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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100553I

有価証券報告書抜粋 出光興産株式会社 研究開発活動 (2015年3月期)


経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

当社グループは、石油製品、石油化学製品、資源事業、更には新規事業創出のための研究開発に取り組んでいます。現在、図に示した研究開発体制の下、互いに密接に連携して研究開発活動を行っています。
なお、研究開発費については、各セグメントに配賦できない全社共通研究費29億円が含まれており、当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費の総額は前年同期比9億円減少の132億円です。

(当社グループの研究開発体制)
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当連結会計年度における各セグメントの研究開発内容、研究開発経費及び研究開発成果は次のとおりです。
(1) 石油製品セグメント
石油製品セグメントでは、環境に配慮した石油製品、潤滑油製品の開発を推進しています。当セグメントに係る研究開発費は34億円です。
①燃料油事業では、重質油処理技術の高度化、製品の高付加価値化、プロセス技術を活かした事業競争力の強化、製油所・工場の高効率化、省エネルギー及び環境調和型社会への貢献を目指した研究開発を行っています。
②潤滑油事業では、省燃費・省エネルギーや環境に配慮した商品を開発し、国内及び海外市場への安定供給実現に努めています。当連結会計年度の主な実績は以下のとおりです。
・自動車用潤滑油においては、省燃費性能を向上させた超低粘度エンジンオイル及び静粛性を向上させた駆動系オイルを開発し、商品ラインアップを拡充しました。
・工業用潤滑油においては、消費電力の削減に繋がる工作機械油、加工の高能率化に貢献する加工油の開発を推進し、商品ラインアップを拡充しました。
(2) 石油化学製品セグメント
石油化学製品セグメントでは、機能材料事業において、機能材料及び樹脂加工製品の競争力強化に向けた保有技術の改良や新規材料の開発を推進しています。当セグメントに係る研究開発費は32億円です。

①機能材料に係る分野では、新機能を有した粘接着基材やエンジニアリングプラスチックであるポリカーボネート樹脂、シンジオタクチックポリスチレン樹脂(SPS樹脂)による高付加価値商品の開発に取り組んでいます。当連結会計年度の主な実績は以下のとおりです。
・従来の結晶性ポリプロピレン樹脂と比べて大幅に融点が低く、軟質特性を有する機能性軟質ポリプロピレン(商品名:エルモーデュ®)では、衛生材料の接着剤や不織布の改質剤及びフィルム改質剤として用途開発を進め、販売拡大に繋げました。
・ポリカーボネート樹脂(商品名:タフロン®)では、世界的に需要が伸長しているLED照明分野向けに特徴ある難燃グレードの用途展開を推進しました。また、耐衝撃性に優れた材料(商品名:タフロン®ネオ)では、屋外で使用しても変質しにくい性質や電気絶縁性能に優れたグレードの用途開発を推進しました。
・シンジオタクチックポリスチレン樹脂(SPS樹脂、商品名:ザレック®)では、難燃性と電気特性をを併せ持つグレードについて用途開発を推進し、自動車電装部品への販売が拡大しました。また、ザレック®の耐熱性等が評価され、家電部品製造メーカーでの採用に繋がりました。
②シート・フィルム分野では、包装材料のグレード開発及び産業用途の加飾分野の開発を行っています。当連結会計年度の主な実績は以下のとおりです。
・包装材料では、顧客ニーズに基づくグレード開発を推進し、商品のラインアップの拡充を行いました。成形加工性や曇りにくさに優れ、各種パッケージに採用されている無延伸高透明ポリプロピレンシート(商品名:ピュアサーモTM)では、超高透明グレードを開発し、本格的な販売を開始しました。
・加飾分野では、自動二輪外装用途のシート開発を推進し、大手バイクメーカーへ採用されました。また、新たに自動車分野や住設分野への用途開発を開始しました。
(3) 資源セグメント
石炭事業では、鉱山で生産される製品炭の品質を向上させるとともに、石炭を効率よくクリーンに利用して環境負荷を低減する技術の開発を推進しています。当セグメントに係る研究開発費は2億円です。当連結会計年度の主な実績は以下のとおりです。
・豪州自社鉱山(ボガブライ)の拡張工事に併せて、製品炭ラインアップごとの品質設計を実施しました。また、ブレンド炭の実用特性と燃料としてのコストメリットを評価する方法を開発し、顧客ニーズに基づいたブレンド炭の商品設計を行いました。
・石炭の自然発熱挙動のシミュレーション技術やインドネシア鉱山でのフィールド試験を通じて、貯炭場での石炭の自然発熱防止対策を確立しました。
・低品位炭の利用促進のため、電力会社と共同で混焼時の技術課題を抽出するとともに、対策の検討とコスト評価を実施しました。
・石炭の高効率・クリーン燃焼等に関する技術開発を推進し、国内外の石炭需要家に対する技術サポート及びソリューション事業を展開しました。
(4) その他セグメント
上記以外に、電子材料事業、アグリバイオ事業で研究開発を行っています。当セグメントに係る研究開発費は36億円です。
①電子材料事業では、有機EL材料、透明電極材料に代表される電子材料分野での新素材の研究開発、及び製造販売を行っています。特に有機EL材料においては、顧客との連携強化、大学との共同研究などを通じて商材の更なる高性能化から次世代技術の開発まで、幅広い開発活動を推進しています。当連結会計年度の主な実績は以下のとおりです。
・従来にない低電圧で高性能な青色蛍光発光材料を新たに開発し、有機ELディスプレイを使用したモバイル機器の消費電力低減に貢献しました。この成果はディスプレイの国際学会であるSID(Society for Information Display)2015にて発表しました。
②アグリバイオ事業では、微生物応用技術や天然物活用技術によって、農業や畜産分野の「食の安全・安心」と「増大する食糧需要」に貢献する商品のラインアップを拡充しています。当連結会計年度の主な実績は以下のとおりです。
・農業緑化資材では、刈芝の堆積により形成されるサッチ層の分解を促し、芝を健全に保つ「イデコンポ®」シリーズの新グレードとして、「イデコンポ®NX」の販売を開始しました。また、根に共生し芝の生育を助ける菌根菌を配合した「イデルーツ®」の販売を本格的に開始しました。
・飼料添加物では、牛の第1胃であるルーメンを正常に保つカシューナッツ殻液を配合した牛用混合飼料「ルミナップ®M」の開発を進めて国内での販売を開始し、「ルミナップ®」シリーズを強化しました。
・連結子会社の株式会社エス・ディー・エス バイオテックでは、日本において新規農薬3剤の農薬登録を取得しました。また、新規農薬の開発を進め、9剤の農薬登録申請を行いました。

経営上の重要な契約等財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01084] S100553I)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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