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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100VYMP (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 日本ハム株式会社 研究開発活動 (2025年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

当社グループの事業を支える基盤研究から、応用研究、商品開発に及ぶ研究開発活動は、中央研究所、及び各セグメントの開発部門によって展開されております。その中核となる中央研究所では、「Vision2030」“たんぱく質を、もっと自由に”の実現に向けた5つのマテリアリティ「たんぱく質の安定調達・供給」、「食を通した豊かな生活への貢献」、「持続可能な地球環境への貢献」、「新たな価値の創出」、「挑戦する組織風土の醸成」における技術革新及び新規事業を目指した研究開発を推進してまいりました。

当連結会計年度の主な取組みは以下のとおりです。

(1)「たんぱく質の安定調達・供給」に関する研究開発
当社基幹事業である食肉事業領域における研究開発として、健全で生産性の高い食肉生産を目指した取組みを継続しております。定期的な家畜の健康診断による農場衛生管理の支援を行うとともに、家畜の生産管理に寄与する新しい技術や新たなブランド食肉の開発につなげる研究開発を進めております。
持続可能な畜産業を目指した研究開発の一つとしてIoT・AIを活用した養豚管理の技術開発に関する取組み「スマート養豚プロジェクト」を継続いたしました。本プロジェクトは養豚事業における働き方の改革と生産性の向上を実現することを目指しており、当社中央研究所とグループ会社の日本クリーンファーム㈱、日本ハムエンジニアリング㈱が㈱NTTデータ及び㈱NTTデータSBCと連携して進めております。
当連結会計年度におきましては、研究成果であるAI技術を活用して豚の発情を検知し、繁殖業務を支援するシステム「PIG LABO® Breeding Master」についてニッポンハムグループが保有する農場での商用稼働及びグループ外の農場への提供を開始いたしました。これにより、日本の養豚業界の活性化と労働人口の減少という社会課題の解決に貢献するものと期待しております。
また、豚の3D画像を基に体重を推定するAI技術を国立大学法人宮崎大学と共同開発し、豚の群体重を推定できるシステム「PIG LABO®Growth Master」の開発を行いました。本システムを社会実装することにより、更なる養豚業の生産性向上や労務軽減を実現し、養豚産業の魅力、価値向上の一助になると考えております。
今後さらに本取組みを推進し、グループ畜産事業の生産性向上を実現する技術を確立するとともに、将来的には日本の畜産業の持続可能性と環境負荷低減に貢献することを目指してまいります。
国内の家畜防疫及び畜産物の安定供給への貢献を目指した研究開発の一つとして、家畜伝染病の一種である口蹄疫※を迅速に検出する技術開発に取り組み、動物用体外診断用医薬品として承認されました。簡易迅速性を有するため、早期段階での察知、被害の最小化への寄与が期待されます。今後も当該キットの供給を通じて、家畜伝染病予防法に基づく国内の口蹄疫防疫対策、畜産物の安定供給に貢献してまいります。なお、農林水産省の戦略的監視・診断体制整備推進委託事業で口蹄疫抗原検出キットを開発いたしました。
持続可能なたんぱく質の一つとして、「麹」及び「細胞性食品(培養肉)」の研究開発を行っています。「麹」はたんぱく質や食物繊維を豊富に含む栄養価の高い食材です。麹の効率的な生産方法及び麹を使用した新たな加工食品の研究開発に注力しております。また、「細胞性食品」は食肉由来の細胞を培養する技術で、食品原料として活用するためのキーとなるのは細胞生産コストの低減です。この課題を解決するため、最適な家畜由来細胞や安全な培養液、生産効率の良い培養システムの研究開発を、スタートアップ企業や社外研究機関と共同で進めております。将来の動物性たんぱく質源の選択肢の一つとなるよう、研究開発を推進してまいります。

※口蹄疫とは、口蹄疫ウイルスによって起こる伝染病で、主に偶蹄動物(牛、豚、羊、山羊等)が感染します。伝染力が非常に強く、感染拡大のスピードが速いため、世界的な食料需給に大きな影響を及ぼし、経済的被害が最も大きい疾病の一つです。

(2)「食を通した豊かな生活への貢献」並びに「新たな価値の創出」に関する研究開発
国内最大級のたんぱく質供給企業として、中央研究所では当社グループからお届けしている様々な商品におけるお客様の安全・安心の向上に寄与するために、当社グループ品質保証を支える食品検査とその技術開発を積極的に進めております。当期におきましても、消費者に安心して当社グループ商品を手にしてもらうために、引き続きグループ商品とその原材料の安全を確認するための検査を継続いたしました。今後も食品衛生及び品質管理のための検査機能強化と、その基盤技術を生み出す研究開発を推進し、当社グループ商品の品質向上と世界の食品産業全体の多様化、安全・安心に貢献していく技術の開発を進めてまいります。
環境負荷低減を目的として未利用・低利用の畜産資源の高度利用を目指した健康食品、健康機能素材の研究開発についても継続して実施しております。

当連結会計年度の当社グループ全体の研究開発費は、3,147百万円です。

なお、当社グループの研究開発活動は、主として食品事業活動に必要な基盤研究から商品開発に及ぶ様々な研究開発を推進しており、特定のセグメントに関連付けることが困難であります。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00334] S100VYMP)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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