有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100TOHC (EDINETへの外部リンク)
株式会社NITTAN 研究開発活動 (2024年3月期)
当社中長期ビジョンとして掲げた「NITTAN Challenge 10」により、「VISIONⅠ:既存事業の飽くなき進化と競争力の強化」および「VISIONⅡ:脱炭素化社会に向けた新規事業化」の二つの柱を、市場ニーズ及び顧客戦略に合わせて展開する研究開発活動を実施しています。2024年3月には、研究開発活動をさらに活性化することを目的に、「VISIONⅠ」の開発アイテムを中心とした早期量産化に向けた設計的な改良を主とする量産開発部と、「VISIONⅡ」アイテムを含む様々な加工品や新製品の企画・開発を担当する先行開発部を新たに設置し、それぞれが有機的に活動できる体制を構築するための組織変更を行いました。
当連結会計年度の研究開発活動は、既存事業として、二輪・四輪車をはじめ、船舶用等の内燃機関の性能向上に寄与する動弁系部品を主要製品と位置づけ、地球環境保護に対するエンジンの低燃費化、排気ガス規制、及び、燃料多様化に対応した製品や、グローバル展開に繋がるコスト低減のための開発を継続しています。
新規事業としては、世の中の電動化シフトのタイミングを見ながら、当社のコア技術を活かしたものづくり開発を推進しています。また、電動アシスト自転車等に照準を当てたユニット開発なども推進しており、量産化と技術の醸成を並行して進めています。当連結会計年度における、既存のセグメントに直接関連しないこれらの新規事業等のための研究開発費の金額は255百万円であります。
なお、当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は662百万円であります。
セグメントごとの研究開発活動を示すと次のとおりであります。
(1) 小型エンジンバルブ
高効率エンジン用バルブとして次世代型冷媒封入中空バルブの開発、カーボンニュートラルに対応した水素燃料、代替燃料エンジン用バルブの顧客への提案・評価に取り組んでいます。
また、市場のEV化ニーズが高まる中、各顧客の動向は必ずしもEV化一辺倒ではなく、内燃機関の活用も見直されており、開発期間短縮を想定し、DXを意識した開発効率の改善活動を進めております。
さらに、顧客エンジン生産拠点の合理化対応に合わせ、当社グローバル複数拠点での最適化に取り組んでいます。
四輪向け・二輪向け・汎用エンジン向けを問わず、多種多様な顧客ニーズに応える体制を構築し、顧客開発期間の合理化に対応した製品開発、試作・評価への取組みを継続し、拡販活動を強化していきます。
当連結会計年度における研究開発費の金額は193百万円であります。
(2) 舶用部品
舶用業界各社は、電動化ではなく、GHGフリー燃料を利用した内燃機関の開発を推進しています。そのニーズに応えるべく、長寿命化技術として耐摩耗盛金材などの高付加価値製品を開発しています。また顧客の次世代エンジン開発に向けた舶用中空バルブ、ウェーブバルブの開発を推進しており、顧客との評価試験を推進中です。
当連結会計年度における研究開発費の金額は68百万円であります。
(3) 歯車
歯車は、素材投入量の削減、使用電力削減やスクラップ削減等の観点から、更なるニアネット鍛造や金型長寿命化を見据えたものづくり開発を継続しています。また、更なる拡販や新規市場への参入を見据え、既存歯車の改良や熱間鍛造技術を応用した新規製品の開発も推進しています。
当連結会計年度における研究開発費の金額は117百万円であります。
(4)PBW
PBWは、2024年度の生産中止計画を受け、ものづくり開発や生産性改善の活動も凍結しております。
なお、当連結会計年度におきましては、研究開発費を計上しておりません。
(5) その他
リフター事業では、国内外顧客向けHLA(油圧ラッシュアジャスタ)及びRRA(ローラーロッカーアーム)拡販の取組みを継続しています。また、弊社既存技術を活用し、中型・大型機関の市場に向けて、性能向上やメンテナンスサイクル延長を狙ったHLAの開発を進めています。
工作機械関連では、既存事業のエンジンバルブ外観検査装置の1号機を完成させ導入済みで、国内事業所へ2号機3号機の導入予定です。今後、海外を含めた展開を進めてまいります。また、歯車事業においてもAI外観検査装置の実用化1号機導入済です。さらに、新たにプレスシステムを導入し、新事業を含めた高精度鍛造を追求するとともに、鍛造後のばら積みされた仕掛品を製造設備へ自動投入することを目指した搬送装置の実用化にも着手いたしました。加えて、「NITTAN Challenge 10」の新事業に向けた複合加工機や高機能マシニングセンター+搬送機によるスマートファクトリーを目指した全自動化にも取り組んでいます。
当連結会計年度における研究開発費の金額は27百万円であります。
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ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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