有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100TNQ1 (EDINETへの外部リンク)
岩谷産業株式会社 研究開発活動 (2024年3月期)
当連結会計年度の研究開発は、「ガス&エネルギー」を基軸に総合エネルギー、産業ガス・機械からマテリアルまでの事業領域を対象として取り組むとともに、「水素のイワタニ」としての地位を強固なものにするべく水素サプライチェーンの構築に向けた技術開発、さらには脱炭素に向けた新技術開発に注力しました。
研究開発活動の中心となる中央研究所(兵庫県尼崎市)は、グループ全体の成長ビジョンを見据え、新事業・新商品の開発に繋がる研究開発に取り組みました。また、お客さまへの技術サービス、当社取扱製品の品質管理、商品開発効率を高めるため、分析を主体とした基盤技術の強化にも取り組みました。
岩谷水素技術研究所では、最新鋭の水素試験研究設備を活用し、極低温の液化水素や超高圧圧縮水素ガスに適合した材料や機器の評価を行いながら、水素ステーション建設コストの低減や保安強化につながる研究開発を進めました。また、液化水素の冷熱を回収し研究所内建物で利用する技術や将来の液化水素ステーションの実用化に向けた充填技術開発を推進しました。さらに、水素と二酸化炭素からプロパンなどの炭化水素燃料を合成する研究を進めています。
当連結会計年度における当社グループ全体の研究開発費は2,248百万円となりました。また、当社の研究開発費は1,819百万円であります。
主な研究開発内容は水素関連で、その金額は390百万円です。その他の研究開発費用をセグメント別に分けると、総合エネルギー事業331百万円、産業ガス・機械事業78百万円、マテリアル事業146百万円、その他1,301百万円となっております。その他には、研究開発拠点である当社中央研究所の共有費用が含まれています。
なお、セグメントごとの研究開発活動は次のとおりです。
(水素エネルギー関連)
水素・燃料電池戦略ロードマップ及び水素基本戦略に基づき、水素ステーションの整備や新たな水素エネルギー・アプリケーションの開発等の水素エネルギーの利用拡大に繋がる活動に取り組みました。さらに、水素エネルギー社会の実現を見据えたCO2フリー水素サプライチェーンの構築にも重点を置き研究開発を推進しました。
具体的には、経済産業省/新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)との取り組みにおいて、豪州の未利用褐炭を用いた大規模水素サプライチェーンを構築する実証事業に参画し、海上輸送実証や海上からの受入基地でのローディングアームの試験などを通じ、液化水素運搬船や受入基地に関するエンジニアリングデータを蓄積しました。「福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R)」(福島県浪江町)では、NEDOとの契約を2025年度まで延長し、商用水素ステーションや県内施設に設置される燃料電池への供給を継続するとともに、水素需給管理の最適化など水素製造コスト低減に向けた取り組みにも着手しました。
2025年に開催される大阪・関西万博での商用運航を目指し、水素燃料電池船のデザインや仕様を決定し建造を進めるとともに、船舶用水素ステーションを建設しました。また、日揮ホールディングス株式会社や豊田通商株式会社と共同で、廃プラスチックを原料とした水素製造技術に関する調査を完了し、詳細な事業化の検討を進めました。さらに株式会社大林組と共同で、液化水素冷熱を回収し事務所空調などへ利用する研究開発を進めるとともに、カーボンニュートラル化への取り組みとして、研究所に100kW純水素型燃料電池発電設備を導入し、稼働させました。
(総合エネルギー事業)
カーボンニュートラル社会の実現に向けた取り組みの一環として、LPガスの脱炭素化につながるグリーンLPガスの製造技術に関する調査研究を進め、岩谷水素技術研究所にてラボレベルの基礎技術の確立を進めています。
また、NEDO委託事業として、相馬ガスホールディングス株式会社他と共同で、既存インフラを利用した水素混合LPガスの導管供給の実証試験に向けたF/Sを完了させ、新たに相馬ガス株式会社の事業エリアでの実証試験がNEDO助成事業に採択されました。2024年度中に設備を完成させ、実証試験を開始します。
さらに、当社主力のコンシューマープロダクツであるカセットガスの拡販に繋がる新商品の開発に向け、熱電発電素子や燃料電池を使った発電機能を生かした製品開発を進めています。
(産業ガス・機械事業)
再生医療分野に力点を置き、大阪大学との共同研究講座で得られた細胞凍結・解凍プロセスの最適化研究成果を活かし、細胞保管輸送容器の開発や凍結装置の開発を進めました。また、「再生医療・バイオ研究開発拠点」である中央研究所のバイオ研究専用クリーンルームを活用し、人工血管を凍結・解凍できることを確認しました。共同研究先と事業化の検討を進めていきます。
陸上養殖分野における酸素ガスなどの事業拡大に向け、中央研究所に導入した陸上養殖の研究設備を活用し、ヒラメ養殖における酸素富化効果を確認しました。今後更に魚種を拡大し、魚種ごとの最適養殖条件を見極めていきます。
中央研究所で確立した半導体向け重水素ガス製造技術を基に、岩谷瓦斯株式会社三重工場内で稼働させた重水素プラントは順調に稼働しており、プラントの運転効率化、製造ロス削減に寄与しています。
溶接・溶断分野では、コータキ精機株式会社と共同で100%の水素ガスを使用して鋼板を切断する水素切断機を開発し商品化するとともに、銅とステンレスの異種金属接合技術を開発しました。
(マテリアル事業)
携帯電話やパソコン向けに需要が拡大する積層セラミックコンデンサー(MLCC)に使われるナノニッケルの合成技術開発を推進しました。大手ユーザーにサンプルを出荷し、評価を受けながら品質を高めるとともに、事業化に向け、自動化による生産量のアップや製造コストの削減技術の開発に取り組んでいます。
研究開発活動の中心となる中央研究所(兵庫県尼崎市)は、グループ全体の成長ビジョンを見据え、新事業・新商品の開発に繋がる研究開発に取り組みました。また、お客さまへの技術サービス、当社取扱製品の品質管理、商品開発効率を高めるため、分析を主体とした基盤技術の強化にも取り組みました。
岩谷水素技術研究所では、最新鋭の水素試験研究設備を活用し、極低温の液化水素や超高圧圧縮水素ガスに適合した材料や機器の評価を行いながら、水素ステーション建設コストの低減や保安強化につながる研究開発を進めました。また、液化水素の冷熱を回収し研究所内建物で利用する技術や将来の液化水素ステーションの実用化に向けた充填技術開発を推進しました。さらに、水素と二酸化炭素からプロパンなどの炭化水素燃料を合成する研究を進めています。
当連結会計年度における当社グループ全体の研究開発費は2,248百万円となりました。また、当社の研究開発費は1,819百万円であります。
主な研究開発内容は水素関連で、その金額は390百万円です。その他の研究開発費用をセグメント別に分けると、総合エネルギー事業331百万円、産業ガス・機械事業78百万円、マテリアル事業146百万円、その他1,301百万円となっております。その他には、研究開発拠点である当社中央研究所の共有費用が含まれています。
なお、セグメントごとの研究開発活動は次のとおりです。
(水素エネルギー関連)
水素・燃料電池戦略ロードマップ及び水素基本戦略に基づき、水素ステーションの整備や新たな水素エネルギー・アプリケーションの開発等の水素エネルギーの利用拡大に繋がる活動に取り組みました。さらに、水素エネルギー社会の実現を見据えたCO2フリー水素サプライチェーンの構築にも重点を置き研究開発を推進しました。
具体的には、経済産業省/新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)との取り組みにおいて、豪州の未利用褐炭を用いた大規模水素サプライチェーンを構築する実証事業に参画し、海上輸送実証や海上からの受入基地でのローディングアームの試験などを通じ、液化水素運搬船や受入基地に関するエンジニアリングデータを蓄積しました。「福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R)」(福島県浪江町)では、NEDOとの契約を2025年度まで延長し、商用水素ステーションや県内施設に設置される燃料電池への供給を継続するとともに、水素需給管理の最適化など水素製造コスト低減に向けた取り組みにも着手しました。
2025年に開催される大阪・関西万博での商用運航を目指し、水素燃料電池船のデザインや仕様を決定し建造を進めるとともに、船舶用水素ステーションを建設しました。また、日揮ホールディングス株式会社や豊田通商株式会社と共同で、廃プラスチックを原料とした水素製造技術に関する調査を完了し、詳細な事業化の検討を進めました。さらに株式会社大林組と共同で、液化水素冷熱を回収し事務所空調などへ利用する研究開発を進めるとともに、カーボンニュートラル化への取り組みとして、研究所に100kW純水素型燃料電池発電設備を導入し、稼働させました。
(総合エネルギー事業)
カーボンニュートラル社会の実現に向けた取り組みの一環として、LPガスの脱炭素化につながるグリーンLPガスの製造技術に関する調査研究を進め、岩谷水素技術研究所にてラボレベルの基礎技術の確立を進めています。
また、NEDO委託事業として、相馬ガスホールディングス株式会社他と共同で、既存インフラを利用した水素混合LPガスの導管供給の実証試験に向けたF/Sを完了させ、新たに相馬ガス株式会社の事業エリアでの実証試験がNEDO助成事業に採択されました。2024年度中に設備を完成させ、実証試験を開始します。
さらに、当社主力のコンシューマープロダクツであるカセットガスの拡販に繋がる新商品の開発に向け、熱電発電素子や燃料電池を使った発電機能を生かした製品開発を進めています。
(産業ガス・機械事業)
再生医療分野に力点を置き、大阪大学との共同研究講座で得られた細胞凍結・解凍プロセスの最適化研究成果を活かし、細胞保管輸送容器の開発や凍結装置の開発を進めました。また、「再生医療・バイオ研究開発拠点」である中央研究所のバイオ研究専用クリーンルームを活用し、人工血管を凍結・解凍できることを確認しました。共同研究先と事業化の検討を進めていきます。
陸上養殖分野における酸素ガスなどの事業拡大に向け、中央研究所に導入した陸上養殖の研究設備を活用し、ヒラメ養殖における酸素富化効果を確認しました。今後更に魚種を拡大し、魚種ごとの最適養殖条件を見極めていきます。
中央研究所で確立した半導体向け重水素ガス製造技術を基に、岩谷瓦斯株式会社三重工場内で稼働させた重水素プラントは順調に稼働しており、プラントの運転効率化、製造ロス削減に寄与しています。
溶接・溶断分野では、コータキ精機株式会社と共同で100%の水素ガスを使用して鋼板を切断する水素切断機を開発し商品化するとともに、銅とステンレスの異種金属接合技術を開発しました。
(マテリアル事業)
携帯電話やパソコン向けに需要が拡大する積層セラミックコンデンサー(MLCC)に使われるナノニッケルの合成技術開発を推進しました。大手ユーザーにサンプルを出荷し、評価を受けながら品質を高めるとともに、事業化に向け、自動化による生産量のアップや製造コストの削減技術の開発に取り組んでいます。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E02567] S100TNQ1)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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