有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100TSZB (EDINETへの外部リンク)
 株式会社横河ブリッジホールディングス 研究開発活動 (2024年3月期)
株式会社横河ブリッジホールディングス 研究開発活動 (2024年3月期)
		
		当社グループの研究開発は、橋梁事業に関連する鋼構造の基礎技術の取得および革新を中心とし、さらに、保有する要素技術をエンジニアリング関連事業や先端技術事業に応用し、商品開発や新技術開発を実施しています。また、グループ各社が保有する環境や情報処理等の分野における固有技術に関連して、事業化や商品化につながる研究開発を実施しています。
研究開発の体制は、当社の総合技術研究所が基盤技術の調査研究や事業化前の研究開発を行い、各事業会社が自社商品の改良開発や事業化検討を行うことを基本としています。当社グループの研究開発全体を統括し、方向性、予算、実施状況を管理する機関として、技術総括室を設置しています。なお、当社グループの研究開発スタッフは51名であり、全従業員の2.5%に相当します。また、当連結会計年度のセグメント別研究開発費は、橋梁事業306百万円、エンジニアリング関連事業133百万円、先端技術事業48百万円となり、総額は488百万円です。
当連結会計年度における主要な研究開発活動は次のとおりです。
(1)橋梁事業に関する研究開発
① 鋼橋の防食上の弱点である桁端部などに、防食性の高いステンレス鋼材を部分的に適用する橋梁の開発を進めています。過年度に実施した異種材料溶接部の疲労試験に加えて、異種材料溶接部を含む柱の座屈試験を行い、実橋への適用が可能であることを確認しました。
② 高速道路を中心に大規模更新・修繕事業が最盛期となっており、現場の安全性向上や工期短縮に有効な技術の需要が高まっています。これに応える新技術として、床版取替工法「STEEL-C.A.P.工法」(日本製鉄(株)との共同開発)や中小スパン橋梁の架替工法「NYラピッドブリッジ」(日鉄エンジニアリング(株)との共同開発)を開発しました。STEEL-C.A.P.工法は実橋実績を踏まえNETIS登録も完了し、プロジェクト形成をすすめています。NYラピッドブリッジは、中国池田インターチェンジ~宝塚インターチェンジ間橋梁更新工事の小浜ランプ橋で夜間の台車一括架設による橋梁の架替えが完了し、すでに供用を開始しています。
③ 鋼橋の建設現場の生産性向上、床版取替工事における交通規制時間短縮の要望に応える技術として、「プレキャスト合成床版」の開発を進めています。施工性に優れた合理的な継手構造を採用し、新設橋梁向けのプレキャスト合成床版については実橋梁で採用、施工されました。今後は、採用が決定している既設橋の床版取替え工事に向けた、床版の幅員分割施工に対応したプレキャスト合成床版に対し、輪荷重走行試験や実物大の施工試験により、性能確認と施工性確認を行います。
④ 鋼橋の製作現場の品質向上に資する技術として、非破壊試験の高度化を実現した「フェーズドアレイ超音波探傷による、鋼床版の溶接部の溶け込み量を推定する技術」を開発しました。製作現場での実証試験等を行い、実橋の鋼床版製作において採用されました。
⑤ 鋼橋の保全工事に資する技術として、「直交する長孔を用いた高力ボルト接合」を開発しました。既設の橋げたに設置する部材において、誤差吸収機能を有した高力ボルト接合として有用であり、実橋への適用が可能であることを試験検討により確認しました。
⑥ 環境負荷低減を実現する新しい鋼橋への取組みとして、鋼橋におけるCO2排出量の大半を占める鋼材の使用量の最小化を図った、「鋼桁のハニカムウェブ構造」の設計検討を行い、一定の削減効果があることを確認しました。
⑦ 既設RC床版の大規模更新工事における施工の効率化と急速施工を目的としたプレキャスト壁高欄(商品名:ラピッドガードフェンス)を開発し、中国池田インターチェンジ~宝塚インターチェンジ間橋梁更新工事の荒牧高架橋(下り線)で初めて採用されました。現在は、更なる製品の仕様拡充と適用拡大に向けて、すでに開発が完了したプレキャストPC床版仕様に加え、新たにプレキャスト合成床版に対応した製品の開発を進めています。
⑧ 橋梁の点検性、維持管理性を向上し、長寿命化を図る技術として、アルミ合金製常設足場「cusa(キュウサ)」を日軽エンジニアリング(株)と共同で開発し、販売を行っています。この技術を発展させ裏面吸音機能を付加した「吸音cusa」を開発し、既設橋梁に設置されている裏面吸音板の交換需要として販売を進めています。また、都市景観性を向上させる「景観cusa」を開発しました。都市高速等での周辺景観へ配慮するニーズに応えていきます。
⑨ ワンマン測量システム「オートレポ」を開発しました。「オートレポ」は、自動追尾型1級トータルステーションと、操作タブレットが一体となった360°プリズムで構成され、橋梁架設現場において、出来形計測のワンマン化と、計測結果の自動帳票出力が可能であり、現場作業の大幅な効率化を実現することができます。
(2)エンジニアリング関連事業に関する研究開発
① システム建築(商品名:yess建築)については、建設技能労働者の高齢化と就労者の減少に対し、現場施工の省力化、並びに少人化工法の開発を重点的に取り組んでおり、長尺の外壁施工において安全性および施工性を飛躍的に向上させた工法を開発しました。また、外壁に耐火性能が求められる耐火建築物などの建物に対し、既存商品のVリブウォールを用いた新たな外壁耐火認定を取得し外壁耐火認定の低価格商品をラインナップに追加しました。さらに、建物の大型化に伴いyess建築の適用範囲を超える屋根には在来工法の高強度折板屋根を導入し屋根の商品ラインナップの強化を図るなど既存商品との融合によりyess建築の商品力向上に取り組んでいます。
② 可動建築(商品名:YMAシステム)については、多機能可変型スタジアム向けの昇降システム「Phovare(ホバーレ)」の開発として、主要構成品の動作試験と強度試験を行い、安全性を確認しました。市場からの反応としてクラブチームや出資企業からの問い合わせが増加し、各地の計画(規模)に適した提案によって導入に向けた営業活動を行っています。
③ 洋上風力発電事業への取組として、戸田建設(株)の委託先としてNEDOグリーンイノベーション基金での洋上式基礎構造・設置低コスト化技術開発事業を中心に実施しました。今後も洋上風力発電分野での技術開発を積極的に継続してまいります。
④ 地下河川用セグメントとして、新たに五面鋼殻合成セグメントの開発を進めています。地下河川とは、近年、東京都や大阪府などの大都市圏を中心に、激甚化・頻発化する豪雨による浸水被害の防止策として整備が進められているシールドトンネル工法による地下トンネル式の調整池であり、トンネルの覆工には合成セグメントが標準的に用いられています。セグメント本体の載荷試験を実施し、十分な性能を有していることを確認しました。今後は、セグメント継手の載荷試験を実施し、継手性能などの確認を行う予定です。
⑤ 東京地下鉄(株)とメトロ開発(株)とで共同で開発した地下鉄駅舎向けの積層型支承板鋼管柱「マイエスタス(MY-ESTAS)」を商品化しました。この積層型支承板は、JIS規格鋼板を複数枚重ね、これまで多用されてきた鋳鋼製支承板に近い形状とすることで、ほぼ同重量で同性能の構造特性を実現しつつ、鋳鋼製に比べ製造期間が短く、施工性に優れるという特長を有しています。「マイエスタス」は、今後の地下鉄駅舎工事において、従来の鋳鋼製支承板を使用した鋼管柱に代わる新型鋼管柱として多くの需要に安定的かつ確実に応えられるものです。
⑥ ウォータージェットブラスト工法向けに小型排水処理装置を開発しました。脱水装置は手動運転を基本とした簡易的なものとし、フィールドテストで必要な性能を満足することを確認しました。販売製品の完成に向けてさらなる改善を行っています。
⑦ 船舶上架施設のフルモデルチェンジを行いました。総合試運転を行い、得られた知見に加え従来の知見も活かしつつ、技術的な改善でより良い製品への進化を続けます。
(3)先端技術事業に関する研究開発
① 国の基準である道路橋示方書に対応した鋼橋設計システムにおいて、各種設計計算例や関連規定等への対応を進めております。また、システムの適用範囲の拡大やユーザから寄せられる要望へ応えるため、機能追加・改善を続けています。
② DXの推進に対する要請が高まっている中、当社グループでは、製作部門の生産性向上を目指し鋼橋設計システムから鋼橋製作情報システムへのデータ連携機能の開発に取り組んでいます。これは、国交省が推進し、建設業全体で取り組んでいる設計から維持管理までのデータ連携、活用に対応するものです。その他、3Dモデルデータなどを活用した施工計画業務の支援システム、画像認識AI(人工知能)技術による検査システム、生成AIを活用した業務効率化システムなど、生産性向上や品質確保と安全管理を支援するシステムの検討および開発を進めています。
		
研究開発の体制は、当社の総合技術研究所が基盤技術の調査研究や事業化前の研究開発を行い、各事業会社が自社商品の改良開発や事業化検討を行うことを基本としています。当社グループの研究開発全体を統括し、方向性、予算、実施状況を管理する機関として、技術総括室を設置しています。なお、当社グループの研究開発スタッフは51名であり、全従業員の2.5%に相当します。また、当連結会計年度のセグメント別研究開発費は、橋梁事業306百万円、エンジニアリング関連事業133百万円、先端技術事業48百万円となり、総額は488百万円です。
当連結会計年度における主要な研究開発活動は次のとおりです。
(1)橋梁事業に関する研究開発
① 鋼橋の防食上の弱点である桁端部などに、防食性の高いステンレス鋼材を部分的に適用する橋梁の開発を進めています。過年度に実施した異種材料溶接部の疲労試験に加えて、異種材料溶接部を含む柱の座屈試験を行い、実橋への適用が可能であることを確認しました。
② 高速道路を中心に大規模更新・修繕事業が最盛期となっており、現場の安全性向上や工期短縮に有効な技術の需要が高まっています。これに応える新技術として、床版取替工法「STEEL-C.A.P.工法」(日本製鉄(株)との共同開発)や中小スパン橋梁の架替工法「NYラピッドブリッジ」(日鉄エンジニアリング(株)との共同開発)を開発しました。STEEL-C.A.P.工法は実橋実績を踏まえNETIS登録も完了し、プロジェクト形成をすすめています。NYラピッドブリッジは、中国池田インターチェンジ~宝塚インターチェンジ間橋梁更新工事の小浜ランプ橋で夜間の台車一括架設による橋梁の架替えが完了し、すでに供用を開始しています。
③ 鋼橋の建設現場の生産性向上、床版取替工事における交通規制時間短縮の要望に応える技術として、「プレキャスト合成床版」の開発を進めています。施工性に優れた合理的な継手構造を採用し、新設橋梁向けのプレキャスト合成床版については実橋梁で採用、施工されました。今後は、採用が決定している既設橋の床版取替え工事に向けた、床版の幅員分割施工に対応したプレキャスト合成床版に対し、輪荷重走行試験や実物大の施工試験により、性能確認と施工性確認を行います。
④ 鋼橋の製作現場の品質向上に資する技術として、非破壊試験の高度化を実現した「フェーズドアレイ超音波探傷による、鋼床版の溶接部の溶け込み量を推定する技術」を開発しました。製作現場での実証試験等を行い、実橋の鋼床版製作において採用されました。
⑤ 鋼橋の保全工事に資する技術として、「直交する長孔を用いた高力ボルト接合」を開発しました。既設の橋げたに設置する部材において、誤差吸収機能を有した高力ボルト接合として有用であり、実橋への適用が可能であることを試験検討により確認しました。
⑥ 環境負荷低減を実現する新しい鋼橋への取組みとして、鋼橋におけるCO2排出量の大半を占める鋼材の使用量の最小化を図った、「鋼桁のハニカムウェブ構造」の設計検討を行い、一定の削減効果があることを確認しました。
⑦ 既設RC床版の大規模更新工事における施工の効率化と急速施工を目的としたプレキャスト壁高欄(商品名:ラピッドガードフェンス)を開発し、中国池田インターチェンジ~宝塚インターチェンジ間橋梁更新工事の荒牧高架橋(下り線)で初めて採用されました。現在は、更なる製品の仕様拡充と適用拡大に向けて、すでに開発が完了したプレキャストPC床版仕様に加え、新たにプレキャスト合成床版に対応した製品の開発を進めています。
⑧ 橋梁の点検性、維持管理性を向上し、長寿命化を図る技術として、アルミ合金製常設足場「cusa(キュウサ)」を日軽エンジニアリング(株)と共同で開発し、販売を行っています。この技術を発展させ裏面吸音機能を付加した「吸音cusa」を開発し、既設橋梁に設置されている裏面吸音板の交換需要として販売を進めています。また、都市景観性を向上させる「景観cusa」を開発しました。都市高速等での周辺景観へ配慮するニーズに応えていきます。
⑨ ワンマン測量システム「オートレポ」を開発しました。「オートレポ」は、自動追尾型1級トータルステーションと、操作タブレットが一体となった360°プリズムで構成され、橋梁架設現場において、出来形計測のワンマン化と、計測結果の自動帳票出力が可能であり、現場作業の大幅な効率化を実現することができます。
(2)エンジニアリング関連事業に関する研究開発
① システム建築(商品名:yess建築)については、建設技能労働者の高齢化と就労者の減少に対し、現場施工の省力化、並びに少人化工法の開発を重点的に取り組んでおり、長尺の外壁施工において安全性および施工性を飛躍的に向上させた工法を開発しました。また、外壁に耐火性能が求められる耐火建築物などの建物に対し、既存商品のVリブウォールを用いた新たな外壁耐火認定を取得し外壁耐火認定の低価格商品をラインナップに追加しました。さらに、建物の大型化に伴いyess建築の適用範囲を超える屋根には在来工法の高強度折板屋根を導入し屋根の商品ラインナップの強化を図るなど既存商品との融合によりyess建築の商品力向上に取り組んでいます。
② 可動建築(商品名:YMAシステム)については、多機能可変型スタジアム向けの昇降システム「Phovare(ホバーレ)」の開発として、主要構成品の動作試験と強度試験を行い、安全性を確認しました。市場からの反応としてクラブチームや出資企業からの問い合わせが増加し、各地の計画(規模)に適した提案によって導入に向けた営業活動を行っています。
③ 洋上風力発電事業への取組として、戸田建設(株)の委託先としてNEDOグリーンイノベーション基金での洋上式基礎構造・設置低コスト化技術開発事業を中心に実施しました。今後も洋上風力発電分野での技術開発を積極的に継続してまいります。
④ 地下河川用セグメントとして、新たに五面鋼殻合成セグメントの開発を進めています。地下河川とは、近年、東京都や大阪府などの大都市圏を中心に、激甚化・頻発化する豪雨による浸水被害の防止策として整備が進められているシールドトンネル工法による地下トンネル式の調整池であり、トンネルの覆工には合成セグメントが標準的に用いられています。セグメント本体の載荷試験を実施し、十分な性能を有していることを確認しました。今後は、セグメント継手の載荷試験を実施し、継手性能などの確認を行う予定です。
⑤ 東京地下鉄(株)とメトロ開発(株)とで共同で開発した地下鉄駅舎向けの積層型支承板鋼管柱「マイエスタス(MY-ESTAS)」を商品化しました。この積層型支承板は、JIS規格鋼板を複数枚重ね、これまで多用されてきた鋳鋼製支承板に近い形状とすることで、ほぼ同重量で同性能の構造特性を実現しつつ、鋳鋼製に比べ製造期間が短く、施工性に優れるという特長を有しています。「マイエスタス」は、今後の地下鉄駅舎工事において、従来の鋳鋼製支承板を使用した鋼管柱に代わる新型鋼管柱として多くの需要に安定的かつ確実に応えられるものです。
⑥ ウォータージェットブラスト工法向けに小型排水処理装置を開発しました。脱水装置は手動運転を基本とした簡易的なものとし、フィールドテストで必要な性能を満足することを確認しました。販売製品の完成に向けてさらなる改善を行っています。
⑦ 船舶上架施設のフルモデルチェンジを行いました。総合試運転を行い、得られた知見に加え従来の知見も活かしつつ、技術的な改善でより良い製品への進化を続けます。
(3)先端技術事業に関する研究開発
① 国の基準である道路橋示方書に対応した鋼橋設計システムにおいて、各種設計計算例や関連規定等への対応を進めております。また、システムの適用範囲の拡大やユーザから寄せられる要望へ応えるため、機能追加・改善を続けています。
② DXの推進に対する要請が高まっている中、当社グループでは、製作部門の生産性向上を目指し鋼橋設計システムから鋼橋製作情報システムへのデータ連携機能の開発に取り組んでいます。これは、国交省が推進し、建設業全体で取り組んでいる設計から維持管理までのデータ連携、活用に対応するものです。その他、3Dモデルデータなどを活用した施工計画業務の支援システム、画像認識AI(人工知能)技術による検査システム、生成AIを活用した業務効率化システムなど、生産性向上や品質確保と安全管理を支援するシステムの検討および開発を進めています。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01355] S100TSZB)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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