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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100TSH8 (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 株式会社フーディソン 事業の内容 (2024年3月期)


沿革メニュー関係会社の状況

当社グループ(当社及び当社関係会社)は「世界の食をもっと楽しく」というミッションのもと、「生鮮流通に新しい循環を」というビジョンを掲げ、食産業にて生鮮流通プラットフォーム事業を展開しております。
これらのミッション及びビジョンを実現するために、BtoBコマースサービス、BtoCコマースサービス及びHRサービスを展開しており、これら3つのサービスを合わせて生鮮流通プラットフォーム事業と定義付けております。
我々の生活の根幹にある食産業は時代の変化と共にバランスが崩れてきており、テクノロジーを活用した新しい仕組みの導入が急務と考えております。少子高齢化や国内の人口減少、労働法規の規制強化により、生産者や中間流通を担う中小事業者、飲食店など食産業における労働力不足は深刻になっており、生産性向上の取り組みによる効率化が課題となっております。一方、消費サイドでは、他の産業と同様にEコマース化が進展しており、多様化する消費者ニーズに合わせた新たな流通やマーケティングの仕組みが必要になっております。さらに地球温暖化による環境変化は、国内における漁獲量の減少など資源問題の一因となっており、気候変動対策は食にかかわる事業者にとって重大な課題となっております。
当社グループでは、創業当初から「フード × テクノロジー」をテーマに様々な仮説検証を行い、生鮮流通におけるノウハウやデータを蓄積してきました。この強みを最大限活かし、食産業のあらゆる事業者の情報をデータベース化し活用することで、生産性と効率性の上昇を可能にし、よりユーザーの求める商品を提供するサービスを展開することで、本質的な価値を提供し、生鮮流通プラットフォームを提供しDX(デジタルトランスフォーメーション)を実現してまいります。さらに、これまで築いてきた全国の取引先ネットワークを活用して地域社会と連携し、気候変動対策にも取り組むことで、サステナブルな食の流通を実現してまいります。
なお、当社グループは生鮮流通プラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載に代えてサービス別に事業内容を記載しております。

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[BtoBコマースサービス]
BtoBコマースサービスでは、生産者・卸業者・メーカー等から仕入れた食品を自社ウェブサイトの「魚ポチ」上のウェブカタログに掲載し、主に飲食店等のユーザーに直接販売しております。魚ポチは、ユーザーが午後3時30分以降にウェブサイトにアクセスし、日々掲載されている3,000種類以上の商品の中から必要な分量をオーダーすると、地域に応じて翌日から3日後までに店頭に配送されるサービスです。魚ポチによってユーザーはアナログな発注の対応や市場へ足を運ぶ手間をかけることなく、趣向性に合った商品を店頭で受け取ることが可能となりました。また、豊富な商品数の中から必要な商品を選定するのは、手間が掛かる作業ですが、魚ポチではユーザーの購買データを活用することで、それぞれの趣向性にあった商品のレコメンデーション(推奨)を自動的に行い、発注時間の短縮を実現する機能を備えております。
当社グループではサービスの質を保つために、バイヤー、品質管理、ロジスティクス及びシステム開発の機能を自社で抱えております。特に関係会社の株式会社フーディソン大田は東京都より東京都中央卸売市場大田市場(以下、大田市場)における仲卸営業許可(注1)を取得しており、商品調達力及び物流能力を強化する観点から戦略的に重要な拠点となっております。また、当社グループは東京都中央卸売市場豊洲市場水産部(以下、豊洲市場)の買参権(注2)を有しており、大田市場と合わせて中央卸売市場を活用した効率的な商品調達を行うことが可能となっております。さらに、当社グループが独自に開拓した全国の産地ネットワークを通じて、市場を介さない商品調達も行っております。調達した商品は大田市場及び2023年8月に開設した大田フルフィルメントセンター(注3)で加工梱包し、距離に応じて自社または外部委託による配送を行っており、本書提出日現在では全国46都道府県(沖縄県、一部離島除く)でサービスを展開しております。
(注)1.卸売市場内で一定の区画を確保し仲卸業務を行うための許可のこと。
2.卸売市場内の競り等に参加する権利。仲卸営業許可とは異なり、当権利をもって場内に区画を確保し仲卸
業務を行うことはできない。
3.Eコマースで注文を受けた商品の出荷・配送を行う物流拠点のこと。

(BtoB Eコマースのビジネスモデルの特徴)
業務向けのEコマース(以下、BtoB Eコマース)は個人向けのEコマース(以下、BtoC Eコマース)のビジネスモデルとは違い、一般的に単価とユーザーエンゲージメントが高いという特徴があります。一方で、価格競争力や専門性を高める必要があるため、1つのEコマースサイト上に複数のショップが掲載するモール型ではなく自社でサイト、倉庫、商品調達等を運営する自社Eコマースで事業運営することが多いという特徴もあります。

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魚ポチは上記のBtoB Eコマースの特徴があり、ユーザーである飲食店に定常的かつ高頻度で利用されるサービスとなっております。そのため年々ユーザーが積み上がり、利便性の実感や信頼獲得によりユーザー当たりの利用金額も利用期間が長くなるほど増加する傾向があります。BtoBコマースサービスの売上高に占める既存コホート(前会計年度以前に登録したユーザー)の売上高割合は、2024年3月期で92%でした。
また、生鮮品の消費期限が短いという商品特性から、棚卸資産が少なく、倉庫スペースが少なくて良いため、資産投資効率が高くなっております。なお、当社グループの2024年3月期の棚卸資産回転率(注5)は47.0回でした。
(注)4.Average Revenue Per Userの略。アクティブユーザー当たりの月間平均売上高を示します。
5.売上高を商品と貯蔵品の合計額で除して算出

(受発注の形態)
商品の仕入販売に関しては、店舗・営業所を保有せず、顧客からの受注機能、仕入商品の発注機能、商品の入出荷機能及びコールセンターにおける顧客サポート機能を本社及びフルフィルメントセンターに集約しており、受注管理は全てインターネットで行い、発注管理はインターネットを中心とし、一部ファクシミリと電話を通じて行っております。また、自社ウェブサイトを通じて商品を購買する顧客の情報をデータベース化し、顧客ごとの購買特性を販売活動に反映させることができる仕組みを構築しております。

(取扱商品とITシステムの特徴)
取扱商品は、飲食店が飲食物を提供するための生鮮食品・冷凍食品・加工食品等を中心とし、それぞれの仕入先は生産者、卸売業者、仲卸業者、メーカー等多岐に渡ります。
一般的なEコマースと異なり、生鮮食品のEコマースは日々品揃えが変化するため掲載商品の更新頻度が高く、鮮度が重要な価値であるため消費期限が短く冷蔵・冷凍・常温の三温度帯での物流対応が必要であり、また商慣行から価格設定が量り売りである等の特徴があり、従来のITシステムでは対応ができませんでした。そこで当社グループは生鮮食品販売に対応した独自のITシステムを構築しております。当該ITシステムにより変動する商品情報を迅速にデータ化した上で、販売データと物流を接続し、スピーディーに商品を出荷する仕組みを実現しております。

[BtoCコマースサービス]
BtoCコマースサービスでは、一般のスーパーマーケットではあまり販売していない魚種や産地仕入れにこだわった水産品等を中心に販売する鮮魚セレクトショップの「sakana bacca」を展開しております。なお、BtoCコマースサービスとBtoBコマースサービスは、それぞれ販売先は異なるものの調達を共同で行うことで効率化を図っております。
sakana baccaの実店舗は2024年3月末現在、東京都内で8店舗運営しております。昨今消費者の需要は多様化しており、この需要に対して当社グループ独自の流通ルートで仕入れることにより、強みを発揮しサービス提供しております。経済産業省の「商業統計」によると1994年に34,935箇所存在した鮮魚小売店は、2014年には11,118箇所まで減少していることから、消費者は鮮魚小売店にて鮮魚を購入することが以前より難しくなっており、鮮魚小売店当たりの商圏は拡大しております。こうした背景から、交通の利便性の高い立地において店舗展開をすることで、より多くの利用者を獲得できるものと考えております。その結果として、当社グループは2019年3月に東日本旅客鉄道株式会社(以下、JR東日本)の関係会社より出資を受けるとともに、JR東日本の関係会社の運営する駅中テナントに5店舗を出店しております。当社グループは今後も利便性が高く、出店条件の良い場所に出店をしてまいります。

[HRサービス]
HRサービスでは、食品事業者向けに人材を紹介する「フード人材バンク」を運営しております。中食需要の高まりや食産業全般の労働者不足を背景として、食品を取り扱う技術を持った人材の需要は高まっており、主に飲食店やスーパーマーケットに正社員候補者を紹介しております。また、当社グループではBtoBコマースサービスを通じて飲食店のネットワークを保有しており、それも活用し、求人ニーズを得て最適なマッチングを実現しております。
厚生労働省の「一般職業紹介状況」によると、2011年度の飲食物調理の職業の有効求人倍率は1.01倍だったものの、2024年3月には同有効求人倍率は2.80倍まで上昇しております。当社グループでは労働集約的な食産業においては、人材の確保とテクノロジーを活用した業務効率化が急務だと考えております。当社グループは「フード人材バンク」を通じて、労働力の紹介を価値提供することで、このような社会的課題の解消に貢献していきたいと考えております。

[事業系統図]
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沿革関係会社の状況


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E38167] S100TSH8)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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