有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1008A7H
株式会社スマートバリュー 事業の内容 (2016年6月期)
当社は、「社会課題をクラウドサービス(注1)で解決する企業」を標榜し、事業を展開しております。当社の事業は、『クラウドソリューション事業』と『モバイル事業』の2つのセグメントに分類されます。クラウドソリューション事業は、地域情報クラウド、クラウドプラットフォーム、モビリティ・サービス(注2)の3つの分野により構成されます。地域情報クラウドでは、都市型データセンターを基盤とし、自治体及び公的機関等特定業種業務向けSaaSを提供しております。クラウドプラットフォームでは、同データセンターにおいて、IaaS/PaaS等のクラウド基盤のサービスを提供しております。また、モビリティ・サービスでは、当社創業以来の事業である車載分野において、安全運転支援機器の販売をベースにモビリティ・クラウドソリューション(注3)への展開を図っております。クラウドソリューション事業では、データセンターからクラウドプラットフォーム、SaaS提供、サービス運営まで、垂直統合型のクラウドサービスを提供しております。他方、モバイル事業では、当社が運営するドコモショップにおいて、移動体情報通信機器の販売をベースに、多様化するお客様のニーズとライフスタイルに合わせたコンサルティングや、各種契約取次、アフターサービスの提供を行うことで、地域の皆様の安全・安心・便利で快適な暮らしのお手伝いをさせて頂き、お客様満足度・店舗品質の向上に努めております。
これら各事業の第69期事業年度における売上構成は以下のとおりです。
セグメント及び事業の名称 | 第69期事業年度 (自 2015年7月1日 至 2016年6月30日) | |
販売高(千円) | 構成比(%) | |
クラウドソリューション事業 | ||
地域情報クラウド | 597,491 | 8.8 |
クラウドプラットフォーム | 441,986 | 6.5 |
モビリティ・サービス | 1,421,359 | 21.0 |
クラウドソリューション事業 合計 | 2,460,836 | 36.4 |
モバイル事業 | 4,307,591 | 63.6 |
合計 | 6,768,428 | 100.0 |
当社における各事業の概要は以下のとおりです。なお、以下に示す区分は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。
<クラウドソリューション事業>
クラウドソリューション事業の概要は以下のとおりであり、各分野が相互に連携し、社会課題の解決に資するクラウドサービスを提供しております。
① 地域情報クラウド
自治体及び公的機関向けに広報広聴、防災、防犯、子育て支援、環境、就業支援、観光・商工等の住民情報分野における地域課題の解決に資するクラウドサービスを提供しております。
これらクラウドサービスを包括する地域情報クラウドプラットフォーム“SMART L-Gov”を基盤に、SMART CMS(以下:CMS(注4))、SMART OPENDATA、SMART APPS、SMART ALERTを中心としたクラウドサービスを提供しております。基本的な受注方法は一般公募入札が多くなっており、初期の構築とストック型の月額利用料売上により構成されます。なお、地域情報クラウドにおける主要4サービスの自治体及び公的機関との契約数は2016年6月現在で、234件(近畿115、関東63、信越北陸11、中国17、東海22、九州沖縄6)であり、前事業年度比170.8%で進捗しております。
<地域情報クラウドにおける主要4サービスの自治体及び公的機関との契約数>
第67期 (自 2013年7月1日 至 2014年6月30日) | 第68期 (自 2014年7月1日 至 2015年6月30日) | 第69期 (自 2015年7月1日 至 2016年6月30日) | |
近畿 | 73 | 87 | 115 |
関東 | 22 | 42 | 63 |
信越・北陸 | 2 | 2 | 11 |
中国 | - | 3 | 17 |
東海 | 1 | 2 | 22 |
九州・沖縄 | - | 1 | 6 |
合計 | 98 | 137 | 234 |
サービス群及びサービス名称 | 主な販売先 | サービス概要 | |
SMART CMS | いくくるウェブ | 自治体及び 公的機関 | 専門的な知識を持たない管理者でもサイト画面を見たままの感覚で簡単にウェブサイトの作成が可能なCMSを提供するクラウドサービス。メール配信機能等の付加サービスとの連携が可能。 |
SMART OPENDATA | 自治体及び 公的機関 | 2015年1月サービス提供開始。自治体によるオープンデータ(注5)の積極活用を支援するため、専用の管理画面に情報を入力することで、適切にオープンデータを公開出来るクラウドサービス。SMART CMSとの連携が可能。 | |
SMART APPS | 自治体及び 公的機関 | 2014年1月サービス提供開始。地域生活者のために防災・防犯・ごみ出し・観光・子育て支援情報等、地域コミュニケーションに応じた情報提供が可能なスマートフォンアプリサービス。 | |
SMART ALERT | J-ALERT (注6)連動サービス | 自治体及び 公的機関 | J-ALERT等の公的外部情報との連携により、災害準備及び発生等の緊急時における配備体制に応じた配信グループへのメール自動配信が可能なサービス。またSNSとの連携も可能。 |
SNS(注7)連動サービス | |||
V-ALERT (注8) |
②クラウドプラットフォーム
クラウドプラットフォームは、物理的なデータセンターサービスを提供する、都市型データセンター“おおさかiDC”(旧大阪府立インターネットデータセンター)及び、堺市との協業により設置した“S-CUBE iDC”による運営となっております。また仮想化技術(注9)を用いたクラウドサービス“Smart VDC”は、パブリッククラウド(注10)サービスである“おまかせIaaS”及びプライベートクラウド(注11)環境を提供する“VMホスティング”により構成されております。クラウドシステムの構築・運用ノウハウを活かし、自治体、公的機関及び法人に対しての24時間365日のウェブオペレーション(システム運用管理)をはじめとするマネージドサービス(注12)等の付加機能も提供しております。更にお客様の個別ニーズに対応するデータ分析基盤やプライベートクラウドの構築支援業務の受託も行っております。
サービス名称 | 主な販売先 | サービス概要 |
ハウジングサービス(注13) | 法人、自治体 及び公的機関 | データセンター内の専用ラックに顧客のサーバ機器をお預りするサービス。 |
おまかせIaaS | 法人、自治体 及び公的機関 | 2013年3月サービス提供開始。当社エンジニアによる初期構築から運用を支援するパブリッククラウドサービス。 |
VMホスティング | 法人、自治体 及び公的機関 | 2012年10月サービス提供開始。VMware(注14)によるサーバ集約で仮想データセンターを実現するプライベートクラウドサービス。 |
③ モビリティ・サービス
業務上、商用車を活用する法人顧客向けに、カーナビゲーションやドライブレコーダー等の安全運転支援機器を販売するカーソリューションをベースに、運行管理・安全運転支援を目的としたテレマティクスサービスを提供するモビリティ・クラウドソリューションへと展開を図り、さらに蓄積された技術、ノウハウを活かしたモビリティ分野に特化したM2M/IoTプラットフォームビジネスへと進化を見せており、その結果、当事業年度の売上高の増加に寄与することとなりました。さらに、法人向けのスマートフォンをはじめとする移動体情報通信機器等の販売も行っております。
サービス名称 | 主な販売先 | サービス概要 |
ALL IN ONE型テレマティクスサービス「CiEMS 3G」 | 法人 | 2015年4月サービス提供開始。営業車両にワンタッチで装着できる専用車載機によりドライバーの安全運転や車両の遠隔管理を実現するテレマティクスサービス。 |
次世代型テレマティクスサービス 「CiEMS」 | 法人 | 2012年3月サービス提供開始。スマートデバイスと専用の車載機を用いて法人のお客様の車両管理、安全運転指導、エコドライブの推進をサポートするクラウド型のサービス。 |
法人向けカーナビ×テレマティクス「CiEMS Navi」 | 法人 | 2014年1月サービス提供開始。「CiEMS」にカーナビ機能や配車機能を追加し、さらに法人向けソリューションとしての付加機能を高めたカーナビ×テレマティクスサービス。 |
<モバイル事業>
当事業では、株式会社NTTドコモの一次代理店である株式会社ダイヤモンドテレコムと締結している「代理店契約書」及び株式会社NTTドコモ、株式会社ダイヤモンドテレコムとの三者契約である「ドコモショップの業務再委託に関する覚書」に基づき、大阪府下にドコモショップを6店舗運営しております。
株式会社NTTドコモが提供する移動体情報通信機器の販売、料金プランのコンサルティング、各種契約取次、料金の収納、故障受付などのサービス提供と、ご家庭の通信環境となる光ブロードバンド回線の取次なども行っております。また、お客様からの販売代金の他、ドコモショップの運営に対し、販売関連のインセンティブと支援費が株式会社NTTドコモから株式会社ダイヤモンドテレコムに支払われており、当社も株式会社ダイヤモンドテレコムからこれらの対価を受け取っております。この様なサービスのご提供以外にも、スマートデバイス(注17)やクラウドの普及による課題解決の一助として、小中学生を対象としたネットいじめ防止に関する授業の実施や、高齢者向けの無料スマートフォン教室の開催など地域のお客様に愛される店舗運営を心がけております。
<当社が運営する店舗一覧>
店舗名 | 所在地 |
ドコモショップ岸和田店 | 大阪府岸和田市中井町 |
ドコモショップアリオ鳳店 | 大阪府堺市西区鳳南町 |
ドコモショップ中百舌鳥店 | 大阪府堺市北区中百舌鳥町 |
ドコモショップ泉ヶ丘店 | 大阪府堺市南区茶山台 |
ドコモショップ光明池店 | 大阪府堺市南区鴨谷台 |
ドコモショップ深井店 | 大阪府堺市中区堀上町 |
[用語解説]
注1 クラウドサービス:従来は利用者が手元のコンピュータで利用していたデータやソフトウェアを、ネットワーク経由で、サービスとして利用者に提供するもの。
注2 モビリティ・サービス:自動車やスマートフォン等のモバイルデバイスにおける、ハードウェアを含むソリューションや情報システムサービスの総称。
注3 モビリティ・クラウドソリューション:特定業種業務に向けたクラウドサービスの中で、SaaS形態において動態(自動車など)など、モビリティ環境にあるデバイスに働きかける(動態管理など)ソフトウェアを提供するソリューション。
注4 CMS:Webコンテンツを構成するテキストや画像等のデジタルコンテンツを統合・体系的に管理し、配信等必要な処理を行うシステムの総称。
注5 オープンデータ:特定のデータが一切の著作権や特許の影響を受けず、誰もが利用でき、再配布、再利用ができる状態を指し、主に政府や公共、自治体やインフラ企業が保有するデータをオープンデータ化して公開することで、行政の透明性・信頼性の向上、国民参加・官民協働の推進、経済の活性化・行政の効率化など実現を目指すもの。
注6 J-ALERT:総務省消防庁が提供する地方公共団体向けの全国瞬時警報システム。
注7 SNS:ソーシャルネットワーキングサービスの略で、人と人とのつながりや交流を促進、サポートするコミュニティ型のWebサイトやアプリケーション。
注8 V-ALERT:V‐ALERTは、V‐Lowマルチメディア放送の放送波を使って防災情報を一斉同報するシステムで、ハード事業者である株式会社VIPがプラットフォームを開発。災害時の緊急情報や避難情報を、音声のみならず文字・画像でも速やかに地域住民に伝えることができる。
注9 仮想化技術:1台のコンピューターの中に、複数の仮想コンピューターを作り、それぞれに基本ソフトを入れて動作させる技術。リソースの最適化や負荷分散が求められるクラウドコンピューティングを支える技術要素。
注10 パブリッククラウド:幅広く一般にクラウドコンピューティングの環境を提供するサービス形態。
注11 プライベートクラウド:企業が自社内でクラウドコンピューティングのシステムを構築し、企業内の部門やグループ会社などに対してクラウドサービスを提供する形態。
注12 マネージドサービス:インターネット・データセンターにおいて、サービスの利用に必要な機器などの運用や監視、管理、導入時に必要な機器の設置や設定なども一体として提供するサービス。
注13 ハウジングサービス:顧客の通信機器や情報発信用のコンピューターなどを、インターネットデータセンターに設置するサービス。
注14 VMware: Windows/Linux上で動作するコンピューターの仮想化ソフトウェア。世界で圧倒的シェアを誇る。
注15 テレマティクスサービス:テレコミュニケーション(Telecommunication=通信)とインフォマティクス(Informatics=情報工学)を用いた造語であり、一般的には自動車や輸送車両等の動態に携帯電話等の移動体通信システムを利用してサービスを提供することの総称。
注16 M2M/IoT:M2M(エム・ツー・エム:Machine to Machine)とは、個別に稼働している機器同士をネットワークでつなぎ、これらが相互でやりとりできるようにして、各々の機器で生成されたデータをリアルタイムで統合、制御し、活用することができるシステムを意味する。IoT(Internet of Things)とは、モノのインターネットを指し、全てのモノがネットワークを介して繋がり、モノ同士が人の操作・入力を介さず、自律的に最適な制御が行われることを意味する。
注17 スマートデバイス:情報処理端末(デバイス)のうち、単なる計算処理だけではなく、あらゆる用途に使用可能な多機能端末のことであり、スマートフォンやタブレット端末を総称する呼び名として用いられている場合が多い。
当社の事業の系統図は次のとおりです。
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