株式会社横田製作所 業績等の概要 (2015年3月期)

(1)業績

当事業年度におけるわが国の経済は、大胆な金融緩和による円安の進行により輸出企業を中心に利益が増加し、日経平均株価は15年ぶりの2万円台目前まで上昇するなど、景気回復への期待感は非常に大きいものの、中小零細企業や個人レベルでの景気回復の実感は乏しく、国内総生産(GDP)の実質成長率の鈍化や消費税の10%への引き上げの延期など先行き不透明な状況となっております。
このような状況のもと、当社は自社及び自社製品の知名度の浸透に努め、既存製品の改良や性能向上による差別化により新たな需要分野への展開・進出を図るとともに、生産性の向上とコスト削減により採算性を重視した経営に努めてまいりました。
以上の結果、当事業年度は、受注面では中小企業を中心に設備投資計画への慎重姿勢が続いており、1,551,489千円(前期比1.0%減)となりました。売上高につきましては、既存設備の改修用部品などの販売が増加したものの、ポンプ及びバルブの販売は減少したことなどから1,535,362千円(同0.6%減)となりました。営業利益につきましては、202,929千円(同10.1%減)となり、経常利益は営業利益とほぼ同額の204,604千円(同1.2%減)となりました。この結果、当事業年度の当期純利益は127,925千円(同4.5%増)となりました。

当社製品別の業績は次のとおりであります。
[ポンプ製品]
受注面は、食品関連企業や製鉄関連企業からの受注が増加したものの、官公庁や石油化学関連企業、国内一般製造工場等からの受注が減少したことなどにより、623,955千円(前期比7.9%減)となりました。
売上高につきましては、電力会社関連企業への販売が増加したものの、官公庁や石油化学関連企業、国内一般製造工場等では減少したため、584,119千円(同7.8%減)となりました。
[バルブ製品]
受注面は、海外からの引合は増加したものの、官公庁からの受注が減少したことなどにより、269,518千円(前期比7.0%減)となりました。
売上高につきましては、海外や機械関連企業へは比較的好調であったものの、官公庁への販売が大幅に減少したため、260,066千円(同20.4%減)となりました。
[部品・サービス]
受注面は、官公庁や電力会社関連企業からの受注が増加したことにより、658,016千円(前期比9.7%増)となりました。
売上高につきましては、国内一般製造工場等への販売が減少したものの、官公庁や電力会社関連企業への販売が大幅に増加したため、691,176千円(同18.4%増)となりました。

(2)キャッシュ・フローの状況

当事業年度末における現金及び現金同等物は、前事業年度末に比較して38,150千円増加し、725,049千円となりました。
当事業年度におけるキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、前事業年度と比較して5,316千円増加し、101,691千円の資金流入となりました。その主な要因は、税引前当期純利益204,604千円、減価償却費34,828千円を計上したこと、たな卸資産の減少により32,370千円、未払消費税等が28,692千円、前受金が12,980千円それぞれ増加したことなどにより資金が流入したものの、売上債権の増加により77,344千円、仕入債務の減少により69,379千円、法人税等を60,751千円支払ったことなどにより資金が流出したことによります。

「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、前事業年度と比較して189,871千円増加し、24,362千円の資金流出となりました。その主な要因は、有形固定資産の取得により20,959千円、無形固定資産の取得により2,240千円の資金が流出したことなどによります。
「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、前事業年度と比較して222,566千円減少し、39,178千円の資金流出となりました。その要因は、株主配当金の支払により資金が流出したことによります。

(参考)
(単位:千円)

	当事業年度	前事業年度	増減
営業活動によるキャッシュ・フロー	101,691	96,375	5,316
投資活動によるキャッシュ・フロー	△24,362	△214,234	189,871
財務活動によるキャッシュ・フロー	△39,178	183,388	△222,566
現金及び現金同等物の期末残高	725,049	686,898	38,150