株式会社コラボス 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2016年3月期)

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

(1)経営成績の分析
当事業年度における、売上高は1,661,976千円(前年同期比179,890千円増)、営業利益は251,125千円(前年同期比45,328千円増)、経常利益は253,530千円(前年同期比77,835千円増)となりました。当期純利益は、165,086千円(前年同期比58,014千円増)となりました。当事業年度における売上高、売上原価、販売費及び一般管理費、営業外損益及び特別損益の状況とそれらの要因は次のとおりであります。
① 売上高
当事業年度の売上高は、1,661,976千円(前年同期比179,890千円増)となりました。主な要因は、クライアント紹介等による新規契約獲得に加え、既存顧客における拠点追加や増席、テレマーケティング会社からの自治体案件の受注及び物品販売の増加によるものであります。

② 売上原価
当事業年度の売上原価は、955,478千円(前年同期比72,104千円増)となりました。主な要因は、前事業年度のに比べて@nyplaceにおける利用顧客増加に伴う業務アウトソーシング費用の増加(同21,717千円増)、物品販売仕入の増加(同18,090千円増)及びCOLLABOS PHONEにおける通信原価の増加(同13,801千円増)によるものであります。

③ 販売費及び一般管理費
当事業年度の販売費及び一般管理費は、455,371千円(前年同期比62,458千円増)となりました。営業事務関連業務アウトソーシングによる業務委託費の増加(同15,229千円増)、役員増員に伴う役員報酬の増加(同14,310千円増)、賞与枠の増加による賞与引当金繰入額の増加(同5,000千円増)及び新サービスの開発に係る業務委託費の増加(同4,000千円増)によるものであります。

④ 営業外損益
当事業年度の営業外収益は、5,169千円(前年同期比3,910千円増)となりました。主な要因は、利用サービスの解約に伴う違約金収入(同4,549千円増)によるものであります。
当事業年度の営業外費用は、2,765千円(同28,596千円減)となりました。主な要因は、前期に計上した株式公開費用等の減少(同29,215千円減)によるものであります。

⑤ 特別損益
当事業年度の特別利益は、46千円(前年同期比45千円増)となりました。主な要因は、新株予約権戻入益(同45千円増)によるものであります。
当事業年度の特別損失は、59千円(同741千円減)となりました。主な要因は、固定資産除却損(同741千円減)によるものであります。

(2)財政状態の分析
当事業年度末における総資産、負債及び純資産の状況とそれらの要因は次のとおりであります。
① 資産
当事業年度末における総資産は、前事業年度末に比べて278,126千円増加し、1,481,302千円となりました。
流動資産は、前事業年度末に比べ244,246千円増加し、1,083,364千円となりました。主な要因は、新株予約権の発行および売掛金の回収に伴う現金及び預金の増加、売上高の増加に伴う売掛金の増加等によるものであります。
固定資産は、前事業年度末に比べて33,879千円増加し、397,938千円となりました。主な要因は、COLLABOS CRMとCOLLABOS PHONEのソフトウェア資産の減価償却等により無形固定資産が減少したものの、データセンター資産の増設等のための有形固定資産が増加したことによるものであります。

② 負債
当事業年度末における負債総額は、前事業年度末に比べて81,552千円増加し、383,043千円となりました。主な要因は、有利子負債の返済による減少がある一方、仕入高増加に伴う買掛金の増加、リース債務の増加等によるものであります。

③ 純資産
当事業年度末における純資産は、前事業年度末に比べて196,574千円増加し、1,098,258千円となりました。主な要因は、利益剰余金が165,086千円増加、新株予約権発行および行使により新株予約権が26,538千円増加、資本金及び資本剰余金が4,949千円増加したことによるものであります。

(3)キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの状況は、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に
記載しております。
(4)経営戦略の現状と見通し
当社は、当社のコアコンピタンスを「クラウド」×「Voice(音声)」×「ブランド(これまでの実績)」とし、「コールセンター向けクラウドサービスプロバイダーのフロントランナーとして、お客様に新たな付加価値を提供することを通して、業界市場シェアNo.1を堅持していくことで、社会へ貢献してまいります。」を経営目標として掲げております。当社は、この経営目標を実現するために以下の3項目を重点施策と位置づけ実施していく所存です。
① 顧客基盤を拡大するための販売力の強化と販路拡大
a. 顧客ニーズに機動的・効率的な対応ができる体制の強化
b. パートナー戦略による販売力の拡大
c. 海外(アジア地域)への事業展開
d. 商品シナジーのある協業先との提携・M&A
② 顧客へ新たな付加価値を提供するために、新たなサービス・商品の創出を加速
a. 顧客ニーズからの既存サービスの不足機能の拡充、利便性の高い機能の付加
b. CRM市場・ビッグデータ市場拡大を睨んだ、戦略的なサービスの開発
c. 「コラボスならでは!」のサービスの開発
③ 安定した事業を創出するための経営基盤の確立
a. 株式公開を通して、顧客に対する信頼、財務基盤の安定を確立
b. 事業の安定運営強化のための設備投資
c. 人材投資

(5)経営者の問題認識と今後の方針について
経営者の問題意識と今後の方針につきましては「第2 事業の状況 3 対処すべき課題」に記載のとおりであります。