有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100T4WQ (EDINETへの外部リンク)
ラクオリア創薬株式会社 研究開発活動 (2023年12月期)
当社グループの研究開発活動における当連結会計年度の研究開発費は、1,372百万円となりました。なお、当連結会計年度における主な研究開発の概況は、以下のとおりであります。
(1)自社の研究開発及び共同研究
(臨床開発段階)
① カリウムイオン競合型アシッドブロッカー(RQ-00000004、tegoprazan)
胃食道逆流症(GERD)(*)等の胃酸関連疾患を目標適応症とする本化合物は、日本を除く地域の権利をHKイノエン社に導出しておりますが、日本国内の権利は当社が保有しております。当連結会計年度においては、国内での速やかな上市を実現するため、自社による臨床試験の実施を見送り導出活動に専念することとして提携先候補企業との協議を進めました。期初の計画では、当連結会計年度中のライセンス契約締結を目指しておりましたが成約に至らず、翌期にずれ込むこととなりました。
② 5-HT4作動薬(RQ-00000010)
胃不全麻痺、機能性胃腸症(*)、慢性便秘等の消化管運動不全を目標適応症とする本化合物は第Ⅰ相臨床試験実施済みの導出準備プログラムとして導出活動を進めました。その結果として、ペット用医薬品用途につきましては、当連結会計年度においてVetbiolix社との間で犬・猫の腸管運動障害を対象としたオプション及びライセンス契約の締結に至りました。
③ 5-HT2B拮抗薬(RQ-00310941)
下痢型過敏性腸症候群(IBS-D)(*)を目標適応症とする本化合物も同様に第Ⅰ相臨床試験実施済みの導出準備プログラムとなっております。
(前臨床開発段階)
① グレリン受容体作動薬(RQ-00433412)
がんに伴う食欲不振/悪液質症候群及び脊椎損傷に伴う便秘を標的疾患として開発中の本化合物については、昨年に引き続き、当連結会計年度において外部委託による前臨床試験を実施しました。
② モチリン受容体作動薬(RQ-00201894)
胃不全麻痺、機能性胃腸症(*)、術後イレウス等の消化管運動不全を目標適応症とする本化合物は、第Ⅰ相臨床試験実施に必要な前臨床試験を終了した導出準備プログラムとなっております。
③ TRPM8遮断薬(RQ-00434739)
本化合物は、2021年9月締結のライセンス契約に基づき、日本を除く地域の権利をXgene社に導出しておりますが、日本国内の権利は引き続き当社が保有しております。当連結会計年度におきましてはXgene社の前臨床試験開始にかかる支援を行いました。
(探索段階)
① 単独研究プロジェクト
開発候補化合物(*)の創製を目指した探索研究を推進するとともに、当社の成長戦略の根幹である創薬研究基盤の強化に取り組んでおります。以下に示す製薬企業との共同研究のみならず、単独研究プロジェクトにおいても、「モダリティ」(*)、「創薬標的」、「疾患領域」及び「基盤技術」という4つの切り口で、既存技術と新たな取り組みの相乗効果によって次世代の自社創薬バリューチェーンを確立することを目指しております。
② 企業等との共同研究
当連結会計年度において実施した製薬企業等との共同研究は以下のとおりであります。
③ アカデミアとの共同研究
名古屋大学や岐阜薬科大学をはじめとする大学及びその他の公的研究機関との間で、創薬標的の探索等、初期段階の共同研究が複数件進行中であります。
(2)導出先の開発状況
① tegoprazan(K-CAB®、RQ-00000004/LXI-15028ほか)
HKイノエン社は、2023年1月、びらん性胃食道逆流症(*)治癒後の維持療法向けにtegoprazanの含有量を既存の製剤の半分に減らした新製剤「K-CAB®錠 25 mg」を韓国で発売いたしました。これにより、K-CAB®は韓国で販売されているカリウムイオン競合型アシッドブロッカー (Potassium Competitive AcidBlocker: P-CAB)系胃酸分泌抑制剤の中で、唯一、びらん性胃食道逆流症(*)の発症時から治癒後の全ての段階で使用できる薬剤となりました。韓国で承認を受けた適応症は、びらん性胃食道逆流症(*)、非びらん性胃食道逆流症(*)、胃潰瘍、ヘリコバクター・ピロリ除菌補助療法にびらん性胃食道逆流症(*)治癒後の維持療法を加えた5つです。
中国においては、2023年3月から公的医療保険である国家基本医療保険の償還対象となり、サブライセンス先であるLuoxin社によって、現在、31の省・行政区でtegoprazan製品が販売されております(中国販売名(登録商標):泰欣賛®(タイシンザン))。2023年11月、Luoxin社は十二指腸潰瘍治療薬としての製造販売承認を中国当局から取得しました。これにより中国において製造販売承認を得ている適応症は、びらん性胃食道逆流症(*)と十二指腸潰瘍の2つとなりました。十二指腸潰瘍は中国で最も一般的かつ頻度の高い慢性疾患の1つであり、消化性潰瘍の約70%を占めます。さらに、Luoxin社は、ヘリコバクター・ピロリ除菌補助療法を対象とした第Ⅲ相臨床試験を完了し、中国当局に対して承認申請を行いました。
その他の国・地域につきましては、当連結会計年度において、新たにメキシコ、インドネシア、シンガポール及びペルーにおいてtegoprazan製品の販売が開始されました。これによりtegoprazan製品が販売されている国は韓国、中国、モンゴル、フィリピン、メキシコ、インドネシア、シンガポール及びペルーの8カ国となりました。このほか、タイ、ベトナム、インド等の計28カ国において、現在、審査中又は承認申請準備中の段階にあります。また、米国においては、2022年10月、Braintree社がびらん性胃食道逆流症(*)患者及び非びらん性胃食道逆流症(*)患者を対象とした第Ⅲ相臨床試験を実施中であり、2024年中に承認申請が行われる見通しです。
② EP4拮抗薬(GALLIPRANT®)
犬の骨関節炎治療薬としてエランコ社が販売中の本化合物は、2017年1月の米国における販売開始以降、既に世界20カ国以上で上市されており、2020年10月からは日本においても販売されております。
③ グレリン受容体作動薬(capromorelin、ENTYCE®/ELURA®)
グレリン受容体作動薬であるcapromorelinを有効成分として含む薬剤として、犬の食欲不振症治療薬ENTYCE®及び慢性腎疾患(CKD:chronic kidney disease)の猫の体重減少管理の適応をもつELURA®の2つの製品が米国で販売中です。また、ELURA®につきましては、2023年6月、欧州医薬品庁(EMA: European Medicines Agency)から、慢性疾患の猫の食欲不振症及び体重減少管理の適応症に関する承認が得られましたが、当連結会計年度中の製品発売には至らず、期初の計画で想定していたマイルストン達成は翌期にずれ込むこととなりました。
④ P2X7受容体拮抗薬(RQ-00466479/AK1780)
旭化成ファーマ株式会社(本社:東京都千代田区、以下、「旭化成ファーマ社」)との共同研究から創出され、旭化成ファーマ社からEli Lilly and Company(本社:米国インディアナ州、以下「リリー社」)にライセンスされた本化合物につきまして、リリー社が慢性疼痛患者を対象とした第Ⅱ相臨床試験を実施中です。
⑤ EP4拮抗薬(grapiprant、RQ-00000007/AAT-007)
AskAt社の導出先である3D Medicines Inc.(本社:中国・上海市、以下「3DM社」)が、中国において、疼痛を適応症とする第Ⅰ相臨床試験を終了したほか、同じくAskAt社の導出先であるNingbo NewBay Medical Technology Development Co., Ltd.(本社:中国・浙江省)が、中国において、がん領域で第Ⅰ相臨床試験を実施中です。
米国においては、AskAt社の導出先であるIkena Oncology Inc.(本社:米国・マサチューセッツ州)が、がん免疫治療薬として第Ⅰ相臨床試験を実施しておりましたが、2023年9月、AskAt社は、当該サブライセンスにかかる契約を、2024年3月20日をもって解約することを発表しました。今後、AskAt社は新たなパートナーの選定を含む戦略的オプションを実施するとしております。
⑦ シクロオキシゲナーゼ-2(COX-2)阻害薬(RQ-00317076/AAT-076)
AskAt社の導出先である3DM社が、中国において、引き続き疼痛を適応症とする第Ⅰ相臨床試験を実施しております。また、ペット用医薬品用途については、Velo-1, Inc.(本社:米国・テネシー州)が開発準備を進めております。
⑧ CB2作動薬(RQ-00202730/AAT-730)
2023年7月、AskAt社の導出先であるOCT社が本化合物の第Ⅰ相臨床試験を英国で開始いたしました。OCT社は、化学療法誘発性末梢神経障害(CIPN)を主な適応症として本化合物の臨床開発を進めることを計画しております。
⑨ TRPM8遮断薬(RQ-00434739)
2023年12月、導出先のXgene社が、慢性疼痛治療薬の開発に向けて豪州での第Ⅰ相臨床試験の開始準備を進めていることを発表しました。加えて、同社は、本化合物が様々な疼痛モデル動物で良好な鎮痛効果を示した上で心血管系・呼吸器系・中枢神経系には影響を及ぼさなかったこと、さらに、薬物動態(*)の観点でも本化合物が良好な特性を示したことを発表しました。
⑩ ナトリウムチャネル遮断薬(RQ-00350215)
2021年12月に久光製薬株式会社(本社:佐賀県鳥栖市、以下「久光製薬社」)に導出した本化合物につきましては、久光製薬社が経皮吸収型の慢性疼痛治療薬の開発を目的とした前臨床試験を実施中です。
⑪ 特定のイオンチャネル(*)を標的とした開発候補化合物(*)(化合物コード非開示)
EAファーマ株式会社(本社:東京都中央区、以下「EAファーマ社」)との共同研究から創出された本化合物につきましては、引き続きEAファーマ社により開発が進められております。
⑫ 選択的ナトリウムチャネル遮断薬(化合物コード非開示)
マルホ株式会社(本社:大阪府大阪市、以下「マルホ社」)に導出した本化合物につきましては、引き続きマルホ社により開発が進められております。
⑬ 5-HT4作動薬(RQ-00000010)
当連結会計年度においてVetbiolix社に導出した本化合物につきましては、猫の巨大結腸症及び犬の胃不全麻痺を想定適応症とした開発が同社で進められております。
⑭ レチノイン酸受容体α作動薬(タミバロテン、TM-411/SY-1425)
テムリックの導出先であるシロス社が、MDS及びAMLを対象とした臨床試験を米国において実施中です。MDSにつきましては、HR-MDS患者を用いた第Ⅲ相臨床試験が進行中であるほか、2023年1月、シロス社は米国食品医薬品局(FDA: Food and DrugAdministration)からファストトラック指定を取得しました。シロス社は2024年第1四半期には本第Ⅲ相臨床試験の患者登録を完了し、2024年第4四半期に試験結果を報告する予定としております。また、AMLにつきましては、2023年12月、シロス社は現在進行中の第Ⅱ相臨床試験無作為化試験パートにおける初期データを発表しました。今回の発表において、シロス社は、本試験の主要評価項目である完全奏効率(CR)/不完全血液学的回復を伴う完全奏効率(CRi)が、タミバロテン、ベネトクラクスおよびアザシチジンの三剤併用療法を受けた奏効評価可能患者(9例中9例)では100%であったのに対し、対照群(ベネトクラクスおよびアザシチジンの二剤併用療法)の患者(10例中7例)では70%であったことのほか、三剤併用療法の安全性に関する初期データも良好な忍容性を示すことを発表しました。シロス社は本臨床第Ⅱ相試験の患者登録を継続しており、2024年に試験の最新データを報告する予定です。
(1)自社の研究開発及び共同研究
(臨床開発段階)
① カリウムイオン競合型アシッドブロッカー(RQ-00000004、tegoprazan)
胃食道逆流症(GERD)(*)等の胃酸関連疾患を目標適応症とする本化合物は、日本を除く地域の権利をHKイノエン社に導出しておりますが、日本国内の権利は当社が保有しております。当連結会計年度においては、国内での速やかな上市を実現するため、自社による臨床試験の実施を見送り導出活動に専念することとして提携先候補企業との協議を進めました。期初の計画では、当連結会計年度中のライセンス契約締結を目指しておりましたが成約に至らず、翌期にずれ込むこととなりました。
② 5-HT4作動薬(RQ-00000010)
胃不全麻痺、機能性胃腸症(*)、慢性便秘等の消化管運動不全を目標適応症とする本化合物は第Ⅰ相臨床試験実施済みの導出準備プログラムとして導出活動を進めました。その結果として、ペット用医薬品用途につきましては、当連結会計年度においてVetbiolix社との間で犬・猫の腸管運動障害を対象としたオプション及びライセンス契約の締結に至りました。
③ 5-HT2B拮抗薬(RQ-00310941)
下痢型過敏性腸症候群(IBS-D)(*)を目標適応症とする本化合物も同様に第Ⅰ相臨床試験実施済みの導出準備プログラムとなっております。
(前臨床開発段階)
① グレリン受容体作動薬(RQ-00433412)
がんに伴う食欲不振/悪液質症候群及び脊椎損傷に伴う便秘を標的疾患として開発中の本化合物については、昨年に引き続き、当連結会計年度において外部委託による前臨床試験を実施しました。
② モチリン受容体作動薬(RQ-00201894)
胃不全麻痺、機能性胃腸症(*)、術後イレウス等の消化管運動不全を目標適応症とする本化合物は、第Ⅰ相臨床試験実施に必要な前臨床試験を終了した導出準備プログラムとなっております。
③ TRPM8遮断薬(RQ-00434739)
本化合物は、2021年9月締結のライセンス契約に基づき、日本を除く地域の権利をXgene社に導出しておりますが、日本国内の権利は引き続き当社が保有しております。当連結会計年度におきましてはXgene社の前臨床試験開始にかかる支援を行いました。
(探索段階)
① 単独研究プロジェクト
開発候補化合物(*)の創製を目指した探索研究を推進するとともに、当社の成長戦略の根幹である創薬研究基盤の強化に取り組んでおります。以下に示す製薬企業との共同研究のみならず、単独研究プロジェクトにおいても、「モダリティ」(*)、「創薬標的」、「疾患領域」及び「基盤技術」という4つの切り口で、既存技術と新たな取り組みの相乗効果によって次世代の自社創薬バリューチェーンを確立することを目指しております。
② 企業等との共同研究
当連結会計年度において実施した製薬企業等との共同研究は以下のとおりであります。
会 社 名 | 開始月 | 内 容 |
あすか製薬株式会社 | 2019年7月 | 特定のイオンチャネル(*)を標的とした創薬研究に関する共同研究 |
ソシウム株式会社 | 2022年5月 | 当社化合物の難病・希少疾患への適応可能性の探索に関する共同研究 |
STAND Therapeutics株式会社 | 2022年8月 | 難病・希少疾患治療薬の創製を目指した細胞内抗体技術(STAND技術)の創薬応用の可能性検証 |
株式会社デ・ウエスタン・セラピテクス研究所 | 2022年12月 | 眼疾患治療薬創製に向けた共同研究 |
株式会社Veritas In Silico | 2022年12月 | メッセンジャーRNA(mRNA)を標的とした低分子医薬品の創出に向けた共同研究 |
leadXpro AG | 2023年4月 | 膜タンパク質の3次元立体構造解析 |
③ アカデミアとの共同研究
名古屋大学や岐阜薬科大学をはじめとする大学及びその他の公的研究機関との間で、創薬標的の探索等、初期段階の共同研究が複数件進行中であります。
(2)導出先の開発状況
① tegoprazan(K-CAB®、RQ-00000004/LXI-15028ほか)
HKイノエン社は、2023年1月、びらん性胃食道逆流症(*)治癒後の維持療法向けにtegoprazanの含有量を既存の製剤の半分に減らした新製剤「K-CAB®錠 25 mg」を韓国で発売いたしました。これにより、K-CAB®は韓国で販売されているカリウムイオン競合型アシッドブロッカー (Potassium Competitive AcidBlocker: P-CAB)系胃酸分泌抑制剤の中で、唯一、びらん性胃食道逆流症(*)の発症時から治癒後の全ての段階で使用できる薬剤となりました。韓国で承認を受けた適応症は、びらん性胃食道逆流症(*)、非びらん性胃食道逆流症(*)、胃潰瘍、ヘリコバクター・ピロリ除菌補助療法にびらん性胃食道逆流症(*)治癒後の維持療法を加えた5つです。
中国においては、2023年3月から公的医療保険である国家基本医療保険の償還対象となり、サブライセンス先であるLuoxin社によって、現在、31の省・行政区でtegoprazan製品が販売されております(中国販売名(登録商標):泰欣賛®(タイシンザン))。2023年11月、Luoxin社は十二指腸潰瘍治療薬としての製造販売承認を中国当局から取得しました。これにより中国において製造販売承認を得ている適応症は、びらん性胃食道逆流症(*)と十二指腸潰瘍の2つとなりました。十二指腸潰瘍は中国で最も一般的かつ頻度の高い慢性疾患の1つであり、消化性潰瘍の約70%を占めます。さらに、Luoxin社は、ヘリコバクター・ピロリ除菌補助療法を対象とした第Ⅲ相臨床試験を完了し、中国当局に対して承認申請を行いました。
その他の国・地域につきましては、当連結会計年度において、新たにメキシコ、インドネシア、シンガポール及びペルーにおいてtegoprazan製品の販売が開始されました。これによりtegoprazan製品が販売されている国は韓国、中国、モンゴル、フィリピン、メキシコ、インドネシア、シンガポール及びペルーの8カ国となりました。このほか、タイ、ベトナム、インド等の計28カ国において、現在、審査中又は承認申請準備中の段階にあります。また、米国においては、2022年10月、Braintree社がびらん性胃食道逆流症(*)患者及び非びらん性胃食道逆流症(*)患者を対象とした第Ⅲ相臨床試験を実施中であり、2024年中に承認申請が行われる見通しです。
② EP4拮抗薬(GALLIPRANT®)
犬の骨関節炎治療薬としてエランコ社が販売中の本化合物は、2017年1月の米国における販売開始以降、既に世界20カ国以上で上市されており、2020年10月からは日本においても販売されております。
③ グレリン受容体作動薬(capromorelin、ENTYCE®/ELURA®)
グレリン受容体作動薬であるcapromorelinを有効成分として含む薬剤として、犬の食欲不振症治療薬ENTYCE®及び慢性腎疾患(CKD:chronic kidney disease)の猫の体重減少管理の適応をもつELURA®の2つの製品が米国で販売中です。また、ELURA®につきましては、2023年6月、欧州医薬品庁(EMA: European Medicines Agency)から、慢性疾患の猫の食欲不振症及び体重減少管理の適応症に関する承認が得られましたが、当連結会計年度中の製品発売には至らず、期初の計画で想定していたマイルストン達成は翌期にずれ込むこととなりました。
④ P2X7受容体拮抗薬(RQ-00466479/AK1780)
旭化成ファーマ株式会社(本社:東京都千代田区、以下、「旭化成ファーマ社」)との共同研究から創出され、旭化成ファーマ社からEli Lilly and Company(本社:米国インディアナ州、以下「リリー社」)にライセンスされた本化合物につきまして、リリー社が慢性疼痛患者を対象とした第Ⅱ相臨床試験を実施中です。
⑤ EP4拮抗薬(grapiprant、RQ-00000007/AAT-007)
AskAt社の導出先である3D Medicines Inc.(本社:中国・上海市、以下「3DM社」)が、中国において、疼痛を適応症とする第Ⅰ相臨床試験を終了したほか、同じくAskAt社の導出先であるNingbo NewBay Medical Technology Development Co., Ltd.(本社:中国・浙江省)が、中国において、がん領域で第Ⅰ相臨床試験を実施中です。
米国においては、AskAt社の導出先であるIkena Oncology Inc.(本社:米国・マサチューセッツ州)が、がん免疫治療薬として第Ⅰ相臨床試験を実施しておりましたが、2023年9月、AskAt社は、当該サブライセンスにかかる契約を、2024年3月20日をもって解約することを発表しました。今後、AskAt社は新たなパートナーの選定を含む戦略的オプションを実施するとしております。
⑦ シクロオキシゲナーゼ-2(COX-2)阻害薬(RQ-00317076/AAT-076)
AskAt社の導出先である3DM社が、中国において、引き続き疼痛を適応症とする第Ⅰ相臨床試験を実施しております。また、ペット用医薬品用途については、Velo-1, Inc.(本社:米国・テネシー州)が開発準備を進めております。
⑧ CB2作動薬(RQ-00202730/AAT-730)
2023年7月、AskAt社の導出先であるOCT社が本化合物の第Ⅰ相臨床試験を英国で開始いたしました。OCT社は、化学療法誘発性末梢神経障害(CIPN)を主な適応症として本化合物の臨床開発を進めることを計画しております。
⑨ TRPM8遮断薬(RQ-00434739)
2023年12月、導出先のXgene社が、慢性疼痛治療薬の開発に向けて豪州での第Ⅰ相臨床試験の開始準備を進めていることを発表しました。加えて、同社は、本化合物が様々な疼痛モデル動物で良好な鎮痛効果を示した上で心血管系・呼吸器系・中枢神経系には影響を及ぼさなかったこと、さらに、薬物動態(*)の観点でも本化合物が良好な特性を示したことを発表しました。
⑩ ナトリウムチャネル遮断薬(RQ-00350215)
2021年12月に久光製薬株式会社(本社:佐賀県鳥栖市、以下「久光製薬社」)に導出した本化合物につきましては、久光製薬社が経皮吸収型の慢性疼痛治療薬の開発を目的とした前臨床試験を実施中です。
⑪ 特定のイオンチャネル(*)を標的とした開発候補化合物(*)(化合物コード非開示)
EAファーマ株式会社(本社:東京都中央区、以下「EAファーマ社」)との共同研究から創出された本化合物につきましては、引き続きEAファーマ社により開発が進められております。
⑫ 選択的ナトリウムチャネル遮断薬(化合物コード非開示)
マルホ株式会社(本社:大阪府大阪市、以下「マルホ社」)に導出した本化合物につきましては、引き続きマルホ社により開発が進められております。
⑬ 5-HT4作動薬(RQ-00000010)
当連結会計年度においてVetbiolix社に導出した本化合物につきましては、猫の巨大結腸症及び犬の胃不全麻痺を想定適応症とした開発が同社で進められております。
⑭ レチノイン酸受容体α作動薬(タミバロテン、TM-411/SY-1425)
テムリックの導出先であるシロス社が、MDS及びAMLを対象とした臨床試験を米国において実施中です。MDSにつきましては、HR-MDS患者を用いた第Ⅲ相臨床試験が進行中であるほか、2023年1月、シロス社は米国食品医薬品局(FDA: Food and DrugAdministration)からファストトラック指定を取得しました。シロス社は2024年第1四半期には本第Ⅲ相臨床試験の患者登録を完了し、2024年第4四半期に試験結果を報告する予定としております。また、AMLにつきましては、2023年12月、シロス社は現在進行中の第Ⅱ相臨床試験無作為化試験パートにおける初期データを発表しました。今回の発表において、シロス社は、本試験の主要評価項目である完全奏効率(CR)/不完全血液学的回復を伴う完全奏効率(CRi)が、タミバロテン、ベネトクラクスおよびアザシチジンの三剤併用療法を受けた奏効評価可能患者(9例中9例)では100%であったのに対し、対照群(ベネトクラクスおよびアザシチジンの二剤併用療法)の患者(10例中7例)では70%であったことのほか、三剤併用療法の安全性に関する初期データも良好な忍容性を示すことを発表しました。シロス社は本臨床第Ⅱ相試験の患者登録を継続しており、2024年に試験の最新データを報告する予定です。
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