光学・微細加工・画像の4分野のコア技術に関わる研究開発はもとより、コア技術を高度化し更に複合化・融合化することによるお客様本位の新製品・新技術の開発を進めており、開発から生産、販売、サービスの各プロセスにおける品質向上の仕組みをグローバルに整え、実践しております。それが評価されて、一般財団法人日本科学技術連盟が実施した第8回「企業の品質経営度調査」において、総合ランキング1位を獲得しました。また、持続可能な地球・社会の実現をめざし「環境」をメインテーマとして、省エネルギー、リサイクル可能な環境配慮型製品の開発も進めております。その結果、日本経済新聞社が実施した第18回「環境経営度調査」において、製造業総合ランキング1位を獲得しました。
当連結会計年度の4月に東京サイト八王子内に技術開発の中核拠点として機能する新研究開発棟を開設しました。主力の情報機器事業の成長をけん引するデジタル印刷システムの開発機能を集約し、さらに事業部門の枠を超えた技術の融合・複合化の加速や、社内外のオープンイノベーションの促進を通じ、新しい「価値」の創造を目指します。
当社全体の研究活動は、中期経営計画「TRANSFORM 2016」に基づいた新たな中期経営戦略基本方針(持続的な利益成長の実現、顧客密着型企業への変革、強靭な企業体質の確立)に対応して、「持続的成長に向けたインキュベーションの加速」、「顧客価値につながる差別化技術の仕込み」、「一流を目指す技術人財、開発組織力の強化」の新たな3つの技術戦略の基本方針を定め推進してまいります。
既存事業のプロダクションプリント領域では、出力枚数が多く、特に多彩な用紙への対応力と高い生産性が求められるヘビープロダクションプリント領域へ、コニカミノルタ独自のサービス展開と合わせて業容を広げてまいります。また、ヘルスケア領域では、ハンドキャリー型で最高レベルの分解能を実現した超音波画像診断装置を開発し、発売しました。これを機に超音波事業の展開を加速してまいります。
新たな成長領域として環境・エネルギー、健康・安全安心分野に狙いを定めた新規テーマの開発も行っております。その一例として、インクジェット捺染プリンターが挙げられます。従来のアナログ捺染プリンターと比較して水・エネルギーの使用量を大きく削減し、環境負荷低減と高品質・高画質を両立しました。中国における環境規制の強化に対応し、事業拠点を上海に設立し、中国展開を積極的に推進してまいります。また、サービス事業への転換を積極的に推進すべく立ち上げたBusiness Innovation Center(BIC)のシンガポール拠点で、シンガポール国立インフォコム研究所との研究協同協定を締結しました。新たな成長を目指したビジネス変革に向けて様々な領域で、地域に密着したビジネスインキュベーションを開始して行きます。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、前連結会計年度比46億円(6.7%)増加の742億円となりました。また、各事業部門別の研究の目的、主要課題、研究成果及び研究開発費は以下のとおりであります。なお、研究開発費については、以下の事業部門に含まれない金額及び基礎研究費用131億円(前連結会計年度比2.6%増)が含まれております。
(1)情報機器事業
情報機器事業部門においては、主に複合機やデジタル印刷システムの情報機器から資材、各種ソフトウェア、システムソリューションに至るまで幅広く研究開発を実施し、個々のお客様の働き方に合わせたクラウド利用サービス、ワークフローソリューションのご提案を合わせて行っております。
当連結会計年度の主な成果としてプロダクションプリント分野では、ヘビープロダクションプリント領域へ本格展開を狙いデジタル印刷システム「bizhub PRESS(ビズハブ プレス) C1100 / C1085」及び「bizhub PRESS 2250P」を開発・商品化いたしました。カラーデジタル印刷システムのフラッグシップ機として高い基本性能を持つ「bizhub PRESS C1100シリーズ」は、オフセット印刷と併用できる高品質出力を実現しております。出力再現できる色域を大幅に拡大した「デジタルトナーHDE」を採用し、新開発の定着機構で薄紙から厚紙、さらに光沢紙やマットコート紙等の様々な用紙への対応力を向上させながら、毎時5000面以上の高い生産性を達成しています。「bizhub PRESS 2250P」は、モノクロデジタル印刷システムとして毎分250面、毎時約15,000面の両面出力を実現する、高生産性、高画質、高い用紙対応力を兼ね備えたデジタル印刷システムです。これらの商品は、オフセット印刷とのシームレスなワークフローを実現するために、商業印刷市場でグローバルに展開している業界標準のワークフローとの相互連携が可能です。印刷生産現場でのデジタル印刷とオフセット印刷のハイブリッド出力を前提としたワークフローを確立することができ、印刷業務における効率化と利便性、機動性を向上させ、印刷に携わるお客様の業容拡大に貢献いたします。
オフィス分野では、クラウドサービスとの連携により、複合機からクラウド上に保存した情報やドキュメントを活用できる機能を提供しています。コニカミノルタのモバイルアプリケーション「PageScope Mobile(ページスコープ モバイル)」を活用することで、クラウド上のデータやモバイル端末内のドキュメントを複合機での印刷や、複合機でスキャンしたデータをクラウド上へ保存する等、情報の共有とその活用の幅を広げ、高機能とユーザビリティーの高い操作性を提供しております。
モバイル端末との連携においては、「Microsoft Exchange Server」(注1)と「NFC(Near Field Communication)」への新たな対応や、業界標準プリントである、「Air Print」(注2)、「Mopria」(注3)、「Google Cloud Print」(注4)への対応を進め、お客様のワークフローへのサポートを強化しています。
当社グループは、持続可能な地球・社会の実現を目指した長期環境ビジョン「エコビジョン2050」を策定しており、2050年の製品ライフサイクルにおけるCO2排出量を2005年の80%削減する等の高い目標を掲げています。昨年度発売したA4カラー複合機「bizhub C3850」が業界で初めて新基準のエコマーク認証を取得しました。新基準は、ドイツ「ブルーエンジェル」等各国の環境ラベルとの相互認証の推進を考慮しており、使用段階のエネルギー消費に関して先導的なレベルの基準値が設定されました。また、資源循環に貢献する製品設計や使用済み機器・消耗品回収の仕組み、化学物質、TVOC(総揮発性有機化合物)の厳しい基準値が設けられております。今後も認証取得機種を増やして行く計画です。
デザイン面においては、A3カラー複合機「bizhub」シリーズ5機種(bizhub C554e/C454e/C364e/C284e/C224e)が中国のデザイン賞「China Red Star Design Award 2014」を受賞しており、日本のグッドデザイン賞(2013年)及びドイツの「reddotデザイン賞2014」に続き3つ目の受賞となり、グローバルで高く評価されています。
インクジェット分野においては、微小インクの高精度着弾を実現するMEMS精密加工技術を採用したMEMSインクジェットヘッド、アナログ捺染プリンター(スクリーン印刷)の生産速度に匹敵するシングルパス方式採用のインクジェット捺染プリンター、B2サイズの両面印刷を可能にした商業印刷用インクジェットプリンター「KM-1」を開発する等、拡大し続けるアプリケーションへの対応や、各市場での高画質・高生産性ニーズに対応する研究開発を推進しております。
当事業に係る研究開発費は、前連結会計年度比34億円(8.6%)増加の432億円となりました。
(注1)Microsoft Exchange Serverは、Microsoft Corporationの商標又は登録商標です。
(注2)AirPrintは、Apple Inc.の商標又は登録商標です。
(注3)Mopriaは、Mopria™Allianceの商標又は登録商標です。
(注4)Google Cloud Printは、Google Inc.の商標又は登録商標です。
(2)ヘルスケア事業
ヘルスケア事業においては、主にデジタルX線画像読取装置(CR:コンピューテッドラジオグラフィー)「REGIUS(レジウス)」シリーズ及びフラットパネルディテクタ(FPD)搭載のデジタルX線撮影装置(DR:デジタルラジオグラフィー)のラインナップ拡充や電子カルテ、情報システムと連携した医療機関のIT化を図るシステムソリューションビジネスの強化に加え、超音波画像診断装置シリーズの拡充等により、大規模病院と地域の診療所等との医療連携、地域連携の実現やヘルスケア事業の中長期的拡大を図る研究開発を実施しております。
当連結会計年度においては、2011年の発売以来多くの医療現場で高い評価をいただいておりますワイヤレスタイプカセッテ型DR「AeroDR(エアロディーアール)」シリーズの特長を継承しながら、筐体及び構成部品の設計を見直すことで2.6kgという更なる軽量化、耐荷重、耐落下性能、防水設計といった堅牢性の向上を実現した「AeroDR PREMIUM」(14×17インチサイズ)を発売いたしました。「AeroDR PREMIUM」では、次の撮影までのサイクルタイムも従来の約1/2と大幅に短縮し、順番待ち時間の短縮等患者様への負担も軽減されご好評をいただいております。
サービス・ソリューション分野におきましては、医療画像データや画像判定業務に関連する試験情報をオンラインで収集・管理し、画像判定の支援を行う臨床試験支援システム「Trial BOX」を新規に開発いたしました。その結果、「連携BOXサービス」、「遠隔読影支援サービス」等、これまでご好評を頂いておりますICTサービスプラットフォーム「infomity」サービスに加え、製薬会社や医療機関にてイメージングを専門とした臨床試験支援にご利用いただける「臨床試験支援サービス」をご提供することができました。また、多職種協働による在宅チーム医療を支援する「在宅メディケアクラウド」も「infomity」サービスに加えて、患者様ごとの医療/看護/介護情報が俯瞰できる「Dynamic Patient View」機能の開発により、ラインナップの拡充を図りました。
超音波画像診断分野では、ハンドキャリー型で最高レベルの分解能を実現した超音波画像診断装置「SONIMAGE (ソニマージュ)HS1」を発売いたしました。「SONIMAGE HS1」は、コニカミノルタが2014年1月に事業統合したパナソニックヘルスケア株式会社超音波部門の30年以上の歴史ある超音波診断装置の技術と、コニカミノルタの写真フィルムで培った材料技術やX線画像診断分野で蓄積された画像処理技術を融合し開発された商品であり、超音波プローブに独自開発した音響材料を用いて高感度化と広帯域化の両立を実現するとともに、高次高調波を用いた「広帯域ハーモニックイメージング」によって従来よりも多くの高調波成分を使って画像化できるようにしました。さらにX線画像診断分野で培った画像処理技術を応用し、組織の描出力を飛躍的に高め、クラス最高レベルの分解能を実現させました。「SONIMAGE HS1」はその可搬性高いコンパクトなボディや様々な検査スタイルに対応できるデザインは、多くのご評価をいただき、2014年度のグッドデザイン賞を受賞いたしました。
今後も、医療用画像分野において最先端の技術開発に挑戦し、質の高い製品・サービス・ソリューションを通じてお客様へ新たな価値をご提供できるよう取り組んでまいります。
当事業に係る研究開発費は、前連結会計年度比14億円(36.8%)増加の53億円となりました。
(3)産業用材料・機器事業
産業用材料事業分野においては、液晶画面の基幹部材となる偏光板用保護フィルムの薄膜化等TACフィルムの高機能化・多機能化の開発、材料技術を生かした機能性フィルム(遮熱フィルム等付加価値製品)、有機素材の研究開発を実施しております。
次世代照明として期待される有機EL照明では、当社独自のコア技術を活用し、薄く軽い樹脂基板によるフレキシブルタイプで調色機能付き製品の販売を開始しました。
機器事業分野における産業用測定機器部門では、これまでディスプレイ・光源色測定におけるトップメーカーとして、高品質な製品を提供してまいりました。市場の要望に確実に応え、総合的な光源色測定分野においても、確固たるトップポジションを維持しております。光学機器部門においては、光学設計技術や微細加工技術を活かした試作エンジニアリングサービスの立上げや新規アイテムの創出に向けた取組みに注力してまいりました。
当事業に係る研究開発費は、前連結会計年度比5億円(4.0%)減少の125億円となりました。
当連結会計年度の4月に東京サイト八王子内に技術開発の中核拠点として機能する新研究開発棟を開設しました。主力の情報機器事業の成長をけん引するデジタル印刷システムの開発機能を集約し、さらに事業部門の枠を超えた技術の融合・複合化の加速や、社内外のオープンイノベーションの促進を通じ、新しい「価値」の創造を目指します。
当社全体の研究活動は、中期経営計画「TRANSFORM 2016」に基づいた新たな中期経営戦略基本方針(持続的な利益成長の実現、顧客密着型企業への変革、強靭な企業体質の確立)に対応して、「持続的成長に向けたインキュベーションの加速」、「顧客価値につながる差別化技術の仕込み」、「一流を目指す技術人財、開発組織力の強化」の新たな3つの技術戦略の基本方針を定め推進してまいります。
既存事業のプロダクションプリント領域では、出力枚数が多く、特に多彩な用紙への対応力と高い生産性が求められるヘビープロダクションプリント領域へ、コニカミノルタ独自のサービス展開と合わせて業容を広げてまいります。また、ヘルスケア領域では、ハンドキャリー型で最高レベルの分解能を実現した超音波画像診断装置を開発し、発売しました。これを機に超音波事業の展開を加速してまいります。
新たな成長領域として環境・エネルギー、健康・安全安心分野に狙いを定めた新規テーマの開発も行っております。その一例として、インクジェット捺染プリンターが挙げられます。従来のアナログ捺染プリンターと比較して水・エネルギーの使用量を大きく削減し、環境負荷低減と高品質・高画質を両立しました。中国における環境規制の強化に対応し、事業拠点を上海に設立し、中国展開を積極的に推進してまいります。また、サービス事業への転換を積極的に推進すべく立ち上げたBusiness Innovation Center(BIC)のシンガポール拠点で、シンガポール国立インフォコム研究所との研究協同協定を締結しました。新たな成長を目指したビジネス変革に向けて様々な領域で、地域に密着したビジネスインキュベーションを開始して行きます。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、前連結会計年度比46億円(6.7%)増加の742億円となりました。また、各事業部門別の研究の目的、主要課題、研究成果及び研究開発費は以下のとおりであります。なお、研究開発費については、以下の事業部門に含まれない金額及び基礎研究費用131億円(前連結会計年度比2.6%増)が含まれております。
(1)情報機器事業
情報機器事業部門においては、主に複合機やデジタル印刷システムの情報機器から資材、各種ソフトウェア、システムソリューションに至るまで幅広く研究開発を実施し、個々のお客様の働き方に合わせたクラウド利用サービス、ワークフローソリューションのご提案を合わせて行っております。
当連結会計年度の主な成果としてプロダクションプリント分野では、ヘビープロダクションプリント領域へ本格展開を狙いデジタル印刷システム「bizhub PRESS(ビズハブ プレス) C1100 / C1085」及び「bizhub PRESS 2250P」を開発・商品化いたしました。カラーデジタル印刷システムのフラッグシップ機として高い基本性能を持つ「bizhub PRESS C1100シリーズ」は、オフセット印刷と併用できる高品質出力を実現しております。出力再現できる色域を大幅に拡大した「デジタルトナーHDE」を採用し、新開発の定着機構で薄紙から厚紙、さらに光沢紙やマットコート紙等の様々な用紙への対応力を向上させながら、毎時5000面以上の高い生産性を達成しています。「bizhub PRESS 2250P」は、モノクロデジタル印刷システムとして毎分250面、毎時約15,000面の両面出力を実現する、高生産性、高画質、高い用紙対応力を兼ね備えたデジタル印刷システムです。これらの商品は、オフセット印刷とのシームレスなワークフローを実現するために、商業印刷市場でグローバルに展開している業界標準のワークフローとの相互連携が可能です。印刷生産現場でのデジタル印刷とオフセット印刷のハイブリッド出力を前提としたワークフローを確立することができ、印刷業務における効率化と利便性、機動性を向上させ、印刷に携わるお客様の業容拡大に貢献いたします。
オフィス分野では、クラウドサービスとの連携により、複合機からクラウド上に保存した情報やドキュメントを活用できる機能を提供しています。コニカミノルタのモバイルアプリケーション「PageScope Mobile(ページスコープ モバイル)」を活用することで、クラウド上のデータやモバイル端末内のドキュメントを複合機での印刷や、複合機でスキャンしたデータをクラウド上へ保存する等、情報の共有とその活用の幅を広げ、高機能とユーザビリティーの高い操作性を提供しております。
モバイル端末との連携においては、「Microsoft Exchange Server」(注1)と「NFC(Near Field Communication)」への新たな対応や、業界標準プリントである、「Air Print」(注2)、「Mopria」(注3)、「Google Cloud Print」(注4)への対応を進め、お客様のワークフローへのサポートを強化しています。
当社グループは、持続可能な地球・社会の実現を目指した長期環境ビジョン「エコビジョン2050」を策定しており、2050年の製品ライフサイクルにおけるCO2排出量を2005年の80%削減する等の高い目標を掲げています。昨年度発売したA4カラー複合機「bizhub C3850」が業界で初めて新基準のエコマーク認証を取得しました。新基準は、ドイツ「ブルーエンジェル」等各国の環境ラベルとの相互認証の推進を考慮しており、使用段階のエネルギー消費に関して先導的なレベルの基準値が設定されました。また、資源循環に貢献する製品設計や使用済み機器・消耗品回収の仕組み、化学物質、TVOC(総揮発性有機化合物)の厳しい基準値が設けられております。今後も認証取得機種を増やして行く計画です。
デザイン面においては、A3カラー複合機「bizhub」シリーズ5機種(bizhub C554e/C454e/C364e/C284e/C224e)が中国のデザイン賞「China Red Star Design Award 2014」を受賞しており、日本のグッドデザイン賞(2013年)及びドイツの「reddotデザイン賞2014」に続き3つ目の受賞となり、グローバルで高く評価されています。
インクジェット分野においては、微小インクの高精度着弾を実現するMEMS精密加工技術を採用したMEMSインクジェットヘッド、アナログ捺染プリンター(スクリーン印刷)の生産速度に匹敵するシングルパス方式採用のインクジェット捺染プリンター、B2サイズの両面印刷を可能にした商業印刷用インクジェットプリンター「KM-1」を開発する等、拡大し続けるアプリケーションへの対応や、各市場での高画質・高生産性ニーズに対応する研究開発を推進しております。
当事業に係る研究開発費は、前連結会計年度比34億円(8.6%)増加の432億円となりました。
(注1)Microsoft Exchange Serverは、Microsoft Corporationの商標又は登録商標です。
(注2)AirPrintは、Apple Inc.の商標又は登録商標です。
(注3)Mopriaは、Mopria™Allianceの商標又は登録商標です。
(注4)Google Cloud Printは、Google Inc.の商標又は登録商標です。
(2)ヘルスケア事業
ヘルスケア事業においては、主にデジタルX線画像読取装置(CR:コンピューテッドラジオグラフィー)「REGIUS(レジウス)」シリーズ及びフラットパネルディテクタ(FPD)搭載のデジタルX線撮影装置(DR:デジタルラジオグラフィー)のラインナップ拡充や電子カルテ、情報システムと連携した医療機関のIT化を図るシステムソリューションビジネスの強化に加え、超音波画像診断装置シリーズの拡充等により、大規模病院と地域の診療所等との医療連携、地域連携の実現やヘルスケア事業の中長期的拡大を図る研究開発を実施しております。
当連結会計年度においては、2011年の発売以来多くの医療現場で高い評価をいただいておりますワイヤレスタイプカセッテ型DR「AeroDR(エアロディーアール)」シリーズの特長を継承しながら、筐体及び構成部品の設計を見直すことで2.6kgという更なる軽量化、耐荷重、耐落下性能、防水設計といった堅牢性の向上を実現した「AeroDR PREMIUM」(14×17インチサイズ)を発売いたしました。「AeroDR PREMIUM」では、次の撮影までのサイクルタイムも従来の約1/2と大幅に短縮し、順番待ち時間の短縮等患者様への負担も軽減されご好評をいただいております。
サービス・ソリューション分野におきましては、医療画像データや画像判定業務に関連する試験情報をオンラインで収集・管理し、画像判定の支援を行う臨床試験支援システム「Trial BOX」を新規に開発いたしました。その結果、「連携BOXサービス」、「遠隔読影支援サービス」等、これまでご好評を頂いておりますICTサービスプラットフォーム「infomity」サービスに加え、製薬会社や医療機関にてイメージングを専門とした臨床試験支援にご利用いただける「臨床試験支援サービス」をご提供することができました。また、多職種協働による在宅チーム医療を支援する「在宅メディケアクラウド」も「infomity」サービスに加えて、患者様ごとの医療/看護/介護情報が俯瞰できる「Dynamic Patient View」機能の開発により、ラインナップの拡充を図りました。
超音波画像診断分野では、ハンドキャリー型で最高レベルの分解能を実現した超音波画像診断装置「SONIMAGE (ソニマージュ)HS1」を発売いたしました。「SONIMAGE HS1」は、コニカミノルタが2014年1月に事業統合したパナソニックヘルスケア株式会社超音波部門の30年以上の歴史ある超音波診断装置の技術と、コニカミノルタの写真フィルムで培った材料技術やX線画像診断分野で蓄積された画像処理技術を融合し開発された商品であり、超音波プローブに独自開発した音響材料を用いて高感度化と広帯域化の両立を実現するとともに、高次高調波を用いた「広帯域ハーモニックイメージング」によって従来よりも多くの高調波成分を使って画像化できるようにしました。さらにX線画像診断分野で培った画像処理技術を応用し、組織の描出力を飛躍的に高め、クラス最高レベルの分解能を実現させました。「SONIMAGE HS1」はその可搬性高いコンパクトなボディや様々な検査スタイルに対応できるデザインは、多くのご評価をいただき、2014年度のグッドデザイン賞を受賞いたしました。
今後も、医療用画像分野において最先端の技術開発に挑戦し、質の高い製品・サービス・ソリューションを通じてお客様へ新たな価値をご提供できるよう取り組んでまいります。
当事業に係る研究開発費は、前連結会計年度比14億円(36.8%)増加の53億円となりました。
(3)産業用材料・機器事業
産業用材料事業分野においては、液晶画面の基幹部材となる偏光板用保護フィルムの薄膜化等TACフィルムの高機能化・多機能化の開発、材料技術を生かした機能性フィルム(遮熱フィルム等付加価値製品)、有機素材の研究開発を実施しております。
次世代照明として期待される有機EL照明では、当社独自のコア技術を活用し、薄く軽い樹脂基板によるフレキシブルタイプで調色機能付き製品の販売を開始しました。
機器事業分野における産業用測定機器部門では、これまでディスプレイ・光源色測定におけるトップメーカーとして、高品質な製品を提供してまいりました。市場の要望に確実に応え、総合的な光源色測定分野においても、確固たるトップポジションを維持しております。光学機器部門においては、光学設計技術や微細加工技術を活かした試作エンジニアリングサービスの立上げや新規アイテムの創出に向けた取組みに注力してまいりました。
当事業に係る研究開発費は、前連結会計年度比5億円(4.0%)減少の125億円となりました。
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