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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10056VC

有価証券報告書抜粋 新関西国際空港株式会社 事業等のリスク (2015年3月期)


対処すべき課題メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

当社グループの事業等に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を以下に記載しております。当社グループでは、これらのリスクに対する施策を講じるとともに、リスクが顕在化した際には適切な対応が迅速に行えるように、リスク管理体制の整備・強化を図っております。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1)法的規制等について
当社は、統合法に基づき、2012年4月1日に設立されました。
当社の事業活動は、統合法のほか、航空法、空港法、鉄道事業法等の関連法規により規制を受けております。
統合法では、当社の目的(第6条)及び事業の範囲(第9条)を定義するとともに、政府が当社の発行済株式の総数を保有すること(第7条)を規定しております。また、代表取締役等の選定等の決議(第21条)、毎事業年度の事業計画の策定(第22条)、弁済期限が一年を超える社債の発行又は借入(第23条第1項)、重要な財産の譲渡(第24条)、会社の定款の変更(第25条)等に関して国土交通大臣の認可が必要となります。
航空法では、空港又は航空保安施設の設置(第38条)及び変更(第43条)に関して、国土交通大臣の許可が必要とされ、空港法では、空港供用規程の制定又は変更したとき(第12条)、着陸料等の料金を定めようとするとき(第13条)は、国土交通大臣に届け出なければならないとされています。
また、当社は鉄道事業法第2条第4項に規定する第三種鉄道事業の許可を受けた者であるため、鉄道事業会計規則に基づく区分会計を行っております。

(2)補給金制度について
2002年12月17日に閣議決定された「道路関係四公団、国際拠点空港及び政策金融機関の改革について」において、「関西国際空港株式会社(現 関西国際空港土地保有株式会社)については、現在の特殊会社としての経営形態を維持しつつ、将来の完全民営化に向けて、安定的な経営基盤を確立するため、経営改善を進め、有利子債務の確実な償還を期すとともに、当面の資金調達の円滑化を図ることとする。」とされました。この閣議決定を踏まえた翌18日の財務大臣と国土交通大臣との合意においては、「関西国際空港株式会社(現 関西国際空港土地保有株式会社)の安定的な経営基盤を確立し、有利子債務の確実な償還を期すため、新たな補給金制度を設けることとし、毎年度の予算の範囲において継続的に措置する。」とされました。これを受けて、政府から同社に対して、2003年度から2009年度において各年度90億円、2010年度及び2011年度については75億円の補給金が投入されておりました。
2010年5月、国土交通省の成長戦略会議においてバランスシート改善による関西国際空港の積極的強化のため、大阪国際空港の事業価値や不動産価値を含めてフル活用するとされ、関西国際空港を首都圏空港と並ぶ国際拠点空港として再生させる旨の報告書が出されました。これを受け、2011年5月に統合法が国会で可決・成立し、2012年4月1日に当社は設立され、同年7月より関西国際空港と大阪国際空港の一体的な運営を行っております。同年7月13日には、補給金によらない自立した経営を行い、2015年度には補給金からの脱却を目指すべく、2014年度までの成長目標を掲げた「経営戦略」を、同年10月24日には「経営戦略」をベースにした「戦略的成長プログラム」を発表いたしました。
なお、2011年12月21日の財務大臣と国土交通大臣との合意において、「コンセッションを実施するまでの間、引き続き毎年度の予算の範囲内において必要最小限度の補給金を措置する。」とされ、これを受けて、政府から当社に対して、2012年度においては69億円、2013年度においては40億円、2014年度においては20億円の補給金が投入されました。2015年度につきましては、政府予算に当社への補給金は計上されておりません。

(3)コンセッションの実施について
統合法において、当社は両空港に係る公共施設等運営権の設定を適時に、かつ、適切な条件で実施することとされており、「関西国際空港及び大阪国際空港の一体的かつ効率的な設置及び管理に関する基本方針」においても、可能な限り速やかにコンセッションの実現を図ることとされております。
当社は、出来るだけ速やかなコンセッションの実施に向け、必要な準備を進めており、2014年7月25日に運営事業の概要やスケジュールなどを盛り込みましたコンセッションに係る実施方針を公表し、同年9月26日に「特定事業の選定」を行うとともに、同年11月より募集要項等の配布を開始しました。また、同年12月には参加資格審査結果を公表、2015年6月には第一次審査の結果、「オリックス、ヴァンシ・エアポートコンソーシアム(ORIX・VINCI Airports Consortium)」が第一次審査を通過したとの発表を行うなど、事業者選定作業を進めております。
なお、コンセッションの実施については、市況や買い手の状況等に影響されます。

(4)金利変動の影響について
当社は、空港整備にかかる設備投資のために多額の資金調達を行っております。(当連結会計年度末における当社グループの有利子債務残高:(額面)9,108億円)
よって、今後の金利動向及び格付の変更により調達金利が変動すると、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(5)海上空港としての特性について
関西国際空港は、空港周辺における航空機の騒音問題の抜本的な解決を図るため、大阪府泉州沖約5キロメートルの軟弱な地盤の上に建設されました。このため、長期的な地盤沈下が生じることが予め想定されており、当社グループでは様々な対策を取っております。
例えば、旅客ターミナルビル等の建物に対してジャッキアップシステムが予め組み込まれており、不同沈下の状況に応じて建物の柱をジャッキアップし、床面を水平に保つよう維持管理を行っております。
当社グループでは、今後とも沈下の状況などを監視するとともに、各施設が機能を十分発揮できるよう適宜適切な維持管理を行っていくこととしております。
また、海上空港の特性ゆえの台風などの自然災害に対して1期島では三つの抜本的な対策を行っております。一つ目は集中豪雨に対応した雨水排水ポンプの設置、二つ目は台風時等の高波に対応した護岸の補強及び政府機関等で想定されている南海トラフ巨大地震発生時の津波に対応する防潮堤築造、三つ目は高潮や異常潮位による地下水位上昇を防止するための空港島周囲を囲む止水壁の設置です。
なお、当社グループでは、これらの維持管理に要する費用等を踏まえた上で長期的な経営の見通しを立てておりますが、当該地盤沈下の状況や空港周囲の潮位上昇の状況、及び自然災害の想定見直しの状況などによっては、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(6)国際情勢の変化、伝染病の発生等による影響について
当社グループを取り巻く環境において、今後、原油価格の変動並びに国際情勢、特に東アジア諸国の情勢の変化により関西国際空港及び大阪国際空港における旅客数や発着回数が減少した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、社会不安や紛争・テロ等による国際情勢の変化、伝染病等の発生・拡大についても、旅客数や発着回数の減少につながる要因として認識しております。

(7)顧客情報の漏洩に関するリスクについて
当社グループでは、航空機の利用、空港内の施設利用及び空港アクセス時等において各種特典を提供する「KIX-ITMカード」の顧客情報のほか、その他の事業に係わる顧客から得た顧客情報についても保管・管理しております。
当社グループでは、かかる情報の漏洩が生じないよう万全を期しておりますが、万一漏洩が生じた場合には、顧客に重大な損失を与え、当社グループの社会的信用を失い、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(注)記載金額は、億円未満を四捨五入しております。



対処すべき課題財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E27012] S10056VC)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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