有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10057MI
太平電業株式会社 研究開発活動 (2015年3月期)
経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループの研究開発は、工事施工の能率および安全性の向上を目的とした機械・工具等の開発・改良と、受注領域拡大のための新分野技術の研究・習得を主体として行っております。開発品および開発工法を通じ、社員指導教育も併せて実施することで社員の専門知識の向上、技術レベルの向上を目指し活動を行っております。
当連結会計年度における各種プラント設備の建設、補修、維持関連の研究開発費はグループ全体で187百万円であり、その主なものは次のとおりであります。なお、当社グループの研究開発活動においては、各セグメントに関連したものが非常に多いため、セグメント別の記載はしておりません。
(1) 大型クレーンレス工法の開発(新技術開発テーマの提案)
従来は大型クレーンを使用して、プラントの建設および解体工事を施工していました。しかし、今後は、火力発電所の建て替え工事など、敷地が狭く、大型クレーンの設置ができない工事の発生が予想されます。また、煙突解体工事は、煙突最上部まで届く超大型クレーン、もしくはタワークレーンで煙突上部から解体する工法が一般的でした。しかし、この従来工法は、超高所での解体作業となるため、風の影響を受けやすく、また、煙突周りにクレーン組立のスペース等が必要となり、特に、狭隘な場所での工事は、安全・工程も含めて、難しいものとなります。そこで、当社では自社開発品を有効利用して、大型クレーンやタワークレーンを使用しない工法の開発を継続して行っております。
今期の実績として、高さ180m、総重量3,300tonの鉄塔支持型集合煙突を超大型クレーンを使用せず、太平ジャッキシステムを利用して低い位置での解体を行いました。
その結果、従来工法より短工期で、安全・安心・確実に解体工事を終えることができました。また、本工法については基本特許を取得済みであり、さらに周辺特許の出願も行いました。
今後は、構造の異なる多脚型煙突の解体工法の開発およびボイラの建設・解体工事における大型クレーンを使用しない工法の開発を行い、当社独自の工法を確立して受注拡大を図ります。
(2) スイッチフレームの開発
工事において重量物の吊上げ、移動を行う場合、一般的にはクレーンを用います。しかし、敷地が狭い現場では大型のクレーンを据え付けることができません。また、発電所の発電機のように重量物を建屋内に搬入・設置する工事では、建屋の屋根があるためクレーンだけでは据え付けることができません。そこで、当社は太平ジャッキシステムを使用し、吊上げ・走行(建屋内に搬入)・吊下げ(据付)の一連の動作を連続して行う事が可能な装置「スイッチフレーム」を開発しました。本装置の優れた点として、①太平ジャッキシステムの組合わせ方で様々な重量、大きさの機器据付に対応できる、②装置の組み立てに大型クレーンが不要であり狭い現場でも使用できる、③耐震性がある、④クレーンに該当しないので設置届や現地での荷重試験が不要であるということが挙げられます。
今期の実績として、吊上げ能力120tonのスイッチフレームの設計・製作および実証試験を行い、その後、発電設備の建設工事にて発電機(約64ton)および復水器(約50ton)の据付工事を行いました。その結果、従来工法と比較して、安全かつ短工期で施工可能であることが確認されました。また、本装置の基本構造について特許を取得しました。
今後は、250ton、500ton等の重量物に対応したスケールアップタイプの開発を進め、重量物据付の安全性・作業性の向上、工期短縮およびコストダウンに貢献してまいります。
(3) クリンカ落とし装置の開発
全国の火力発電所に展開すべく、大型石炭焚きボイラでデモンストレーションを実施し、有効性について高い評価をいただきました。また、火力原子力発電技術協会の技術発表会等にて発表いたしました。今後は、より効果的にクリンカを落とす方法を更に研究を行い、またマニュアルや手順書にまとめて作業の標準化を図ります。経営上の重要な契約等財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
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