株式会社サンワカンパニー 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2015年9月期)

文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

(1)重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成されております。財務諸表における報告数値のうち一部の数値については、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる見積りを基にその算出を行っておりますが、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表の作成にあたって採用した重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載のとおりであります。

(2)財政状態の分析
①資産
当事業年度末における資産合計は、前事業年度末に比べ123百万円増加し、4,140百万円となりました。その主な要因は、現金及び預金の増加157百万円、投資有価証券の増加48百万円、関係会社株式の増加35百万円、関係会社長期貸付金の増加20百万円、土地の減少121百万円、繰延税金資産(流動資産)の減少26百万円によるものであります。
②負債
当事業年度末における負債合計は、前事業年度末に比べ167百万円減少し、2,367百万円となりました。その主な要因は、資産除去債務の増加57百万円、買掛金の増加36百万円、未払消費税等の増加35百万円、未払法人税等の減少136百万円、長期借入金の減少96百万円、1年内償還予定の社債の減少63百万円によるものであります。
③純資産
当事業年度末における純資産合計は、前事業年度末に比べ290百万円増加し、1,772百万円となりました。その要因は、利益剰余金の増加290百万円によるものであります。

(3)経営成績の分析
経営成績の分析につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1)業績」に記載のとおりであります。

(4)キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。

(5)経営戦略の現状と見通し
当社の企業理念である「Change the Values」の基に、デザイン性の高い商品を、「ワンプライス」の徹底による価格の透明性の実現を目指しており、インターネット通信販売を通じて、誰が買っても同じ価格の「ワンプライス」という販売形態によって住宅設備業界に変革をもたらし、顧客満足度を常に高めることを経営目標としております。
今後においても、積極的に広告宣伝を行い当社ブランドの浸透を図っていくことで新規顧客を獲得し、また、設計事務所や工務店に対してはリピーターを増やし、注文件数の安定的な増加を目指してまいります。
商品に関しましては、様々なニーズに対応した商品開発を行って商品ラインナップの拡充をし、家づくりの自由度を拡げてまいります。
また、顧客満足度を追求するために従業員教育、アフターサービス体制の整備を通じて、継続的に顧客サービスの向上に努めてまいります。
次期の見通しにつきましては、企業業績の好調を背景に設備投資や雇用・所得環境の改善により個人消費が持ち直し、景気は緩やかな回復基調で推移するものと予想されますが、中国経済減速の下振れリスクなど依然として先行き不透明であります。また、円安による原材料のコスト上昇や慢性的な職人不足など厳しい状況が続くものと見込まれます。
このような状況の中、当社は引き続き経営効率を確保しつつショールームの新設やリニューアルを進めていき業績を拡大してまいります。さらに、キッチン・洗面・バス等デザイン性の高い商品では、引き続き特色ある商品開発を継続し、床材や設備部材などでは、利便性やお求め安すさを追求するなど、CRM(顧客管理)マーケティングの特性を活かして、多品種な個別商品のカスタマイズ化などをもって、広く顧客を開拓してまいります。
また、アジア企業としては初となるエウロクチーナ(サローネ国際キッチン見本市)に出展が決定いたしました。この世界最高峰の家具見本市に出展することで、当社のコンセプトである「ミニマリズム」を追求したデザインと「メイド・イン・ジャパン」という高品質を併せ持った商品を開発するメーカーであることを、世界に向けブランディングを行い、単なる求めやすさではなく、顧客の理想とする空間を実現できる「本物」としての重厚感を演出することにより、ある特定の顧客層だけでなく広いターゲティングを可能にしてまいります。