有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10055KM
ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ株式会社 業績等の概要 (2015年3月期)
(1)業績
当連結会計年度における世界経済は、米国企業が緩やかな回復基調を維持したものの、欧州や中国、新興国において経済成長の停滞が続き、不透明な状況で推移しました。国内においては、消費者マインドの低下が長引いたものの、円安・株高基調が定着し、企業収益の改善や雇用環境の改善等が見られ、緩やかな回復基調で推移しました。当社が属するライフサイエンス業界においては、遺伝子解析分野での事業提携や買収が行われ、個別化医療や予防医療の実現に向けた取組みが活発になっております。また、労働安全衛生法の一部改正によるストレスチェック義務化に向け、法人向けのストレス診断支援サービスが増加する等、メンタルヘルス対策への関心が高まっています。
このような状況の中、当社グループはセミナーやキャンペーンを中心に積極的な販促活動を継続的に展開した他、大うつ病性障害及び肝疾患のバイオマーカーを活用した臨床検査法の開発を進めるとともに、営業体制や経営管理体制の強化に努めてまいりました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は、686,618千円(前連結会計年度比12.5%増)、営業損失は100,512千円(前連結会計年度は12,341千円の営業損失)、経常損失は17,560千円(前連結会計年度は5,962千円の経常利益)、当期純損失は34,728千円(前連結会計年度は1,627千円の当期純利益)となりました。
2014年3月期 | 2015年3月期 | 増減率 | |
売上高 | 610,356千円 | 686,618千円 | +12.5% |
営業損失(△) | △12,341千円 | △100,512千円 | ― |
経常利益又は経常損失(△) | 5,962千円 | △17,560千円 | ― |
当期純利益又は当期純損失(△) | 1,627千円 | △34,728千円 | ― |
セグメント別の業績は次のとおりであります。
① メタボローム解析事業
2014年3月期 | 2015年3月期 | 増減率 | |
売上高 | 516,351千円 | 566,246千円 | +9.7% |
(内国内売上高) | 459,327千円 | 494,625千円 | +7.7% |
(内海外売上高) | 57,023千円 | 71,620千円 | +25.6% |
営業利益 | 311,155千円 | 313,889千円 | +0.9% |
当連結会計年度においては、営業担当者の増員や研究員による支援活動を効果的に活用する等の営業体制強化に取り組んだ他、セミナー等を114回開催し医薬分野での販促に注力しました。
この結果、売上高は566,246千円(前年同期比9.7%増)、営業利益は313,889千円(前年同期比0.9%増)となりました。
② バイオマーカー事業
2014年3月期 | 2015年3月期 | 増減率 | |
売上高 | 15,000千円 | 20,030千円 | +33.5% |
営業損失(△) | △48,700千円 | △81,304千円 | ― |
(注) 本事業においては海外の売上高はありません。
当連結会計年度においては、大うつ病性障害のバイオマーカーを用いた体外診断用医薬品の実用化に向け、臨床検査試薬の仕様書をまとめ、共同研究先へ提示しました。また、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)からの助成金を活用した肝疾患のバイオマーカー開発に取り組みました。
この結果、売上高は20,030千円(前年同期比33.5%増)、営業損失は81,304千円(前年同期は48,700千円の営業損失)となりました。
③ メタボロミクスキット事業
2014年3月期 | 2015年3月期 | 増減率 | |
売上高 | 31,293千円 | 54,298千円 | +73.5% |
(内国内売上高) | 28,052千円 | 52,869千円 | +88.5% |
(内海外売上高) | 3,240千円 | 1,429千円 | △55.9% |
営業利益又は営業損失(△) | △129千円 | 16,691千円 | ― |
当連結会計年度においては、大学向けにメタボロミクスキットを3システム販売した他、試薬や限外ろ過フィルターの販売が堅調に推移しました。
この結果、売上高は54,298千円(前年同期比73.5%増)、営業利益は16,691千円(前年同期は129千円の営業損失)となりました。
④ 人材派遣事業
2014年3月期 | 2015年3月期 | 増減率 | |
売上高 | 47,712千円 | 46,044千円 | △3.5% |
営業利益 | 1,991千円 | 623千円 | △68.7% |
(注) 本事業においては海外の売上高はありません。
当連結会計年度においては、大学向けに研究者、技術者等を派遣し、売上高は46,044千円(前年同期比3.5%減)、営業利益は623千円(前年同期比68.7%減)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ46,196千円減少し、1,463,188千円となりました。当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの概況は以下のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは66,387千円の収入となりました。これは主に税金等調整前当期純損失21,895千円の計上、減価償却費71,148千円の計上、売上債権の減少17,038千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは97,924千円の支出となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出103,320千円、敷金の回収による収入6,857千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは17,283千円の支出となりました。これは主に株式の発行による収入66,073千円、長期借入金の返済による支出47,040千円等によるものであります。
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